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永岡 芳春; 斎藤 実; 二村 嘉明
Transactions of the American Nuclear Society, 66, p.454 - 455, 1992/11
JMTRは1993年11月に現在の中濃縮(45%)燃料から低濃縮(20%)燃料へ転換する予定である。低濃縮燃料要素は芯材に高ウラン密度4.8gv/cmのシリサイド燃料を、要素側板に可燃性吸収体としてCdワイヤを採用する。これにより、サイクル途中の炉心燃料交換のための炉停止が不要となり1サイクル連続運転(26日)が可能となる。本発表では、低濃縮燃料炉心の核特性について現行炉心と比較し、炉心の安全性及び照射試験性能が現行炉心と同等であることを報告する。
永岡 芳春; 小向 文作; 桜井 文雄; 小池 須美男; 斎藤 実; 二村 嘉明
JAERI-M 92-098, 81 Pages, 1992/07
JMTRは、ETR型板状燃料を使用した軽水減速・冷却タンク型の熱出力50MWの汎用型材料試験炉であり、1993年にMEU燃料からLEU燃料への転換が計画されている。このため、LEU燃料炉心の安全評価の一環として、核特性解析を実施した。LEU燃料への移行においては、高ウラン密度のシリサイド(USi)燃料を採用するとともに、(1)連続運転日数を現12日から25日に延長する、(2)サイクルの初期過剰反応度を低減するために、可燃性吸収体として直径0.3mmのカドミウムワイヤを燃料要素の側板に挿入する、の二項目を満足するように変更する予定である。本報告は、JMTRのLEU燃料炉心の核特性解析について述べたものである。解析の結果、LEU燃料炉心の核特性はMEU燃料炉心と同様であること、Cdの可燃性吸収体の使用は有効であることを示している。
永岡 芳春; 小向 文作; 桜井 文雄; 斎藤 実; 二村 嘉明
JAERI-M 92-095, 68 Pages, 1992/07
JMTRは、ETR型板状燃料を使用した軽水減速・冷却タンク型の熱出力50MWの汎用型材料試験炉であり、1993年にMEU燃料からLEU燃料への転換が計画されている。このため、LEU燃料炉心の安全評価の一環として、反応度投入事象に関する解析を実施した。評価すべき反応度投入事象として、以下に挙げる運転時の異常な過渡変化に関する4事象及び事故に関する1事象を選定し解析の対象とした。(1)運転時の異常な過渡変化、(1)起動時における制御棒の異常な引抜き、(2)出力運転中の制御棒の異常な引抜き、(3)照射試料による反応度付加、(4)冷水導入による反応度付加、(2)事故、(1)照射装置の破損による反応度の異常な付加、解析は、1点を近似核熱水力結合動特性解析コードEUREKA-2を使用した。解析の結果、選定した反応度投入事象については、運転時の異常な過渡変化時および事故時の安全性を判断する基準を満足することを確認した。
永岡 芳春; 小向 文作; 桜井 文雄; 斎藤 実; 二村 嘉明
JAERI-M 92-042, 92 Pages, 1992/03
JMTRは、ETR型板状燃料を使用した軽水減速・冷却タンク型の熱出力50MWの汎用型材料試験炉であり、1993年にMEU燃料からLEU燃料への転換が計画されている。このため、LEU燃料炉心の安全評価の一環として、ホットスポットファクタの検討を実施した。本報告は、LEU燃料を使用する炉心の熱設計及び安全解析に用いられるホットスポットファクタのうち核的ホットスポットファクタについて、計算方法及び結果について述べている。核的ホットスポットファクタの各因子は、核計算により求めることとし、検討した。その結果、核的ホットスポットファクタの最大は、3.14となった。
佐藤 猛; 桜井 文雄; 永岡 芳春; 小森 芳廣; 齋藤 順市; 石塚 悦男; 安藤 弘栄; 斎藤 実; 二村 嘉明
UTNL-R-0274, p.1-1 - 1-11, 1992/00
JMTRは、燃料の低濃縮化のために1991年4月から1992年2月の間に国の安全審査を受けた。一方、この審査期間中の1991年7月には原子力安全委員会により水冷却型試験研究用原子炉施設の安全設計及び安全評価に関する審査指針が定められた。JMTRの低濃縮燃料への変更においてはこれらの指針に基づき燃料の機械設計、炉心設計、安全評価等の全面的な見直しを実施した。これらの見直しの一環として「一次冷却水流出事故」について解析した結果、非常用冷却系統、非常用電源及び安全保護回路に係る一部施設整備も必要となった。今回はこの「一次冷却水流出事故」の検討結果及びそれに伴う上記施設整備について報告する。
島川 聡司; 河村 弘; 永岡 芳春; 斎藤 実
JAERI-M 87-036, 51 Pages, 1987/03
本報告書は、材料試験炉(JMTR)の水ル-プOWL-2で照射される核融合炉増殖ブランケット試験体について、SRACコ-ドシステムを用いて行なった予備核計算結果を記したものである。増殖ブランケット試験体の照射は、核融合炉増殖ブランケットの設計の為の工学的デ-タを得るために計画されている。増殖ブランケット試験体には、LiOが充填されており、その充填部の寸法は、直径96.3mm,長さ500mmである。本核計算により得た主な結果を以下に示す。1)トリチウム生成速度は約39Ci/dayである。2)トリチウム生成について、熱外中性子の全中性子に対する寄与率は約35%である。3)LiOの充填率が20%以上の場合、トリチウム生成速度はほぼ一定となる。
河村 弘; 安藤 弘栄; 永岡 芳春; 小向 文作; 新見 素二
JAERI-M 83-133, 27 Pages, 1983/08
JMTRでは、種々の照射孔で軽水炉燃料が照射されており、その照射挙動を解析するために、燃料棒の局所線出力を、より正確に、そして、より簡便に求める努力が続けられている。本報告書では、水ループOWL-1照射孔に装荷されている3本バンドル軽水炉燃料集合体(79LF-39J)内の各燃料棒の局所綿出力評価法について検討した。この検討のために、JMTR臨界実験装置(JMTRC)を用いて、Dy箔放射化法による実験を実施した。新しい試みとして、局所線出力評価のために必要な、そして出力上昇時変動しやすい軸方向熱中性子束分布係数(Fz)について、3次元核計算結果とJMTRC実験結果を比較した。両者が、非常に良く一致したため、Fzが3次元核計算で評価できることが実証された。さらに、各燃料棒の出力分担比(F)と軸方向熱中性子束分布についても報告する。
土橋 敬一郎; 秋濃 藤義; 永岡 芳春; 石黒 幸雄
JAERI-M 9781, 78 Pages, 1981/11
本報は、東海研究所に53年6月に設置された熱中性子炉体系標準コードシステム検討会の下の原子炉核設計ワーキング・グループの55年度までの活動をまとめたものである。まず、これまでのSRACシステムの開発経過及びその概要について記述される。次に、55年度後半にSRACシステムを使って行われたTCA、JMTRC、DCA及びSHEの熱中性子炉体系に対するベンチマーク・テスト結果、研究炉の低濃縮化に関するIAEAベンチマーク計算及び速中性子領域群定数評価のための高速炉系ベンチマーク計算結果について触れられる。
中田 宏勝; 石井 忠彦; 伊藤 治彦; 阿部 弘; 中崎 長三郎; 瀬崎 勝二; 永岡 芳春
JAERI-M 8533, 35 Pages, 1979/11
JMTRでは、昭和44年以来各種燃材料の照射試験を行って来たが、昭和53年度より5ヶ年計画で軽水炉燃料ピンの出力急昇試験を行うのに必要な「He-3出力制御型沸騰水キャプセル(略称He-BOCA)」の開発・整備を行うことになった。同キャブセルは、加圧静止水を熱媒休とする照射装置であり、簡単な装置で軽水炉と同等の圧力・温度条件が得られ、かつキャブセル周囲に設けるHe-3ガスのスクリーンにより燃料ピンの発熱量を容易に変えられるものである。完成後の設備は新燃料のみならず照射済燃料ピンを大量に試験できる能力を有し、BWRおよびPWR条件下で出力急昇試験の他パワーサイクルを行うことができる。本報告ではHe-BOCAの原理や開発計画について説明するとともに、BOCAの基本的伝熱特性を調べるために行った炉外予備実験の結果、BWR条件下で短尺燃料ピンを出力急昇できることを目標として概念設計したHe-BOCAの概要、などについて述へる。
安藤 弘栄; 飯田 浩正; 永岡 芳春; 小山田 六郎
JAERI-M 6736, 34 Pages, 1976/10
JMTRの炉心配置検討に使用される核計算の方式については、ほぼ確立されている。しかし核計算技術の進歩に伴い従来の方式に対して一部改良を施した。主な改良点は高速群定数の算出の際、B-1近似によるスペクトルを用いることを止め、ANISNにより求めた空間依存のスペクトルを用いること、および軸方向のバックリングを領域別エネルギ別に入力することである。計算コードは、高速群定数はGGC-4、熱群定数はTHERMOS-JMTR、二次元拡散計算はCITATIONを用いた。その他拡散計算における最外層での境界条件の取り方が中性子束分布に与える影響などについても検討した。
永岡 芳春
JAERI-M 6661, 30 Pages, 1976/08
JMTR(50MW)では、運転中は制御棒の移動、燃料の燃焼などにより中性子束は大幅に変動する。運転中の照射孔での中性子束変動を知ることは、照射物の発熱量の予測に対して重要である。これまで(第37サイクルまで)使われていた運転中の中性子束変動は、第2サイクルシュラウド実験(運転初期に対して)と二次元(R-Z)モデルでの計算との結果で評価したものであった。これまで、照射物の発熱量の予測に対する精度の向上に勢力が払われてきた。そこで運転中の熱中性子束変動について3次元計算で解析し、中性子束変動を評価した。計算の結果、R-Zモデルでは考慮できなかった燃料要素と制御棒の配置が3次元計算で評価でき、そのため異った中性子束の分布及び変動が把握できた。今回の計算法は第2サイクルシュラウド実験結果で評価されほぼ妥当であることがわかった。
飯田 浩正; 永岡 芳春
JAERI-M 6071, 35 Pages, 1975/03
JMTRでは毎サイクル炉心配置を決定するために、2次元拡散コードにより、中性子束分布を計算している。2次元拡散コードのインプットとして必要な熱群定数はTHERMOSで求める事にしており、年間100本以上の多種多様のキャプセルについて計算されている。これらキャプセルの中には高濃度ウラン燃料、高プルトニウム富化燃料、あるいは毒物入り燃料のように非常に中性子吸収断面積の大きな試料を含むものがある。この様なキャプセルの熱群定数は現存するTHERMOSコードでは精度良く求める事ができない。その理由はあまり中性子吸収断面積が大きくなると輸送核の数値計算に問題が出て来て、積分型輸送方程式を精度よく解けないからである。そこで我々はは、輸送核の計算法に改良を加える事により問題の解決を図った。その結果、計算結果として得られる熱群定数の数値計算上の誤差を現存のものの約1/7にする事ができ目的を達した。