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論文

Weakened oxygen adsorbing the Pt-O bond of the Pt catalyst induced by vacancy introduction into carbon support

岡崎 宏之*; 出崎 亮*; 越川 博*; 松村 大樹; 池田 隆司*; 山本 春也*; 八巻 徹也*

Journal of Physical Chemistry C, 127(49), p.23628 - 23633, 2023/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Chemistry, Physical)

The change in the oxygen adsorption states of Pt nanoparticles by ion irradiation of the carbon support is studied by in situ X-ray absorption spectroscopy measurements. The difference spectra around a Pt L$$_{3}$$ edge due to oxygen adsorption are recorded, and a lowering in the Pt-O antibonding level by the ion irradiation is observed, thus resulting in a weakening of the Pt-O bond. This indicates that the introduction of vacancies in the carbon support would result in weak Pt-O bonds assumable through the stronger Pt-C interaction, which is considered to enhance the oxygen reduction reaction activity of the deposited Pt nanoparticles. Theoretical studies have demonstrated that the vacancies affect Pt through the Pt-C interaction and then result in the weakening of the Pt-O bond.

論文

Radiocesium interaction with clay minerals; Theory and simulation advances Post-Fukushima

奥村 雅彦; Kerisit, S.*; Bourg, I. C.*; Lammers, L. N.*; 池田 隆司*; Sassi, M.*; Rosso, K. M.*; 町田 昌彦

Journal of Environmental Radioactivity, 189, p.135 - 145, 2018/09

 被引用回数:51 パーセンタイル:87.2(Environmental Sciences)

東京電力福島第一原子力発電所事故により、環境中に放出された放射性セシウムは土壌中の粘土鉱物に強く吸着されていることがわかっているが、その吸着メカニズムは今も解明されていない。本論文は、これまで蓄積された粘土鉱物による放射性セシウム吸着現象に関する実験結果と、最新のシミュレーション研究の進展をまとめたものである。論文では、実験結果についてまとめられ、それらの結果を基にした最新のシミュレーション研究によって明らかにされた、次のような研究結果について説明されている:(1)粘土鉱物表面におけるセシウム吸着のエネルギースケール、(2)実験では観測が難しい粘土鉱物エッジの原子レベル構造についての理解の進展、(3)粘土鉱物の水和した層間におけるセシウム吸着現象の詳細、(4)ほつれたエッジにおけるイオン半径と層間距離の関係と吸着の選択性、(5)層間におけるセシウムの深部への移動、(6)放射性セシウムの核崩壊の影響。さらに、これらの知見に基づいた除染による廃棄土壌の減容技術開発の可能性についても述べられている。

論文

Small-angle neutron scattering study of specific interaction and coordination structure formed by mono-acetyl-substituted dibenzo-20-crown-6-ether and cesium ions

元川 竜平; 小林 徹; 遠藤 仁*; 池田 隆司; 矢板 毅; 鈴木 伸一; 成田 弘一*; 阿久津 和宏*; Heller, W. T.*

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(8), p.1205 - 1211, 2016/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

This study uses small-angle neutron scattering (SANS) to elucidate the coordination structure of the complex of mono-acetyl substituted dibenzo-20-crown-6-ether (ace-DB20C6) with Cs. SANS profiles obtained for the complex of ace-DB20C6 and Cs (ace-DB20C6/Cs) in deuterated dimethyl sulfoxide indicated that Cs coordination resulted in a more compact structure than the free ace-DB20C6. The data were fit well with SANS profiles calculated using Debye function for scattering on an absolute scattering intensity scale. For this theoretical calculation of the scattering profiles, the coordination structure proposed based on a density functional theory calculation. Consequently, we conclude that the SANS analysis experimentally supports the proposed coordination structure of ace-DB20C6/Cs and suggests the following: (1) the complex of ace-DB20C6 and Cs is formed with an ace-DB20C6/Cs molar ratio of 1/1; (2) the two benzene rings of ace-DB20C6 fold around Cs above the center of the crown ether ring of ace-DB20C6.

論文

Role of van der Waals corrections in first principles simulations of alkali metal ions in aqueous solutions

池田 隆司; Boero, M.*

Journal of Chemical Physics, 143(19), p.194510_1 - 194510_7, 2015/11

 被引用回数:29 パーセンタイル:74.71(Chemistry, Physical)

最局在ワニエ関数を基にした第一原理ベースのファンデルワールス補正を実装しアルカリ金属イオン水溶液における性能と信頼性を調べた。よく使われているrevPBE GGA汎関数と組み合わせると水分子の構造と動的性質のどちらにも無視できない影響があり、特にアルカリイオンの水和殻に対して顕著な影響があることがわかった。これらの影響はより強い構造形成イオンおよび構造破壊イオンにおいてより明瞭であった。さらに、水分子の拡散係数と再配向相間時間が系統的な変化を示し、長距離分散補正を無視した場合よりも実験結果をよく再現することがわかった。

論文

第一原理分子動力学法によるカーボンアロイ触媒における酸素還元反応機構

池田 隆司; Hou, Z.*; Chai, G.-L.*; 寺倉 清之*

表面科学, 36(7), p.345 - 350, 2015/07

カーボンアロイ触媒は固体高分子形燃料電池の白金代替正極触媒として有望視されている。我々は第一原理に基づいた分子動力学シミュレーションによりカーボンアロイ触媒における酸素還元反応機構を調べてきた。本稿では我々のシミュレーションにより示唆されたカーボンアロイ触媒の活性点での可能な酸素還元反応機構を紹介する。

論文

Characterization of adsorbed alkali metal ions in 2:1 type clay minerals from first-principles metadynamics

池田 隆司; 鈴木 伸一; 矢板 毅

Journal of Physical Chemistry A, 119(30), p.8369 - 8375, 2015/07

 被引用回数:21 パーセンタイル:67.71(Chemistry, Physical)

3種類の2:1型粘土鉱物におけるアルカリ金属イオンの吸着状態を第一原理に基づいたメタダイナミクスにより系統的に調べた。層間カチオンを記述するために集団変数として採用した配位数で張られた2次元空間での自由エネルギー曲面を求めたところ、2:1型3八面体粘土鉱物においてCsイオンの内圏錯体が選択的に形成されることがわかった。このCsイオンで見られた強い内圏錯体への親和性は4面体シートの同形置換により著しく増大したルイス塩基性をもつ底面酸素サイトでセシウムイオンが選択的に認識されることによることがわかった。

論文

放射光および第一原理計算による物質科学に基づくセシウムの粘土への吸着機構

矢板 毅; 小林 徹; 池田 隆司; 松村 大樹; 町田 昌彦; 奥村 雅彦; 中村 博樹

放射光, 27(6), p.315 - 322, 2014/11

福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性セシウムは、福島の空間線量を高める原因となっており、現在も除染作業が続けられている。本研究においては、土壌中におけるセシウムの構造および化学結合状態などを原子, 分子レベルより明らかにすることから、セシウムの土壌における中長期的安定性、線量の高い土壌廃棄物に対する化学除染方法の評価および開発、中間貯蔵施設等の保管方法に関する安全性評価に資する知見を得ることを目的として、基礎的知見を含めた"総合診断的な研究"を実施している。本稿では、この中でも粘土鉱物での存在状態を明らかにするため、放射光などX線分析および第一原理分子動力学計算を用いたセシウムの存在状態について得られた結果の一部について紹介する。

論文

Active sites and mechanisms for oxygen reduction reaction on nitrogen-doped carbon alloy catalysts; Stone-Wales defect and curvature effect

Chai, G.-L.*; Hou, Z.*; Shu, D.-J.*; 池田 隆司; 寺倉 清之*

Journal of the American Chemical Society, 136(39), p.13629 - 13640, 2014/10

 被引用回数:252 パーセンタイル:97.75(Chemistry, Multidisciplinary)

カーボンアロイ触媒は酸素還元反応の白金代替触媒として有望視されている。しかしながら酸素還元反応の反応サイトと反応機構についてはまだ議論されているところである。本論文では、第一原理計算に基づいて窒素ドープカーボンアロイ触媒中の様々な構造による可能な酸素還元反応機構に関して一般的な考察を行った。我々の研究から、Stone-Wales欠陥にドープされた窒素対のみが良い活性点を与えることが示唆され、この構造による酸素還元活性は活性点周囲の曲率により調整ができ、極大ポテンシャル(0.8V)に近づけることが可能であることが示された。

論文

Possible oxygen reduction reactions for graphene edges from first principles

池田 隆司; Hou, Z.*; Chai, G.-L.*; 寺倉 清之*

Journal of Physical Chemistry C, 118(31), p.17616 - 17625, 2014/08

 被引用回数:50 パーセンタイル:80.77(Chemistry, Physical)

窒素をドープした炭素ベースのナノ材料が固体高分子形燃料電池の非白金電極触媒として非常に興味がもたれている。この研究では、第一原理計算に基づいたシミュレーションにより窒素をドープしたグラフェン端が電子供与性・受容性、および塩基性を制御することにより高い酸素還元活性を示し、これらの制御により酸性条件下でそれぞれ内圏型と外圏型電子移動による高い4電子還元選択性をもつことを示した。我々のシミュレーションからジグザグ端でカルボニル酸素の隣にピリジン様窒素が存在する場合に2電子還元が選択的に起きることもわかった。この研究により酸素還元反応に対するグラフェン状物質にドープされた窒素の役割が明らかとなった。

論文

Interplay between oxidized monovacancy and nitrogen doping in graphene

Hou, Z.*; Shu, D.-J.*; Chai, G.-L.*; 池田 隆司; 寺倉 清之*

Journal of Physical Chemistry C, 118(34), p.19795 - 19805, 2014/08

 被引用回数:11 パーセンタイル:35.81(Chemistry, Physical)

非貴金属触媒やナノ電子デバイス材料として注目されている窒素ドープグラフェンには、多くの場合、窒素量と同程度かそれ以上の酸素が含まれている。我々は、グラフェンの単空孔は複空孔やストーンウェルズ欠陥よりもしばしば観察され、より化学的に活性であることから、酸化単空孔と窒素ドーパントの相互作用を密度汎関数計算により調べた。温度と酸素、水素ガスの分圧の関数として窒素未ドープ酸化単空孔と窒素ドープ酸化単空孔の相図を求めた。また単空孔の酸化と窒素ドープによる電子構造の変化を調べた。我々の計算結果からエーテル基が酸化単空孔での安定構造に共通して存在し、ほとんどの安定構造ではキャリアがドープされないことがわかった。

論文

Infrared absorption and Raman scattering spectra of water under pressure via first principles molecular dynamics

池田 隆司

Journal of Chemical Physics, 141(4), p.044501_1 - 044501_8, 2014/07

 被引用回数:15 パーセンタイル:51.43(Chemistry, Physical)

通常水分子の変角振動によるとされている1600cm$$^{-1}$$付近に現れるピークが超臨界水の偏光ラマンおよび偏光解消ラマンスペクトルでは消失することが実験により観測されている。一方赤外吸収スペクトルには対応するピークが明瞭に現れることが観測されている。本研究では第一原理分子動力学と分極理論を組み合わせることにより赤外吸収スペクトルとラマンスペクトルの解析法を構築した。我々の計算法により水の赤外・ラマンスペクトルの上記の奇妙な振る舞いが再現されることを示した。通常の水で1600cm$$^{-1}$$に観測されるラマンスペクトルのピークの起源を議論した。

論文

First principles molecular dynamics study of interlayer water and cations in vermiculite

池田 隆司

Clay Science, 18(2), p.23 - 31, 2014/06

粘土鉱物へのセシウムの非可逆的な吸脱着の起源を明らかにするために層間にMg$$^{2+}$$, K$$^{+}$$, Cs$$^{+}$$と共に水を含むバーミキュライトの第一原理分子動力学シミュレーションを行った。カチオンと一緒に含まれている層間水の構造と動的性質を詳しく検討したところ、Mg$$^{2+}$$とCs$$^{+}$$ではそれぞれ外圏型と内圏型錯体が層間に形成されるがK$$^{+}$$ではどちらの表面錯体も形成されることがわかった。層間に形成される電気2重層の構造は層間内カチオンの表面錯体のタイプに依存することが示された。水分子の再配向運動はCs$$^{+}$$によって促進されるが、これはMg$$^{2+}$$とK$$^{+}$$ではほとんど影響がないこととは対照的である。また水分子の拡散も促進されることが観測されたことからCs$$^{+}$$は2次元に制限された空間である層間においても構造破壊イオンとして働くことが示唆された。

論文

NMR chemical shifts of $$^{15}$$N-bearing graphene

Wang, X.*; Hou, Z.*; 池田 隆司; 寺倉 清之*

Journal of Physical Chemistry C, 118(25), p.13929 - 13935, 2014/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:33.24(Chemistry, Physical)

グラフェンの端と欠陥での可能な窒素含有部のNMR化学シフトを第一原理計算により調べた。我々の計算結果はピリジン様窒素とグラファイト様窒素が$$^{15}$$N NMRにより容易に同定できることを示しており、これは実験と一致している。一方、ピリジニウム様窒素とピロール様窒素を識別することはこれらの$$^{15}$$N核のNMRシグナルが重なるために困難である。しかしながら、我々はシミュレーションから$$^{1}$$H NMRがこれらを区別するのに有用であることを示した。すなわちピリジニウム様窒素とピロール様窒素に直接結合している$$^{1}$$HのNMR化学シフトは0.8と10.8ppmと見積もられた。我々が考慮した様々な端部の$$^{15}$$N NMRシグナルはピリジン様窒素を除き欠陥でのものとほぼ同じであった。一方、アームチェアー端と欠陥サイトでのピリジン様窒素はその凝集の程度により敏感に$$^{15}$$N NMRの化学シフトが変化することがわかった。

論文

粘土鉱物へのセシウム吸着機構解明,1; 原子・分子レベル構造解析から新しく何がみえるか?

矢板 毅; 池田 隆司; 松村 大樹

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 56(6), p.366 - 371, 2014/06

粘土鉱物へのセシウム吸脱着機構は、1950から1960年代にかけて多くの研究成果の報告があり、セシウムが土壌表面近くに存在するメカニズムなど、様々な説明がなされてきたが、原子,分子レベルでのセシウム存在状態に関して直接観察等を通じた報告は意外に少ない。そこで本研究において、構造・化学結合特性などに焦点を当て、放射光や理論計算などを通じて詳細に検討したところ、セシウムと粘土鉱物との間には、アルカリ金属としては特異な相互作用が存在することを新しく指摘した。この結果については、2稿にわたり解説することとし、本稿では、特に放射光および経験的なパラメータ等を含まない第一原理に基づく分子動力学計算による結果について紹介する。

論文

Electronic structures of N-doped graphene with native point defects

Hou, Z.*; Wang, X.*; 池田 隆司; 寺倉 清之*; 尾嶋 正治*; 柿本 雅明*

Physical Review B, 87(16), p.165401_1 - 165401_16, 2013/04

 被引用回数:110 パーセンタイル:95.44(Materials Science, Multidisciplinary)

密度汎関数理論計算を行い、欠陥あるいはStone-Wales欠陥を有する窒素ドープグラフェンの電子構造を調べた。われわれの結果は、グラフェン内の単空孔はホールドーパントとして働き、導入されたホールを補償するには2つの置換型窒素が必要であることを示している。一方、複空孔はフリーキャリアーを生成しない。興味深いことに、複空孔の孤立窒素ドーパントはドナーではなくアクセプターをして働く。理想的なグラフェン内の孤立窒素ドーパントと比較すると、置換型窒素ドーパントによって導入された電子は窒素対が形成されると著しく局在する。窒素間相互作用、及び点欠陥と窒素ドーパント間の相互作用はバルク$$pi$$バンドへのフリーキャリアー生成に関する窒素ドーパントの役割を大きく変えることがわかった。われわれの結果は、窒素ドーパントによって導入される自由電子の濃度がドープした窒素濃度よりも低いという実験の観察結果と定性的には一致している。

論文

高温高圧水の構造と動的性質

池田 隆司; 片山 芳則

低温科学, 71, p.125 - 129, 2013/03

環境に応じて多様な振る舞いを示す水の性質の解明は、長い研究の歴史にもかかわらず、なお物理,化学,生物の主要な研究課題となっている。本稿ではまず、第一原理分子動力学法に基づく計算機シミュレーションと放射光X線回折実験を組合せることによって見えてきた高温高圧条件下での水の振る舞いを紹介し、次に今後の展望に触れる。

論文

Probing carbon edge exposure of iron phthalocyanine-based oxygen reduction catalysts by soft X-ray absorption spectroscopy

丹羽 秀治*; 斎藤 信*; 小林 正起*; 原田 慈久*; 尾嶋 正治*; 守屋 彰悟*; 松林 克征*; 難波江 裕太*; 黒木 重樹*; 池田 隆司; et al.

Journal of Power Sources, 223, p.30 - 35, 2013/02

 被引用回数:18 パーセンタイル:50.94(Chemistry, Physical)

固体高分子形燃料電池用の非白金で、安価で、高性能の炭素正極触媒をデザインするには、酸素還元反応の活性点を明らかにすることが重要である。しかしながら、このような複雑な系においては通常用いられる原子・電子構造プローブにより活性点を直接特定するのは困難である。本研究では、炭素1${it s}$X線吸収分光を用いて鉄フタロシアニンをもとにした触媒の炭素構造を観察し、$$pi^{ast}$$吸収端以下に炭素端の露出を意味する構造を見いだした。またその強度は酸素還元活性とよく相関することがわかった。これらの結果は、炭素1${it s}$X線吸収分光を用いることにより炭素正極触媒における酸素還元活性の評価が端の露出の観点から可能であることを示している。

論文

Theoretical characterization of X-ray absorption, emission, and photoelectron spectra of nitrogen doped along graphene edges

Wang, X.*; Hou, Z.*; 池田 隆司; 尾嶋 正治*; 柿本 雅明*; 寺倉 清之*

Journal of Physical Chemistry A, 117(3), p.579 - 589, 2013/01

 被引用回数:37 パーセンタイル:80.37(Chemistry, Physical)

第一原理計算によりグラフェン端にドープされた窒素の${it K}$端X線吸収、発光及び光電子スペクトルを系統的に調べた。本研究ではアームチェア端とジグザグ端でのpyridinum様, pyridine様, cyanide様、及びamine様窒素とアームチェア端のpyrrole様窒素及びグラフェン内部のgraphite様窒素を調べた。われわれの結果は窒素ドープグラフェンにおける窒素の配置とその位置がスペクトル解析によって同定可能であることを示している。さらに、窒素ドープグラファイト類似物質において実験で観測され、論争となっているスペクトルの特徴的な構造についてあいまいさなく同定した。本解析によりXPSとXASでしばしば異なる同定がされる理由が明らかになった。

論文

グラフェンへの窒素ドーピング; 構造と電子状態

寺倉 清之*; Hou, Z.*; Wang, X.*; 池田 隆司

グラフェンの機能と応用展望,2, p.26 - 39, 2012/12

カーボンアロイ触媒の酸素還元反応に重要な寄与をしている窒素ドープについては、実はどのような窒素が本当に重要であるかは未だによく理解されていない。われわれは、グラフェンの種々の形態において、窒素がどこに入りやすいか、存在形態と電子状態の関係、X線光電子分光などの分光解析の実験との関係などを系統的に調べてきた。この結果について解説する。

論文

Study on the oxygen adsorption property of nitrogen-containing metal-free carbon-based cathode catalysts for oxygen reduction reaction

木内 久雄*; 丹羽 秀治*; 小林 正起*; 原田 慈久*; 尾嶋 正治*; 畳開 真之*; 難波江 裕太*; 黒木 重樹*; 柿本 雅明*; 池田 隆司; et al.

Electrochimica Acta, 82(1), p.291 - 295, 2012/10

 被引用回数:14 パーセンタイル:34.42(Electrochemistry)

含窒素ポリアミド(PA)と窒素を含まないフェノール樹脂(PhRs)由来の金属を含まない炭素触媒への酸素吸着特性を調べた。電気化学分析及びラマン分光からPA由来の炭素触媒はPhRs由来の物よりもより高い2電子酸素還元活性を示し、またより多くの欠陥を含むことがわかった。${it In-situ}$X線光電子分光からグラファイト状窒素が酸素吸着に寄与しPA由来の触媒ではC=Oが主な成分であることがわかった。これらの実験結果はグラファイト状窒素の近傍に吸着したC=O成分が2電子酸素還元の活性点であることを示唆している。

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