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石山 新太郎; 正宗 賢*; 出原 敏孝*
日本機械学会論文集(インターネット), 82(833), p.15-00449_1 - 15-00449_14, 2016/01
BNCT/THzハイブリッド装置による量子ビーム融合化先進治療を実現するため、THz波の体内伝送技術開発を目的にPEEKとPMMAの2種類の円形樹脂ファイバー(3mm)を用いた金属テーパ導波管/ファイバー伝送系による0.1-0.2THz伝送実験をジャイロトロンを使用して行い、この伝送系の伝送特性評価から下記結論を得た。(1)0.1-0.2THz周波数帯域におけるPEEK及びPMMA樹脂ファイバーの伝送損失係数は150-850(dB/m)の高い値を示すとともに顕著な周波数依存性を示した。(2)また、この損失係数は誘電率の高いファイバほど小さな値を示した。(3)伝送損失解析モデルにより得られた0.1-0.2THz周波数帯域での誘電率は素材特性によらずほぼ一定値(=1.7)を示した。(4)これに対して、0.1-0.2THz周波数帯域での誘電正接tanは顕著な周波数依存性を示し、0.001-0.03まで大きく変化した。(5)上記(1)の損失係数の周波数依存性は主にtanの周波数依存性に起因していることが明らかとなった。(6)本伝送系により直径長さが2.3-3mm60mmまで樹脂ファイバーにより10%以上のパワーの伝送が可能である。
山下 紘正*; 岡 潔; 山中 紀明*; 関 健史; Kim, K.*; 桑名 健太*; 正宗 賢*; 長縄 明大*; 土肥 健純*; 千葉 敏雄*
日本レーザー医学会誌, 33(2), p.122 - 130, 2012/08
原子力機構では配管内の保守・保全を目的として、配管内作業ツールの検討を行っている。本ツールに搭載する複合型光ファイバスコープは、観察とレーザー導光の光軸が同一である。これにより、対象となる狭い配管内での溶接・切断作業においても、目標位置での的確な作業を容易に行うことができる。一方、国立成育医療センターでは、胎児外科手術のうち、双胎間輸血症候群の治療に興味を持ち、レーザー治療の研究を進めている。本件は、原子力機構がこれまでに開発した複合型光ファイバ技術をもとに、胎盤上の血管を観察しながら、同時に、吻合している血管をレーザー光で焼灼して血流を断ち切るためのツール開発を担当し、国立成育医療センターをはじめとした、東京大学,東京電機大学などが別手段で治療方法を検討し、総合的に双胎間輸血症候群に対する治療方法を研究した成果についてまとめたものである。