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論文

Element- and orientation-selective photo-fragmentation using polarized synchrotron radiation

関口 哲弘; 池浦 宏美*; 馬場 祐治; 下山 巖; Nath, K. G.

Photon Factory Activity Report 2002, Part B, P. 80, 2003/11

本件は放射光研究施設の課題報告である。放射光エネルギーを特定原子の内殻軌道電子の共鳴励起準位に合わせることにより励起された原子近傍の結合解裂が促進される。これは「サイト選択分解」と呼ばれ、気相系で数多く研究されている。本研究では分子が表面に吸着した際、サイト選択性がどのように変化するかを調べた。分解反応は基板により影響を受けると予想される。そのため回転型飛行時間質量分析装置(R-TOF-MS)と放射光の偏光性を組合せた実験手法を開発し、各吸着角度で分解反応がどのように異なるかを調べた。シリコンまたは金基板上に水,有機酸類,アルデヒド類,ベンゼンハライド類を吸着した系について実験を行った。全ての試料系でサイト選択反応が起こるとき顕著な吸着角度依存性が観測された。また非サイト選択的分解(励起サイトから離れた結合の解裂)は吸着角度に依存しない。選択的解離は直接分解に由来し、非選択的解離は2次電子により引き起こされると結論した。

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