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佐藤 和義; 大森 順次; 近藤 貴; 波多江 仰紀; 梶田 信*; 石川 正男; 閨谷 譲; 海老沢 克之*; 草間 義紀
Fusion Engineering and Design, 84(7-11), p.1713 - 1715, 2009/06
被引用回数:1 パーセンタイル:10.22(Nuclear Science & Technology)ITERの計測装置は、中性子遮蔽構造を兼ね備えたポートプラグと呼ばれる構造体に組み込まれる。日本が調達を予定している上部ポートプラグは長さ約6m,重量約22tの片持ち構造であるため、構造健全性を評価することは必須である。このため、ディスラプション時における電磁力解析結果をもとに三次元モデルを用いて変位及び応力を評価した。ポートプラグ先端に荷重を与え静/動解析により変位量を求めたところ、最大変位約9mm,動的拡大係数1.45が得られた。これはポートとの隙間20mmに対して製作・組立誤差を考慮すると設計裕度はほとんど見込めない。このため、ブランケット遮蔽モジュール先端にスリットを3本設け電磁力の低減を図ったところ、変位量は5mm以下に低減できることがわかった。一方応力については、局所的に高応力箇所は認められたものの、補強等で低減できる範囲であることがわかった。以上の結果から、ポートプラグは応力上の問題はなく、変位抑制対策を取ることで健全性を確保できる見通しを得た。また、ポートプラグの保守・組立時のシナリオについて検討し、内部フレーム及び把持機構を設けることにより、シナリオが成立する見通しを得た。
佐藤 和義; 大森 順次; 海老沢 克之*; 草間 義紀; 閨谷 譲
Plasma and Fusion Research (Internet), 2, p.S1088_1 - S1088_4, 2007/11
ITER計画において日本が調達する予定の上部計測ポートプラグは、長さ約6m,重量約22tの片持ち構造であるため、高い剛性が要求される。また、ポートプラグには計測のための開口部及び光学路を有するため、これらを考慮した電磁力及び中性子遮蔽解析による評価が不可欠である。このため、製作性を考慮したポートプラグの構造について検討するとともに、中性子の遮蔽や保守時の作業スペースを考慮したポートプラグ内への計測機器の配置を検討した。その結果、汎用品である板材とリブを組合せることにより設計案の鍛造品で構成される構造と同等の剛性を有することを見いだした。また、ポートプラグ内にすべての計測機器,関連する冷却管や信号線を組み込むとともに互いに干渉せず作業空間も確保した配置案を提案した。本提案に基づき電磁力解析を実施したところ、片持ち構造の根本であるフランジ部にかかる最大モーメントとして約1MNmが得られ、設計基準値を十分に下回る可能性を見いだした。
西谷 健夫; 山内 通則; 泉 幹雄*; 早川 敦郎*; 海老沢 克之*; 近藤 貴; 草間 義紀
Fusion Engineering and Design, 82(5-14), p.1192 - 1197, 2007/10
被引用回数:5 パーセンタイル:37.19(Nuclear Science & Technology)ITERにおいてマイクロフィッションチェンバーは核融合出力を測定する重要な計測装置の一つである。マイクロフィッションチェンバーは真空容器内に取り付けられるため、高真空及び高温環境下で動作する必要がある。また核発熱とその除熱方法も考慮する必要がある。これまで、ITERの高出力運転用のマイクロフィッションチェンバーの設計開発を行ってきたが、今回は低出力運転用のマイクロフィッションチェンバーの設計を実施した。検出器は狭いギャップ内に取り付ける必要性から、全酸化ウラン量を0.75gになるようにマイクロフィッションチェンバーを並べて1つの検出器とする方式を提案した。径14mm,長さ400mmのマイクロフィッションチェンバーを基本要素とする、束型検出器を設計した。核発熱はMCNPコードによって評価した。有限要素法による熱輸送解析の結果、真空容器との熱伝達率を100W/mK以上確保できれば、検出器温度は250C以下にできることを明らかにした。
波多江 仰紀; 中塚 正大*; 吉田 英次*; 海老沢 克之*; 草間 義紀; 佐藤 和義; 勝沼 淳*; 久保村 浩之*; 信夫 克也*
Fusion Science and Technology, 51(2T), p.58 - 61, 2007/02
被引用回数:6 パーセンタイル:42.5(Nuclear Science & Technology)ITERの周辺トムソン散乱計測装置では、測定領域としてr/a0.9,電子温度0.0510keV,電子密度510310m,測定周期10ms,空間分解能5mmの測定性能が要求されている。本研究では、おもに計測用レーザーシステム,ポートプラグ内光学系(集光光学系,レーザー入射光学系)の検討を行った。計測用レーザーシステムには、波長1064nm,エネルギー5J,繰り返し周波数100Hz,パルス幅10nsの性能が要求される。この要求を満たすため、(1)高効率のCr,Nd:YAGセラミックスの使用,高平均出力レーザー増幅器で誘起される熱的影響はJT-60で実証された位相共役鏡で補正することを検討した。位相共役鏡を効果的に動作させるためには、特に単一縦モード性能が重要であり、レーザーダイオード励起のリング共振器型のレーザー発振器の試作を行った。さらに、フラッシュランプ励起方式ではフラッシュランプの寿命が問題となり、寿命の伸長を図るために、6本のフラッシュランプを内蔵した高平均出力レーザー増幅器の試作を行った。ポートプラグ内光学系はITER工学設計活動(EDA)中に初期検討が行われた。この検討では、(a)プラズマから比較的近い位置にレンズが配置されており、放射線による光学特性の劣化が懸念される。(b)真空境界がポートプラグの中央部に位置しており保守が容易でない、などの問題が考えられる。そこで、真空境界はポートプラグの終端部とし、ポート内光学系の最適化を行った。
海老沢 克之*; 安東 俊郎; A.E.Costley*; G.Janeschitz*; E.Martin*; 杉江 達夫
Review of Scientific Instruments, 70(1), p.328 - 331, 1999/01
被引用回数:2 パーセンタイル:27.57(Instruments & Instrumentation)ITERのダイバータ領域においては、Ne,Ar,DT燃料による100MW級の放射損失が生じる。放射スペクトルを観測して発光粒子の同定、粒子束の算出、放射位置の測定を行うことは、ダイバータの運転制御上重要である。真空紫外波長の分光からは原子の再結合、荷電交換に基づく放射損失の知見も得ることが可能なので、同波長向け計測装置の実現性を検討した。排気ポートからダイバータプラズマを直接観測する方法として、ダイバータカセット間の約10mmの間隙を利用してダイバータ板上半分とプラズマX点までを測定することとした。検出器をクライオスタット外部に置く案では、真空領域の延長を最少限にして二重壁で囲んだ。検出器は直入射回折格子とイメージセンサで小型化を図った。クライオスタット内部に置く場合は、検出器用磁気遮蔽体のほかの機器への影響、中性子、線遮蔽体の取り合いを検討し、従来と比較した。
西谷 健夫; L.C.Johnson*; 海老沢 克之*; C.Walker*; 安東 俊郎; 河西 敏
Review of Scientific Instruments, 70(1), p.1141 - 1144, 1999/01
被引用回数:15 パーセンタイル:68.26(Instruments & Instrumentation)小型の核分裂計数管(マイクロフィッションチェンバー)を真空容器内に配置した、ITER用中性子モニターシステムの設計を行った。検出器の取付け位置としては、プラズマにできるだけ近い方が望ましいが、核発熱の冷却を考慮し、隣り合う遮蔽ブランケットの間に埋め込む方式とした。また検出器に用いる核分裂物質としては、高速中性子のみに感度を有するUが望ましいが、UはPuを増殖してしまい、ITERの運転寿命中に感度が50%も増加することを明らかにした。Uの場合、燃焼による感度低下が問題となるが、高々0.2%程度であることが計算により判明したため、Uを採用した。ITERではこのマイクロフィッシェンチェンバーを、プラズマを取り囲むように11本配置することにより、プラズマの位置変動に影響されずに中性子発生率を測定できることを中性子のモンテカルロ計算により示した。
杉江 達夫; 小川 宏明; 勝沼 淳*; 丸尾 光正*; 海老沢 克之*; 安東 俊郎; 北 好夫*; 河西 敏; 西谷 健夫
Review of Scientific Instruments, 70(1), p.351 - 354, 1999/01
被引用回数:10 パーセンタイル:58.84(Instruments & Instrumentation)本システムは、ダイバータ部での不純物粒子の同定と粒子流入束の二次元測定をおもな目的としており、プラズマ制御に欠かせない計測システムの一つである。200nmから1000nmの広い波長領域の光を分光計測する。ここでは、おもにシステムの概念設計、光学設計、及び機械設計の結果について述べる。システムは、目的の異なった三種類の分光器で構成される。(1)不純物の種類をモニターする分光器、(2)粒子束の空間分布を高速測定する分光器、それと(3)イオン温度及び粒子の運動エネルギーを測定する高分散分光器である。二次元測定はダイバータカセット内部にモリブデン製ミラーを設置し、互いに交差する視野で行う。また、光線追跡による解析を駆使して光学系の最適化を行い、ダイバータ全域において約10mmの空間分解能を可能とした。その他、ダイバータでの発光スペクトル線の強度を推定し、測定限界の評価等を行った。
杉江 達夫; 小川 宏明; 勝沼 淳*; 丸尾 光正*; 北 好夫*; 海老沢 克之*; 安東 俊郎; 河西 敏
JAERI-Tech 98-047, 195 Pages, 1998/11
このシステムは、ダイバータ部での不純物粒子の同定と、粒子流入束の二次元測定等を主な目的とし、200nmから1000nmの広い波長領域の光を分光計測する。ダイバータ領域の二次元測定は、ダイバータカセット内部にモリブデン製ミラーを設置し、互いに交差する視野で行う。また、ダイバータカセット間の隙間を利用した視野により、ダイバータ領域の上部半分をX-点まで測定する。今回は、主に光学系の詳細設計、及び機械設計を行った。光学設計では、光線追跡による解析を駆使して、ダイバータ部から分光器までの光学系の最適化を行い、約10mmの空間分解能を可能とした。その他、測定限界、ニュートロンと線照射が観測窓に及ぼす影響、感度較正方法、光軸調整方法、機器のリモートハンドリングの方法、及びデータ処理方法についても検討した。
西谷 健夫; L.C.Johnson*; 海老沢 克之*; C.Walker*; 安東 俊郎; 河西 敏
JAERI-Research 98-049, 38 Pages, 1998/08
マイクロフィッションチェンバー(小型の核分裂計数管)を使用したITER用中性子モニターの設計を行った。使用する核分裂物質としては、UはPuの増殖により感度が増加してしまうためUを採用した。このマイクロフィッションチェンバーを遮蔽ブランケットとバックプレート(ブランケット支持板)の間、及びブランケットモジュールの間隙を一対として10ヶ所、さらにダイバータカセットのドームの下に1ヶ所配置した。ITERでは中性子モニターに対し7桁の測定レンジと1msの時間分解能が要求されているが、1つのチェンバに対し、パルス計数とキャンベルモードの回路系を併用することにより、これを実現できることを示した。またプラズマ位置変化の影響を中性子のモンテカルロ計算により評価した。
海老沢 克之*; 安東 俊郎; A.Costley*; G.Janeschitz*; E.Martin*; 杉江 達夫
Diagnostics for Experimental Thermonuclear Fusion Reactors,2, p.337 - 343, 1998/00
ITERのダイバータプラズマは電子温度、密度が200-500eV、10/mにも及ぶので、燃料及び不純物原子からの発光スペクトルは真空紫外領域まで広がる。この領域の放射スペクトルを測定して発光粒子の同定、粒子束の算定、放射位置の計測を行うことは、ダイバータの運転制御上重要である。本発表においては、ダイバータ交換ポートからダイバータプラズマを観測する装置の実現性を検討した結果を述べる。ダイバータカセット間の間隙からプラズマX点とダイバータ板上半分を測定するこの配置案は、隣接する可視光分光計測と組合せることにより、絶対較正が可能となる利点がある。また斜め入射ミラーとイメージセンサを一体化してカセット交換用レールの上に設置し、搬入、据付を容易にしている。光学機器、磁気しゃへい体の影響、ほかの機器との取り合いについても検討した。
杉江 達夫; 小川 宏明; 勝沼 淳*; 丸尾 光正*; 海老沢 克之*; 安東 俊郎; 北 好夫*; 河西 敏
Proc. of Int. Workshop on Diagnostics for Experimental Fusion Reactors, p.327 - 336, 1998/00
本モニターシステムは、ダイバータ部での不純物粒子の同定、粒子流入束の二次元測定等を主な目的としておりプラズマ制御に欠かせない計測システムとして、スタートアップセットの中に入っている。システムは、目的に合わせた三つの最適な分光器(不純物の種類をモニターする分光器、流入粒子束の空間分布を高速測定する分光器、イオン温度及び粒子の運動エネルギーを測定する高分散分光器)で構成される。二次元測定はダイバータカセット内部にモリブデン製ミラーを設置し、互いに交差する視野で行う。また、光線追跡による解析を駆使して光学系の最適化を行い、10~15mmの空間分解能を可能とした。その他、測定限界の評価、光ファイバー及び窓の使用限界の検討、第1ミラーの劣化防止対策の検討等を行った。
西谷 健夫; 海老沢 克之*; C.Walker*; 北 好夫*; 河西 敏; L.C.Johnson*
Proc. of Int. Workshop on Diagnostics for Experimental Fusion Reactors, p.491 - 500, 1998/00
従来のトカマクでは、真空容器外に置いた中性子モニターによって、全中性子発生量を測定しているが、ITERでは、ブランケットと真空容器の遮蔽効果のため、その方式では十分な精度で測定することはできない。そこで真空容器内に小型の核分裂計数管(マイクロフィッションチェンバー)を使用した、中性子モニターの設計を行った。中性子検出器を真空容器内に設置した場合、プラズマとその距離が近いので、プラズマの位置変動により、全中性子発生量に測定誤差が生じる恐れがある。そこで数本のマイクロフィッションチェンバーをプラズマをとり囲むように配置することによって位置変動によらず全中性子発生量を高精度で測定できることをモンテカルロ計算により示した。
西谷 健夫; 河西 敏; 井口 哲夫*; 高田 英次*; 海老沢 克之*; 北 好夫*
Review of Scientific Instruments, 68(1), p.565 - 568, 1997/01
被引用回数:5 パーセンタイル:46.16(Instruments & Instrumentation)現在広く使用されているイオン温度測定法である荷電交換分光法(CXRS)は、ITERでは、計測用中性粒子ビームがプラズマ中心部まで到達することができないため、使用が難しい。中性子スペクトルのドップラー巾からイオン温度を測定する方法は、ITERにおける最も有効な測定法と考えられている。ここでは反跳陽子法に基づく中性子スペクトロメータを開発し、それを用いた径方向中性子スペクトロメータアレイの設計を行った。このスペクトロメータは、ポリエチレン薄膜から散乱される陽子をマイクロチャンネルコリメータを介して半導体検出器で測定するもので、14MeV中性子に対し、2.5%のエネルギー分解能が得られた。
西谷 健夫; 海老沢 克之*; 井口 哲夫*; 的場 徹
Fusion Engineering and Design, 34-35, p.567 - 571, 1997/00
被引用回数:13 パーセンタイル:67.93(Nuclear Science & Technology)現在の大型トカマクでは、真空容器の外側にUのフィッションチェンバーを設置することにより、発生中性子の測定を行っているが、ITERでは、ブランケットがあるためその方法では精度よく測定することはできない。そこで軽水炉の炉内中性子モニタとして開発された小型のフィッションチェンバーを用いた中性子モニタシステムの設計を行った。マイクロフィッションチェンバーを第一壁近傍に数ヶ所設置することにより、プラズマ位置・形状の変化による中性子発生率の測定誤差を補正することができる。このシステムでは、ウランの燃焼による検出効率の変化が大きな問題であるが、U(80%)、U(20%)とすることにより、検出効率変動の少ない検出器ができることがわかった。
西谷 健夫; 井口 哲夫*; 海老沢 克之*; 北 好夫*; 河西 敏
JAERI-Tech 96-038, 29 Pages, 1996/09
ITERにおけるイオン温度測定を目的とし、反跳陽子法に基づく新型のDT中性子用スペクトロメータを開発した。このスペクトロメータは、ポリエチレン薄膜から入射中性子によって散乱される陽子をマイクロチェンネルコリメータを介して半導体検出器で測定するもので、2.5%のエネルギー分解能と10counts(n/cm)の検出効率を得られる。ITERでは、この中性子スペクトロメータを生体遮蔽の外に5チャンネル配置し、イオン温度分布を測定することを想定している。半導体検出器の照射損傷について中性子のモンテカルロ計算により評価し、ITERの運転環境において1年程度の寿命があることを示した。
横倉 賢治; 春日井 敦; 坂本 慶司; 高橋 幸司; 恒岡 まさき; 山本 巧; 今井 剛; 永島 孝; 斉藤 靖*; 伊藤 孝治*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 71(8), p.760 - 771, 1995/08
開発を実施した本ECH用高周波真空窓は、110GHz、HE11モード、1MWクラスの大電力長パルス用で、汎用型の小型クライオ冷凍機を用いて、遠隔操作性に優れた絶対温度~11Kに冷却した窓である。使用したディスク材料は、極低温下で優れた熱伝導率、誘電体損失率を有する人造サファイアを用い、400kW、パルス幅1秒および100kWパルス幅5.4秒で極めて安定な伝送結果が得られた。また、高周波伝送電力(≦400kW)に対する発熱電力率は、13~25Kの温度領域において約0.04%で、極低温冷却に伴うディスクへのガス凝縮は、温度制御と短時間の脱ガス操作で解決できることを確認、~1MW級用真空窓として実用化への指針が得られた。尚、極低温下(13~100K)で人造サファイアディスクを使用して、400kW大電力、長パルス伝送の成功は世界でもはじめての実績である。
春日井 敦; 横倉 賢治; 坂本 慶司; 恒岡 まさき; 山本 巧; 今井 剛; 斉藤 靖*; 伊藤 孝治*; 吉行 健*; 海老沢 克之*
Proceedings of the 19th International Conference on Infrared and Millimeter Waves, 0, p.295 - 296, 1994/00
ITERあるいは大型装置工学R&Dとして、原研では1MW-CWの100GHz帯、高周波伝送のための真空窓開発を進めている。その第一段階として、サファイアのシングルディスクを使用した、110GHzの極低温型真空窓(クライオ窓)を製作し、実験を行った。サファイアは、極低温(~30K)において、高周波による誘電体損失が低く、熱伝導率が高い特長を持つ。この特長を利用するため、汎用小型冷凍機を用い窓を冷却している。高出力の伝送実験では、原研で開発したジャイロトロンを使用している。現在までに、出力約400kW、パルス幅1秒の伝送を、実験的に確認している。
小林 武司*; 飯田 浩正; 阿部 忠*; 安達 潤一*; 相沢 雅夫; 海老沢 克之*; 藤井 政治*; 深谷 清; 福原 昌志*; 福原 由雄*; et al.
JAERI-M 87-219, 336 Pages, 1988/01
この報告書はIAEA主催のINTORワークショップ、フェーズIIA、パート3の日本の報告書の第VIII章(ブランケット/第一壁)に相当するものである。ここではトリチウム増殖ブランケット、第一壁、ダイバータ板、遮蔽体設計に係わる技術的重要検討課題の検討結果及びこれらに係わる新データベースについて述べてある。データベースとしてはセラミック増殖材、高熱負荷材、高熱負荷試験結果及び製作試験結果が含まれている。ブランケット概念の選定に当たっては幅広いスコーピング・スタディを実施し、その結果、優れたトリチウム増殖性能とトリチウム放出挙動よりLiOを増殖材とする概念を標準案に採用した。第一壁に関しては、弾塑性破壊力学による寿命評価を行なうと共にアーマ無し概念とアーマ付き概念の構造検討を行なった。現在の不確かなディスラプション条件を考慮して修理交換が容易な部分的保護リミッタを第一案として提案した。ダイバータ板アーマ材は優れた熱衝撃特性と低スパッタリング特性よりタングステンを採用した。遮蔽検討としては鋼材及びタングステンについて内側遮蔽層を出来るだけ薄くするための最適化の検討を行なった。
福島 公親*; 小沢 国夫; 海老沢 克之*; 寺澤 倫孝*
JAERI-M 85-099, 80 Pages, 1985/07
核融合炉のプラズマ・壁間で水素同位体が交換される水素リサイクリング過程は、燃料リサイクリングや冷却系へのトリチウム透過を考慮するうえで重要である。このため第一壁候補材料にイオン注入した水素同位体の材料中での挙動を調べる実験が行われている。本報告では、拡散計算コードHRF-1を用い、オーステナイト系ステンレス鋼中にイオン注入された水素同位体の再放出量に関する実験データから、実効拡散定数、再結合定数を求めた。前者は、拡散過程のみを考慮した計算結果を実験データにフィットさせて求めた。後者は、拡散過程と表面での再結合過程を考慮し、拡散定数に実験値を用いた計算結果を実験データにフィットさせ求めた。また、求めた実効拡散定数及び再結合定数の温度依存性を調べ、反応速度論から得られる経験式でまとめた。
飯田 浩正; 関 昌弘; 沢田 芳夫*; 海老沢 克之*; 後藤 幹彦*; 畑山 明聖*; 服部 泰秀*; 今村 豊*; 伊藤 新一*; 伊藤 裕*; et al.
JAERI-M 85-081, 231 Pages, 1985/07
この報告書は、IAEA主催のINTORワークショップ、フェーズIIA、パート2の日本のナショナルレポートの第IX章に相当するものである。システム工学、超電導磁石システム、トーラスシステム、NBI加熱システムに関するデー夕べース評価を行なった。デー夕べース評価のほかに、例えばRFによる電流立上げなど個々の設計変更がINTOR全体設計に及ぼす影響について検討した。