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工藤 秀行*; 大谷 雄一*; 原 正秀*; 加藤 篤志; 石川 信行; 大高 雅彦; 永井 桂一; 斉藤 淳一; 荒 邦章; 井手 章博*
Proceedings of 2019 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2019) (Internet), 10 Pages, 2019/05
次世代ナトリウム冷却炉では、プラント経済性向上の観点から、使用済燃料の洗浄プロセスとして革新的な乾式洗浄プロセスを採用している。本論文は、グローブボックス内において、燃料ピンバンドルを模擬した試験体を用いた、ナトリウムを試験体の共存性、残存ナトリウム量に係る基礎試験の結果を報告するものである。
井手 章博*; 工藤 秀行*; 犬塚 泰輔*; 原 正秀*; 加藤 篤志; 石川 信行; 大高 雅彦; 永井 桂一; 斉藤 淳一; 荒 邦章
Proceedings of 2019 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2019) (Internet), 10 Pages, 2019/05
次世代ナトリウム冷却炉では経済性向上のために革新的な使用済み燃料の乾式洗浄プロセスを採用しており、本稿はナトリウムループを使った燃料バンドル規模の試験の結果を報告する。
北山 響*; 森野 悠*; 滝川 雅之*; 中島 映至*; 速水 洋*; 永井 晴康; 寺田 宏明; 斉藤 和雄*; 新堀 敏基*; 梶野 瑞王*; et al.
Journal of Geophysical Research; Atmospheres, 123(14), p.7754 - 7770, 2018/07
被引用回数:24 パーセンタイル:69.81(Meteorology & Atmospheric Sciences)日本学術会議のモデル相互比較プロジェクト(2014)で提供された、福島第一原子力発電所事故時に大気中に放出されたCsの計算に用いられた7つの大気輸送モデルの結果を比較した。本研究では、東北及び関東地方に輸送された9つのプルームに着目し、モデル結果を1時間間隔の大気中Cs濃度観測値と比較することにより、モデルの性能を評価した。相互比較の結果は、Cs濃度の再現に関するモデル性能はモデル及びプルーム間で大きく異なることを示した。概してモデルは多数の観測地点を通過したプルームを良く再現した。モデル間の性能は、計算された風速場と使用された放出源情報と一貫性があった。また、積算Cs沈着量に関するモデル性能についても評価した。計算されたCs沈着量の高い場所はCsプルームの経路と一致していたが、大気中Cs濃度を最も良く再現したモデルは、沈着量を最も良く再現したモデルとは異なっていた。全モデルのアンサンブル平均は、Csの大気中濃度と沈着量をともに良く再現した。これは、多数モデルのアンサンブルは、より有効で一貫したモデル性能を有することを示唆している。
市川 健太*; 神田 大徳; 吉岡 直樹*; 荒 邦章; 斉藤 淳一; 永井 桂一
Proceedings of 26th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-26) (Internet), 6 Pages, 2018/07
ナトリウム自身の反応抑制の研究は、液体ナトリウム(ナトリウムナノ流体)中へのナノ粒子分散の概念に基づいてなされた。ナトリウムナノ流体の実験結果から、ナノ流体の水反応の反応速度と反応熱量はナトリウムのそれらより低いことが明らかになった。ナトリウムナノ流体-水反応ジェットのピークの温度の解析モデルは、われわれによって前述の抑制効果を考慮して開発された。本論文では反応ジェットのピークの温度予測に、この解析モデルを適用し蒸気発生器伝熱管断裂(SGTR)事故の隣接した伝熱管損傷の緩和効果の予測方法を準備した。ナトリウムナノ流体がナトリウム高速炉の2次系冷却材のために使われるとして、設計基準事故事象の緩和効果とSGTRの設計拡張状態をこの方法を用いて推定した。その結果、2次系冷却材でナトリウムナノ流体を用いて損傷を受けた伝熱管の数を減らし、SGTR事故によって発生する圧力を抑制する可能性が得られた。
阿部 雄太; 永井 桂一; 真家 光良*; 中野 菜都子*; 川島 裕一*; 武末 尚久*; 斉藤 淳一
第23回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 5 Pages, 2018/06
ナトリウム火災ではナトレックスで窒息消火させるが、消火能力の向上や純ナトリウムの安定化を目指した消火手法を考案した。もんじゅ等の高速炉やナトリウム施設の廃止では大量ナトリウム処理でのアルカリ廃液及び水素管理が課題となる。ナトリウムは電気陰性度が他の金属より小さいため高い化学的活性度である。Naを塩化カルシウムのClとイオン結合させ、中性かつ安定な塩化ナトリウムを生成する消火/処理方法を考案した。基礎的特性(熱分析, 元素分析等)と小規模試験から、適用が期待できる結果を得た。
西村 正弘; 永井 桂一; 小野島 貴光; 斉藤 淳一; 荒 邦章; 杉山 憲一郎*
Journal of Nuclear Science and Technology, 49(1), p.71 - 77, 2012/01
被引用回数:4 パーセンタイル:31.96(Nuclear Science & Technology)ナトリウム燃焼の初めのステージの酸化は、反応の継続性の観点から重要である。この研究では、さらなる高速炉の安全性向上のためのナトリウム反応の知見に適用するために、詳細にナトリウムの反応を理解することを目的としている。
山本 将博*; 内山 隆司*; 宮島 司*; 本田 洋介*; 佐藤 康太郎*; 松葉 俊哉*; 斉藤 義男*; 小林 正則*; 栗巣 普揮*; 羽島 良一; et al.
Proceedings of 7th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (DVD-ROM), p.717 - 720, 2010/08
われわれは、高エネルギー加速器研究機構,原子力機構,広島大学,名古屋大学,山口大学の共同研究で超低エミッタンス,大電流ビームを供給できる500-kV光陰極DC電子銃を開発している。そのために、この電子銃のチャンバは極高真空に保たれる必要があるので、チタン製のチャンバと新しいセラミック材料を採用している。この真空チャンバのガス放出速度計測結果について報告する。
山本 将博*; 本田 洋介*; 宮島 司*; 内山 隆司*; 小林 正則*; 武藤 俊哉*; 松葉 俊哉*; 坂中 章悟*; 佐藤 康太郎*; 斉藤 義男*; et al.
Proceedings of 6th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (CD-ROM), p.860 - 862, 2009/08
ERL実証機となるコンパクトERL(cERL)の建設準備がKEK東カウンターホールにて進められている。cERL早期運転実現のため、開発要素の多い電子銃部については実機開発の他、バックアップ及びR&D機として原子力機構及び高エネルギー加速器研究機構それぞれにおいて同時に開発を進めることとなった。現在原子力機構で先行して立上げが行われている1号機に対し、今後高エネルギー加速器研究機構にて立上げる2号機では、1号機との互換性を持たせつつも、(1)透過型光陰極の採用,(2)光陰極複数同時活性化及びその保存機能を持つ準備システムの開発,(3)電子銃の極高真空化のための真空系及び600kV絶縁セラミック管の開発・改良に力点を置き、現在設計を進めている。
岡川 誠吾; 永井 斉*; 阿部 仁*; 田代 信介
JAERI-Tech 2003-068, 17 Pages, 2003/08
再処理施設における臨界事故時に、核燃料溶解液から放出されるヨウ素の放出機構を解明するには、さまざまな溶液条件でのヨウ素の酸化還元特性を調べることが必要である。本研究では硝酸濃度,1M, 3M溶液中で同特性に対する線照射の影響を調べるとともに、有機ヨウ素種の生成に関係する有機種と線照射効果について簡単な検討を行った。線を照射しない場合、硝酸濃度1M溶液では大部分のヨウ素がIで存在したのに対して、硝酸濃度が3M以上ではIまで酸化された。照射線量4C/kg以上の線照射をすると硝酸濃度に関係なく、Iは存在しなかった。照射線量120C/kgの線照射では硝酸濃度に関係なく、ヨウ素はIOまで酸化された。照射線量4800C/kgの線照射を行うと、硝酸濃度1M溶液では、大部分がIOであったのに対して、硝酸濃度3M溶液では大部分がIとなり還元が進んだ。この溶液中には、硝酸が線照射によって一部分解したと考えられる亜硝酸イオンの生成を確認した。使用した有機種と線照射の結果、有機ヨウ素種の生成は確認できなかった。
永松 武彦*; 池田 則生*; 永井 保弘*; 斉藤 正行*; 工藤 敏*; 明石 孝行*; 重野 未来*
JNC TJ7440 2001-033, 1076 Pages, 2000/03
岐阜県瑞浪市土岐町地内において,広域地下水流動研究を目的として孔長1,010.00mのDH-11号孔が掘削された。本報告書は,地表から地下深部までの地質構造,水理学的・地球化学的特性を把握するためにDH-11号孔で実施された調査の結果をまとめたものである。実施した主な調査項目は次の通りである。1.岩芯の採取・記載 2.岩芯室内試験 3.物理検層(一般検層7項目・フローメーター検層) 4.ボアホールテレビ計測 5.水理試験(間隙水圧・透水性係数測定・透水試験・揚水試験) 6.原位置における物理化学パラメーター測定 7.地下水の採水 8.地下水分析 この調査の結果,以下のことが明らかとなった。・DH-11号孔の地質は,孔口から深度44.00mまでが砂礫主体の瀬戸層群,深度44.00mから265.10mまでが砂質泥岩,砂泥互層,礫岩主体の瑞浪層群により構成されている。さらに,深度265.10mから孔底1,012.10mまで 土岐花崗岩類に属する斑状・中粒黒雲母花崗岩が主体である。深度255.60265.32m,深度281.48 294.34m,296.63317.97m間および645.97657.08m間で粘土化・緑泥石化変質・破砕が著しい。また,深度381.99440.06m間には傾斜角60度70度の割れ目が卓越している断層破砕帯が存在する。さらに,深度890m以深には6585度以上の高角度の開口割れ目が存在し,掘削中に全量逸水が発生した。削終了時には,孔内水位は地表下84mまで低下した。水理試験(揚水試験)は,この水位では水中ポンプの揚程限界を超え実施不可能となったため,核燃料サイクル開発機構担当者との打合せにより,JFT-1000揚水試験装置 の 揚水ポンプとケーシングロッドの一部を改良し透水性を評価した。掘削時には,深度56.50m,66.70m,71.30m,739.30m,750.70mの5ヶ所で1166L/min(全量)の逸水が生じた。・深度317m以深の10箇所で実施された水理試験結 果によると,透水係数の最大値は深度392.50468.00m間の5.7710^-7m/secである。2ヶ所の透水係数が10^-9m/secより小さく,特に深度817.8m以深の透水性は,10^-10m/secと極めて低い難透水性であった。・地下水の採水
永松 武彦*; 池田 則生*; 永井 保弘*; 斉藤 正行*; 工藤 敏*; 明石 孝行*; 重野 未来*
JNC TJ7440 2001-032, 1047 Pages, 2000/03
岐阜県瑞浪市大湫地内において,広域地下水流動研究を目的として孔長1,010.00mのDH-10号孔が掘削された。本報告書は,地表から地下深部までの地質構造,水理学的・地球化学的特性を把握するためにDH-10号孔で実施された調査の結果を取りまとめたものである。実施した主な調査項目は次の通りである。1.岩芯の採取・記載 2.岩芯室内試験 3.物理検層(一般検層7項目・フローメータ検層) 4.ボアホールテレビ計測 5.水理試験(間隙水圧・透水計数測定・透水試験・揚水試験) 6.原位置における物理化学パラメーター測定 7.地下水の採水 8.地下水分析 この調査の結果,以下のことが明らかになった。・DH-10号孔の地質は,孔口から孔底まで土岐花崗岩類に属する斑状・粗粒の黒雲母花崗岩を主体とする。深度255.60m265.32m,深度281.48294.34m,296.63317.97m間および645.97657.08間で粘土化・緑泥石化変質・破砕が著しい。また,深度381.99440.06m間には傾斜角60度70度の割れ目が卓越している断層破砕帯が存在する。さらに,深度890m以深には,6585度以上の高角度の開口割れ目が存在し,掘削中に全量逸水が発生した。掘削終了時には,孔内水位は地表下256.90mまで低下し,水理試験(揚水試験)は,この水位では水中ポンプの揚程限界を超え実施不可能となった。このため,核燃料サイクル開発機構担当者との打合せにより,段階注水試験,JFT-1000type2.0による水位測定を実施し,孔井全体の透水性を評価した上で,深度839mまでをセメンチング,主要割れ目を閉塞した。水井戸からの地下水の掘削用ポンプにて注水し,水位を付近まで上昇させた。その後,仮4"ケーシング抜管,物理検層,BHTV測定,採水試験を実施した。掘削時には,深度10.30m,121.60m,156.96m,222.10mおよび894.0mの5ヶ所で3072L/min(全量)の逸水が生じた。・深度46m以深の9箇所で実施された水理試験結果によると,透水係数の最大値は深度46.5061.50m間の1.0010-5m/secであり,4ヶ所の透水係数が10-8m/secより大きい。特に深度894.0m以深の区間での透水性は非常に大きく,掘削中に水位を200m以上も
阿部 仁; 田代 信介; 永井 斉; 小池 忠雄; 岡川 誠吾; 村田 幹生
JAERI-Tech 99-067, p.23 - 0, 1999/09
核燃料再処理工程では溶液状燃料を取り扱うために、異常な過渡変化を越える事象の一つとして想定されている溶解槽の臨界事故時には、放射性物質が気相中へ放出され、さらに槽ベント系へと移行していくことが予想される。このような事故の下での槽ベント系の安全性能を実証するために原研ではNUCEFのTRACYを用いて臨界事故時放射性物質閉じ込め機能試験を実施している。本報告書は、平成10年度における同試験で得られた研究成果をまとめたものである。
石渡 名澄; 永井 斉
JAERI-M 87-179, 21 Pages, 1987/10
軽水炉の炉心損傷事故時のソースタイム評価において、FPヨウ素に起因する揮発性ヨウ化物生成による不確実度は、ヨウ化銀として固定化する方法により、大幅に低減化し得ることを期待できる。
石渡 名澄; 永井 斉
JAERI-M 85-199, 16 Pages, 1985/12
LWRの燃料損傷事故条件下での燃料からのFP放出割合については、NUREG-0772において貝体的な数値データが提出された。上出の数値データを評価するため、相対的に小規模の実験装置を用いる測定方法を開発した。1500C以上の温度範囲において、燃料からのFPのCsの放出割合は相対的に大きいので、高周波誘導加熱炉を含む実験装置を用いて、照射済みUOペレットからのCsの放出割合を測定した。照射済みUOペレットはNSRR及びJMTR-RABBITを用いて製作した。加熱実験において、Csの放出割合は、NSRR照射のペレットでは0.51(Ar、12.2分加熱、1500~2080C)、RABBIT照射のペレットでは、それぞれに0.63、0.59、0.81及び0.78(Ar、10.7分加熱、1500~1740C;Ar、32.8分加熱、1500~2255C;Ar+蒸気、22.0分加熱、1500~2230C;Ar+蒸気+H、14.0分加熱、1500~2030C)であった。
石渡 名澄; 山本 克宗; 永井 斉; 広田 徳造; 伊丹 宏治; 都甲 泰正*
JAERI-M 9792, 27 Pages, 1981/11
この報告書は、軽水炉燃料のためのFP放出実験データ集の第3報である。報告書には、第8回FP放出実験の結果の1部分および第9回FP放出実験の結果が記載され、その内容は、第9回実験の照射用燃料棒および吊り下げ棒付き照射用燃料棒の外観、JMTRとOWL-1の運転条件、実験期間中のループ1次冷却水中のI-131とCs-137のレベル変動、そして第8回と第9回の両実験に用いた各燃料棒の照射後試験の記録写真から構成されている。
石渡 名澄; 永井 斉
日本原子力学会誌, 23(11), p.843 - 850, 1981/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)反応度送入事故条件下の酸化物燃料よりのFP(主にゼノン,よう素)の放出挙動を明らかにするため、種々の軽水炉燃料をNSRRにおいて照射した後、照射燃料試料系中のCs-137を測定した。NSRR照射に依ってUOペレット中に生成したFP(主にゼノン-137,よう素-137)は、UOの蒸発と相関しつつペレット外に放出された。ここでUOの蒸発は、固体UOから昇華した部分および飛散した溶融UOから蒸発した部分を含めている。350cal/g・UO以上の発熱量において、蒸発は相当量に達した。
石渡 名澄; 山本 克宗; 永井 斉; 中崎 長三郎; 武田 常夫; 伊丹 宏治; 林 清純*; 都甲 泰正*
JAERI-M 8332, 110 Pages, 1979/07
この報告書は、軽水炉燃料のためのFP放出実験データ集の第2報である。第3回から第7回まで、5回のFP放出実験の結果を記載した。報告書の内容として、燃料ペレットの仕様と形状を含む使用前検査の結果、照射用燃料試料の構成部品および組立状況の概観、JMTRとOWL-1の運転条件、ループ冷却水中のよう素131レベルの経時変化、そして照射済み燃料試料の照射後試験データの一部分が含まれている。
石渡 名澄; 永井 斉; 武田 常夫
JAERI-M 8184, 39 Pages, 1979/03
JMTR・OWL-1において、人工欠陥燃料試料を照射する方法に依り、FP放出実験を行なった。この報告書は、1975年から1978年までの間のOWL-1一次冷却水中のセシウム137の測定データを示したものである。
武田 常夫; 永井 斉
JAERI-M 7855, 51 Pages, 1978/09
欠損(ピンホール付)燃料体が存在する場合、原子炉の起動および停止などの外乱時に冷却水中FP濃度が定常時と異なり、一時的に高くなる。このFP追加放出現象については既に知られている。本報では、その現象の概要・OWL-1を用いて行われている実験の概要ならびに解析用計算コードの概要について記した。また、計算コードから得られた知見をもとに、実験結果について種々の検討を加えた。さらに、今後の解析および計算モデルの改良上の問題点などについても検討を加え整理した。その結果、FP追加放出は、欠損孔を通して燃料ピン内フリースペース(プレナムおよびギャップ)に流れ込みまた流れ出る水あるいはその蒸気の挙動に大きく依存していることが明らかになった。また、当面の目標として、フリースペース内FP蓄積量と追加放出率の評価方法の検討が必要であることが明らかになった。
樋田 行雄; 永井 斉; 関根 敬一; 大西 寛
JAERI-M 5094, 17 Pages, 1973/01
日本原子力研究所の多目的高温ガス炉の開発において、耐熱合金の使用が計画されている。そのためニッケル基合金の分析方法を検討し、ここにホウ素・銅・タンタルの吸光光度定量法を報告する。ホウ素(数ppm以上)はメタノール蒸留により分離後Hayesらのクルクミン法によって定量できる。銅については2方法を検討した。ひとつはEDTAをマスキング剤として、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムで抽出、光度定量するもので、0.003%以上の銅が定量できる。他は2,2′-ビキノリルを用いる抽出光度法で、0.002%以上の銅が定量できる。ジエチルジチオカルバミン酸塩を用いる場合は、吸光度が時間とともに減少する欠点がある。タンタル(0.004%以上)は塩酸-フッ化水素酸溶液からメチルイソブチルケトンで抽出後、メチレンブル-を用いる抽出光度法で定量できる。