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太田 幸宏; 中井 宣之; 中村 博樹; 町田 昌彦; 猪谷 大介*; 大橋 洋士*; 小山 富男*; 松本 秀樹*
Physical Review B, 81(21), p.214511_1 - 214511_6, 2010/06
被引用回数:31 パーセンタイル:75.52(Materials Science, Multidisciplinary)多重トンネル径路を有するSISジョセフソン接合に適用できるようAmbegaokar-Baratoff関係式を拡張した。この結果を鉄系超伝導体(5バンド超伝導体)と通常のBCS超伝導体(1バンド超伝導体)からなるヘテロジョセフソン接合に適用することで、が理論的な上限値に評価される。われわれは、こうした上限値が鉄系超伝導体のペア対称性を同定するうえで有用であることを明らかにした。すなわち、測定されたがこの上限値より小さければ、鉄系超伝導体は対称性と結論づけることができる。
太田 幸宏; 中井 宣之; 中村 博樹; 町田 昌彦; 猪谷 大介*; 大橋 洋士*; 小山 富男*; 松本 秀樹*
no journal, ,
鉄砒素系超伝導体のペア対称性の同定のためのさまざまな試みが行われている。本講演では、ヘテロ型SISジョセフソン接合に着目し、以下の2点について報告する。まず、実験により測定可能な積を予言すべく、その定式化を行い、そして、通常のs波対称性の場合に対するその下限を求めた。これによりs波に対する上限も定まり、その結果ペア対称性を判定できる。次に、相対位相揺らぎの影響をとりいれた解析を行い、特にシャピロステップへの影響を調べた。そして、こうした相対位相揺らぎが劇的にシャピロステップを変更し、ペア対称性の種類にも鋭敏であることを示した。
太田 幸宏; 中井 宣之; 中村 博樹; 町田 昌彦; 猪谷 大介*; 大橋 洋士*; 小山 富男*; 松本 秀樹*
no journal, ,
鉄砒素系超伝導体のペア対称性同定について多くの研究が行われている。われわれは多径路トンネル接合の理論を構築し、この課題に取り組みたい。ここではヘテロ型多径路SISトンネル接合に着目し、Ambegaokar-Baratoff関係式を導出し、波対称性と仮定した場合のの下限を求める。そして、現実的な物質パラメーターを用いることで、この下限が波対称性を仮定した場合についてはの上限に対応することを示す。さらにShapiroステップも議論する。得られた結果に基づき、ペア対称性の同定法を提案する。