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沼倉 正彦*; 佐藤 修彰*; Bessada, C.*; 岡本 芳浩; 赤塚 洋*; 根津 篤*; 下原 康彰*; 田島 圭祐*; 川野 泰和*; 中萩 健志*; et al.
Progress in Nuclear Energy, 53(7), p.994 - 998, 2011/11
被引用回数:13 パーセンタイル:69.64(Nuclear Science & Technology)溶融LiF-CaF及びLiF融体中のフッ化トリウムのX線吸収微細構造(XAFS)分析と、フッ化ジルコニウム及びフッ化イットリウムの分子動力学(MD)シミュレーションを実施した。溶融状態では、トリウムとフッ化物イオンとの間の距離はすべての組成において一定であった。しかし、デバイワーラー因子や3次キュムラントのような揺らぎ成分は、フッ化カルシウムが0.17の組成までは増加し、フッ化カルシウムの添加によって減少することがわかった。この揺らぎ成分の変化は、フッ化物イオンの数密度の違いに対応していることをつきとめた。
沼倉 正彦; 矢板 毅; 塩飽 秀啓; 鈴木 伸一; 小林 徹*; 阿久津 和宏; Madden, P. A.*; 岡本 芳浩
JAEA-Research 2009-003, 26 Pages, 2009/04
分子動力学法(MD)計算を利用し、LiCl-KCl共晶塩と3価希土類元素塩化物であるTbClを用い、その混合挙動について調べた。また、Tbは希土類元素の中ではそのイオン半径が中間的な元素であることから、イオン半径の違いによる構造への影響を理解するため、Tbよりもイオン半径の大きいLa、小さいYを比較対象として用いた。単独塩融体では陽イオンのイオン半径の違いにより配位数が異なるが、LiCl-KCl共晶塩を混合させると、イオン半径の大きさに関係なく安定な6配位八面体構造に近づく傾向があることがわかった。さらに、LiCl及びKClによる混合効果について検討した結果、それらに違いがあることが明らかとなった。
塩飽 秀啓; 矢板 毅; 小林 徹; 沼倉 正彦; 鈴木 伸一; 岡本 芳浩
Proceedings of 4th Workshop on Speciation, Techniques, and Facilities for Radioactive Materials at Synchrotron Light Sources (Actinide-XAS-2006), p.301 - 306, 2007/05
アクチノイド(An)やランタノイド(Ln)錯体の結合と構造について、有機配位子のイオン認識機構を解明するために、放射光を用いて詳細に調べている。一般的に酸素ドナー系配位子は、使用済核燃料廃液や高レベル放射性廃棄物からAnとLnの両方を分離することができる。酸素ドナー配位子の分離能力は、イオンの表面電荷密度の順番、AnAnOAn=LnAnOとなっている。そのため、AnとLnを分離することはできない。そこでわれわれは、N,N'-dimethyl-N,N'-diphenylprydine-2, 6-carboxyamide(DMDPh-PDA)という新しいタイプの配位子を合成した。PDAは窒素原子と酸素原子をドナーとするハイブリッドタイプの配位子であるため、AnAnAnOLnAnOというユニークな分離順番を作り出すことができる。これは、共有結合性と立体障害の組合せから生じていると考えられる。An/Ln-PDA錯体のXAFS構造解析の結果を示すとともに、PDAとAn, Lnの分離メカニズムについて議論する。
沼倉 正彦; 池田 篤史; 小林 徹; 塩飽 秀啓; 鈴木 伸一; 矢板 毅
no journal, ,
原子力発電に伴う高レベル放射性廃棄物(HLW)に含まれる3価ランタノイドイオン(Ln(III))とアクチノイドイオン(An(III))の分離は、長寿命核種の核変換技術の確立の観点から重要である。しかし、それらのイオンは、イオン半径や原子価が同じであるため、その化学的性質が非常に類似しており分離が難しい。そこで、これらの分離法の開発が世界的に行われており、特に窒素ドナー配位子が分離に有効であることが、近年見いだされている。そこで本研究は、窒素ドナー配位子として1,10-フェナントロリン(Phen)を用い、Phenに対するLn(III)との配位の性質や構造の違いを検討し、Ln(III)とAn(III)の分離メカニズムに関する研究を行った。実験は、紫外・可視吸収スペクトルにより、メタノール中でのLn(III)-Phen錯体の安定度定数を求めた。また、XAFS(X線吸収微細構造)測定から構造解析を行った。錯生成度定数の結果から、重ランタノイドの方が錯体では高い配位数をもつ傾向にあることがわかった。この結果は、XAFS測定結果とよく一致している。
塩飽 秀啓; 矢板 毅; 小林 徹; 沼倉 正彦; 鈴木 伸一; 岡本 芳浩
no journal, ,
有機配位子のアクチノイドイオン認識機構を解明するために、アクチノイド(An)やランタノイド(Ln)錯体の結合と構造について、放射光を用いて詳細に調べている。一般的に酸素ドナー系配位子は、アクチノイド,ランタノイドイオンの表面電荷密度の順番、「An AnO An, Ln AnO」に従って親和性の高さを示すので、AnとLnを分離することはできない。そこでわれわれは、N,N'-dimethyl-N,N'-diphenylpyridine-2,6-carboxyamide(DMDPh-PDA)という新しいタイプの配位子を合成した。PDAは窒素原子と酸素原子をドナーとするハイブリッドタイプの配位子であるため、「An An AnO Ln AnO」というユニークな分離順番を作り出すことができる。これは、共有結合性など化学結合特性と分子の立体的な要因の組合せから生じていると考えられている。そこでAn/Ln-PDA錯体のXAFS構造解析の結果を示すとともに、PDAとAn, Lnの分離メカニズムについて議論する予定である。
塩飽 秀啓; 小林 徹; 沼倉 正彦; 矢板 毅; 岡本 芳浩; 鈴木 伸一; 須田 裕喜*; 藤井 有起*
no journal, ,
イオン認識化合物は、物質の分離・濃縮技術や金属イオンの検出法などに利用できることから非常に注目されている。その中でもアクチノイドイオン認識化合物は、核燃料サイクルにおける分離技術や放射性廃棄物の除染技術などに関連する重要なテーマである。本研究では、3, 4価アクチノイド認識化合物であるPDA(ピリジンジアミド)の高度化を目指して、種々の酸素-窒素ドナー配位子を合成し、その特性を検討した。PDAをパラフィン系溶媒へ可溶化するために、アミド窒素上のmetyl基を長鎖アルキル基に変換した配位子を合成したところ、アルキル基が長いほど配位子の溶解性は向上するが、抽出能は著しく低下することがわかった。放射光XAFSによる錯体の構造解析と分子軌道法によるシミュレーションから、長鎖アルキル基間の立体障害が金属イオンへの配位能力低下の原因となることがわかった。そこで、立体障害の起こらない錯体創製のために、phenyl基のp-位にoctyl基を導入した。その結果、改良したPDAは3価アクチノイドの配位能力を低下させずパラフィン系溶媒へ選択的に抽出することがわかった。
沼倉 正彦; 矢板 毅; 塩飽 秀啓; 小林 徹; 岡本 芳浩; 鈴木 伸一; 池田 篤史*
no journal, ,
置換基の異なる3種のフェナントロリン(Phen, Methyl-Phen:MPhen, Nitro-Phen:NPhen)と3価ランタノイド(Ln(III))との錯体構造及び電子状態について、EXAFS法及びXPS法により検討した。EXAFSスペクトルによれば、溶液中初期濃度比1:4(Ln:Phen)のメタノール溶液では、特にLu錯体でPhen, MPhen, NPhenの順に1:3, 1:2及び1:1錯体を形成することがわかった。またPhenの配位の過程では、後方散乱因子の小さい窒素と大きい塩化物イオンが入れ替わる過程を明確に観察することができた。一方Phen及びLn-Phen錯体に関する光電子分光実験からは、フリーのPhenに対するスペクトルでは、内殻(N, C1s)及び価電子帯(N, C2p)の電子状態ともに置換基の違いに伴う明確な違いは見られなかったが、Ln錯体においてはその価電子帯の電子状態において軽ランタノイドと重ランタノイド間に違いを見いだすことができた。
岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 沼倉 正彦; 小林 徹; 阿久津 和宏; 矢板 毅; 鈴木 伸一
no journal, ,
ランタノイド塩化物を対象に高エネルギーXAFSの測定技術を駆使して、希薄系混合状態における特異な挙動を明らかにしてきた。これらの多くは、試料の状態が変化しない静的な測定環境であった。しかしながら、乾式再処理では、酸化物燃料の塩素化,電解反応,分離回収など、数多くの反応場が存在する。そこで、次のステップとしてクイックスキャンXAFS(QXAFS)技術を導入し、短時間でXAFSパターンを取得し、溶融塩系の反応追跡に使用可能かどうか、その実効性を試験した。QXAFSでは、高速スキャンさせて、5分間でLa-K吸収端のXAFSパターンを取得し、通常のXAFS測定で1回スキャンに必要な30分1時間を大幅に短縮した。詳細な解析から、QXAFSの1回スキャンXAFSの結果は、十分解析に耐えるものであり、溶融塩の反応追跡に利用可能であることを確認した。
沼倉 正彦; 岡本 芳浩; 矢板 毅; 塩飽 秀啓; 鈴木 伸一; 小林 徹; 阿久津 和宏; 松浦 治明*
no journal, ,
希土類塩化物融対中の金属イオンの情報は乾式再処理の研究に重要であり、塩化物融体中に含まれる微量の希土類元素の情報を得るためにK吸収端を利用した高エネルギーXAFSは非常に有効である。今回の研究ではTbCl及びそれぞれ40%,15%,1.5%TbCl-(LiCl-KCl)融体のXAFSを測定し、その構造変化を調べた。解析の結果、TbClの濃度が薄くなるとその配位数がやや減少し6に近づくが、第一配位圏のTb-Clの距離はほとんど変わらなかった。デバイワーラー因子が非常に小さくなることもわかった。また構造の変化を調べるためにMD計算も行った。その結果25%付近で構造の変化が起きることがわかった。このシミュレーション結果は今回のXAFS結果と一致する。
塩飽 秀啓; 阿久津 和宏; 矢板 毅; 岡本 芳浩; 小林 徹; 沼倉 正彦; 仲野 義晴*; 真原 沙織*; 藤井 有起*
no journal, ,
芳香族窒素系多座配位子は、アクチノイド(An)やランタノイド(Ln)イオンと高い親和性を示すほか、センシング剤としても優れており、多成分溶液から目的元素を検出し同時に分離することのできる物質として有望である。そこで本研究では、トリアゾールピリジンやトリアジンピリジンなど芳香族窒素系多座配位子とその誘導体を合成し発光特性を調べた。トリアゾールピリジン誘導体溶液にTbを添加すると、配位子に由来する334nmの発光が減少し、Tbに由来する489nmと545nmの発光が大幅に増加した。この発光は、Tbに配位した配位子からTbへのエネルギー移動が起きたためと考えられる。Eu, Sm, Dyを添加した場合も同様の現象が起こることから、トリアゾールピリジン誘導体はこれらLnイオンのセンシング剤として利用できる可能性を見つけた。本講演では抽出実験や滴定実験,XAFS構造解析の結果などをもとにトリアゾール及びトリアジンピリジン誘導体とLn錯体の親和性及びその構造等について議論する。また、それら錯体の発光特性を利用したセンシング剤への応用性についても議論する。
矢板 毅; 池田 隆司; 小林 徹*; 鈴木 伸一; 塩飽 秀啓; 岡本 芳浩; 池田 篤史; 阿久津 和宏; 沼倉 正彦
no journal, ,
三価アクチノイドイオンをランタノイドから選択的に認識する有機配位子の創製は、マイナーアクチノイドの分離・核変換に用いる抽出剤開発において大変重要である。これまで、世界的にさまざまな抽出剤が検討されているが、アクチノイド認識に関して十分な理解が為されていないとともに、未だ実機に適用可能な物質は見いだされていないといえる。本研究では、これまで提唱されている窒素型ソフトドナー配位子と三価アクチノイドとの化学結合特性解明を進める過程で、イオン認識能が発現するうえで必要条件と考えられる因子を考慮して分子設計を行った。その結果、三価アクチノイドに関して認識能を示す化合物の創製に成功した。本発表では、アクチノイド,ランタノイド錯体のキャラクタリゼーション及びその必要条件と考えられる因子について明らかにしつつ、分離実験の結果について紹介する。
阿久津 和宏; 塩飽 秀啓; 岡本 芳浩; 鈴木 伸一; 池田 篤史; 小林 徹*; 沼倉 正彦; 真原 沙織*; 仲野 義晴*; 藤井 有起*; et al.
no journal, ,
芳香族窒素系多座配位子は、ランタノイドに対して高い親和性を示すほか、センシング剤としても優れており、硝酸溶液中からの分離と検出を同時に達成する物質として有望である。われわれは6-(1,2,4-triazol-1-yl)-2-pyridinecarboxylic acid(TPCA)及び6-(N-Methyl-N-phenyl-carbamoyl)-2-pyridinecarboxylic acid(MePh-CPCA)に着目し、合成と抽出及び発光特性の解析を行った。MePh-CPCAはSmよりもEuの分配比が高いことがわかった。MePh-CPCAとEu, Smとの錯生成定数を求めたところ、SmよりもEuに対する高い錯生成定数が求められた。よって、錯生成定数の差が分配比の差を反映している可能性が示唆された。TPCAはEu, Smをほとんど抽出しなかった。TPCA及びMePh-CPCAの溶液にEuを添加すると、Euに由来する発光が観測され、その蛍光強度はEuの濃度に対して相関があることから、両者はEuのセンシング剤として利用できる可能性がある。
沼倉 正彦*; Bessada, C.*; Ory, S.*; Rakhamatullin, A.*; 赤塚 洋*; 根津 篤*; 矢板 毅; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 松浦 治明*
no journal, ,
溶融TbF-LiF混合体の局所構造を調べるために、高温XAFS実験をSPring-8のBL11XUビームラインで実施した。X線回折とDSC分析の結果、1073K以上ではTbFとBNが反応することがわかっていたので、それ以下の温度でヘリウム雰囲気下で、混合系を対象に測定を実施した。解析の結果、溶融TbF-LiF混合体中のTb-F間距離は、固体の値よりも若干短くなり2.26となることがわかった。