検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 91 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Utilization status at TIARA facility

春山 保幸; 瀧澤 春喜; 細野 雅一; 水橋 清*; 中村 義輝*; 兼谷 聡*; 浅井 孝博*; 川畑 道子*; 今井 浩二*

JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 177, 2014/03

2012年度のサイクロトロンにおけるビームタイムは2243.5時間であった。そのうち、バイオテクノロジーや医療分野の利用時間が最も多く、全体の1/4の利用時間を占める。外部への利用提供は17%であった。一方、静電加速器における利用日数は490日であった。そのうち、基盤技術分野の利用が46%と半分近くの利用割合を占めたが、宇宙材料の照射と原子炉材料の照射利用も多く、それぞれ18%, 15%の利用割合を占めた。外部への利用提供は8%程度であった。

論文

Feature in FY2011, utilization status and beam time proportion at TIARA facility

水橋 清; 瀧澤 春喜; 細野 雅一; 中村 義輝*; 兼谷 聡*; 望月 誠互*; 浅井 孝博*; 川畑 道子*; 大工原 和子*

JAEA-Review 2012-046, JAEA Takasaki Annual Report 2011, P. 171, 2013/01

平成23年度は東日本大震災(平成23年3月11日)の影響を大きく受けた年であった。4月から予定していた加速器利用は5月中旬からの開始となり約1.5か月間利用できなかった。しかし、この期間に計画したビームタイムは運転開始後の隔週土曜日を実験利用日とすること等で補った。また、7月から9月までの3か月間の昼間の使用電力量を前年比で15%削減する要請に応えるため、昼間のサイクロトロンの利用を消費電力の少ないビーム条件(H,D: $$<$$20MeV)に制限することで削減を図った。こうした外部変化に対応するため、上期の実験計画を再募集し前年度末に作成したビームタイムの割付を見直すことで運転計画の調整を行った。これらの結果、昼間の使用制限値3600kWに対して、期間中3200kW以下と削減要請に十分応えた。また、年間を通してほぼ予定通りのビームタイム(時間/日数)が利用された。

論文

Establishment of neutron fluence monitoring techniques for quasi-monoenergetic neutron calibration fields of high energy at TIARA

志風 義明; 谷村 嘉彦; 三枝 純; 堤 正博; 内田 芳昭*; 吉澤 道夫; 原野 英樹*; 松本 哲郎*; 水橋 清

JAEA-Review 2010-065, JAEA Takasaki Annual Report 2009, P. 158, 2011/01

20MeV以上の中性子に対する中性子校正場は、国内で未整備である。そこで、原子力機構・高崎量子応用研究所TIARAの数十MeV領域の高エネルギー準単色中性子照射場を利用して、校正場の開発を行った。この校正場の中性子フルエンスを直接モニタするために、透過型フルエンスモニタを開発した。整備予定の3エネルギー点でモニタの特性評価を行い、透過型モニタの計数率と照射中性子強度との相関が良好であることを確認できた。また、各測定ごとのモニタ計数値、及び、ビームタイム中のビーム強度の変動を表示・記録できる計測システムを整備し、運用を開始した。また、絶対測定データをもとに基準検出器の値付けを行い、実験ごとにフルエンスモニタに値を移す手順を取り決めた。これらにより中性子フルエンスのモニタ技術を確立し、高エネルギー中性子校正場を確立した。

報告書

TIARAイオン注入装置におけるイオン生成法の開発

山田 圭介; 大越 清紀; 齋藤 勇一; 織茂 貴雄*; 大前 昭臣*; 山田 尚人*; 水橋 清

JAEA-Technology 2008-090, 95 Pages, 2009/03

JAEA-Technology-2008-090.pdf:11.36MB

高崎量子応用研究所のイオン照射研究施設(TIARA)の400kVイオン注入装置では、搭載しているフリーマンイオン源を使用して、材料科学やバイオ技術に関する研究開発を中心とする数多くの実験利用にイオンビームとして提供してきた。これまで、フリーマンイオン源によるイオン生成は、ガス状試料を使用するガス方式,固体で蒸気圧が高い試料を用いるオーブン方式が用いられてきた。しかし、実験の高度化及び多様化が進むにつれ、これらの方式では生成が困難なイオン種への要望が多くあったため、各々の試料物性に適したイオン発生方式の開発を進めてきた。その結果、高融点の物質に対してはディスク方式,高融点かつ低蒸気圧の物質に対してはSF$$_{6}$$プラズマ方式,2400$$^{circ}$$C以上の融点を有する金属に対してはフィラメント方式を新たに開発し、物質の特性に合った方式を選択することで、これまでに水素からビスマスまでの元素のうち、44種類のイオンを生成し加速した。さらに、加速エネルギーを高めることを目的に多価イオンの生成が容易な小型ECRイオン源(MINI-ECR)を開発した。本報告書では、これらのイオン生成技術と生成したイオン種について、その生成方法,得られるビーム電流量,マススペクトル及び各イオンを安定に引き出すための運転パラメータ等をまとめ報告する。

論文

TIARAイオン注入装置におけるビーム強度分布モニタの試作

山田 圭介; 上松 敬; 水橋 清

JAEA-Conf 2008-012, p.134 - 137, 2009/03

静電加速器のイオンビーム形状の調整に必要なビーム強度分布のリアルタイム計測には、アルミナ等の蛍光体が広く利用されている。しかし、TIARA400kVイオン注入装置のような低エネルギーの重イオンビームでは、蛍光体の発光は微弱で、劣化が激しいために短時間で発光しなくなるなどの問題点が多い。そこで、広範囲のイオン種、ビームエネルギー及びビーム強度に対して正確な強度分布を計測するため、マルチファラデーカップを試作した。本研究会ではこのマルチファラデーカップの構造及び測定システムを報告するとともに、C$$_{60}$$$$^{+}$$ビームの測定により評価した性能を報告する。

論文

シングルエンド加速器のRFイオン源のエミッタンス測定

横山 彰人; 石井 保行; 千葉 敦也; 宇野 定則; 上松 敬; 高山 輝充*; 江夏 昌志*; 水橋 清

JAEA-Conf 2008-012, p.138 - 141, 2009/03

原子力機構高崎量子応用研究所のシングルエンド加速器にはMeVイオンマイクロビーム形成装置が設置されており、数$$mu$$mに集束されたビームがマイクロPIXEやPBWなどの分析・加工技術を利用してさまざまな研究が行われている。近年のマイクロPIXEやPBWなどの技術の向上に伴い、十分なビーム量を確保したうえで、マイクロオーダーのビーム径をさらに小さく集束することが求められている。これをビームの高輝度化によって実現するために、イオン源から引き出されるビームのエミッタンスの縮小化を進めている。これまでシングルエンド加速器のイオン源の引き出し電圧、プローブ電圧などのパラメータの変化がエミッタンスに与える影響を正確に調べることを目的として、高角度分解能エミッタンスモニターを開発し、2MeVのプロトンビームで測定を行った。結果は、最小のエミッタンスが0.4mm$$^{2}$$ msr MeV、輝度が0.7A m$$^{-2}$$ sr$$^{-1}$$eVであった。この測定により、十分な強度のナノオーダー径のビームを得るには輝度を十倍以上高める必要があることと、本エミッタンスモニターの角度分解能がこれまでにTIARAの静電加速器で開発したモニターに比べて4倍の0.02mradであることがわかった。

論文

TIARA静電加速器の現状

宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 上松 敬; 水橋 清; 北野 敏彦*; 高山 輝充*; 織茂 貴雄*; 江夏 昌志*; et al.

JAEA-Conf 2008-012, p.44 - 47, 2009/03

原子力機構高崎量子応用研究所のイオン照射研究施設(TIARA)の3MVタンデム加速器,400kVイオン注入装置,3MVシングルエンド加速器のここ10年の年間運転時間は、各約2000時間,約1900時間,約2500時間の水準を保っており、平成19年度も順調に稼働した。また、平成20年3月末までの積算運転時間は、各26770時間,25126時間,32022時間である。この数年はマシンタイムに影響する大きな故障はないが、冷却ファンからの異音やイオンポンプの性能低下など経年劣化に伴う故障が多くなり、応急処置や整備期間に行う作業量が増加した。平成19年度にユーザーの要望に基づいて行った新ビーム開発により、タンデム加速器ではヨウ素(I),イオン注入装置では鉛(Pb)とリチウム(Li)の利用が可能となり、各加速器で利用可能なイオン種が27種類と38種類になった。

論文

Development of beam generation and irradiation technology for electrostatic accelerator

山田 圭介; 宇野 定則; 千葉 敦也; 横山 彰人; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 上松 敬; 水橋 清

JAEA-Review 2008-055, JAEA Takasaki Annual Report 2007, P. 185, 2008/11

TIARA静電加速器において平成19年度に行ったビーム発生及び照射技術の開発の結果を報告する。タンデム加速器では、ペレットチェーンの高速回転による高電圧ターミナルの機械的振動が、加速電圧の安定度に与える影響を調べるため、ペレットチェーンの回転速度とエネルギー安定度の関係を測定した。その結果、加速電圧の安定度はチェーンの回転速度に大きく依存し、振動を抑制することで加速電圧の安定度を改善できることがわかった。また、高強度のクラスターイオンビームを得るために適した荷電変換ガスを探索するために、ヘリウムガスとタンデム加速器で通常用いられている窒素ガスを使用したときの2.5MeV-C$$_{8}$$イオンの損失割合を測定した。その結果、前者が後者より20%低く、クラスターイオン用の荷電変換ガスに適していることがわかった。シングルエンド加速器では、RFイオン源の高輝度化を目的として、1.7MeV-H$$^{+}$$ビームのエミッタンスを測定した。その結果、x方向エミッタンスはエミッタンスモニタの測定限界である6$$pi$$ mm mrad(MeV)$$^{1/2}$$以下であり、正確なエミッタンスの測定にはモニタの角度分解能の向上が必要であるということがわかった。イオン注入装置では、広範囲のイオン種,ビームエネルギー及びビーム強度で使用可能な強度分布モニタの開発のために、21個の小型ファラデーカップを2次元的に配置したマルチファラデーカップを試作し、性能評価を行った。

論文

Operation of the electrostatic accelerators

上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 水橋 清; et al.

JAEA-Review 2008-055, JAEA Takasaki Annual Report 2007, P. 191, 2008/11

平成19年度のTIARA施設3台の静電加速器は順調に稼動し、計画されたイオン照射実験はユーザーの都合で中止したものを除いてすべて実施した。年間運転時間は、タンデム加速器,シングルエンド加速器,イオン注入装置についてそれぞれ1949, 2437, 1900時間と例年並であった。整備では、タンデム加速器のSF$$_{6}$$ガス回収装置からの微少のガス漏れの改善を行った。ガス回収装置に残留するガスが高圧であることが漏れの要因であるため、複数のパッキンを交換するとともに、残留高圧ガスをストレージタンクへ逃がす配管を増設し圧力を下げることで改善し、新ビーム開発では、イオン注入装置においてPbイオンを高温オーブン方式で生成し、1.5$$mu$$A程度の生成が可能となった。

論文

原子力機構・TIARAにおける加速器と技術開発の現状

横田 渉; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 吉田 健一; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; et al.

Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.22 - 24, 2008/08

高崎量子応用研究所のTIARAは4基の加速器を擁し、広範囲のイオン種・エネルギーのビームをさまざまな材料開発及びバイオ技術開発に供している。各加速器の運転状況,ビーム利用の研究分野の概要を報告するとともに、多様で高度な照射のために行われているマイクロビーム形成,クラスターイオン加速に関する加速器技術開発を中心に現状を報告する。

論文

TIARAイオン注入装置におけるイオン生成技術の開発

山田 圭介; 齋藤 勇一; 水橋 清; 大越 清紀; 織茂 貴雄*; 大前 昭臣*; 山田 尚人*

JAEA-Conf 2008-005, p.114 - 117, 2008/03

TIARAイオン注入装置では、フリーマン型イオン源を用いてさまざまなイオンを生成し、数多くの実験にビームを提供している。また、利用者の多種多様な要求に応えるため、イオン生成技術の開発を進めている。フリーマン型イオン源でのイオン生成方式として一般的に用いられているガス方式及びオーブン方式では生成できるイオン種が限られるため、ディスク方式,フィラメント方式及びプラズマ方式を独自に開発し、合計43種類ものイオンを生成可能にした。本研究会では、これらのイオン生成技術と最近開発したSi及びGeイオンの生成における詳細な生成方法及び問題点について報告する。

論文

TIARA静電加速器の現状; タンデム加速器の現状

千葉 敦也; 石井 保行; 水橋 清; 北野 敏彦*; 金井 信二*; 青木 勇希*

JAEA-Conf 2008-005, p.107 - 109, 2008/03

TIARA静電加速器(タンデム加速器)は平成3年に完成し、既に15年が経過した。米国NEC製タンデム加速器(9SDH-2)は導入当初より加速器タンク内の煤化(黒化)が発生し、3か月間の使用でタンク内が真黒になる状態が長く続いた。また、電圧安定度が最悪時にはdV/V=5$$times$$10$$^{-4}$$以上にまで悪化した。これまで行ってきたさまざまな煤化の抑制対策や電圧安定化の技術開発及び電圧安定度の評価結果について報告する。

論文

シングルエンド加速器の絶縁用樹脂部品の部分放電損傷

宇野 定則; 高山 輝充*; 江夏 昌志*; 水橋 清

JAEA-Conf 2008-005, p.118 - 120, 2008/03

高崎量子応用研究所の3MVシングルエンド加速器で使用されている絶縁用合成樹脂部品の中で、加速電圧昇圧回路のRF電極の固定用部品にはポリプロピレン(PP)樹脂が使用されていたが、発熱による損傷現象が頻発した。損傷した樹脂部品の中心付近には多数の径1mm以下の気泡と変色部位、及びそれが集中してできた溶解跡が観察された。RF電極に印加される高周波電圧では、誘電損失によりPP樹脂が損傷するほどの発熱は起きないため、部材の製作時に混入したと思われる気泡で部分放電が発生し溶解に至ったと考える。対策として、全40個のRF電極固定用樹脂部品を、異物の混入や内部で異変が起きた場合に直に識別が可能である透明な材質のポリカーボネート(PC)製に交換したことにより、現在まで損傷は起きていない。これらには気泡がないことを確認しており、PP部品の損傷が気泡で起きた部分放電によるものであることが裏付けられた。

論文

Development of beam generation and irradiation technology for electrostatic accelerator

山田 圭介; 宇野 定則; 大越 清紀; 千葉 敦也; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 水橋 清

JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 194, 2008/03

TIARA静電加速器において平成18年度に行ったビーム発生及び照射技術の開発の結果を報告する。タンデム加速器では共鳴核反応$$^{24}$$Mg(p,$$gamma$$)$$^{25}$$Alを利用したビームエネルギー幅の測定技術を開発した。本技術により荷電変換ガス圧力を変えてビームエネルギー幅を測定した結果、10$$^{-5}$$の精度で測定できることがわかった。また、新たにGeクラスターイオンの生成試験を行いGe$$_{4}$$までの負クラスターイオンをnA以上の電流量で確認した。シングルエンド加速器ではヘリウムビームと酸素の後方共鳴散乱を利用し、最大定格電圧3MV付近でエネルギー校正が可能な手法を開発した。これを用いて、高抵抗測定法で測定した値との差が1%であることを確認した。イオン注入装置では、現在のクラスター用ファラデーカップ(FC)は2次電子や2次イオンの損失を抑えるために大型でビームラインに設置できないことから、既存FCに外部より磁場を与えることにより小型化する方法を開発した。

論文

High-resolution beam energy-spread measurements using combination of nuclear resonant reactions and a 0$$^{circ}$$ beam line separation

石井 保行; 千葉 敦也; 宇野 定則; 齋藤 勇一; 水橋 清; 田島 訓*; 神谷 富裕

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 260(1), p.15 - 19, 2007/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)

イオンマイク、あるいはナノビームを形成するためには色収差の評価が不可欠であり、これに伴い色収差の原因であるビームエネルギー幅の精密な測定が必要である。3MVシングルエンド加速器に接続したマイクロビーム形成装置での色収差の大きさを評価するため、高分解能を有する分析電磁石を用いる一般的な方法を使用することなしにプロトンビーム照射により発生する共鳴核反応を使用したビームエネルギー幅測定方法を開発した。この方法では加速器の電圧校正に用いられてきた共鳴核反応$$^{27}$$A$$ell$$(p, $$gamma$$)$$^{28}$$Siと$$^{24}$$Mg(p, $$gamma$$)$$^{25}$$A$$ell$$のうち、反応幅が200eV以下の反応と試料に入射するビームエネルギーを微細に可変することで、10$$^{-4}$$の分解能を達成した。さらに、静電加速器加速管に設置した永久磁石によりビームを分離し、加速器直線ラインに設置した試料に照射する方法を考案した。これらの方法により分析電磁石を使用せず高分解能でビームエネルギーを測定する方法を開発した。

論文

静電加速器におけるビーム発生・照射技術の開発

大越 清紀; 宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 齋藤 勇一; 石井 保行; 酒井 卓郎; 佐藤 隆博; 水橋 清

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 192, 2007/02

高崎量子応用研究所TIARAのタンデム加速器,シングルエンド加速器及びイオン注入装置の3台の静電加速器におけるH17年度のイオンビーム発生等の技術開発について報告する。主な事項は以下の通りである。タンデム加速器では多価クラスターイオンの生成・加速試験を行い、ターゲット上でAu$$_{3}$$$$^{2+}$$を70pfA程度検出することに成功した。また、高電圧ターミナルの荷電変換ガスの種類を変え、クラスターイオン解離率との依存性について調べた結果、分子数の小さいガスの方が、クラスターイオンを解離せずに透過しやすい傾向があることがわかった。シングルエンド加速器ではエネルギー高安定化技術開発を進めるため、これまで行ってきた核共鳴反応によるエネルギー幅測定法の分解能について評価を行った。その結果、本方法によりビームエネルギー幅測定を5$$times$$10$$^{-5}$$オーダーの分解能で測定できることがわかった。イオン注入装置では小型ECRを搭載して、MIVOC法によりSiの3価及び5価を、それぞれ3.6$$mu$$A及び0.9$$mu$$A発生することに成功し、イオン注入装置でSiのMeV領域の照射を可能とした。

論文

The Effect of support gas in fullerene (C$$_{60}$$) ion production

山田 圭介; 大越 清紀; 齋藤 勇一; 水橋 清; 横田 渉

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 189, 2007/02

高崎量子応用研究所TIARAのイオン注入装置ではフラーレン(C$$_{60}$$)イオンビームの提供を開始している。イオン注入装置で使用しているフリーマンイオン源では、フラーレンイオンの生成において、単原子イオン生成と異なる振る舞いが見られ通常のパラメータではビーム電流を最大にすることができない。そこでC$$_{60}$$$$^{+}$$生成のためのイオン源パラメータの最適化と大電流化を目的として、サポートガスの種類(Ne, Ar, Xe)及び流量とC$$_{60}$$$$^{+}$$ビーム強度の関係を測定した。その結果、サポートガスとしてNeを使用した場合ではビーム電流はアーク放電が保たれる最少ガス流量付近で最大となった。一方、Ar及びXeを使用した場合では最少流量(0.2cm$$^{3}$$/min)でさえアークが保たれておりこのときビーム電流が最大となった。また、同真空度ではXe, Ar, Neの順にビーム電流が大きくなることがわかった。この結果から質量数が大きいサポートガスの使用によりビーム電流をより大きくできる可能性が示唆される。今後、サポートガス流量をより微少に制御し、他のガスについても検討することでさらなるビーム電流の増大が望めると思われる。

論文

静電加速器の運転状況

水橋 清; 宇野 定則; 大越 清紀; 千葉 敦也; 山田 圭介; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 酒井 卓郎; 横田 渉; et al.

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 197, 2007/02

平成17年度、3台の静電加速器は順調に稼動し、計画されたイオン照射実験のうち、ユーザー側の都合で中止したもの以外すべて実施した。年間の各加速器の運転時間はタンデム加速器,シングルエンド加速器,イオン注入装置についてそれぞれ1974時間,2359.9時間,1859.9時間であった。年度内に発生した故障のうち、最もマシンタイムに影響を及ぼしたものは9月に発生したシングルエンド加速器イオン源部のイオン引き出し電源トランスの故障で、特注品であったことから製作に時間を要し15日間の運転停止となった。また、17年度の特徴として地震及び落雷による停電など自然からの影響が大きく、ターボ分子の故障や実験の中断及びこれらによる点検作業が多かった年であった。その他、タンデム加速器の加速電圧を安定化するためのペレットチェーン駆動部の改造等の技術開発や利用拡大のためのタンデム加速器でのフラーレン(C$$_{60}$$)イオンの加速やイオン注入装置でのSiイオンの加速等の新ビーム開発を行った。

論文

フラーレン(C$$_{60}$$)イオン生成におけるサポートガスの影響

山田 圭介; 大越 清紀; 齋藤 勇一; 水橋 清; 横田 渉

第19回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.106 - 109, 2007/01

原子力機構TIARAの400kVイオン注入装置では、新たなイオン種としてC$$_{60}$$イオンビームの提供が可能となり、クラスターイオン照射効果の解明等の実験に利用されている。C$$_{60}$$イオンの生成にはフリーマン型イオン源を用いているが、一般的なイオン種ではアーク電流の増加とともに増えるイオン電流が逆に減ってしまうなど振る舞いが異なり、通常のパラメータではビーム電流を最大にすることができない。そこで、C$$_{60}$$イオン生成のためのイオン源パラメータの最適化と大電流化を目的としてNe, Ar及びXeの3種類のサポートガスについて、ガス流量(イオン源部真空度)とビーム電流の関係を測定した。その結果、ビーム電流はアーク放電が保たれる最少ガス流量付近で最大となること,同じ真空度ではXe, Ar, Neの順に大きくなることがわかった。これにより、質量数が大きいサポートガスの方がビーム電流を得られる可能性があると考えられる。

論文

Development of beam generation and irradiation technology for electrostatic accelerators

千葉 敦也; 宇野 定則; 大越 清紀; 山田 圭介; 齋藤 勇一; 石井 保行; 酒井 卓郎; 佐藤 隆博; 水橋 清

JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, p.358 - 360, 2006/01

日本原子力研究所高崎放射線高度利用センターにある、シングルエンド加速器, タンデム加速器, イオン注入装置の3台の静電加速器における16年度のイオンビーム照射技術開発について報告する。イオン注入装置のビーム制御技術として、メッシュ状の透過型ビーム電流モニタとワイヤー型可変減衰器を組合せることで、ビーム電流を数%の変動幅で安定に供給できるシステムを確立した。また、イオン生成技術として、金属イオン等の材料への注入深さの制御範囲を拡大させるため、注入装置に搭載された小型ECRイオン源を用いて金属多価イオン生成を行っている。シングルエンドでは、マイクロビームにおいて、PCからの制御であらかじめ設定した領域に、指定した時間だけ走査照射をするシステムの開発を行った。さらに、加速器の電圧安定化に伴う、高精度な電圧安定度の測定技術として、共鳴幅($$pm$$50eV)の極めて小さな核反応によるビームエネルギー幅の測定システムを確立した。

91 件中 1件目~20件目を表示