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福田 祐仁; 岸本 泰明; 正木 知宏*; 山川 考一
Physical Review A, 73(3), p.031201_1 - 031201_4, 2006/03
被引用回数:35 パーセンタイル:79.51プラズマの緩和過程、及び、イオン化過程を考慮した粒子コードを用いて、高強度レーザーとクラスターとの相互作用並びに構造形成プロセスの詳細を調べた。これまでに指摘されていたレーザー誘起電場の発生に加え、印加レーザー強度を超える2極性電場の生成、及び、外部/内部シースの形成が、クラスターの爆発崩壊過程に深く関与していることを明らかにした。すなわち、電子エネルギー分布には、衝突緩和,シース電場の影響によるディップ構造が観測され、イオンエネルギー分布と密度分布には2極性電場の影響による二重構造が観測された。
岸本 泰明; 正木 知宏*; 田島 俊樹*
Physics of Plasmas, 9(2), p.589 - 601, 2002/02
被引用回数:85 パーセンタイル:91.1(Physics, Fluids & Plasmas)高強度極短パルスレーザーと微細な固体粒状物質の集合体であるクラスター媒質との相互作用の基礎的物理過程を理論及びシミュレーションにより解析している。レーザークラスター相互作用は、通例の固体やプラズマとの相互作用と本質的に異なり、横方向の分極作用が起因となり、レーザー伝播や吸収過程に特異な現象を作り出すことが示されている。本相互作用を重水素クラスターに適用することにより、高エネルギー重水素イオンを多量に発生させ、重水素核融合及びそれに伴う多量の中性子発生が可能であることを指摘している。2次元の粒子シミュレーションにより相互作用を最適化し、10個/cm・secに及ぶ中性子発生が期待でき、将来の中性子源としての可能性を指摘している。
岸本 泰明; 正木 知宏*; 田島 俊樹*
AIP Conference Proceedings 611, p.264 - 275, 2002/00
高パワーレーザーを用いたレーザー・クラスター相互作用によって重水素核融合反応を起こさせ、それによる中性子発生を評価する理論及び粒子シミュレーションについての報告を行う。クラスター媒質は通例の気体・プラズマと異なりさまざまの顕著な特性を有しているが、中でも高パワーレーザーとの相互作用においては数10フェムト秒の極めて短い時間の間に大きなエネルギーを吸収する特性を有しており、重水素クラスターにおいてイオンのクーロン爆発を起こさせることができる。これによる重水素核融合の反応率は1ショットあたり、10コに及ぶことが可能であり、核融合炉第一壁の中性子損傷等のテスト用の中性子源に採用できる可能性がある。2次元及び3次元の粒子シミュレーションにおいて、このようなクラスターによる中性子発生の有効性が示されている。
西山 博*; 正木 知宏*; 福田 祐仁; 森林 健悟; 岸本 泰明*
no journal, ,
高強度極短パルスレーザーとクラスターの相互作用は、X線源,核融合反応による中性子源あるいはイオン加速等の応用面からさまざまな研究がなされている。これまで、われわれはイオン化過程を考慮したシミュレーションにより、高強度極短パルスレーザーとアルゴン等の希ガスクラスターの相互作用を解析し、クラスター表面に生成される入射レーザー強度を上回る分極電場の生成や、クラスター内部の二重電場シース等の内部構造を明らかにしてきた。本研究では、クラスターの応用を進めるうえで重要な、クラスター表面で生成される分極電場強度や、クラスター内部の詳細な構造を明らかにすることを目的に、イオン化過程を考慮した粒子シミュレーションにより、高強度レーザーパルスとアルゴンクラスターとの相互作用について詳細に解析した。
福田 祐仁; 山川 考一; 西山 博*; 正木 知宏*; 森林 健悟; 岸本 泰明*
no journal, ,
高強度レーザーとクラスターの相互作用は、短パルスX線源,核融合反応による中性子源,粒子加速等の応用面からさまざまな研究がなされている。われわれは、高強度パルスレーザーとアルゴンクラスターとの相互作用について、イオン化過程を考慮した粒子シミュレーションを行っており、これまでに、クラスター表面の分極電場によるイオン化の促進について報告してきた。今回は、パルス長が20fsでピーク強度が8.510W/cm(a=2.0)のレーザー光を半径48nmのアルゴンクラスターに照射する粒子シミュレーションを行い、クラスターから放射される内殻励起X線を評価した。粒子コードによるシミュレーション結果をもとにして、1s-2pの内殻励起状態に対するレート方程式を解いてX線スペクトルを評価した。その結果、この強度では、O, C, N, F-likeのスペクトル強度が大きいことがわかった。また、酸素(O)-likeイオンからの光子は、クラスターの中心から約20nm離れた位置で最も多く放出されていることが確認できた。また、波長の短いX線ほど、クラスターの中心付近から放出されていることがわかった。
福田 祐仁; 正木 知宏*; 西山 博*; 森林 健悟; 岸本 泰明*
no journal, ,
プラズマの原子過程・緩和過程を考慮したシミュレーション研究を実施し、極短パルス高強度レーザーとクラスターとの局所的相互作用に関するダイナミクスの基本骨格を明らかにした。特に、クラスター周囲に形成される非常に強い誘起分極電場がクラスタープラズマのイオン化プロセス、その後のクラスター崩壊過程、及び、高エネルギー粒子発生に密接に関連していることを初めて明らかにした。このような局所的な電場強度の増大は、メゾスコピック系であるクラスターに特徴的な現象であり、相互作用ダイナミクスを支配しているのみならず、レーザー光のみでは到達できない超高強度場生成が可能性を秘めていることを示した。また、シミュレーションコードに内殼励起によるX線発生を評価する新たなコードを組み込み、世界で初めて、クラスター崩壊ダイナミクスとX線発生との関係についての知見を得ることにも成功した。今後、自らが行った実験結果とシミュレーション結果とを比較し、極短パルスX線発生の最適条件を明らかにする。