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土屋 晴文*; 榎戸 輝揚*; 鳥居 建男; 中澤 知洋*; 湯浅 孝行*; 鳥井 俊輔*; 福山 太郎*; 山口 貴弘*; 加藤 博*; 岡野 眞治*; et al.
Physical Review Letters, 102(25), p.255003_1 - 255003_4, 2009/06
被引用回数:71 パーセンタイル:90.38(Physics, Multidisciplinary)2008年9月20日に標高2770mの乗鞍観測所において線と電子が同時に検出された。これらの放出は、雷雲活動によるもの考えられ90秒続いた。線のエネルギーは10MeVに達し、距離60130mにある線源からの制動放射線によるものと推定された。電子は、雷雲中での加速によって生成されたものと考えられる。
土屋 晴文; 日比野 欣也*; 川田 和正*; 大西 宗博*; 瀧田 正人*
no journal, ,
近年、地上や高山において雷雲の発生に伴い放射線(雷雲放射線)が観測されている。雷雲放射線は、雷雲中の準定常的な電場の中で加速された電子が放つ制動放射線であると考えられている。これまでの観測から、雷雲放射線の継続時間は観測高度に大きく依存していることが知られている。例えば、日本海沿岸で観測される雷雲放射線は典型的に1分ほど継続するが、標高3000mを超える観測地点では10分ほど続くことが報告されている。この原因は、雷雲内の電場の存続時間が異なるためと考えられるが、放射線観測データが十分に得られていないため、どのような気象要因が雷雲放射線の発生に関連しているのかは明らかではない。本講演では、高度4300mのチベットにある宇宙線観測装(中性子モニタ)の1998年から2017年の間に得られたデータから探査した雷雲放射線の時間特性を示すとともに、チベット高原での雷や降雨の時間特性と比較する。そうした比較から、雷雲放射線がチベット高原にて雷の頻発する時刻(10時-22時)や雨季に発生しやすいことを確認した。加えて、太陽活動との比較を行い、雷雲放射線の発生頻度の年変動についても議論する。