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佐藤 聡; 山内 通則; 西谷 健夫; 伊尾木 公裕; 飯田 浩正; 片岡 良之
JAEA-Technology 2006-032, 91 Pages, 2006/03
国際熱核融合実験炉ITERでは、NBIダクトの構造及び熱水力設計のために、プラズマ近傍に設置されるNBIダクト内壁の熱負荷分布が重要である。その熱負荷は、NBIダクト壁中の核発熱とプラズマからの制動輻射やライン輻射によるNBIダクト内壁表面の表面熱流束からなり、MCNP-4CコードとFENDL-2ライブラリーを使用して3次元モンテカルロ輸送計算によりその分布を評価した。その結果、中性子及び線による核発熱率は、プラズマに面する壁,プラズマに面しない壁ともに最大で57MW/m、プラズマからの制動輻射及びライン輻射による表面熱流束は、プラズマに面する壁で0.170.18MW/m、プラズマに面しない壁で0.020.03MW/mとなった。一方、真空容器内圧力抑制系の真空境界として取り付けられている圧力逃し用破裂盤は、圧力抑制系の中性子ストリーミングにより放射化し、ITER停止時の保守作業を困難にする恐れがある。簡易ストリーミング計算と放射化計算によりその放射化レベルを評価した結果、圧力抑制系の構造を1辺1.2m以上の矩形断面とし、圧力抑制系の第1脚が3m以上、配管の屈曲数が1回以上あれば、保守作業時に破裂盤周辺の空間線量率を制限値である10Sv/hより低くできることがわかった。
下村 安夫; 常松 俊秀; 山本 新; 丸山 創; 溝口 忠憲*; 高橋 良和; 吉田 清; 喜多村 和憲*; 伊尾木 公裕*; 井上 多加志; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 78(Suppl.), 224 Pages, 2002/01
日本,米国,欧州,ロシアの4極の協定に基づき、1992年7月に開始されたITER工学設計活動(ITER-EDA)は、ITER建設の判断に必要な技術的準備を整え、2001年7月に9年間の活動を完了した。本件は、ITER工学設計活動において完成された最終設計報告書の物理及び工学設計の成果を簡潔にまとめたものである。
片岡 良之*; 伊藤 光義*; 堀切 仁*; 小佐野 勝春*; R.Haange*; Johnson, G.*; 星 有一*; H.W.Bartels*; Y.Petrov*
Fusion Technology 1998, 2, p.1721 - 1724, 1998/00
ITERの真空容器冷却系は、他の冷却系が不動作な場合にも、容器内構造物からの崩壊熱除去を担保する安全系である。この崩壊熱徐去を動的機器に依存しないで達成するため、異常時の自然循環を促進する沸騰管と自然通風冷却の熱交換器を用いた系統構成である。通常時は、ポンプで冷却水を駆動し、真空容器出口側の沸騰管上部に設けた気水分離器の圧力を0.1MPaに制御し、容器入口水温100Cを維持する。異常時の自然循環特性は、1.5MWの熱負荷時に45kg/s、3.0MWの熱負荷時に65kg/sの流量であることを解析的に確認した。また、異常事象発生後3日間で、自然循環のみで、真空容器の温度を約80Cまで低下させられることを確認した。
星 有一*; 片岡 良之*; 伊東 光義*; 堀切 仁*; 小佐野 勝春*; 大川 慶直; 丸山 創; 伊藤 一芳*; V.Tanchuk*; R.Haange*; et al.
Fusion Technology 1998, 2, 4 Pages, 1998/00
ITERではブランケット構造体、ダイバータ等に蓄積されるエネルギーを加圧水を使用して除去する。しかし、システムの沸騰防止、高熱流速機器の除熱機構等の理由からパルス運転中のプロセス量(温度、圧力、流量)の監視ならびに制御が重要な問題になっている。本論文は厳しいプロセス制御巾への要求に答えて、入口温度、系統圧力に対してフィードバック制御系を設計し、これを用いて計画されている標準パルス運転時の制御性について検討したのでその結果について報告する。またITERが実験炉であることを考慮して、想定される標準パルスからの人為的または制御精度によるずれに対して、標準パルスにセットされた制御系がプロセス量をどの程度の範囲に抑えられるかについても検討した。何れの場合も簡単なフィードバック制御系によって、プロセス量を所定の許容変動巾内に制御可能であることが判明した。