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酒井 健二; 大井 元貴; 羽賀 勝洋; 甲斐 哲也; 中谷 健; 小林 庸男*; 渡邊 聡彦*
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011151_1 - 011151_6, 2021/03
核破砕中性子源やミュオン標的などを安全に効率よく運転するために、物質・生命科学実験施設(MLF)は、専用の全体制御システム(GCS)を持ち、運転状況に応じた機器の監視操作やインターロックを運用している。GCSはネットワーク系(LAN),統括制御系(ICS),インターロック系(ILS),共用サーバー,タイミング配信系(TDS)など幾つかのサブシステムで構成される。GCSはMLFのターゲットステーションを独自に運転制御する一方、J-PARCの加速器や他実験施設と連動しながらMLFの安定したビーム運転を実現している。2008年度のビーム運転開始以来、GCSは運転制御コミッショニングに基づく改修を経て、システム性能を継続的に維持する視点から、ICSの大幅なアップグレードやILSの機能拡張を2015年度ぐらいまで実施してきた。近年は、制御機器の生産・サポート終了に伴い後継機種への更新を進めている。この様に運転開始から、GCSには全般に渡って数多くの追加・変更がなされてきた。この様な状況下で、これまでのGCSの高度化の履歴と現況を把握することは、GCSの今後の方向性を決める上で重要である。本報告ではGCSの高度化の履歴,現状、及び今後の課題について議論する。
酒井 健二; 大井 元貴; 勅使河原 誠; 直江 崇; 羽賀 勝洋; 渡邊 聡彦*
Journal of Neutron Research, 22(2-3), p.337 - 343, 2020/10
核破砕中性子源やミュオン標的などを安全に効率よく運転するために、物質・生命科学実験施設(MLF)は、専用の全体制御システム(GCS)を有する。GCSは、様々な運転状況下でMLF内の多くの設備機器の監視操作やインターロック系を管理・運用する。2008年の最初の陽子ビームの受け入れ以来、GCSは10年以上も大きなトラブルもなく安定したMLFの運転を実現してきた。GCSはターゲットステーション関連の運転データを保存するデータ蓄積サーバーを有し、蓄積されたデータを調べることで異常事象検知や原因究明に貢献してきた。しかしながら、今後もMLFの安定した運転を継続するには、放射線損傷や経年劣化などに起因するターゲットステーションの潜在的な異常を予知する異常兆候判定システム(ASDS)の導入が必要になってくる。ASDSは、陽子ビーム,ターゲットステーション, 2次ビームなどの多様で長期間に渡る運転データを使った解析に基づいて、ターゲットステーションの僅かな状態変化から異常を判断する。本報告は、GCSの現状、ASDSの概念設計、及びASDSのための多様なデータを包括的に扱う統括データ蓄積サーバーの導入について論ずる。
酒井 健二; 大林 寛生; 斎藤 滋; 佐々 敏信; 菅原 隆徳; 渡邊 聡彦*
JAEA-Technology 2019-009, 18 Pages, 2019/07
大強度陽子加速器施設(J-PARC)では、加速器駆動システム(ADS)による 核変換技術に関する基礎的な研究を行う核変換実験施設(TEF)の建設を計画している。その中のADSターゲット試験施設(TEF-T)では、鉛・ビスマス共晶(LBE)ターゲットに陽子ビームを照射することで、ADS独自の構成要素に関するシステム技術を研究開発する。TEF-Tでは、施設全体の安全かつ円滑な運転を実現するために全体制御システム(GCS)を構築する。GCSは、その役割に応じて、ネットワーク系(LAN), 統括制御系(ICS), インターロック系(ILS), タイミング配信系(TDS)など幾つかのサブシステムで構成される。特にICSは施設全体の包括的な運転制御から運転データの収集・蓄積・配信までGCSの中心的な役割を担う。我々はICSのプロトタイプ機を開発して、通信速度・容量、運転操作性・安定動作などの性能を具体的に評価し、ICSの実機設計に反映させることにした。本報ではICSプロトタイプ機の製作と、そのLBEターゲット技術開発装置への応用について報告する。
酒井 健二; 大井 元貴; 高田 弘; 甲斐 哲也; 中谷 健; 小林 庸男*; 渡邊 聡彦*
JAEA-Technology 2018-011, 57 Pages, 2019/01
核破砕中性子源やミュオン標的などを安全に効率よく運転するために、物質・生命科学実験施設(MLF)は、専用の全体制御システム(GCS)を持ち、運転状況に応じた機器の監視操作やインターロックを運用している。GCSは、その役割に応じて、ネットワーク系(LAN), 統括制御系(ICS), サーバー, インターロック系(ILS), タイミング配信系(TDS)など幾つかのサブシステムで構成される。GCSは、MLF内の機器を独自に運転制御する一方、J-PARCの加速器や他実験施設と連動しながらMLFの安定したビーム運転を実現している。2008年度のビーム運転開始以来、GCSは運転制御コミッショニングに基づく改修を経て、システム性能を継続的に維持する視点から、ICSの大幅なアップグレードやILSの機能拡張を実施してきた(2010年度-2015年度)。この様に運転開始から約10年間、GCSには全般に渡って数多くの追加・変更がなされてきた。したがってGCS高度化の今後の方向性を決めるために、これまでの高度化の履歴とGCSの現況を把握することが重要と考え、2017年度時のGCSの構成・機能・役割を整理して取り纏めた。
酒井 健二; 大井 元貴; 高田 弘; 甲斐 哲也; 中谷 健; 小林 庸男*; 渡邊 聡彦*
no journal, ,
核破砕中性子源やミュオン標的などを安全に効率よく運転するために、物質・生命科学実験施設(MLF)では、専用の全体制御システム(GCS)を持ち、運転状況に応じた機器の監視操作やインターロックを運用している。GCSは、MLF制御室の監視操作システムから専用リンクを介して、MLF内の機器を独自に運転制御する一方、J-PARCの加速器や他実験施設と連動しながらMLFの安定したビーム運転を実現している。GCSは、その役割に応じてネットワーク系(LAN), 統括制御系(ICS), サーバー, インターロック系(ILS), タイミング配信系(TDS)など幾つかのサブシステムで構成される。2008年のビーム運転開始以来、GCSは運転制御コミッショニングに基づく改修(2008年2009年)を経て、機器や装置の増強・増設が毎年の様に実施される環境下でシステム性能を継続的に維持する視点から、ICSの大幅なアップグレードやILSの機能拡張を実施してきた(2010年2015年)。近年は、制御機器の生産・サポート終了に伴い、後継機種への更新を進めている。本発表では運転開始から約10年間のGCSの運転・改造の履歴と、現時点(2017年)でのGCSの概要や各サブシステムの機能・役割などについて報告する。
酒井 健二; 大井 元貴; 羽賀 勝洋; 高田 弘; 甲斐 哲也; 中谷 健; 小林 庸男*; 渡邊 聡彦*
no journal, ,
核破砕中性子源やミュオン標的などを安全に効率よく運転するために、物質・生命科学実験施設(MLF)は、専用の全体制御システム(GCS)を有する。GCSは、その役割に応じて、ネットワーク系(LAN), 統括制御系(ICS), サーバー, インターロック系(ILS), タイミング配信系(TDS)など幾つかのサブシステムで構成される。GCSは、MLF内の機器を独自に運転制御する一方、J-PARCの加速器や他実験施設と連動しながらMLFの安定したビーム運転を実現している。2008年度のビーム運転開始以来、GCSは運転制御コミッショニングに基づく改修を経て、システム性能を継続的に維持する視点から、ICSの大幅なアップグレードやILSの機能拡張を実施してきた(2010年度-2015年度)。近年は、制御機器の生産・サポート終了に伴い、後継機種への更新を進めている。本発表では運転開始から約10年間のGCSの運転・改造の履歴と、現時点での各サブシステムの機能・役割などについて総括する。また将来計画として、MLF全域に渡る運転データ使って、線源の僅かな状態変化から潜在的な異常を検知する異常兆候判定システムの開発についても議論する。