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柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 三ツ井 誠一郎; 北村 暁; 吉川 英樹; 小田 治恵; 石寺 孝充; et al.
JAEA-Research 2014-030, 457 Pages, 2015/03
原子力機構(JAEA)がこれまで蓄積してきた技術やノウハウを、原子力発電環境整備機構(NUMO)が今後行う精密調査地区の選定等の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定すること等を目的として、2011年度よりJAEAとNUMOは以下の3つのテーマについて共同研究を進めている。(1)水理の観点からみた母岩の適性を評価する方法に関する検討: 水理地質構造モデル構築手法の事例調査に基づいて、得られた知見を評価ツリーとして整理し、モデルの不確実性やそれらの評価項目への影響等についての検討を行った。(2)シナリオの構築方法に関する検討: 状態設定手順を実務的な観点から、さらに見直すとともに、セメント影響とガラス溶解挙動について、知見の体系的な整理と不確実性の影響について解析的検討を行った。(3)核種移行パラメータの設定方法に関する検討: 母岩の分配係数を対象に、国内外の事例調査をもとに複数の設定手法を整理し、堆積岩及び花崗岩への適用を通じ妥当性や課題を確認した。溶解度について、溶解度制限固相の決定を含む設定手法を検討し、主要核種への適用を通じ妥当性や課題を確認した。
茂木 利広; 飯垣 和彦; 齋藤 賢司; 澤畑 洋明; 平戸 洋次; 近藤 誠; 澁谷 英樹; 小川 悟; 篠崎 正幸; 水島 俊彦; et al.
JAEA-Technology 2006-029, 67 Pages, 2006/06
HTTRの制御系のうち、中間熱交換器ヘリウム流量制御系,1次加圧水冷却器ヘリウム流量制御系,2次ヘリウム流量制御系,原子炉入口温度制御系,原子炉出力制御系及び原子炉出口温度制御系については、系統別総合機能試験及び出力上昇試験でその性能が明らかにされてきた。これらの試験では、各制御系に外乱を与えても安定に制御できることを確認した。また、原子炉出力30%100%までの自動運転においても、原子炉出力,温度,流量を安定に制御できることを確認した。本報告書は、これらの制御系の概要と試験結果について報告する。
澁谷 早苗; 澁谷 朝紀; 吉川 英樹; 油井 三和
PNC TN8410 95-204, 24 Pages, 1995/09
高レベル廃棄物地層処分システムにおける核種移行評価においては、信頼性の高い熱力学データを整備することが重要となる。我々は、地層処分条件下における核種の溶解度を評価するために、処分条件を模擬した系における溶解度測定を行うことによって熱力学データを取得してきた。本研究においては、高レベル廃棄物中に核分裂生成物(FP)として大量に含まれるサマリウムについて、水酸化物の熱力学データを求めることを目的として溶解度測定試験を行ったので、結果を報告する。溶解度測定試験条件は以下のとおりである。雰囲気:Ar、99.99%以上(CO/分圧1ppm,O/分圧1ppm)雰囲気制御グローブボックス中温度:2427C、平衡期間:14100日(未飽和側)、28106日(過飽和側)、イオン強度:I=0.1(NaClOにより調整)、pH範囲:pH412、溶解度測定結果から推定された水酸化サマリウムの加水分解反応とその平衡定数は以下のとおりである。Sm(OH)(cr) + 3H Sm + 3HO ;log K=16.4 Sm + HO SmOH + H ;log K=-7.2 Sm + 2HO Sm(OH) + 2H ;log K=-21.7 Sm + 3HO Sm(OH)(aq) + 3H ;log K=-24.9
澁谷 早苗; 牧野 仁史; 吉川 英樹; 油井 三和
PNC TN8410 95-031, 54 Pages, 1995/03
高レベル放射性廃棄物処分の性能評価において、サマリウムは評価対象重要元素の一つである。しかしながら、処分環境中におけるサマリウムの溶解挙動に関する情報(熱力学データ)は不足している状況にある。そこで、サマリウムの溶解挙動を予測するために、処分環境下においてサマリウムの溶解度制限固相の一つと考えられている水酸化炭酸塩について溶解度測定を行い、加水分解平衡定数を算出することとした。水酸化炭酸サマリウム(SmOHCO)は、NaHCO溶液滴下法(4)で合成した。合成したSmOHCOのXRDスペクトルは、NdOHCOのそれ(8)とよく似ていることから結晶構造が同じであると推定された。溶解度測定の試験条件は、イオン強度0.1、気温250.5C、pH512.5、浸漬期間1492日(液中Sm濃度未飽和側からの測定),35106日(液中Sm濃度過飽和側からの測定)とし、試験は大気中で行った。本研究結果として得られた水酸化炭酸サマリウムの加水分解反応とその平衡定数は、以下のとおりである。SmOHCOSm+OH+CO;logK=-22.8 Sm+COSmCO - ;logK=8.6 Sm+2COSm(CO) - ;logK=13.4
澁谷 早苗; 吉川 英樹; 油井 三和
PNC TN8410 94-204, 94 Pages, 1995/03
高レベル放射性廃棄物処分の安全評価において、Seは評価重要核種の一つである。しかしながら、処分環境中におけるセレンの溶解挙動に関する情報は不足している状況にある。このため、セレンの溶解挙動に関する知見を得ることを目的として、セレン鉄化合物(FeSe)、セレン金属を対象として溶解度測定試験を行い、溶解度制限固相について実験及び解析の両面から調べた。溶解度制限固相の計算結果としては、データベースにより多少の違いはあるものの、沈でんする可能性のある固相種は還元条件(Eh-300mV一定)においては、FeSe、FeSe、FeSe、Seであった。酸化条件(Eh+350mV一定)ではFeSe、Seであった。溶解度測定の結果としては、セレン鉄および、セレン金属とも還元雰囲気中での溶解度制限固相はSe(s)であり、セレンの溶解度は以下の反応により支配されることが考えられた。また、これらの溶解反応の平衡定数の測定結果を合わせて示す。・Se(s)+H+2eHSe logK=-0.648・Se(s)Se logK=-6.72
澁谷 朝紀; 吉川 英樹; 佐藤 治夫; 油井 三和; 梅木 博之; 石黒 勝彦
PNC TN8410 92-163, 51 Pages, 1992/09
高レベル放射性廃棄物の地層処分システムにおける性能評価においては、緩衝材として考えられているベントナイトや、多種類の岩石中の核種移行に関する基礎データを必要とする。本報告書では、それらデータの一つである分配係数について、ベントナイトおよび岩石中での核種の収着挙動に関する理論的・実験的背景を確認した上で、これまでの報告値を整理し性能評価に用いるための値の設定について検討を行なった。これにあたっては、国際的レベルで進められてきたOECD/NEAのSDB(収着データベース)を基に、データの典拠している文献の中から、収着に影響を及ぼす因子(溶液条件・固液比・雰囲気等)を考慮し、性能評価上重要と考えられる14元素のベントナイトおよび岩石への分配係数を整理した。ベントナイトの分配係数については、さらに、我が国においてよく知られているクニピアF及びクニゲルVIの2種類のベントナイトの分配係数に関するこれまでの研究成果を取り込むことにより、 以下のように設定した。(1)圧縮ベントナイトについての分配係数が存在する場合には、この値を基本的にオーダーのレベルで優先するが、バッチ法の文献値の範囲も考慮した。(2)バッチ法の文献値しかない場合には、範囲内の低い方の値をオーダーで設定した。(3)データが両者にない場合には化学的類似性に基づき設定した。また、岩石の分配係数の設定は、我が国に一般に分布する岩石を分類、選定した上で、文献値の適合性を検討し、その範囲をオーダーで設定した。
澁谷 朝紀; 油井 三和; 吉川 英樹
17th American Materials Technology Meeting Symposium for Radioactive Waste Management, ,
高レベル廃棄物の地層処分研究上重要な核種の収着メカニズムを研究するために、Pu、Am、Seのベントナイトへの分配係数(Kd)を、pH4-10の範囲で取得した。実験方法はバッチ法を用い、Pu、Amは大気下、Seは窒素雰囲気下で行った。Pu、AmのベントナイトへのKdは10^010^2m3/kgとなった。本実験条件下でのベントナイト表面は、ゼータ電位より負に帯電していることがわかったため、PuとAmの収着メカニズムは、PuとAmの陽イオン化学種とベントナイト層間陽イオンとのイオン交換であると考えられる。これらの実験結果をもとに、陽イオン交換モデルを仮定してPuとAmの収着挙動の解析を行ったところ、解析結果は実験結果を説明できることがわかった。SeのベントナイトへのKdは10^-310^-2m3/kgとなりpH依存性は見られなかった。Seは、試験液中で陰イオンで存在すると考えられるため、ベ
澁谷 朝紀; 油井 三和; 吉川 英樹
第17回放射性廃棄物管理のための科学的シンポジウム, ,
高レベル廃棄物の地層処分研究上重要なベントナイトへの陰イオン化学種の収着メカニズムを研究するために、Pu、Am、Seのベントナイトおよび針鉄鉱(geothite)への分配係数(Kd)を、pll4-10の範囲で取得した。実験方法はバッチ法を用い、Pu、Amは大気下、Seは窒素雰囲気下で行った。Pu、AmのベントナイトへのKdは10^-210^0m3/kgとなり、geothiteへのKdは10^010^3m3/kgとなった。SeのベントナイトへのKdは10^-310^-2m3/kgとなり、pll依存性は見られなかった。しかし、geothiteへのKdはpllの上昇に伴い、10^-010^-3m3/kgと変化した。geothiteはベントナイト中の鉄鉱物(黄鉄鉱)の変質によって形成されることが考えられるため、ベントナイトへの陰イオン化学種の収着メカニズムをベントナイト中のgeothit