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淡路 智*; 難波 雅史*; 渡辺 和雄*; 甲斐 英樹*; 向田 昌志*; 岡安 悟
Journal of Applied Physics, 111(1), p.013914_1 - 013914_4, 2012/01
被引用回数:25 パーセンタイル:69.54(Physics, Applied)軸に対して傾いた円柱状欠陥を含むErBaCuO薄膜の低温高磁場下での臨界電流密度の軸相関ピン止めの影響をトランスポート法と不可逆磁場特性Bから調べた。マッチング磁場より大きな高磁場下では温度を下げると臨界電流密度に対する相関ピンの寄与は著しく減少する。低温においてはマッチング磁場の存在が相関ピンのピン止め力に対する寄与を制限する、というのは最大ピン止め力における相関ピンとランダムピンの比率は不可逆磁場Bの逆数に比例するからである。このことは低温強磁場での相関ピンの効率の低さは、高い不可逆磁場と低いマッチング磁場の結果であることを意味している。低温高磁場での臨界電流密度の改善を行うためにはマッチング磁場の増大を計るかあるいは同じことであるが、強いランダムピンの導入が有効である。
淡路 智*; 難波 雅史*; 渡辺 和雄*; 伊藤 俊*; 青柳 英二*; 甲斐 英樹*; 向田 昌志*; 岡安 悟
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 21(3), p.3192 - 3195, 2011/06
被引用回数:5 パーセンタイル:33.75(Engineering, Electrical & Electronic)重イオン照射したEr123薄膜の磁束ピン止め特性を(, , )特性として詳細に調べた。B//cの曲線でマッチング磁場がc軸平行で0.3テスラとc軸から傾けたときは1.7テスラに相当するときに2つのピークが観測された。さらに()で=0(B//c)のときのピークは、円柱状欠陥によるピン止めに起因するが、磁場増加に伴い一旦減少するが不可逆磁場近傍では増大するようになる。c軸相関のピン止め中心とランダム分布のピン止め中心が協調して働いているモデルを用いると(B)の二重ピーク構造やの角度依存性を説明できることがわかった。
小林 典男*; 平野 光樹*; 西嵜 照和*; 岩崎 秀夫*; 淡路 智*; 渡辺 和雄*; 朝岡 秀人; 武居 文彦*
Critical State in Superconductors,Proc. of 1994 Topical Int. Cryogenic Materials Conf., 0, p.179 - 182, 1995/00
磁化曲線にみられる第2ピークを観測し、磁場誘導されたピン止め効果における異方性を測定した。すべてのYBaCuO(6.6≦y≦6.9)単結晶について、第2ピークの現れる外部磁場の角度依存性を有効質量モデルによって示すことができた。この実験結果から、多くの弱いピンからなるクラスターの存在、あるい磁束線間の相互作用により磁場誘導されたヒンニング効果が現れると考えられる。
小林 典男*; 平野 光樹*; 西嵜 照和*; 岩崎 秀夫*; 佐々木 尚子*; 淡路 智*; 渡辺 和雄*; 朝岡 秀人; 武居 文彦*
Physica C, 251, p.255 - 262, 1995/00
被引用回数:31 パーセンタイル:82.89(Physics, Applied)酸化物高温超伝導体の単結晶試料において磁化ヒステリシス曲線に第2ピークと呼ばれる磁化の異常が観測されている。この第2ピークは、酸化物高温超伝導体特有の磁束状態や磁束ピン止め構造を反映していると考えられ注目されている。今回我々は、酸素量の異なるYBaCuOy(6.6≦y≦6.9)単結晶試料を用いて磁化ヒステリシス曲線における角度依存性を測定した。第2ピークの現れる外部磁場Hpはギンツブルク-ランダウ有効質量モデルによい一致を示した。つまりHpに現れる異方性が結晶に内在されるピン止め効果によること、磁束線間の相互作用により第2ピークが現れることを意味する。一方不可逆磁場は単なる有効質量モデルでは記述できなかったため、磁束クリープの効果を加え拡張し、H ln H(cos+sin)/2によって示すことができた。は有効質量比mc/mabである。
小林 典男*; 平野 光樹*; 皆川 康*; 佐々木 尚子*; 渡辺 和雄*; 淡路 智*; 朝岡 秀人; 武居 文彦*
Physica C, 235-240, p.2785 - 2786, 1994/00
被引用回数:4 パーセンタイル:34.36(Physics, Applied)酸素量の異なったYBaCuO単結晶の55kOe以上の磁場中での温度・角度依存性について不可逆曲線を測定した。不可逆磁場HirrはフラックスクリープモデルによるHirrlnHirr1/(cos+sin)/2のフィッティングによい一致を示し、酸素量の異なるYBaCuO単結晶それぞれについて異方性を示す値を定量的に求めることができた。
西村 新*; 竹内 孝夫*; 西嶋 茂宏*; 落合 謙太郎; 高倉 耕祐; 四竈 樹男*; 佐藤 伊佐務*; 渡辺 和雄*; 西島 元*
no journal, ,
原子力機構FNSでNbSn線材に14MeV中性子を1.7810n/mまで室温照射した後、東北大学金属材料研究所アルファ放射体実験室に搬送し、強磁場超伝導材料研究センターに設置されている28Tハイブリッドマグネットで高磁場での臨界電流測定を行った。その結果、20T以下の領域では、照射によって臨界電流は増加した。照射欠陥がピン止め点としての働きをし、そのため臨界電流が増加したものと思われる。臨界磁場は約25.4Tで、照射前後で顕著な変化は見られない。このことは、照射欠陥がNbSnの結晶格子の状態に明確な影響を及ぼしていないことを示している。