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河村 弘; 石塚 悦男; 松本 実喜夫*; 稲田 征二; 加藤 岑生; 瀬崎 勝二; 斎藤 実
JAERI-M 89-073, 52 Pages, 1989/06
JMTRでは一次冷却水中のトリチウム濃度が原子炉運転に伴って増加する現象が観察されており、このトリチウムの発生源の1つとして炉心構成材であるベリリウム製反射体要素が注目されている。また、核融合炉ブランケット技術開発の一環として、中性子増倍材であるベリリウムの照射試験も計画されている。そこで、我々は、ベリリウム中のトリチウム挙動を正確に把握するために、反射体要素材の製造法であり、中性子増倍材の製造法と思われるホットプレス法により製造したベリリウムを照射試料とし、その照射試料をキャプセルに入れてJMTRで中性子照射を行なった。本報告書では、中性子照射キャプセルの製作の観点から、照射試料の仕様とキャプセル形状についてまとめるとともに、キャプセルを解体する上で把握しておく必要がある試料容器内のトリチウム量評価のために行なった試料容器のパンクチャー試験結果について述べる。
中山 富佐雄; 石井 忠彦; 中崎 長三郎; 瀬崎 勝二; 市橋 芳徳; 田中 勲
Proc. on the 2nd Asian Symp. on Research and Reactor, p.1 - 18, 1989/00
JMTRは照射試験設備の一つとして、軽水炉燃料の安全性研究及びBWR用高性能燃料の出力急昇時における健全性確認試験のため昭和56年に出力急昇試験設備を設置し、試験を開始した。この設備について、試験の目的、設備の詳細及び試験の方法について紹介する。
内田 正明; 中村 仁一; 市川 逵生; 加島 洋一; 瀬崎 勝二; 石井 忠彦; 岩井 孝
JAERI-M 88-202, 53 Pages, 1988/10
JMTR出力急昇試験設備(BOCA/OSF-1)を用いて、国産試験燃料ピンの出力急昇試験を実施した。BWR88型及びPWR1717型を模擬した燃料ピンを、OWL-2ループで5-8MWd/kg-Uまで低出力照射した後、計7本(B型5本、P型2本)をBOCA/OSF-1に移し、初期出力約30kW/mから最高出力48-56kW/mまで、出力急昇させた。このうち3本については、最高出力到達後、最高300回の出力サイクルを加えた。この結果、どの燃料ピンにも、破損あるいは欠陥を生じなかった。
市橋 芳徳; 瀬崎 勝二; 露崎 典平; 石井 忠彦; 新見 素二
Japan-China Symp. on Research and Test Reactors, 12 Pages, 1988/00
およそ20年間にわたるJMTRでの照射設備設計製作に係る技術開発の経験及び得られた成果の概略を述べる。JMTRに現在据付けられている大型照射設備の状況に少し触れたあと、論文のほとんどの部分は、照射キャプセルに係る技術開発について述べ、結論として、利用者(研究者)の要求(照射に関する)を早く達成するために、予め照射要求の傾向を捕え必要な技術開発を進めることが重要であることを経験として述べた。
市橋 芳徳; 瀬崎 勝二; 中崎 長三郎; 石井 忠彦
Japan-China Symp. on Research and Test Reactors, 11 Pages, 1988/00
JMTRにおける軽水炉燃料の出力急昇試験装置の概略を紹介するとともに、この試験装置で実施可能な出力急昇試験パターン、出力急昇試験に係る全体の作業の流れ等について概要を述べる。結論として、現状で利用者が持っている軽水炉燃料の健全性確認試験は、より早い速度の出力過渡試験であり、この要求に答えるための新しい装置について検討を進めていることを述べる。
石塚 悦男; 河村 弘; 芦田 完*; 松山 政夫*; 渡辺 国昭*; 瀬崎 勝二; 斎藤 実
富山大学トリチウム科学センター研究報告, 8, p.61 - 73, 1988/00
ホットプレスベリリウムは、最近になって核融合実験装置の中性子増倍材やリミッター材、第一壁材としての利用が検討されている。ホットプレスベリリウムを炉内材料として使用する際には、燃料のリサイクリングやイベントリーに影響を与える因子を知る必要がある。つまり、拡散、溶解、透過、及び表面結合の水素同位体の動力学的挙動を明らかにしなければならない。そこで本研究では、これらの因子に大きな影響を与える表面状態について、真空加熱及び重水素イオン打込みの影響をX線光電子分光法により検討し、重水素保持量について昇温脱離により求めた。
中田 宏勝; 瀬崎 勝二; 佐藤 雅幸
日本原子力学会誌, 28(4), p.307 - 311, 1986/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)材料試験炉(JMTR)は、昭和43年3月に臨界に達したのち、各種燃料や材料の照射試験に利用されて来た。照射技術の基本を成す照射装置としては、水力ラビット装置,キャプセル及びインパイルループがあり、原子力開発の進展に対応して、各種の装置を整備して来た。本稿では、照射技術として開発要素を多く有するキャプセルとインパイルループの現状について解説する。
河村 弘; 土田 昇; 桜井 文雄; 石井 忠彦; 瀬崎 勝二
JAERI-M 85-211, 50 Pages, 1985/12
JMTRでは、軽水炉燃料の安全性研究として出力急昇試験設備(BOCA/OSF-1)を用いて種々の出力急昇試験が行われている。本出力急昇試験では、燃料の破損しきい値等を明確にするために、燃料棒の出力を精度良く評価することが重要になる。本報告書では、BOCA/OSF-1での出力評価方法及びその評価精度について検討した。その結果、OSF-1冷却水温度の不安定性のため、一般的なカロリメトリック法、すなわちOSF-1冷却水の出入口温度差と流量から求める方法と異なるOSF-1冷却水出口側温度のみによる出力評価法により、燃料棒出力が300W/cm及び6600MW/cm時に各々6.4%及び4.3%の精度で評価できることが明らかになった。
小向 文作; 河村 弘; 安藤 弘栄; 桜井 文雄; 新見 素二; 瀬崎 勝二; 小山田 六郎
JAERI-M 85-087, 23 Pages, 1985/07
JMTRのBOCAキャプセルを用いて、製造時ペレット-被覆管ギャップの異なる2本の88型BWR燃料棒(直径ギヤップ; Rod1: 90m及びRod2: 190m)の燃料中心温度度測定実験を実施し、出力サイクル及び出力急昇時の燃料挙動に及ぼす燃料棒設計パラメータの影響を調べた。得られた結果は次の通りである。(1)ギャップの違いによる燃料中心温度差は、300w/cmにおいて約120Cであった。またRod1, 2の燃料中心温度は、ともに第1回目原子炉起動時よりも第2回目の方が高かった。(2)出力サイクル及び出力急昇時の燃料中心温度は、各Rodの第2回目原子炉起動時の場合と同じであった。(3)Rod2の燃料棒伸びは、第1回目原子炉起動時が最も大きく、それ以後は出力サイクル数とともに減少した。(4)燃料ふるまいコード「FEMAXI-III」による燃料中心温度の計算値は、実測値と良く一致した。
中田 宏勝; 瀬崎 勝二; 中崎 長三郎; 石井 忠彦; 伊藤 治彦; 阿部 弘
JAERI-M 85-021, 36 Pages, 1985/03
材料試験炉では、軽水炉燃料ピンの出力急昇試験を行うための設備(BOCA/OSF-1)の開発と設備を昭和53年度より行って来た。本報告は、前報(JAERI-M8533及び同9343)に引き続き、昭和56年の9月から12月にかけて実施したBOCA照射設備の特性試験の結果をまとめたものである。特性試験では、まず装置の長期運転性能を確認したのち、BOCA照射設備を構成する沸騰水キャプセル、キャプセル制御装置及びHe出力可変装置について原子炉運転中に各種測定を実施した。その結果、BOCA照射設備は軽水炉燃料ピンをBWR条件下において2倍以上の変化幅をもって最大50kW/mまで出力急昇させると云う目標をほぼ満足していることを確認した。また、各装置も設計どうりの性能を有し、安定して作動することが確認された。
中田 宏勝; 瀬崎 勝二; 永堀 浩; 石井 忠彦; 伊藤 治彦; 土田 昇; 阿部 弘; 中崎 長三郎; 伊藤 昇; 小向 文作; et al.
JAERI-M 9343, 37 Pages, 1981/03
材料試験炉では、軽水炉燃料ピンの出力急昇試験に必要な「He出力制御型沸騰水キャプセル(略称He-BOCA)」の開発・整備を昭和53年度より行っている。本報は、前報(JAERI-M8533)に引続き、主に昭和54年から55年にかけて行った各種検討と試験の結果をまとめたものである。出力急昇試験設備としては、新燃料のみならず照射済燃料ピンを、軽水炉と同等の条件下で大量に試験できるものとすることを目標に開発を進めている。今期は主に、BWR条件下で燃料を照射するためのBOCA本体及びBOCA制御装置と、燃料ピンの発熱量を変えるためのHe出力可変装置の詳細設計を行うとともに、設計を確認するために一連の試験を行った。また、He-BOCAにより行う出力急昇試験の計画を検討し、実施のための準備を進めた。
安藤 弘栄; 河村 弘; 瀬崎 勝二; 小向 文作
JAERI-M 9202, 41 Pages, 1980/11
軽水炉燃料安全研究に関して最も基本的な実験である燃料中心温度測定実験を、JMTRの水ループOWL-1で行うことが計画されている。3対の計装付燃料集合体の照射が行われるが、第1次試料の照射が完了した。ここでは燃料中心温度の測定値と原研の燃料温度分布計算コードFREG-4の予測値とを比較検討した結果について述べてある。また局所線出力の求め方などのデータ解析法、炉内計装の炉内挙動分析結果についても述べられている。燃料中心温度は通常時最高1250C、線出力は最高320w/cm、到達燃焼度は最大約1600MWD/TUであった。
中田 宏勝; 石井 忠彦; 伊藤 治彦; 阿部 弘; 中崎 長三郎; 瀬崎 勝二; 永岡 芳春
JAERI-M 8533, 35 Pages, 1979/11
JMTRでは、昭和44年以来各種燃材料の照射試験を行って来たが、昭和53年度より5ヶ年計画で軽水炉燃料ピンの出力急昇試験を行うのに必要な「He-3出力制御型沸騰水キャプセル(略称He-BOCA)」の開発・整備を行うことになった。同キャブセルは、加圧静止水を熱媒休とする照射装置であり、簡単な装置で軽水炉と同等の圧力・温度条件が得られ、かつキャブセル周囲に設けるHe-3ガスのスクリーンにより燃料ピンの発熱量を容易に変えられるものである。完成後の設備は新燃料のみならず照射済燃料ピンを大量に試験できる能力を有し、BWRおよびPWR条件下で出力急昇試験の他パワーサイクルを行うことができる。本報告ではHe-BOCAの原理や開発計画について説明するとともに、BOCAの基本的伝熱特性を調べるために行った炉外予備実験の結果、BWR条件下で短尺燃料ピンを出力急昇できることを目標として概念設計したHe-BOCAの概要、などについて述へる。
瑞穂 満; 野村 靖; 清水 正亜; 瀬崎 勝二; 小山田 六郎
JAERI-M 7705, 77 Pages, 1978/06
本報告は「線出力キャブセル計画」の第1弾72F-12Jの実験報告である。燃料試料の照射実験においてその線出力(W/cm)は重要な因子であるが、その評価法は必らずしも確立されていない。「線出力キャプセル計画」はいくつかの評価法を総合的に検討して評価法を確立する事を目的に、部内ワーキングブループによって推進されている。72F-12Jキャブセルでは、低濃縮UO長尺ピン、NaK熱媒体方式のキャブセルについて、(1)Qcal(核計算法)=388W/cm、(2)Qcal(モックアップ実験法)=394W/cm、(3)Q(熱電対温度法)=388W/cmと良い一致を見た。
瀬崎 勝二; 武田 勝彦; 桜井 文雄; 小向 文作; 近藤 育朗
JAERI-M 6688, 43 Pages, 1976/08
材料試験炉では精度の高い照射と、原子炉の安全性の確認のために、臨界実験装置を使用して各運転サイクルの先行試験を実施して来た。しかし、材料試験炉とその臨界実験装置の間には炉心構造上、若干の差違があり、中性子束分布、反応度等炉特性に差が生じる。これは燃料試料の発熱量、燃料要素の核的ホットスポット因子に影響を与える。そこで、ベリリュウムH枠を変換した第34サイクルにおいて、熱中性子束を測定して材料試験炉とその臨界実験装置の対応性を確認した。本報告には、炉出力、熱中性子束、核分裂率、制御棒反応度、超過反応度の測定結果および検討結果を述べてある。
近藤 育朗; 瀬崎 勝二; 桜井 文雄
JAERI-M 6550, 22 Pages, 1976/05
JMTRに於て、箔放射化法による中性子スペクトルの測定を行なった。特に、0.1~1MeVエネルギレンジの中性子束の寄与を評価することを目的として、Ag(n,n')Ag反応を導入した。速中性子モニタをしてはInを、低エネルギ側には3種類の共鳴検出器を用いた。スペクトルの導出にはSANSIIコードを用いたが、それに必要な初期スペクトルとしては1次元SNコードANISNによる計算値を用いた。Ag箔の導入に当ってはENDEF/B-IVのAg(n,n')反応に関する励起関数を基にして編集を行い、Ag(n,n')Ag反応の断面積ファイルを作成してSANDII断面積ライブラリに加えた。SANDIIを2回ランさせることにより、無理のないスペクトルは得られると同時に、Ag箔の実用比の見通しが得られた。
石塚 宏; 近藤 育朗; 瀬崎 勝二; 野村 正之; 寺田 博海; 作田 孝; 飯田 浩正
JAERI-M 4706, 79 Pages, 1972/02
JMTRにおいては、照射中性子束のサイクル中変動を把握し、それにもとづいて試料配置や運転条件を考慮することが必要である。このため、JMTRの第2サイクルにおいて、インコアモニタにより炉心内代表点七ケ所での中性子束変動測定を行なった。その結果、大巾な変動はX飽和までの一日の間に認められ、それ以降の変動は主たる照射の場である反射体領威においては20%以内であって、かなり小さいことが判明した。
東條 隆夫; 近藤 眞; 白石 忠男; 伊藤 一義*; 橋本 一志*; 織田 勇*; 東海林 功*; 瀬崎 勝二
JAERI-M 4566, 23 Pages, 1971/09
炉内計測用核分裂電離箱(WL-23284,Westinghouse)の特性と、これを使用したJRR-4の実験孔(S-パイプ)内の垂直熱中性子束分布の測定が、CoとRhをエミッターとする2種の自己出力型検出器を併用して行なわれた。電離箱の特性脚定においては、電離箱出力電流が500W以上の炉出力領域において、炉出力と良好な直線的関係を保っていることや、熱中性子感度として3.810A/nv(仕様書値の56%)を有している、などが明らかになった。熱中性子束分布の測定からは、制御板位置が実験孔内の熱中性子束分布の形状や積分熱中性子束の値におよぼす影響などが測定された。この結果、S-パイプ内の積分熱中性子束の値は微調整用制御板の位置によって約7%程度変化するが、通常の炉運転中に移動する程度の粗調整用制御板の位置の変化には余り影響されない、などの点が明らかになった。一方、約15KCiのCo線源を用いた結果、線感度として7.310A/R/hr〔仕様書の値の73%)が得られた。
東條 隆夫; 近藤 眞; 白石 忠男; 瀬崎 勝二; 東海林 功*; 織田 勇*; 橋本 一志*; 伊藤 一義*
JAERI-M 4560, 34 Pages, 1971/08
線エネルギーの高精度の測定と広いエネルギー範囲にわたる線スペクトルの測定による核種の定量を可能にすることを目的として、2048チャンネル波高分析器を用いたGe(Li)スペクトロメーターの微分非直線性および絶対全吸ピーク効率の線エネルギー依存性が測定された。増巾-波高分析系の非直線性の測定にはCo3548keVを上限とする12核種からの38種のエネルギーの線を用いる方法と水銀パルサーを用いる方法の2つの測定法が使用され、その結果が比較された。参考のため、標準のスペクトロメーターの比例増巾器を他の3種のものに置換した場合の非直線性や高精度パルサーを用いて測定した波高分析器の非直線性も示されている。絶対検出効率は線源距離5cmの場合について3548keVを上限とする範囲で求められた。付録として、Ge(Li)スペクトロメーターのエネルギー較正に有用な種々の線源の線エネルギーのリストが示されている。