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濱田 一弥; 河野 勝己; 海老澤 昇; 中嶋 秀夫; 矢野 嘉孝*; 山口 孝則*
Proceedings of 24th International Cryogenic Engineering Conference (ICEC 24) and International Cryogenic Materials Conference 2012 (ICMC 2012) (CD-ROM), p.559 - 562, 2012/05
日本原子力研究開発機構は、ITER計画における日本の国内機関として、トロイダル磁場コイル用超伝導導体全体の25%、導体本数として33本の調達を担当している。導体は、直径0.8mmのNbSn超伝導素線900本,銅線522本を撚り合せて、直径43.7mm,肉厚2mmのステンレス保護管(ジャケット)に収めた構造であり、長さは430m及び760mである。これまでに23本の導体の完成検査として、室温の窒素ガスを用いて、流量と導体入口出口の圧力差の関係を測定した。測定結果は、無次元化して、管摩擦係数とレイノルズ数の関係に整理し、導体間で圧力損失特性に差がないことを確認した。この結果は、導体,撚線が均一な品質で製作されていることを示すものである。また、測定値は、ITERの圧力損失特性式による予想値よりも20%程度低い結果となり、予測式は補正が必要であることがわかった。一方、上記の無次元化したデータを外挿することにより、4Kでの圧力損失特性をITERの特性式よりも精度よく予想できると考えられる。
濱田 一弥; 高橋 良和; 名原 啓博; 河野 勝己; 海老澤 昇; 押切 雅幸; 堤 史明; 斎藤 徹*; 中嶋 秀夫; 松田 英光*; et al.
低温工学, 47(3), p.153 - 159, 2012/03
日本原子力研究開発機構は、ITER計画における日本の国内機関として、トロイダル磁場コイル用超伝導導体33本の製作を担当している。導体は、直径0.8mmのNbSn超伝導素線900本,銅線522本を撚合せて、直径43.7mm,肉厚2mmのステンレス保護管(ジャケット)に収めた構造であり、長さは430m及び760mである。導体の製作は2008年から開始され、2009年12月に導体製作装置を完成させた。超伝導導体の製作開始に先立ち、760mの銅製のダミー撚線を用いて模擬導体を製作し、製作方法が適切であることを実証し、実機導体の製作に着手した。導体製作のための技術として、原子力機構のこれまでの機械特性データを元に、TF導体用ジャケット材料用の改良型SUS316LN鋼やITERが要求する微小欠陥の検出技術も開発した。ジャケットの溶接部の品質管理については部分ヘリウムリーク試験技術及び溶接部内面形状寸法測定技術を開発した。これらを含めて日本が一連の導体製作技術を各極に先駆けて確立し、ジャケットに関しては他極が製作するTF導体においても採用された。
松林 政仁; 飯倉 寛; 安田 良; 伊藤 秀明*; 久保 和也*; 荒島 裕信*; 海老澤 孝*
no journal, ,
燃料電池は次世代のクリーンなエネルギー源と期待されており、その水素ガス供給源として水素吸蔵合金が注目されている。一方実用化に向けては、水素吸蔵に伴う合金の体積膨張を考慮した水素吸蔵合金タンクの構造,タンクへの合金充填方法,充填密度等の最適化が重要課題となっている。本研究では、中性子ラジオグラフィを用いて合金及びタンク中の水素濃度分布を調べた。吸放出処理を100サイクル及び140サイクル実施した後のタンクを可視化した結果、水素濃度の高い領域がガス吸放出口付近で観察された。さらに断層撮影法により、同じ領域に高い水素濃度を有した合金粒子が多数存在することが確認された。これらの粒子は他の領域の物と比べて粒径が大きく、数多くの吸放出処理を繰り返した後においても微粉化せず水素ガスを放出していなかった。その結果として、これら大きな合金粒子はタンクの底に移動し集まったと考えられる。加えて、ガスの吸放出口付近に粒子が集まる現象は補強用リブの構造が影響しているものと推察された。
濱田 一弥; 布谷 嘉彦; 高橋 良和; 礒野 高明; 名原 啓博; 辺見 努; 松井 邦浩; 河野 勝己; 海老澤 昇; 押切 雅幸; et al.
no journal, ,
日本原子力研究開発機構は、ITER計画における国内実施機関として、中心ソレノイド(CS)コイル用導体すべての調達を分担する。CS導体は、直径0.8mmの超伝導素線576本と銅素線288を束ねて、49mm角の金属製保護管(ジャケット)に挿入した構造である。導体調達に先立ち、著者らは実規模導体の製作及び性能試験,ジャケット溶接技術開発、及び導体製作手法の確認試験を実施してきた。実規模導体の性能試験では繰返し通電試験によって予想を超える超伝導特性の低下が観測された。性能低下の原因は、本試験における導体長手方向の磁場分布が、実機よりも不均一であることに起因し、実機よりも厳しい運転条件での性能評価が行われたと考えられる。今回、第2回目として、性能低下を考慮して超伝導性能がより高い超伝導素線を用いて導体サンプルを製作して、試験を実施した。その結果、予想通り、導体の性能は高まり、実機では十分な性能を持つことが期待できる。繰返し通電による性能劣化については、実機の運転条件に近いインサートコイル試験により特性を確認する。導体製作技術に関しては、ジャケット溶接試験を完了し、機械試験を実施中である。得られた引張り特性及び破壊靭性値はITERの要求特性を満足することを確認した。
河野 康則; 今澤 良太; 小野 武博; 石川 正男; 林 利光; 佐藤 和義; 草間 義紀; 海老澤 克之*; 若林 邦朗*; 勝又 孝仁*
no journal, ,
ITER計画において日本が調達するポロイダル偏光計は、遠赤外レーザー光のファラデー回転角測定に基づきプラズマ中心部の電流分布を計測する装置である。本講演では、ポロイダル偏光計の機械設計の進展について報告する。主な内容は以下の通り。(1)水平ポートプラグ内ミラーモジュールの設計:レーザー光の光軸の安定化及びレーザー光の反射特性の維持を目的として、ITER運転時の核発熱に起因したプラズマ対向ミラー(第一ミラー及び第二ミラー)の熱変形を低減できるよう、ミラーとミラー支持構造体を一体化したミラーモジュール方式を考案・設計し、熱機械解析・電磁力解析を通してその妥当性を確認した。(2)上部ポートプラグ内ミラーモジュールの設計:ミラーの熱変形を低減できるよう、新たに第三ミラーを採用してミラーモジュールの構造を見直すとともに、冷却配管設計の改善を行った。(3)シャッターの設計:シャッター板開閉のための回転駆動部に、バネとして機能するスパイラル状の冷却配管を採用した。これにより、可動シャッター板への冷却配管経路を確保するとともに、ITERの指針である開閉駆動源が失われた場合にはシャッターを開とする設計が得られた。
河 侑成; 高見澤 悠; 塙 悟史; 西山 裕孝; 海老澤 直樹*; 外山 健*; 永井 康介*
no journal, ,
原子炉圧力容器鋼A533B材のステンレスオーバーレイクラッド直下に生じる溶接熱影響部(HAZ)に対するイオン照射硬化のメカニズムを明らかにするため、アトムプローブ(APT)分析を実施し、照射硬化の一因となる溶質原子クラスター形成における熱履歴の影響を調べた。APT分析の結果、照射領域にはCuやSi-Mn-Ni溶質クラスターが形成されていたが、未照射領域ではクラスターの形成が認められなかった。粗大粒HAZ, 微細粒HAZ及び母材においてはクラスターの分布形態がそれぞれ異なり、母材はHAZに比べてクラスターの形成が少なかった。一部の微細粒HAZで照射硬化量が最も高くなる結果が得られており、その理由を溶質クラスターの直径、組成、数密度の分析により考察した。
河 侑成; 高見澤 悠; 塙 悟史; 西山 裕孝; 海老澤 直樹*; 吉田 健太*; 外山 健*; 永井 康介*
no journal, ,
原子炉圧力容器(RPV)内面には冷却水による低合金鋼の腐食を抑制するため、ステンレス肉盛溶接(以下、クラッド)が施されている。クラッド直下には肉盛溶接の入熱による熱影響部(HAZ)が生じる。RPVの健全性評価において欠陥が想定される位置にはHAZが含まれることから、HAZの照射脆化感受性について評価する必要がある。本研究では、イオン照射による微細構造変化と照射硬化との関係について調べ、熱履歴の異なるHAZおよび母材においてイオン照射による硬化量が異なること、透過型電子顕微鏡や三次元アトムプローブを用いた微細組織分析により母材とHAZではイオン照射によって形成される溶質原子クラスタの数密度、体積率に違いが見られる事を明らかにした。