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論文

ZPPR benchmarks for large LMFBR core physics from JUPITER cooperative program between United States and Japan

石川 眞; 池上 哲雄*; 三田 敏男*

Nuclear Science and Engineering, 178(3), p.335 - 349, 2014/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:30.92(Nuclear Science & Technology)

OECD/NEAの国際炉物理ベンチマークプロジェクト(IRPhEP)の一環として、日米の共同研究として実施されたJUPITER計画の中から、9つのZPPR実験炉心が大型高速増殖炉物理を研究するためのベンチマークとして整備された。これらのベンチマーク炉心は、均質炉心及び非均質炉心、クリーン炉心及び工学模擬炉心、600-1,000MWe級の種々の炉心サイズ、様々な炉心核特性を含む非常に広範なものとなっている。最近、詳細な実験情報をオリジナル実験記録から新たに発掘して、これらを詳細に検討することにより、正確なベンチマークモデルと定量的な実験誤差評価を確立することに成功した。整備されたベンチマークは、ZPPR実験の重要な炉物理特性の本質を維持しながら、ベンチマークのユーザーが利用しやすいように、非均質セルモデル, 3次元炉心構造などについて不必要な煩雑さを避けている。さらに、このベンチマークでは、ZPPR実験炉心のas-built情報を完全な形で電子情報として含んでいるので、ユーザーが新たなベンチマークモデルを構築することも可能である。これらのZPPRベンチマークを最新手法で解析した結果、これらは炉物理解析手法の改良と核データの検証に有効であることが分かった。

論文

Core characteristics of fast reactor cycle with simple dry pyrochemical processing

池上 哲雄

Progress in Nuclear Energy, 50(2-6), p.206 - 211, 2008/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:16.99(Nuclear Science & Technology)

高速炉使用済燃料を複合処理燃料サイクルの簡易熱処理に適用した場合の高速炉炉心概念と炉心核特性の検討を行った。核特性解析の結果、簡易熱処理を経た燃料が炉心への装荷燃料の半分を占める大型炉心の場合、高速炉の使用済燃料を1回リサイクルし、径方向ブランケットなしで増殖比1.01を達成可能なことが判明した。リサイクル燃料として、ウラン酸化物の軽水炉使用済燃料,混合酸化物の軽水炉使用済燃料、及び高速炉使用済燃料の3者について比較を行い、リサイクル燃料はそれらの初期燃料組成にかかわらず、リサイクル終了後は平衡状態に達すること、また、リサイクルした高速炉使用済燃料は3者のなかで放射化量が最も低く、発熱量は他の2者と同じレベルであった。

報告書

地層処分に有効な分離変換概念研究

池上 哲雄; Ahn, J.*

JAEA-Research 2006-045, 17 Pages, 2006/07

JAEA-Research-2006-045.pdf:1.55MB

地層処分との関係において、分離変換の対象核種と分離変換の程度に関する目標設定に資することを目的に、従来の高レベル廃棄物そのものの潜在的放射性毒性に代わり、処分場での長寿命核種の移行挙動を考慮した新たな指標である「環境影響」を導入して、PWRサイクル及びFBRサイクルについて評価を行った。評価にあたって必要となる長寿命核種の廃棄物固化体への初期装荷量は廃棄物処理(conditioning)モデルを用いて求めた。環境影響を評価すると同時に、処分場内での核種移行挙動にかかわる各種パラメータの不確かさが環境影響に及ぼす影響も評価した。その結果、分離変換の目標は次のように設定できると考えられる。(1)PWRサイクルの場合:本評価で想定した廃棄物への移行率:U:0.604%, Pu:0.297%に加え、$$^{237}$$Np, $$^{243}$$Am, ($$^{241}$$Pu)の移行率を1%以下に抑える。(2)FBRサイクルの場合:全アクチニドに対するサイクルシステムとしての回収率99.9%は適切な設定である。

論文

Compound process fuel cycle concept

池上 哲雄

Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10

軽水炉使用済燃料を簡易熱処理しただけで高速炉炉心に再装荷し、多重リサイクルを行う複合処理燃料サイクル概念について、そのメリットの一つとされる軽水炉使用済燃料の蓄積抑制効果を定量的に評価した。その結果、本概念は高燃焼度を望まない場合には、軽水炉使用済燃料の蓄積抑制に効果を有する程度の軽水炉使用済燃料を受け入れ可能で、また、軽水炉使用済燃料の蓄積が多くない場合には、高燃焼度を目指すことが可能な柔軟性を有することが判明した。

報告書

高速増殖炉サイクルにおける長寿命核種の分離変換技術の研究開発(基礎・基盤)成果

山下 清信; 小澤 正基; 池上 哲雄; 原田 秀郎; 逢坂 正彦; 大木 繁夫; 舘 義昭; 古高 和禎; 中村 詔司

JNC TN9420 2004-001, 106 Pages, 2005/03

JNC-TN9420-2004-001.pdf:12.85MB

「長寿命核種の分離核変換技術の研究開発」の課題評価委員会(2000年8月)にて研究項目についての事前評価を受け、この評価結果に基づいて分離技術、核データ、炉物理、燃料、新しい核換技術・概念等の研究開発を進めてきた。研究開発より、分離技術では、使用済燃料中の全アクチニドを一括して分離するための有望な2種の新抽出系を特定しすることができた。また、核データの測定では、全立体角Bi4Ge3O12(BGO)検出器等の開発により広エネルギー領域の中性子捕獲断面積が測定できる高度な技術を開発し、世界初となる核データ含む7核種のMA及び核分裂生成物(FP)の中性子捕獲断面積を決定した。本報は、これらの成果をまとめ報告するものである。

論文

Core Concept of Compound Process Fuel Cycle

池上 哲雄

Proceedings of 1st COE-INES International Symposium (INES-1), 0 Pages, 2004/11

軽水炉使用燃料を簡易熱処理しただけで高速炉中心に再装荷し、被覆管寿命を目安に簡易熱処理と高速炉炉心への再装荷を繰り返す複合処理燃料サイクル炉心の成立性について検討した。従来型再処理を行うまでに30万MWd/t以上の燃焼度達成が可能であり、資源有効利用効果がある。MA の増加がなく、システム外へのアクチニド移行も低減可能であるため環境負荷低減効果が期待できる。さらに、経済性や核放散抵抗性に加え、軽水炉使用済み燃料蓄積抑制効果も期待できる。

報告書

分離核変換技術開発基本計画

池上 哲雄; 小澤 正基

JNC TN9410 2003-001, 70 Pages, 2003/04

JNC-TN9410-2003-001.pdf:4.43MB

基礎基盤研究としての分離核変換技術開発の目標、範囲、深さ等分離核変換技術開発の基本的方向性を示すこと、及びその基本的方向性の下に幅広い研究を行い、分離技術、核変換技術の基礎的なデータベースを充実させるとともに効率的な分離核変換技術を確立し、実用化への反映を目指す開発手法を示すことを目的として平成12年8月の「長寿命核種の分離核変換技術の研究開発」についての研究開発課題評価委員会の事前評価結果を踏まえつつ、開発目標、対象核種、開発計画を中心に具体化、詳細化させた基本計画を立案した。 分離核変換技術開発は長期的テーマとして着実に進めることが望ましいとの認識のもと、先ず理想像に相当する究極目標を策定し、そこを目指しての第1段階目標、及び第2段階目標から成る段階を踏んだ目標設定とした。 上記目標の各段階に対応させ「放射能及び放射性毒性」、「地層処分」、及び「有効利用」の3つの観点から対象核種を選定した。 第1段階としては今後5年間を目安としており、実用化戦略調査研究と連携を取りながら基礎基盤研究についてはTRU一括分離及びNA/Ln高効率分離の見通しを得ると共に、FPについては分離回収法を選定し、ヨウ素/テクネチウムの照射試験計画立案等を行うこととしている。 第2段階としては今後15年程度を目安に、不要元素FPの分離回収、希少元素FP有効利用(水素製造用触媒等)、TRU/LLFPの高回収等のブレークスルーが必要となる技術開発も含め基礎基盤研究を完成させ、実用化への反映ゐ目指す。 長寿命核種の分離核変換技術については、種々の概念や方法が提唱され研究が進められているが、それらの間には共通課題が多いため、国内外の研究機関、大学等と協力して研究開発をすすめていく。特に、「常陽」/PHENIX照射試験をはじめとした情報交換を行っている仏国、最近この分野でも積極的な活動を開始した米国との協力関係を一層推進していく。

論文

ACTIVITIES ON R&D OF PARTITIONING AND TRANSMUTATION IN JAPAN

池上 哲雄; 高野 秀樹*

7th Information Exchange Meeting on Actinideand Fi, 0 Pages, 2002/00

日本の分離核変換研究開発について、原研とサイクル機構の現状を中心に述べる。サイクル機構に関しては、技術開発目標,対象核種を中心に従来計画をより具体化、明確化した研究計画を立案したので、その計画内容を紹介する。

論文

Electrochemical separation of Long-Lived Fission Products from High Level Liquid waste of Spent Nuclear Fuel

小沢 正基; 池上 哲雄

7th Information Exchange Meeting on Actinideand Fi, 16, 413 Pages, 2002/00

将来の核変換の対象あるいは有効利用の対象となる、高レベル廃液中の長寿命核分裂生成物(LLFP)及び希少元素FPの、触媒的電解採取法による分離研究の概要及び利用性についての検討を報告する。

報告書

共同研究報告書 金属燃料高速炉の炉心燃料設計に関する研究(平成12年度)

太田 宏一*; 尾形 孝成*; 横尾 健*; 池上 哲雄; 林 秀行; 水野 朋保; 山館 恵

JNC TY9400 2001-015, 40 Pages, 2001/03

JNC-TY9400-2001-015.pdf:1.62MB

核燃料サイクル開発機構と電気事業者が共同で実施している「FBRサイクル実用化戦略調査研究」では、将来のFBR実用化に向けて、最も適当なFBRシステムを明確化するために、従来からの酸化物燃料の他、金属などの新型燃料サイクルについても比較検討を行うことになっている。その一環として、本研究では実用炉クラスを想定した金属燃料FBRの炉心核熱流力設計および燃料健全性評価を行い、達成可能な性能を明らかにするとともに、他の燃料形態との比較評価を行うことを目的としている。(1)炉心特性評価スケールメリットやサイクルコスト低減による経済性の向上を図った大型高燃焼度金属燃料炉心(1,500MWe級、150GWd/t)の核熱流力設計を行い、その炉心特性について以下の点を明らかにした。・通常の均質炉心によって、酸化物燃料炉心では難しい30年を下回る複合システム倍増時間が達成できる。またナトリウムボイド反応度は8-10$程度(炉心損傷事故時における即発臨界防止の目安制限値以下)に収まり、酸化物燃料炉心と同等の安全性が確保できる。・径方向非均質炉心の場合にはボイド反応度を5$程度に低減できることから、炉心損傷事故に対して十分な余裕が確保される。ただしプルトニウム富化度が増大するため、倍増時間は長期化する。(2)燃料健全性評価大型均質炉心において最大燃焼度が200GWd/tに達し、照射条件が最も厳しいと考えられる燃料要素の健全性評価を行い、以下の点を確認した。・燃料挙動解析の結果、様々な不確かさを保守側に仮定した場合にも燃焼末期までクリープ破損を防止することが可能であり、通常運転時の健全性が確保される。・過渡時には金属燃料特有の「液相形成に伴う被覆管内面浸食」が起こり得る。しかし、本解析の結果、設計基準事象において推測される数百秒以内の被覆管過熱状態の継続時間では液相浸食が被覆管健全性に与える影響は小さいことが分かった。即ち、過渡時の健全性確保の観点からは液相浸食対策は必要ないと言える。

報告書

炉心・燃料(燃料形態)の技術検討書 -平成12年度報告-

池上 哲雄; 林 秀行; 佐々木 誠; 水野 朋保; 山館 恵; 高木 直行; 黒澤 典史

JNC TY9400 2001-011, 493 Pages, 2001/03

JNC-TY9400-2001-011.pdf:20.55MB

中長期事業計画を受けて、平成11年7月から本格的に開始されたFBR実用化戦略調査研究フェーズIでは、平成12年度までの2年間に亘り多様なFBRプラントの技術選択肢について検討を実施した。調査研究フェーズIを推進するに当たり、5つの観点(1)安全性、2)経済性、3)資源有効利用、4)環境負荷低減、5)核不拡散)から開発目標を設定している。これら5つの観点を視野に置き、各種冷却材、燃料形態及び炉心出力規模の組み合わせについて幅広く調査・解析・検討を加え、炉心・燃料特性を把握・比較評価した。これらの結果に基づき、フェーズIIの研究・開発計画を明らかにし、実用化炉心・燃料候補を選定するためのデータベースを構築した。本報告書は、フェーズI最終報告としてまとめたものである。主な成果を以下に示す。(1)各冷却材毎に燃料形態の比較評価を行い、有望な燃料形態として、Na冷却炉心では酸化物と金属燃料、重金属冷却炉心では、金属と窒化物燃料、炭酸ガス冷却では酸化物と窒化物燃料、Heガス冷却炉心では窒化物燃料を抽出した。(2)Na冷却大型酸化物燃料炉心における再臨界回避と炉心核的性能の両立可能な概念として、軸ブランケット一部削除型径方向非均質炉心が有力候補のひとつである。(3)Pb-Bi自然循環冷却中型炉心の場合、酸化物燃料では実用化目標のうち、燃焼度と増殖比の両者を同時に達成することは難しい。(4)炭酸ガス冷却炉心の場合、Na冷却炉心とほぼ同等の炉心核的性能が得られる。(5)ガスタービンによる直接発電を可能とする原子炉出口温度850$$^{circ}C$$を目標にしたHe冷却密封ピン型燃料炉心については、窒化物燃料にて実用化目標達成の可能性がある。(6)同じく原子炉出口温度850$$^{circ}C$$でスクラム失敗を伴う事故時にも燃料溶融を回避することを目標にしたHe冷却被覆粒子型燃料炉心については、窒化物燃料にて燃焼度10万MWd/t、増殖比1.1達成の可能性がある。(7)FBRサイクルのみならずプルサーマル等の軽水炉サイクルを含めた燃料サイクルとして想定される種々のTRU組成及び低除染燃料の高速炉炉心核的性能への影響は小さい。

報告書

JUPITER実験における反応度測定法とその精度

鈴木 惣十; 青山 卓史; 池上 哲雄; 白方 敬章

JNC TN9400 2001-032, 57 Pages, 2001/01

JNC-TN9400-2001-032.pdf:1.53MB

JUPITER実験が行われた米国アルゴンヌ国立研究所のZPPR実験装置での反応度測定法とその精度を評価した。ZPPRでは、炉心領域に均等に配置した64個の235乗U核分裂計数管による修正中性子源増倍法(MSM法)で各種反応度が測定された。このMSM法は、一点炉近似の動特性方程式に基づいて未臨界度を算出するが、64個の検出器を用いることにより中性子束分布の歪みによる空間依存性も考慮している。MSM法で必要となる検出器効率は、測定体系に依存して変化し、その不確定度が反応度測定値の不確定度に効くため、検出器の数を増やすことにより、統計精度を上げる手法がこれまで採用されてきた。本研究では、これら64個の検出器による反応度測定値を単純に統計処理するのではなく、検出器効率に対して最小二乗フィッティングすることにより、検出器効率の不確定度が最終的に得られる反応度にほとんど効かないようにする方法を新たに開発した。本手法の検証として、ZPPRの制御棒価値測定に適用した結果、中性子源強度の比、検出器効率の比は、燃料の移動を伴わない場合や、燃料の移動があってもその割合が小さい場合(例えば、単一制御棒価値)には、反応度と検出器効率比の1次式の最小二乗法フィッティングの結果でかなり精度良く補正できることが明らかとなった。

報告書

FBR導入シナリオの検討

小野 清; 小藤 博英; 大滝 明; 米澤 重晃; 篠田 佳彦; 平尾 和則; 池上 哲雄

JNC TN9400 2001-036, 151 Pages, 2000/12

JNC-TN9400-2001-036.pdf:5.43MB

本研究は、「実用化戦略調査研究」の一環として、様々な条件が考えられる将来の多くのエネルギー需給シナリオから、高速炉(FBR)の導入促進に至るシナリオを取り出し、「将来、如何なる社会になり如何なる条件が整えば、どのような性能のFBRが導入され得るのか」について、その概要を検討し取りまとめたものである。原子力の導入に影響を与える因子としては、「21世紀を通して堅調な一次エネルギー需要の伸び」や「CO2排出制約」などが挙げられる。一方、FBRの導入に影響を与える因子としては、「天然ウラン資源の枯渇」や「放射性廃棄物への懸念」などがある。シナリオ構築にあたっては、主に経済性、環境負荷、エネルギー・セキュリティおよび天然ウラン資源制約の視点に着目した。経済性向上シナリオでは、CO2税等を考慮した場合、他電源に比べて原子力の経済性が相対的に向上し、FBRにおいても将来の軽水炉並の経済性が達成された場合、ベース電源やミドル電源として導入が進む可能性が示唆された。環境負荷低減シナリオでは、高レベル放射性廃棄物の処分場負荷低減や毒性低減を目指して、MAやFPをリサイクルし効率的に燃焼、変換できるFBRの導入が進むことが考えられる。エネルギー・セキュリティ確保シナリオでは、今後も大きなェネルギー需要が予測されるアジア地域に着目した場合、石油や天然ウラン等のエネルギー資源の域外依存度を減らす観点からFBRの導入が進む。天然ウラン資源制約シナリオでは、世界および日本国内、いずれの地域においても遅くとも21世紀中葉までにはFBRを導入する必要があることが分かった。

報告書

炉心・燃料(燃料形態)の技術検討書 -平成11年度報告-

池上 哲雄; 林 秀行; 佐々木 誠; 水野 朋保; 川島 克之*; 黒澤 典史; 坂下 嘉章

JNC TY9400 2000-021, 452 Pages, 2000/03

JNC-TY9400-2000-021.pdf:16.64MB

中長期事業計画を受けて、平成11年度から本格的に開始されたFBR実用化戦略調査研究フェーズIでは、2年間に亘り多様なFBRプラントの技術選択肢について検討を実施している。調査研究を推進するに当たり、5つの観点((1)安全性、(2)経済性、(3)資源有効利用、(4)環境負荷低減、(5)核不拡散)から開発目標を設定している。これら5つの観点を視野に置き、各種冷却材、燃料形態及び炉心サイズの組み合わせについて幅広く調査・解析・検討を加え、炉心・燃料特性を把握・比較した。さらに、今後の研究・開発課題を明らかにし、実用化炉心燃料候補を選定するためのデータ・ベースを構築した。本報告書は、平成11年度検討成果を、フェーズI中間報告として報告するものである。主な成果を以下に示す。(1)MOX燃料は、金属燃料、窒化物燃料と比べ使用実績が豊富であり、技術開発も先行しているが、金属燃料、窒化物燃料の方が増殖比・倍増時間の点でより良い特性を示している。(2)金属燃料は、燃料と被覆管との共存性が劣るため、最高使用温度が制限され(炉心出口温度:510$$sim$$530$$^{circ}C$$相当)、高温化には改良被覆管等の開発が必要である。(3)窒化物燃料は、事故時の窒素乖離や15N濃縮の経済性に係わる課題がある。(4)金属燃料は高燃焼度実績が乏しく、窒化物燃料ではさらに実験的知見が不足しているので、実用化のためには高燃焼度挙動に関する知見取得と実績の蓄積が必要である。(5)冷却材として、ナトリウム、重金属、ガスの間に、特に優越は見られない。

報告書

鉛冷却炉の炉心・燃料設計検討; 平成11年度報告

池上 哲雄; 林 秀行; 佐々木 誠; 水野 朋保; 黒澤 典史; 坂下 嘉章; 永沼 正行

JNC TN9400 2000-070, 146 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-070.pdf:4.2MB

中長期事業計画を受けて、平成11年度から本格的に開始されたFBR実用化戦略調査研究フェーズIでは、2年間に亘り多様なFBRプラントの技術選択肢について検討を実施している。本報告書は、これらの技術選択肢の内、鉛冷却炉の炉心・燃料設計についての平成11年度検討成果を、フェーズIの中間報告として報告するものである。炉心燃料についての仕様や特性に関する情報が比較的充実していることから、先ずロシアのBREST-300を検討対象に選び、サイクル機構の設計手法にて独自に解析評価を行った。さらに、鉛冷却炉心とナトリウム冷却炉心を同じ土俵で比較すべく、両者の熱流力条件を合わせた条件下での核特性の比較検討を試みた。また、本概念成立性上の課題や実用化戦略調査研究の目標に関連する特性も評価した。主な成果を以下に示す。(1)BREST-300の高増殖性(内部転換比$$sim$$1)は、鉛の中性子反射効果も大きいが、窒化物燃料に負うところが大きい。(2)被覆管外面腐食やFCMIにより、燃焼度15万MWd/t達成には困難が伴う。(3)燃料被覆管最高温度は同一温度条件下のナトリウム冷却炉よりも40$$^{circ}C$$程度高くなる。(4)鉛冷却の場合、被覆管温度上昇量を同一とする流量条件下で、圧損をナトリウム冷却炉心と同一とするためには燃料ピンピッチを増加する必要があり、増殖性はナトリウム冷却炉心に優越することははない。これら一連の検討により、これまで設計経験のなかった鉛冷却炉の炉心燃料特性をほぼ把握できたと考える。

報告書

ナトリウム冷却炉の炉心・燃料設計検討; 平成11年度報告

池上 哲雄; 林 秀行; 佐々木 誠; 水野 朋保; 川島 克之*; 黒澤 典史; 坂下 嘉章

JNC TN9400 2000-068, 337 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-068.pdf:12.64MB

中長期事業計画を受けて、平成11年度から本格的に開始されたFBR実用化戦略調査研究フェーズIでは、2年間に亘り多様なFBRプラントの技術選択肢について検討を実施している。本報告書は、これらの技術選択肢の内、ナトリウム冷却炉の炉心・燃料設計についての平成ll年度検討成果を、フェーズIの中間報告として報告するものである。本FBR実用化戦略調査研究フェーズIでは、調査研究を推進するに当たり、5つの観点((1)安全性、(2)経済性、(3)資源有効利用、(4)環境負荷低減、(5)核不拡散)から開発目標を設定している。これら5つの観点を視野に置き、ナトリウム冷却炉を対象に、各種冷却材、燃料形態及び炉心サイズの組み合わせについて幅広く調査・解析・検討を加え、それらの炉心・燃料特性を把握した。さらに、今後の研究・開発課題を明らかにし、実用化炉心燃料侯補を選定するためのデータ・ベースを構築した。主な成果を以下に示す。(1)酸化物燃料大型炉心において、運転サイクルの長期化には限界がある。倍増時間短縮を狙った酸化物燃料炉心に関し、倍増時間30年以下が可能である。(2)MA添加率5wt%HMにおけるMA変換率は酸化物燃料炉心で11%/サイクル程度である。酸化物燃料、金属、窒化物燃料形態間の差は小さい。(3)低除染燃料の適用性については、設計要求であるFP混入率:約2vol%に対し、設計対応が可能な見通しである。(4)下部軸ブランケット部分削除方式及び径方向非均質炉心の採用等により、炉心特性への影響が小さい再臨界回避の概念が可能である。(5)金属燃料と窒化物燃料は、ほぼ同様の炉心核特性であり、実用化の目標に合致する燃料形態である。

論文

Scenario study on FBR cycle deployment

小野 清; 平尾 和則; 池上 哲雄

Progress in Nuclear Energy, 37(1-4), p.125 - 130, 2000/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

A scenario study for fast breeder reactor (FBR) has been carried out. Five major scenarios have been induced from viewpoints of economics, energy security, reduction of radioactive waste burden, utilization of small-size FBR, and restriction of natural uranium resource. In this paper "World natural uranium restriction scenario" has been analyzed in detail. The results indicate that FBR should be introduced by the middle of the 21st century at the latest in the world.

論文

Scenario study on FBR cycle deployment

小野 清; 平尾 和則; 池上 哲雄

「地球環境と原子力エネルギーシステム」に関する第3回国際シンポジウム, p.37 - 38, 1999/12

None

報告書

IAEAにおける「Objective and Criteria for Innovative Reactors and Fuel Cycles including Regional and National Aspects」に関するコンサルタント会議

池上 哲雄

JNC TN9200 99-007, 99 Pages, 1999/06

JNC-TN9200-99-007.pdf:5.34MB

本コンサルタント会議は、昨年12月に行われた会議に引き続き、革新原子炉と燃料サイクルに対する新たな要件(objectives)とその要件を評価するためのクライテリアのレビュー及び革新原子炉と燃料サイクルに係る国際プロジェクトのための戦略計画に関するAGM(Advisory Group Meeting)への提言作成を目的とし、11カ国からの専門家が参加して、99年5月10$$sim$$12日にIAEA本部で開催された。1.IAEAからの質問書(中小型炉に関するアンケート)についての各国の回答(各国の現状を含む)あらかじめIAEAから配付されていた、2015年までの中小型炉の市場規模、原子力の利用分野、大型炉と小型炉の優位性等の質問に各国が回答した。中小型炉(700MWe以下)のマーケットがあるとしたのは、アルゼンチン、カナダ、インド、ロシア、米国で、日本、英国、中国は大型炉指向であった。2.将来の原子炉と燃料サイクルに対するクライテリアのレビュークライテリア設定にあたっての基本的考え方は、「2020年以降の革新原子炉と燃料サイクルを選定するためのガイドライン」を与えることにあり、安全性、信頼性、経済性、核不拡散性、資源の持続可能性等についてクライテリアを設定した。これから開発される革新原子炉と燃料サイクルは多様化したものとなることが予想される上に、各国の異なる事情を考慮すると、定量化を図ると議論が収束しないので、一般的で定性的なものになっている。3.革新原子炉と燃料サイクルに係る国際プロジェクトのための戦略計画に関するAGM(Advisory Group Meeting)への提言についての討議AGMは、革新原子炉と燃料サイクルに係る国際プロジェクトに関しては、今回を含めて2回の国際会議で検討したが、その次のステップと位置づけられ、本年10月に開催する。そこでは、各国が革新原子炉と燃料サイクルについて、いくつかのオプションを提案し、それらのオプションが今回設定したクライテリアを満たすかどうか検討する。また、将来の活動に対する提言を取りまとめる。実用化戦略調査研究を開始したばかりのサイクル機構にとって、大いに関連するテーマを扱う会議である。但し、対象は高速炉に限らないため、国内の他機関とも連携して対応していく必要がある。

報告書

大型FBRにおける高速中性子フルエンス低減化の炉心設計検討

川島 克之; 池上 哲雄

PNC TN9410 98-038, 42 Pages, 1998/03

PNC-TN9410-98-038.pdf:1.13MB

大型FBR炉心では、燃料集合体が被る高速中性子照射量(フルエンス)が炉心高燃焼度化の制限要因となっている。そこで、取出平均燃焼度に対する最大フルエンスの比(PFB比: Peak Fast Fluence To Average Burnup比)を従来の炉心より小さくするための設計検討を行い、次の結論を得た。(1)PFB比低減に係る設計パラメータを摘出し、PFB比の評価式として、PFB比∝注目点の出力ピーキング係数/注目点fissile富化度$$times$$注目点の照射時間/炉心平均照射期間を得た。(2)均質炉心の設計に適用できるPFB比低減方策を具体化した。粗調整棒運用(炉心中心よりの粗調整棒の挿入量を大)による中性子束分布平坦化および多段階バッチ燃料交換(炉心中心よりの燃料集合体ほどバッチ数を小)による照射期間短縮が有力である。(3)これらのPFB比低減方策を大型炉の炉心設計(1000MWe$$^{2}$$ 領域均質炉心)に適用し、ピーク出力密度や燃焼度等、他の炉心特性への影響を抑えつつ、15$$sim$$18%程度のPFB比低減効果を得た。

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