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永井 泰樹*; 瀬川 麻里子; 大崎 敏郎*; 松江 秀明; 武藤 一雄*
Physical Review C, 76(5), p.051301_1 - 051301_6, 2007/11
被引用回数:9 パーセンタイル:56.38(Physics, Nuclear)陽子数・中性子数が魔法数8の二重閉殻核である酸素16に中性子が2個加わったOの基底状態の構造は、酸素16の芯の周りを2個の中性子が運動する成分に加え2粒子4孔状態の成分が10%程度混在していることが知られている。さらにこの酸素18に1個中性子が加わったOの96keVにある第一励起状態はスピンパリティーが3/2の()粒子状態という極めて特異な状態であることが過去の研究から知られている。そこで本研究ではOの熱中性子捕獲反応で上記特異な性質がどのような影響をもたらすかを研究した。その結果、反応後即発的に放出される複数のE1(電気双極子)遷移線のうち、捕獲状態からそれぞれ18keV低い状態(3/2)と729keV低い状態(1/2)への遷移を比較すると前者のほうが20万倍大きいこと、さらにこの3/2状態からの遷移は、基底状態の5/2()より96keVの3/2状態()への方が6倍も遷移しやすいことを突き止めた。これら異常な線遷移の観測は世界初の発見である。この研究により中間状態の3/2状態が、20年前に予言され長年に渡りその検証が待たれていた課題であった1粒子4孔状態であることを初めて解明できた。