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菅原 隆徳; 渡辺 奈央; 小野 綾子; 西原 健司; 市原 京子*; 半澤 光平*
Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 10 Pages, 2022/03
JAEAでは、LBE冷却型加速器駆動システム(ADS)の研究開発を行っている。ADSは既存の臨界炉に比べて安全性が高いと考えられているが、除熱源喪失事象が生じた場合、炉心の破損の可能性が考えられる。これを回避するためDRACS(直接炉心補助冷却システム)を備えているが、その機器信頼性と流量確保が重要となる。本研究では、CFD解析によりADS炉容器内の自然循環時の流れを解析し、DRACS熱交換器位置において十分な流量が確保されるかを検討した。解析の結果、定格運転時の約4.3%の流量が確保され、崩壊熱が適切に除去されることを確認した。また、炉容器内のLBE流れを整えるために設けられている内筒の有無が、自然循環時にどのような影響を与えるかについても検討を行った。
渡辺 奈央; 菅原 隆徳; 大久保 成彰; 西原 健司
JAEA-Technology 2020-026, 59 Pages, 2021/03
日本原子力研究開発機構では放射性廃棄物処理の負担軽減を目指した分離変換技術開発の一環として、加速器駆動型核変換システム(ADS)の設計検討を行っている。ADS特有の構成要素であるビーム窓の材料にはT91鋼を使用し、その形状は薄肉の半球殻を想定している。しかしながら、このような薄肉の構造物がT91鋼から製作可能であるかについては、これまで検討を行ってこなかった。そこで本検討では、1/4スケールのADSビーム窓小型模型をT91鋼の切削加工によって製作し、工程,製作精度そして形状測定方法についての検討を行った。その結果、実機ADSビーム窓の製作上推測される設計形状との誤差は5%程度であり、この加工誤差による構造強度への影響は十分小さいことが分かった。
斎藤 滋; Wan, T.*; 大久保 成彰; 大林 寛生; 渡辺 奈央; 大平 直也*; 木下 秀孝; 八巻 賢一*; 北 智士*; 吉元 秀光*; et al.
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011041_1 - 011041_6, 2021/03
原子力機構(JAEA)では、鉛ビスマス共晶合金(LBE)を核破砕中性子発生のターゲット並びに炉心冷却材として使用する、核変換用の加速器駆動システム(ADS)の研究をしている。中性子は、1.5GeVの陽子ビーム入射による核破砕反応によって生成される。ADS開発に重要な材料照射データを取得するため、J-PARCにLBE中性子生成ターゲットを備えた照射施設の建設を提案している。LBEターゲット実用化のためには多くの技術的な課題があり、JAEAでは様々な研究開発を行っている。腐食研究に関しては、OLLOCHIの調整運転と機能試験が開始された。LBE使用する上で重要な技術である酸素濃度制御技術の開発も行っている。大型LBEループ実験では、IMMORTALを使用して、定常および過渡状態の試験を行った。機器の分野では、LBEループシステムの重要な技術として、超音波流量計とフリーズシールバルブの開発を進めている。照射施設の設計に重要なLBE中の不純物挙動の研究も開始した。本論文では、JAEAにおけるLBE関連研究の現状と研究計画について報告する。
渡辺 奈央; 大林 寛生; 菅原 隆徳; 佐々 敏信; 西原 健司; Castelliti, D.*
Proceedings of 18th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-18) (USB Flash Drive), p.248 - 261, 2019/08
鉛ビスマス共晶合金(LBE)冷却加速器駆動型核変換システム(ADS)における研究開発のため、J-PARCは高温LBE流動環境下におけるADS構造材料照射実験のためのLBE核破砕ターゲット試験施設の導入を計画している。原子力機構(JAEA)は、このLBEターゲットループのデモとして実寸大テストループの"IMMORTAL"を製作した。当装置は、LBEターゲットの熱流動挙動の研究や、LBEの物性値、圧力損失および熱伝達相関の検証等、多様な目的に沿った使用が期待できる。これらの成果は、先述の試験施設およびLBEターゲット/冷却ADSの設計において有用となる。JAEAとSCK-CENは協力協定のフレームワークにおいて、IMMORTALの試験結果についてのベンチマーク評価を始めた。熱流動システムの解析にはRELAP5-3Dコードを使用した数値解析を実施している。まずは、IMMORTAL1次系ループにおける熱流動挙動の評価および予測のためのRELAP5-3Dモデルを作成した。当モデルによる計算結果から、LBEの物性および経験的相関の検証に関してRELAP5-3Dコードが有用であることが示された。
渡辺 奈央; 大林 寛生; 西原 健司
no journal, ,
原子力機構では、加速器駆動型核変換システム(ADS)に使用する冷却材および核破砕ターゲット材の有力候補として、鉛ビスマス共晶合金(LBE)の研究を行っている。ADSのビーム窓は高温流動LBEならびに高エネルギーの陽子および中性子の照射環境にさらされることになるが、その実現可能性の研究のため、J-PARCプロジェクトにおいてLBE核破砕ターゲットのための実験施設が建造予定である。LBEターゲット模擬ループ"IMMORTAL"はそのデモとして製作された。当ループの目的は、一次冷却系の運転方法の確立およびLBE取扱装置開発のための統合試験の実施である。重要課題の一つがLBEの熱流動特性の解明であるが、その研究報告は、水と比較して未だに限られたものしかない。そこで本研究では、RELAP5-3Dコードを使用したIMMORTALの数値熱流動解析、およびその計算結果の評価を行った。まず、IMMORTAL一次系LBEループの解析モデルを作成した。熱収支に関しては、モジュールヒーター(MH)と熱交換機2機(HXs)を除いて断熱と仮定した。MHでは18本のヒーターピンで加熱を行うが、解析モデルにおける熱源は、断熱面積が実際と等しい1本のロッドと仮定した。加えて、RELAP5-3Dコードには熱交換機の構造を直接再現する機能がないため、代わりに仮想の熱源を導入し伝熱の補正を行った。結果、測定値と比較して、この解析モデルでは1次系の温度を約20K高く評価していた。この過大評価は、LBE側におけるNusseltの相関関係の不確かさ、あるいはフィン効率の過小評価によるものとも考えられる。
渡辺 奈央; 大林 寛生; 西原 健司
no journal, ,
原子力機構では加速器駆動型核変換システム(ADS)に使用する冷却材および核破砕ターゲットの候補として鉛ビスマス共晶合金(LBE)の研究を行っている。J-PARCプロジェクトではADSビーム窓の実現可能性研究を行っているが、これはADSビーム窓が高温の流動LBE中、および高エネルギーの陽子や中性子の照射環境に置かれるためである。このプロジェクトの一環としてLBE核破砕ターゲットに関する実験施設の建設が計画されている。原子力機構ではそのデモ機として、一次冷却系の運転技術の確立および開発中のLBE用器材の統合テスト実施のため、LBEターゲットモックアップループ"IMMORTAL"を製作した。LBEの熱流動特性は非常に重要である一方、その研究成果は軽水に比べ未だに限られたものしかない。したがって本研究では、IMMORTALの一次系ループについて解析モデルを作成し、RELAP5-3Dコードを使用してその熱流動挙動の数値解析を行った。また、そこから得られたシミュレーション結果と実験結果を比較することで、LBEの熱伝達係数及び物性値について検証した。
菅原 隆徳; 渡辺 奈央; 西原 健司
no journal, ,
原子力機構では、マイナーアクチノイド(MA)核変換のため、加速器駆動未臨界システム(ADS)の検討を行っている。ADSの研究開発においては多くの課題があるが、これらを効率的に進めるため、 (PSi, Proton accelerator-driven Subcritical virtual system)プロジェクトを開始した。これは、計算機に仮想のADSを構築し、設計検討を効率的, 合理的に進めることを目指すものである。本発表では、このプロジェクトのうち、プラントの設計に関する取り組みを紹介する。ADS固有の構造物として、加速器と未臨界炉の境界を成すビーム窓が存在する。ビーム窓は、非常に過酷な条件で用いられる構造物であり、ADSの成立性に関わる重要な構造物である。プロジェクトでは、このビーム窓の設計検討を効率的に行うため、FLUENTとANSYSを用いた、熱流動・構造の連成解析システムを検討している。一方、全電源喪失時(SBO)における、炉内の自然循環を解くことは、崩壊熱除去システムの設計検討を行う上で必須の項目である。本プロジェクトでは、崩壊熱除去システムの設計検討に資するため、炉心内の3次元モデルを作成し、これらの流れを解析する。
渡辺 奈央; 菅原 隆徳; 西原 健司
no journal, ,
加速器駆動核変換システム(ADS)の設計において、加速器と未臨界炉心の境界をなすビーム窓は重要な構造物の一つである。今回、原子力機構では、ビーム窓と周囲の鉛ビスマス(LBE)流動場の3次元体系を作成し、その熱流動・構造連成解析システムをANSYS Workbench上に構築した。本システムでは、モンテカルロ計算コードPHITSから得られた陽子ビーム照射による発熱分布を読み込み、冷却材であるLBEの定常熱流動解析をFluentで行った後、得られた温度・圧力分布からビーム窓の静的応力評価および固有値座屈評価を行う。3次元解析により非軸対称性を考慮できるようになったが、これに伴い低次の座屈モードではダクト部の半径方向に大きくひずんだ形状が示された。
渡辺 奈央; 菅原 隆徳; 大久保 成彰; 西原 健司
no journal, ,
加速器駆動型核変換システム(ADS)特有の構成要素であるビーム窓は、直径45cm厚さ最小2mmの薄い半球殻形状となっており、その製作方法および製作精度が開発課題となっている。そこで、T91鋼の切削加工によりその小型模型を製作した。製作品の三次元測定結果から、実機ビーム窓に対して推定される製作加工誤差は5%程度であり、許容範囲内であることが分かった。
渡辺 奈央; 入澤 恵理子; 加藤 千明
no journal, ,
鉛ビスマス共晶合金中の316Lステンレス鋼の表面には、十分な酸素濃度を有すると酸化膜が形成される。この酸化物層は、一定条件下でLBE中のSSの溶解腐食を抑制することが知られている。しかし、LBE中に形成された酸化物層が還元雰囲気に曝された場合、どの程度腐食抑制効果が維持されるかは不明であった。そこで、803K,酸素濃度10wt.%から10wt.%までの低酸素濃度の滞留LBE中で予備酸化した316L SSの1976hの還元試験を実施し評価した。予備酸化後、316L SSの表面には外側のFeO層と内側のFe-Cr酸化物層が形成されていることが確認された。還元試験後、FeO層の大部分は溶解した。一方、Fe-Cr酸化物層は溶解せず、Niを含まないFe-Cr酸化物層はLBEの侵入を防いでいた。しかし、Fe-Cr酸化物層は一部でクラックが発生し、そこをLBEが貫通することが確認された。
渡辺 奈央; 西原 健司; 吉田 啓之
no journal, ,
鉛ビスマス共晶合金(LBE)を冷却材とする炉の設計において、構造材料の腐食速度の推定は安全性や構造物全体の寿命を検討する上で重要な課題である。このため構造材料には、表面に形成される酸化層が腐食抑制効果を持つT91鋼材が有力候補とされているが、酸化層が溶解した場合には急激に腐食が進行する危険性がある。酸化層の成長・溶解速度は温度と酸素濃度に依存し、特に一定の条件下における静止LBE中での酸化層の成長速度に関しては半機構論的モデルが開発されており、実験値の再現性も確認されている。しかしながら、実機条件に近い流動場における酸化層の成長・溶解速度については未だ知見が乏しい。以上から本研究では、流動LBE中における酸化層の成長・溶解速度について、CFDを用いた推定手法の構築を目的としている。本報告では、既存の酸化層成長・溶解モデルをANSYS Fluentコードに実装し解析した結果について述べる。
渡辺 奈央; 菅原 隆徳; 西原 健司; 加治 芳行
no journal, ,
加速器駆動核変換システム(ADS)の設計において、加速器と未臨界炉心の境界をなすビーム窓は過酷な環境下で運用される構造物の一つである。特に、定格出力時におけるビーム窓の最高温度は500C以上になるため、クリープ損傷評価の必要性が指摘されていた。そこで今回、運転期間中に発生するクリープひずみを定量評価するための連成解析システムをANSYS Workbench上に構築した。本システムでは、ビーム窓を貫通する陽子ビームの強度やビーム窓周囲を流れる冷却材の状態などの境界条件を反映した詳細な結果を取得するため、粒子輸送解析コードPHITSによって得られた発熱分布をもとに、熱流動コードFluentで求めたビーム窓の温度分布を、構造解析コードMechanicalによるクリープ解析における境界条件として渡している。本システムを使用して、600日間の定格運転時における解析を実施した結果、運転後のクリープひずみは0.1%未満であることを確認した。