検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 121 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Quantum critical behavior of the hyperkagome magnet Mn$$_3$$CoSi

山内 宏樹; Sari, D. P.*; 安井 幸夫*; 坂倉 輝俊*; 木村 宏之*; 中尾 朗子*; 大原 高志; 本田 孝志*; 樹神 克明; 井川 直樹; et al.

Physical Review Research (Internet), 6(1), p.013144_1 - 013144_9, 2024/02

$$beta$$-Mn-type family alloys Mn$$_3$$$$TX$$ have three-dimensional antiferromagnetic (AFM) corner-shared triangular network. The antiferromagnet Mn$$_3$$RhSi shows magnetic short-range order (SRO) over a wide temperature range of approximately 500 K above the N$'{e}$el temperature $$T_{rm N}$$ = 190 K. Mn$$_3$$CoSi has the smallest lattice parameter and the lowest $$T_{rm N}$$ in the family compounds. The quantum critical point (QCP) from AFM to the quantum paramagnetic state is expected near a cubic lattice parameter of 6.15 $AA. Although $T_N$$ of Mn$$_3$$CoSi is only 140 K, quantum critical behavior is observed in Mn$$_3$$CoSi as the enhancement of the electronic specific heat coefficient $$gamma$$. We study how the magnetic SRO appears in Mn$$_3$$CoSi by using neutron scattering, $$mu$$SR, and physical property measurements. The experimental results show that the neutron scattering intensity of the magnetic SRO does not change much regardless of the suppressed magnetic moment in the long-range magnetic ordered state compared to those of Mn$$_3$$RhSi. The initial asymmetry drop ratio of $$mu$$SR above $$T_{rm N}$$ becomes small, and the magnetic SRO temperature $$T_{SRO}$$ is suppressed to 240 K. The results suggest that the Mn$$_3$$CoSi is close to the QCP in the Mn$$_3$$$$TX$$ system.

論文

Nature of the physicochemical process in water photolysis uncovered by a computer simulation

甲斐 健師; 樋川 智洋; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*; 横谷 明徳*

Journal of Chemical Physics, 158(16), p.164103_1 - 164103_8, 2023/04

水の放射線分解・光分解に関する新たな科学的知見は、放射線化学・放射線生物学を含む様々な研究分野の劇的進歩に必要不可欠である。水に放射線を照射すると、その飛跡上に沿って、反応性の高い水和電子が無数に生成される。水和電子は、発生した電子と水分子の運動が動的に相関し、形成されることは知られているが、その形成に至るまでの、電子の非局在化、熱化、分極メカニズムは未だ解明していない。本研究で独自に開発したコードを利用した解析結果から、これらの過渡的現象は、水特有の水素結合ネットワークに由来する分子間振動モードと、水和を進行する水分子の回転モードの時間発展に支配されるように進行することが明らかとなった。本研究によるアプローチは、水に限らず、様々な溶媒に適用可能であり、そこから得られる科学的知見は、放射線生物影響、原子力化学、放射線計測など幅広い研究領域へ適用されることが期待できる。

論文

Thermally altered subsurface material of asteroid (162173) Ryugu

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.

Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03

 被引用回数:43 パーセンタイル:96.93(Astronomy & Astrophysics)

2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300$$^{circ}$$Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200$$^{circ}$$Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。

論文

Spallation and fragmentation cross sections for 168 MeV/nucleon $$^{136}$$Xe ions on proton, deuteron, and carbon targets

Sun, X. H.*; Wang, H.*; 大津 秀暁*; 櫻井 博儀*; Ahn, D. S.*; 合川 正幸*; 福田 直樹*; 磯部 忠昭*; 川上 駿介*; 小山 俊平*; et al.

Physical Review C, 101(6), p.064623_1 - 064623_12, 2020/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:52.72(Physics, Nuclear)

理化学研究所RIビームファクトリーにて逆運動学法を使用し、核子当たり168MeVの陽子, 重陽子, 炭素イオン入射による$$^{136}$$Xeのスポレーションおよびフラグメンテーション反応からの同位体生成断面積を測定した。炭素イオンの場合は全運動エネルギーが高くなるため、質量数の小さな同位体の生成断面積が大きくなった。また、今回新たに測定されたデータを以前により高い入射エネルギーで測定されたデータと比較することで、同位体生成断面積の入射エネルギー依存性を調査した。さらに、測定データをPHITS, SPACS, EPAX, DEURACSの計算値と比較した。本研究で測定したデータは、理論計算の良いベンチマークになると考えられる。

論文

Intercomparison of numerical atmospheric dispersion prediction models for emergency response to emissions of radionuclides with limited source information in the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident

岩崎 俊樹*; 関山 剛*; 中島 映至*; 渡邊 明*; 鈴木 靖*; 近藤 裕昭*; 森野 悠*; 寺田 宏明; 永井 晴康; 滝川 雅之*; et al.

Atmospheric Environment, 214, p.116830_1 - 116830_11, 2019/10

 被引用回数:6 パーセンタイル:26.43(Environmental Sciences)

放射性物質の事故放出のための大気拡散予測モデルの利用が日本気象学会の作業部会により勧告された。本論文の目的は、2011年の福島第一原子力発電所からの事故放出に関する予測モデル相互比較によるこの勧告の検証である。放出強度は、放出の時間変化が得られない場合の最悪ケースを想定するため予測期間内で一定と仮定された。放射性物質の吸入を防ぐには地上大気の汚染度、湿性沈着に伴う放射線被ばく軽減には鉛直積算量の利用が想定される。予測結果はアンサンブル幅を有しているが、共通して時間空間的な相対的危険度を示しており、公衆に効果的な警告を不足なく出すのに非常に有用である。信頼性向上にはマルチモデルアンサンブル手法が効果的であろう。

論文

The Surface composition of asteroid 162173 Ryugu from Hayabusa2 near-infrared spectroscopy

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 荒井 武彦*; 仲内 悠祐*; 中村 智樹*; 松岡 萌*; et al.

Science, 364(6437), p.272 - 275, 2019/04

 被引用回数:259 パーセンタイル:99.73(Multidisciplinary Sciences)

小惑星探査機はやぶさ2のターゲット天体であるリュウグウは、始原的な炭素質物質で構成されていると考えられている。はやぶさ2に搭載された近赤外分光計(NIRS3)によって、天体の表面組成を得た。天体全体の観測で、弱く細い吸収が2.72ミクロンに確認され、OHを含む鉱物の存在を示している。弱いOH吸収と低いアルベドは熱やショックによって変質を受けた炭素質コンドライトに似ている。OHバンドの位置はほとんど一定であり、衝撃片の集合によって形成されたリュウグウは組成的に均質であることを示している。

論文

放射線物理化学過程に関する最近の進展(後編)

甲斐 健師; 横谷 明徳*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*

放射線化学(インターネット), (106), p.21 - 29, 2018/11

放射線によりDNAの数nm以内に複数の損傷部位が生成されると、細胞死や染色体異常のような生物影響が誘発されると考えられている。本稿では、電子線トラックエンドにおいて生成されるDNA損傷が関与する生物影響の誘発について、われわれが進めたシミュレーション研究の成果を解説する。その結果から、1次電子線照射によりDNA鎖切断を含む複数の塩基損傷が1nm以内に密に生成され、その複雑損傷部位から数nm離れた位置に2次電子により塩基損傷が誘発されることが示された。この孤立塩基損傷部位は損傷除去修復が可能であり、結果として鎖切断に変換されるため、1次電子線により生成された鎖切断と合わせ、最終的にDNAの2本鎖切断が生成され得る。この2本鎖切断末端は塩基損傷を含むために修復効率が低下し、未修復・誤修復により染色体異常のような生物影響が誘発されることが推測された。本シミュレーション研究の成果はDNA損傷の推定のみならず放射線物理化学過程が関与する現象の解明にも有益となる。

論文

A Significant role of non-thermal equilibrated electrons in the formation of deleterious complex DNA damage

甲斐 健師; 横谷 明徳*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎*; 樋川 智洋; 渡邊 立子*

Physical Chemistry Chemical Physics, 20(4), p.2838 - 2844, 2018/01

 被引用回数:22 パーセンタイル:75.15(Chemistry, Physical)

放射線生物影響を誘発する複雑DNA損傷はエネルギー付与率の高い放射線トラックエンドで生成されやすいと考えられている。そのDNA損傷を推定するために、電子線トラックエンドにおける水の放射線分解最初期過程について、計算シミュレーションに基づいた理論的研究を実施した結果から、1次電子線照射によりDNA鎖切断を含む複数の塩基損傷が1nm以内に密に生成され得ることが示された。この複雑DNA損傷は損傷除去修復が困難である。更に、その複雑損傷部位から数nm離れた位置に2次電子により塩基損傷が誘発されることが示された。この孤立塩基損傷部位は損傷除去修復が可能であり、結果として鎖切断に変換されるため、1次電子線により生成された鎖切断と合わせ、最終的にDNAの2本鎖切断が生成され得る。この2本鎖切断末端は塩基損傷を含むために修復効率が低下し、未修復・誤修復により染色体異常のような生物影響が誘発されることが推測された。

論文

高エネルギー電子線により水中で生成された2次電子の動的挙動

甲斐 健師; 横谷 明徳*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*

陽電子科学, (8), p.11 - 17, 2017/03

放射線により、DNAの数nm以内に複数の損傷部位が生成されると、細胞死や染色体異常のような生物影響が誘発されると考えられている。著者らは、DNA損傷生成の機構に関係すると考えられる細胞内の放射線作用の解析として、細胞と組成の近い水中で高エネルギーの1次電子線・陽電子線により生成される2次電子の動的挙動を計算した。その結果、2次電子は、親イオン近傍で電離・電子的励起を誘発しやすく、減速した電子の約10%は、クーロン引力により親イオン付近に分布することが分かった。続いて、これらの計算結果から、以下のように複雑なDNA損傷の生成機構を推定した。DNA内部から電離した2次電子は、DNA外部に飛び出す前に、DNA内部で電離・電子的励起を誘発可能である。さらに、クーロン力により引き戻された電子は、DNAの水和層で水和前電子になり、解離性電子移行によりDNA損傷を誘発可能である。結果として、1次電子線・陽電子線のみならず2次電子の作用により、1nm以内に複雑DNA損傷が生成され得る。

論文

Dynamic behavior of secondary electrons in liquid water at the earliest stage upon irradiation; Implications for DNA damage localization mechanism

甲斐 健師; 横谷 明徳*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*

Journal of Physical Chemistry A, 120(42), p.8228 - 8233, 2016/10

 被引用回数:18 パーセンタイル:62.79(Chemistry, Physical)

放射線照射により細胞中で生成された低エネルギー2次電子は、生物影響を誘発する複雑なDNA損傷生成に関与すると考えられている。本研究では、DNA損傷の推定を行うために、水中における低エネルギー2次電子の動力学的挙動の数値計算による理論的研究を実施した。計算結果から、水中で減速した電子は、親イオンのクーロン場に徐々に引きつけられ、数百fs程度になると親イオンから半径2nm以内の領域に12.6%の電子が分布することが示された。更に、親イオンから半径1nm以内において、電離と電子的励起が主に誘発され、その衝突数は全体の約40%となる。これらの解析結果から、もしDNA内部から低エネルギー2次電子が放出されると、複雑なDNA損傷が、電離や電子的励起に加え、解離性電子移行により生成され得ることを提案した。このような複雑なDNA損傷は、最終的に細胞死や染色体異常のような生物影響の誘発に関与する可能性がある。

論文

沖縄及び亜熱帯地方に適応した花卉植物に対するイオンビーム照射条件の検討

渡邊 武志*; 関塚 史明*; 中村 悟之*; 長谷 純宏

JAEA-Review 2015-022, JAEA Takasaki Annual Report 2014, P. 110, 2016/02

イオンビームによる突然変異を利用して、亜熱帯地域, 沖縄地域に適する花き類の新規素材を作出するため、対象品目別の最適照射条件を検討した。ハイビスカスは、非照射区においても萌芽後の個体の発根が悪く、ほとんどが枯死したため照射の影響を確認できなかった。セイロンベンケイソウでは、変異誘発に適した照射線量は、50MeV $$^{4}$$He$$_2^{+}$$では40$$sim$$80Gy、107MeV $$^{4}$$He$$_2^{+}$$では80Gy以上、炭素イオン(220MeV及び320MeV)では16Gy以上であると考えられた。非照射株を基準として、開花日が早い、節間長が長い、花数が多い、がくの色が濃い等の形質の違いが認められ、これらの発生率は変異誘発に適した照射量において高くなっていた。この形質が遺伝的な変異であるのかを確認するために今後も栽培を継続して再確認を行う。なお、本研究は日本原子力研究開発機構の先端研究施設共用促進事業および施設供用制度を利用して実施した。

論文

放射線物理化学過程に関する最近の進展(中編)

甲斐 健師; 横谷 明徳*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*

放射線化学(インターネット), (102), p.49 - 56, 2016/00

水中における低エネルギー電子の挙動解析は、放射線化学に関する基礎研究や放射線によるDNA損傷の推定の解析等で重要となる。われわれは、これまで低エネルギー2次電子の果たすDNA損傷の役割を解明するため、不確定要素を未だ多く含む放射線物理化学過程の研究を進めてきた。また、これらの研究成果に基づき、DNA内部から電離した2次電子が関与する修復され難いDNA損傷生成過程を新たに理論予測した。本稿は、われわれのこれまでの研究成果について、放射線化学の専門誌で、前・中・後編の3部構成で「放射線物理化学過程に関する最近の進展」と題して解説するものである。中編では、本研究において開発した動力学モンテカルロコードを検証するために、電子の熱化距離や熱化時間に関する計算結果を紹介し、熱化と水和前過程について、これまでの従来予測と異なる点について議論した成果を解説する。

論文

Biogeochemical signals from deep microbial life in terrestrial crust

鈴木 庸平*; 今野 祐多*; 福田 朱里*; 小松 大介*; 廣田 明成*; 渡邊 勝明*; 東郷 洋子*; 森川 徳敏*; 萩原 大樹; 青才 大介*; et al.

PLOS ONE (Internet), 9(12), p.e113063_1 - e113063_20, 2014/12

 被引用回数:12 パーセンタイル:34.33(Multidisciplinary Sciences)

土岐花崗岩が対象として掘削された深層ボーリング孔において、深部地下水中の微生物特性の調査を行った。その結果、低硫酸濃度環境下において、微生物的硫酸還元に伴う硫黄同位体分別が認められた。また、硫黄同位体分別の大きな同位体比および炭素同位体比は、メタン生成菌の活性が低いことを示唆した。これらの特徴は、低栄養環境である深部火成岩中の微生物生態系の特徴と考えられた。

報告書

平成25年度除染技術選定・評価等業務報告書; 環境省平成25年度除染技術実証事業(受託研究)

渡辺 将久; 田川 明広; 梅宮 典子; 丸山 登; 吉田 真美; 川瀬 啓一; 野口 真一; 坂爪 克則; 渡邊 雅範; 平賀 隼人; et al.

JAEA-Review 2014-028, 184 Pages, 2014/10

JAEA-Review-2014-028.pdf:37.79MB

除染作業に利用できる技術について民間企業等から技術提案を受け、その除染効果を経済性,安全性等とともに検証する「除染技術実証事業」を環境省からの受託を受けて実施した。平成25年度の除染技術実証事業では、土壌や緑地、廃棄物の除染や、焼却灰の洗浄等の11件の技術が採択され、原子力機構は実証試験への助言及び評価を実施した。

論文

The Effect of the electron temperature and current density profiles on the plasma current decay in JT-60U disruptions

柴田 欣秀; 諫山 明彦; 宮本 斉児*; 河上 翔*; 渡邊 清政*; 松永 剛; 河野 康則; Lukash, V.*; Khayrutdinov, R.*; JT-60チーム

Plasma Physics and Controlled Fusion, 56(4), p.045008_1 - 045008_8, 2014/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:15.46(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uのディスラプションにおいて、電流クエンチ初期のプラズマ電流の減衰をディスラプションシミュレーションコード(DINA)と計測された電子温度分布を用いて計算した。電流減衰時間が短い放電では、熱クエンチ直後の電子温度分布は既にピークしており、電流クエンチ中にあまり変化しなかった。一方、電流減衰時間が長い放電では、熱クエンチ直後の電子温度分布は電流減衰時間が短い放電に比べて広がりを持っており、電流クエンチ中に電子温度分布の収縮が観測された。そのような放電では、プラズマ外部インダクタンスはほとんど変化しないが、プラズマ内部インダクタンスの増加がDINAコードの計算でも観測された。一連の計算により、プラズマ内部インダクタンスの増加は、周辺領域の電子温度が減少し、プラズマ中心に電流が拡散することにより発生していることが分かった。また、本研究ではDINAコードを用いることにより、プラズマ周辺部の電子温度の加熱を用いることによりプラズマ電流の減衰時間を長くする方法を提案した。

報告書

平成24年度除染技術選定・評価等業務報告書; 環境省平成24年度除染技術実証事業(受託研究)

渡辺 将久; 梅宮 典子; 田川 明広; 川瀬 啓一; 野口 真一; 坂爪 克則; 渡邊 雅範; 時澤 孝之

JAEA-Review 2013-052, 232 Pages, 2014/03

JAEA-Review-2013-052.pdf:26.42MB

除染作業に利用できる技術について民間企業から技術提案を受け、その除染効果を経済性,安全性等とともに検証する「除染技術実証試験事業」を環境省からの委託を受けて実施した。原子力機構は、焼却灰の洗浄やため池浚渫等の15件の技術を採択し、実証試験への助言及び評価を実施した。

論文

Effect of resistivity profile on current decay time of initial phase of current quench in neon-gas-puff inducing disruptions of JT-60U

河上 翔*; 柴田 欣秀; 渡邊 清政*; 大野 哲靖*; 諫山 明彦; 滝塚 知典*; 河野 康則; 岡本 征晃*

Physics of Plasmas, 20(11), p.112507_1 - 112507_6, 2013/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:8.92(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uでは、ネオンガスパフディスラプションの電流クエンチの初期フェイズにおけるプラズマ電流減衰時間は、内部インダクタンスの増加率によって大きく影響されることが分かっていた。このフェイズにおいて内部インダクタンスが増加する理由を調べるために、電子温度(抵抗率)分布と電流密度分布の時間変化に着目し、数値計算を実施した。その結果、内部インダクタンスが増加する理由を解明した。電流クエンチ開始直後の電流密度分布は、数値計算で得られる定常状態での電流密度分布より広い分布をしており、電流密度分布はその後中心ピークした形へ変化していき、それに伴い内部インダクタンスが増加することを明らかにした。

論文

Structural analyses of HV bushing for ITER heating NB system

戸張 博之; 井上 多加志; 谷口 正樹; 柏木 美恵子; 梅田 尚孝; 大楽 正幸; 山中 晴彦; 渡邊 和弘; 坂本 慶司; 栗山 正明*; et al.

Fusion Engineering and Design, 88(6-8), p.975 - 979, 2013/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.69(Nuclear Science & Technology)

日本が調達するITER NB機器の1つであるHVブッシングは、コバールをロウ付け接合したセラミックリングとFRPリングからなる2重絶縁管を、5段積み重ねた多芯絶縁フィードスルーである。0.6MPaの絶縁ガス領域と真空の隔壁となるHVブッシングでは、差圧によって生じる圧力荷重や地震荷重並びに自重をFRPリングで支持することが求められる。また、セラミックロウ付け接合部が真空境界となり、ここでは外部に充填する0.6MPaの空気圧に耐える機械強度が求められる。これらの荷重に耐え、安全係数$$geq$$3.5となる設計案を構築するために、機械構造解析を実施した。FRPについては、発生するせん断力に対する機械強度を増すために繊維を直交させたガラスクロスを周方向に巻いた2次元等方性FRPリングを用いるべきことを明らかにし、またロウ付け接合部については、コバールの形状、固定方法を工夫して応力を低減した。その結果、ITERの要求を満たす構造案を構築できた。

論文

Analysis of electron temperature distribution by kinetic modeling of electron energy distribution function in JAEA 10 ampere negative ion source

柴田 崇統; 寺崎 良*; 柏木 美恵子; 井上 多加志; 大楽 正幸; 谷口 正樹; 戸張 博之; 梅田 尚孝; 渡邊 和弘; 坂本 慶司; et al.

AIP Conference Proceedings 1515, p.177 - 186, 2013/02

 被引用回数:8 パーセンタイル:92.97(Physics, Applied)

JT-60SA用中性粒子入射装置では、大面積(0.9$$times$$0.45m$$^{2}$$)引出し面上の負イオン生成が偏っており、引き出された負イオンが電極に衝突して失われることが問題となっている。これまでの研究で、フィラメント陰極から放出される高速電子が$$mathbf{B} times textrm{grad} mathbf{B}$$ドリフトによって長手方向一方向へ移動すること、その電子温度の空間分布に負イオン一様性が強く関連することがわかっている。本研究では、電子温度の空間分布を一様にする負イオン源の磁場配位の改良を目的として、負イオン源内の電子温度分布を再現・予測するため、衝突素過程を考慮した3次元電子輸送解析コードを開発し、原子力機構の10アンペア負イオン源モデルで電子温度空間分布に偏りが発現する機構を調べた。その結果、解析結果はプローブ測定結果を良く再現できること、さらに高速電子が高いエネルギー($$E$$=25-60eV)を保持したまま長手方向端部の壁付近まで到達してプラズマ粒子と頻繁に衝突し、電子温度の空間分布に偏りを生じる過程を明らかにした。

論文

Effect of non-uniform electron energy distribution function on plasma production in large arc driven negative ion source

柴田 崇統; 古賀 章二朗*; 寺崎 良*; 井上 多加志; 大楽 正幸; 柏木 美恵子; 谷口 正樹; 戸張 博之; 土田 一輝; 梅田 尚孝; et al.

Review of Scientific Instruments, 83(2), p.02A719_1 - 02A719_3, 2012/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:12.31(Instruments & Instrumentation)

次世代大型核融合実験炉におけるNBI加熱用負イオン源では、一様性の高い大面積からのH$$^-$$ビームの引き出しが課題となっている。非一様性発現機構理解のための物理モデルとして、ビーム強度非一様性が(1)電子エネルギー分布関数(EEDF)非一様性、(2)(1)による水素原子(H$$^0$$),正イオン(H$$^+$$)生成分布非一様性、(3)PG表面へのH$$^0$$/H$$^+$$粒子束非一様性、(4)表面生成を介した水素負イオン生成分布非一様性によって生じることが提案された。しかし従来研究ではEEDFがプローブ測定から得られる2温度Maxwell分布で仮定されていたため、フィラメントから生成されるような高エネルギー電子の寄与を正確に取り入れていない。本研究では、実際の負イオン源形状,磁場配位を3次元的に模擬したMonte-Carloモデルを電子に適用し、局所的なEEDFを数値計算により求め、H$$^0$$/H$$^+$$生成分布を計算する。水素分子,原子密度($$n_{rm H2}=2.80times10^{19}$$m$$^{-3}$$,解離度0.1)を仮定した結果から定量的な生成分布が求められ、高エネルギー電子成分がH$$^0$$/H$$^+$$生成分布非一様性を強調する結果が示される。

121 件中 1件目~20件目を表示