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江村 悟; 加藤 清
原子力工業, 29(6), p.34 - 36, 1983/00
原子炉施設の解体に際しては,高放射化した炉内構造物や圧力容器および表面汚染した機器類などの金属類解体物,ならびに放射化した生体遮へいや表面汚染した建家のコンクリート解体物などの放射性廃棄物が解体期間に,集中的かつ大量に発生する(表2.7参照。)
関 晋; 大内 康喜; 比佐 勇; 江村 悟
JAERI-M 6382, 53 Pages, 1976/01
本報告書は、実大固化体高圧RI浸出試験裏置の設計、概要およびその性能についてまとめたものである。この装置の特長は、200lドラム缶大のセメント供試体を用いて、深海5000mにおける条件(圧力500kg/cmG、水温2C、水平流速1~2cm/sec)を所定時間でつくり出し、それを長時間にわたって保持することができるものである。この装置は、1977年に実施を予定されている低レベル放射性廃棄物の試験的海洋処分に備えて、セメント均一固化体の耐圧性ならびに同固化体からの放射性物質の浸出性の研究に主として用いられる。
森山 昇; 土尻 滋; 江村 悟; 須郷 高信; 町 末男
Journal of Nuclear Science and Technology, 12(6), p.362 - 369, 1975/06
被引用回数:17原子力発電所などから排出さえる使用済イオン交換樹脂の処理法として、プラスチック、特にポリエチレンによる溶融固化を試み、得られた固化体について安全上要求される諸物性、すなわち機械的特性、RIの浸出性、耐放射線性について調べた。イオン交換樹脂50wt%を含むポリエチレンの衡撃強度および圧縮強度はそれぞれ、10kg-cm/cmおよび300kg/cmであり、ポリエチレン単独の固化体と比べて著しい低下は認められなかった。RIの浸出量は非常に少なく1年間で0.1%であり、また放射線による分解ガス量は10radの吸収線量で10ml/gであった。さらに機械的強度に及ぼす放射線の影響の検討も行った。
村田 浩*; 菊地 通; 上野 馨; 岩本 多實; 安川 茂; 八木 英二; 江村 悟; 石原 豊秀; 武谷 清昭; 下川 純一
JAERI-M 6002, 108 Pages, 1975/03
原子炉燃料としてのトリウムの名は耳慣れて久しいが、わが国においてはまた本格的な研究開発は実施されていない。しかし各国におけるトリウムに関する知見は増大しつつあり、このレポートは当研究所の研究者達が最近のトリウムに関する世界的な状況を調査のうえ、とりまとめたものである。内容は、「資源」「化学的性質」「製錬」「燃料製造」「炉物理」「原子炉設計」「再処理」「再加工」「廃棄物処理処分」「放射線防護」「高温ガス冷却炉のステラテジー」の11章のほか、資料として「海外におけるトリウム燃料研究開発のプログラム」を付した。本レポートはトリウム燃料に関する全般的なレビューを行なうのに極めて有用なものと思われる。
江村 悟; 松鶴 秀夫; 比佐 勇; 関 晋
JAERI-M 5779, 36 Pages, 1974/07
放射性廃棄物セメント固化体の海洋処分にあたって、その安全性を評価するため、固化体からCsの環境水への浸出性を調べた。浸出試験は、IAEAの暫定指針にもとずいて、BWRおよびPWRの模擬再生濃縮廃液-セメントペーストならびにモルタル固化体を用いて行なった。浸出比は、廃液-セメント比、塩濃度、Cs添加量、骨材添加量、浸出水の種類と温度、養生期間について求めた。浸出試験結果をまとめると、(1)BWRの廃液に対しては、高炉C種セメント、PWRの廃液には普通ポルトランドセメントを用いることによって耐浸出性は向上した。(2)一般に、廃液-セメント比ならびに廃液塩濃度の滅少によって浸出比は低くなった。(3)浸出水温度が低い場合、着生期間が浸出性におよぼす影響は比較的大きい。(4)ゼオライトを添加することによってCsの浸出性は、著るしく改善された。
江村 悟; 阿部 博俊*
原子力工業, 20(1), p.25 - 32, 1974/01
放射性廃棄物の試験的海洋処分に備え、原子力発電所から発生する低レベル廃棄物のセメント固に関する技術開発が進められている。本報では、電力中央研究所が数年 進めてきているセメント固化体の作成技術、品質管理技術、高水圧下の力学的挙動などの成果ならびに原研が実施、計画中のセメント固化体からのRI浸出試験を中心に、乾燥による減容、アスファルト固化、プラスチック固化の開発現状を紹介した。「原子力工業」1月号の特集-「放射性廃棄物処理処分の問題点」5編のうちの1編として依頼されたものである。
江村 悟
原子力工業, 18(6), p.73 - 77, 1972/00
有毒物質などを一定の作業エリアに限定封じ込め,作業者を保護する目的をもつグローブボックスには2つの大きな弱点がある.
山本 忠史; 渡辺 賢寿; 栗原 正義; 矢幡 胤昭; 辻野 毅; 三森 武男; 江村 悟
原子力工業, 18(8), p.75 - 80, 1972/00
日本原子力研究所ではプルトニウム用グローブボックスの本格的使用を始めてすでに10年余,現在その保有台数は50敷台に達している.これらに関する特徴をあげると2つに集約される.すなわち,グローブボックスの設計などに対しては,使用者となる研究者自身が先人の貴重な経験を基盤にし,メーカー技術者と一致協力して,より使いやすい,安全なボックスの製作にあたってきた.第2点はボックスの使用目的が広い範囲にわたるために,型式,材料,大きさなど同一のものはほとんどなく,きわめてバラエティーに富んでいる.
江村 悟; 杉川 進
分析化学, 19(2), p.212 - 216, 1970/00
核燃料再処理プロセス溶液中における鉄のく形波ポーラログラフ法を検討した。トリエタノールアミンを加えて陰電位に鉄の波を生じさせ,妨害イオンとしての多量ウランの波は炭酸アンモニウムを加えることによって鉄一TEA波と分離した.すなわち,試料500lを電解セルに採取し,13.2%TEA,0.22M炭酸アンモニウム,1.1M水酸化アンモニウムからなる支持電解質溶液5.0mlを添加し,窒素ガスで10分間,除酸素後,0-.05Va,Hgにおいてポーラログラムをとり検量線から鉄を求める。鉄の定量限界は10ppmであった。プラントサンプル(1A塔へのウラン供給原液および高レベル廃液)中の鉄に対する分析精度は遠隔法で5.0%以下であった。
江村 悟
分析化学, 19(5), p.637 - 642, 1970/00
アセナゾIIIによりTBPを含む有機溶液中のウランを吸光光度法で直接に定量するため,30%TBP/希釈剤-ブチルセロソルブ-水系で均一相を形成し,この系でウラン(VI)-アルゼナゾIII錯体を保持させた。
青地 哲男; 小森 卓二; 江村 悟; 高柳 弘; 山本 忠史
日本原子力学会誌, 12(1), p.7 - 12, 1970/00
実用燃料の燃焼度は,原子炉々心の燃焼特性(出カ分布,じ損耗,Pu生成など)や燃料の安全性を評価するパラメータとしてきわめて重要な値である。燃焼度測定法は破壊法と非破壊法とに大別され,前者はさらに,ホットラボなどで行われる燃料の試片溶解と,再処理施設などで行われる全溶解とに分けられる。
橋谷 博; 江村 悟; 勝山 和夫; 中嶋 勝利
日本原子力学会誌, 12(5), p.259 - 263, 1970/00
Purex法による燃料再処理工程において,100300日冷却の使用済み燃料から調製したプロセス溶液には数多くの放射性核種が含まれるがZrーNbと,Ruを除くほとんどの接種は抽出工程の初期に除去される。しかし,Zr-Nbは抽出溶媒であるTBP/希釈剤や陰イオン交換樹脂に対する挙動かPuと類似している上に,TBP/希釈剤の主として放射線による分解や化学分解による生成物と強力な錯体を形成するので,Puに対する核分裂生成物(F.P.)の除染低下などプロセスに悪影響を与える。他方,Ruは抽出プロセスにおける硝酸濃度により,分配係数がZr-Nbと逆の傾向を示し,Zr-Nbの除染率を高めるような低酸濃度とすると除染され難くなる。抽出分離,精製の全工程を通じ,これら3核種の挙動を正しく把握することが重要である。
江村 悟; 岡崎 修二; 河野 信昭
分析化学, 18(8), p.976 - 980, 1969/00
ウラン(IV)の安定剤として硝酸ヒドラジンを含む硝酸ウラン溶液中のウラン(IV)、(VI)、遊離酸およびヒドラジンの定量法を確立した。分取した試料に硫酸アンモニウムとフッ化ナトリウムを加え、ウラン(VI)をマスクし、ウラン(IV)を四フッ化ウランとして沈殿させたのも、水酸化ナトリウム溶液で遊離酸を、ついで過酸化水素を添加してウラン(VI)の逐次滴定を行なう。一方、別に分取した試料を加湿しながら空気を吹き込みウラン(IV)を酸化する。酸化した溶液に硫酸アンモニウムを加えたのも酸化後の遊離酸を、引き続きホルムアルデヒドを添加してヒドラジンの逐次滴定を行なう。この遊離歌の差からウラン(IV)を求める。本法を湿式再処理プラントの工程管理分析に適用したところ、分析精度は0.4~1.3%であり、管理分析法として満足すべきものであった。
江村 悟; 岡崎 修二
分析化学, 18(10), p.1264 - 1265, 1969/00
プルトニウムはその毒性のため、通常グローブボックス内で取り扱わなければならない。したがってその分析法は精度の高いことはいうまでもなく、操作においても前処理などに煩雑さのないことが望ましい。このような観点から酸化還元滴定法(電位差滴定法)を検討した。この方法に関してはすでに多くの報文があるが、これらの多くは亜鉛アマルガム、クロム(II)などによる還元を利用したものであり、前処理に熟練することが必要であるばかりでなく、試料が硝酸系の場合には硫酸塩、塩酸塩に変えたのも処理しなければならない不便がある。しかしチタン(III)による還元を用いればこのような操作が省略され、かつ精度よくプルトニウムが定量できる。種々の条件を検討したのも、湿式核燃料再処理プラントにおいて精製回収された硝酸プルトニウムの定量に適用し、満足すべき結果を得たので報告する。
江村 悟; 河野 信昭
分析化学, 17(3), p.355 - 357, 1968/00
ウラン燃料要素の再処理において燃料体のアルミニウム被覆は水酸化ナトリウムで溶解除去するがこのアルミニウム脱被覆工程を円滑に進めていくうえで遊離アルカリおよびアルミニウム量を知ることが要求される。このアルミニウム溶解液には核分裂生成物が含まれているためしゃへい分析セルで遠隔的に定量を行なわなければならない。方法は正確かつ迅速であることのほか、遠隔化を計った場合、装置および操作が簡単であることが好ましい。アルミン酸ナトリウム溶液中の遊離アルカリおよびアルミニウムの滴定法として数多く報告されているが、石渡らの遊離アルカリの定量法とSynderやWattsらのKF-HCl法によるアルミニウムの定量法を電位差滴定法に改良し、遊離アルカリおよびアルミニウムの逐次定量を試み、ほぼ満足すべき結果を得たので報告する。
江村 悟; 岡崎 修二
分析化学, 16(7), p.718 - 720, 1967/00
高精度の電量計はその製作コストが高く、取り扱いにも熟練を要するものと考えられる。そこでサブマイクログラム量のウランの管理分析用として、定電位電量滴定装置と取り扱いの容易なビーカー型の電解セルを試作した。本装置は電流増幅器とUJTを利用した比較的簡単な電圧-周波数変換器とパルス計数器からなる電量計およびトランジスター式ポテンショスタットから構成されている。本報は試作装置の動作機構,構成回路,電解セルおよび硝酸溶液中びウランの定量結果について述べたものである。
江村 悟; 杉川 進
分析化学, 16(12), p.1345 - 1350, 1967/00
ピューレックスプロセス廃液中のウランの遠隔定量に適用できるポーラログラフ定量法および遠隔装置について検討した。廃液中に溶解した有機溶媒の影響は凝析剤として3.5Mの硫酸アンモニウムを添加することによって除去することができた。また、亜硫酸に対しては尿素の添加によって除去できた。種々検討の結果、次のような方法を提案する。ポーラログラフセルに試料溶液500lと3.5M硫酸アンモニウム、1M硫酸、0.1M尿素の濃度となっている支持電解質溶液5.0mlを加え混合し、窒素ガスを15分間通気する。直流ポーラログラムを-0.3~-0.9V vs. Hgでとり検量線を用いてウランを定量する。9.010M10Mのウランを含む合成廃液に対する相対標準誤差は2.5%以下であった。また、直接操作と遠隔操作との精度を比較したところ有意性は認められなかった。
江村 悟; 中原 嘉則; 大貫 守; 河野 信昭
日本原子力学会誌, 9(12), p.705 - 709, 1967/00
遠隔ピペッターは高放射性溶液試料を取り扱う遠隔分析施設でもっとも重要な機器の1つで、化学分析や放射能計数などいろいろな定量操作の基礎となるものである。内装するセルの大きさ,形状,マニプレータの種類,取り扱う溶液組成,使用目的,使用頻度などに応じ、諸外国においては簡単な器具的なものから精巧なものまで非常に多くの遠隔ピペッターが工夫,製作,使用されている。このうち、装置的なものとしてはORNLのサーボ制御ピペッター,ICPPのRAF model BピペッターおよびSRPのクレーンピペッターで代表される直接計量方式とHanfordおよびHarwellで開発されたオイル置換方式とがある。
江村 悟; 大貫 守; 中原 嘉則; 陶山 尚弘*
JAERI 1089, 52 Pages, 1965/09
高放射性物質を取り扱う遮蔽セルを建設する場合、一般にはその遮蔽計算はごく単純に行なわれている。このため、複雑な構造をもつ遮蔽セルでは建設前後において遮蔽能力に差異が生ずる。さらに、施工中の手違いから十分な遮蔽能力がえられないこともある。鉛15cm厚の分析セルおよびサンプリングリスターセルについて、およそ1.5キュリーのCo-60を点線源として放射線漏洩試験を行なった。空間線量率および表面線量分析セルおよびサンプリングブリスターセルのボールソケット部分より若干の放射線の漏洩が見い出されたが通常の作業においては問題ない。その他、分析セル天井面のダクト部分、EセルとMセルとの間の遮蔽、サンプリングブリスターセルとコンクリート壁との目地、コンベア-トンネルの遮蔽など遮蔽の弱い箇所が発見された。これらの弱点を補強することによって分析セルでは核分裂生成物をおよそ30キュリー、サンプリングブリスターではおよそ20キュリーまで取り扱えることがわかった。
江村 悟
分析機器, 3(12), p.1 - 8, 1965/00
分析化学においても原子力分野の発展に伴いラジオアイソトープの製造、原子炉の運転管理、核燃料再処理の工程管理、その他冶金、化学などの開発研究に付随して生ずる高放射性試料を取り扱う機会が増えてきた。これら高放射性試料は一般の化学的毒性度に加え放射性物質の毒性度と放射線による問題が絶えず付きまとってくる。そのため高放射性物質を分析者から隔離して生体に影響を及ぼさないようエンクロ-ジャー内に封じ込めて取り扱う方法とインライソ分析とに分けられる。前者はまた放射線によって,、あるいは、、を取り扱うための遮蔽セル(ケーブ)での遠隔分析と放射性物質を取り扱うグローブボックス操作による分析とに分類される。しかしグローブボックス内で行なう分析操作は普通の突験室での操作に比べ不自由さはあるが一応手によって直接操作が可能なためあらゆる面で問題が軽減される。
松本 徳太郎; 江村 悟; 山本 忠史
JAERI 1029, 29 Pages, 1962/03
再処理試験装置の開発計画の一部として分析施設がホット・ケーブ建屋内に建設される。本施設の目的は再処理試験装置から出る試料の迅速管理分析と高放射性試料の新しい分析方法の開発研究とである。この施設は分析用ジュニア・ケーブ10箇,グローブ・ボックス,コールド準備室,測定室,除染室などからなっている。ケーブの遮蔽は前面に鉛で15cm、背面には鉄20cmとなっている。また、各ケーブの前面には遮蔽と同等の鉛ガラス窓とボール・ソケット・マニプレータが取り付けられる。ケーブ内の大きさは幅1.0m,奥行1.1m,高さ1.4m。このケーブ内で試料の搬入,貯蔵,分割,希釈,密度測定,前処理,滴定,ポーラログラフィー,クーロメトリーなどの操作が行われる。本報はジュニア・ケーブの設計のためのモックアップ試験についての記述である。ケーブの設計に必要な次の諸点について検討を行った。(1)視界,(2)照明,(3)トングの操作範囲,(4)ケーブ内の配置計画,(5)ケーブの寸法。