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徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 酒井 宏典; 中堂 博之; 生嶋 健司*; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸*; et al.
Journal of Optoelectronics and Advanced Materials, 10(7), p.1663 - 1665, 2008/07
アクチノイドや希土類元素を含むf電子系化合物の多様な物性の背後には、f電子が持つ多極子の自由度が隠されている。この多極子の自由度が最も顕著に現れるのが多極子秩序と呼ばれる現象である。講演ではわれわれが行った二酸化ネプツニウム単結晶を用いた核磁気共鳴研究の結果を中心に、この新奇な秩序相について紹介する。また低温の電子状態について二酸化ウラニウムや二酸化プルトニウムとの比較も行う。
徳永 陽; 酒井 宏典; 藤本 達也; 神戸 振作; Walstedt, R. E.*; 生嶋 健司*; 安岡 弘志; 青木 大*; 本間 佳哉*; 芳賀 芳範; et al.
Journal of Alloys and Compounds, 444-445, p.241 - 245, 2007/10
被引用回数:18 パーセンタイル:68.87(Chemistry, Physical)本論文ではわれわれが最近行っているネプツニウム及びプルトニウム化合物についての核磁気共鳴法(NMR)による研究結果を紹介する。NpOではこの物質で見られる新規な多極子秩序相の本質を探るため、世界初となるNMR法による測定を行った。その結果、NMR法を用いることにより従来の方法では難しかった多極子秩序変数の直接観測が可能であることを見いだした。さらに得られた結果はf電子系における多極子秩序の様子を微視的観点から明らかにするものとなった。またPuRhGaにおいては単結晶試料を用いてGa-NMR/NQR測定を行った。超伝導状態におけるスピン-格子緩和時間の測定からこの物質が異方的な超伝導ギャップ(2=5)を持つことを示した。さらにナイトシフトが超伝導状態で減少することを見いだし、この物質がスピン一重項超伝導であることも明らかにした。
徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 生嶋 健司; 酒井 宏典; 池田 修悟; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 75(Suppl.), p.33 - 35, 2006/08
現在、f電子の多極子自由度を起源とする新しい秩序状態に注目が集まっている。本研究でわれわれが対象としたNpOにおける低温秩序相の存在は1950代には既に知られていた。しかし比熱に大きな飛びが観測されるにもかかわらず、明確な磁気モーメントが存在しないこの奇妙な秩序相の存在は、その後半世紀以上にわたり多くの謎を投げかけてきた。最近、この秩序相が高次の八極子による秩序である可能性が議論され、その起源にあらためて注目が集まっている。そこでわれわれはこの系では初めてとなるNMR測定を実施し、微視的観点からこの秩序変数の同定を現在進めている。発表では新たに合成した単結晶試料での角度分解したNMR測定の結果を中心に報告する。
加藤 治一*; 酒井 宏典; 生嶋 健司*; 神戸 振作; 徳永 陽; 青木 大*; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦; 安岡 弘志; Walstedt, R. E.
Journal of the Physical Society of Japan, 73(8), p.2085 - 2088, 2004/08
被引用回数:12 パーセンタイル:57.65(Physics, Multidisciplinary)遍歴反強磁性体であるUSbの反強磁性状態でU核とSb, Sb核のNMRを直接観測した。U NMRの1/2--1/2遷移の共鳴周波数が217.2MHzであることを数々の方法で確認した。またU核の超微細相互作用定数は147T/mBであることがわかった。これは金属間ウラン化合物でU NMRが観測された初めての例である。
生嶋 健司; 青木 大*; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦
Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 226-230(Part.1), p.89 - 91, 2001/05
金属間化合物UGa(T=67K)の微視的磁性が、Ga NMR/NQR測定によって調べられた。われわれは、T近傍において異常なNQRスペクトルの変化を見いだした。常磁性状態の72Kにおいて、シャープな1本のNQRラインが、70Kで一次転移的に周波数が変化し、2本の共鳴ピークはほとんど温度依存性がない。これは、反強磁性転移点以下で、内部磁場が温度減少とともに単調に変化する通常の反強磁性転移と明らかに異なっている。この振る舞いは、反強磁性転移近傍で、Ga(4p state)サイトの電子状態が変化していることを意味しており、5f電子の波動関数の変化が混成を通じてGaサイトのMNR/NQRに反映しているのかもしれない。
生嶋 健司; 青木 大*; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦; 神戸 振作; Walstedt, R. E.
Journal of the Physical Society of Japan, Vol.70, Supplement A, p.31 - 33, 2001/05
金属間化合物UGaは、AuCu構造(立方晶)でT=67Kの反強磁性体である。われわれはGa NQRを用いて、この反強磁性転移近傍を詳細に調べた結果、以下のことが明らかになった。(1)転移点直上の70.5KでNQRラインが急激に変化し、Gaサイトが、2サイトであることを示唆している。(2)このときNQR周波数(電場勾配)も激変している。(3)63Kから70Kの間で、内部磁場が顕著に観測されていない。これらの結果は、明らかにこのUGaの転移が通常の反強磁性転移ではないことを示しており、四極子自由度が関係している可能性がある。さらに、磁場中におけるスペクトルには上記のような現象は見つかっていない。したがって、磁場依存性について詳細に調べる必要があるだろう。
生嶋 健司; 筒井 智嗣; 芳賀 芳範; 安岡 弘志; Walstedt, R. E.; 正木 信行; 中村 彰夫; 那須 三郎*; 大貫 惇睦
Physical Review B, 63(10), p.104404_1 - 104404_11, 2001/03
被引用回数:84 パーセンタイル:94.09(Materials Science, Multidisciplinary)この研究は、協力的Jahn-Teller(J-T)物質UOに対するNMRについての報告である。この物質においては、f-電子系としては極めて異例の磁性サイト(U)と非磁性サイト(O)の両方に対するNMR信号を観測することができ、それぞれの視点からこの物質の物性を眺めると大変興味深い。磁性イオンに着目したU NMR実験は5f電子の電荷分布をおもにプローブするため、その転移は格子変形のみならず四極子の変化として検出される。一方、非磁性イオンのO NMR実験では、格子の変形のみが強く反映されるので、その一次転移はまさに格子歪みとして観測される。U NMRの観測成功は5f電子の局所的情報を見ることができる新たな実験手段として期待できる。また、O NMRで観測されたスピン・エコー振動現象から、UOの磁気構造が3次的であることがわかった。
生嶋 健司; 加藤 益丈*; 滝川 仁*; 伊賀 文俊*; 日浦 さやか*; 高畠 敏郎*
Physica B; Condensed Matter, 281-282, p.274 - 275, 2000/06
被引用回数:22 パーセンタイル:71.39(Physics, Condensed Matter)近藤半導体YbBの単結晶において、66%の大きなナイトシフトをもつYb NMR信号観測に成功した。115T/のその超微細結合定数はYbイオンのJ=7/2状態の計算値と一致しており、低温極限の帯磁率はJ=7/2多重項内のVan VlecK項であることがわかった。また、Ybサイトの核スピン-格子緩和率は87Kの活性化エネルギーをもって温度変化しているが、Bサイトでは異なる温度依存性が観測された。
生嶋 健司; 安岡 弘志; 筒井 智嗣; 那須 三郎*; 正木 信行; 中村 彰夫; 上田 寛*
Physica B; Condensed Matter, 281-282, p.197 - 199, 2000/06
被引用回数:2 パーセンタイル:15.68(Physics, Condensed Matter)Uイオンの典型的な超微細構造が、UOの反強磁性状態におけるU NMRから得られた。観測された核四重極相互作用は、立方対称性の5f波動関数がT以下で軸対称性に変化していることを示している。ウランサイトと酸素サイトの核スピン-格子緩和率は、反強磁性状態においてT的な温度依存性を示している。これは、スピン波励起にギャップがないことを示唆している。
生嶋 健司; 安岡 弘志; 上床 美也*; 石川 義和*
Physical Review B, 60(21), p.14537 - 14540, 1999/00
被引用回数:5 パーセンタイル:33.78(Materials Science, Multidisciplinary)近藤半導体CeRhSbとCeNiSnのスケーリングの有効性を核スピン-格子緩和率Tの高圧研究を通して直接調べた。圧力に依存しないユニヴァーサムな曲線が、磁気励起のギャップ形成過程を含めた広い温度領域で観測された。これは、磁気励起におけるギャップが、近藤温度と密接に関係のある特性温度によって特徴づけられていることを示唆している。また、そのユニヴァーサムな性質は、熱力学量や輸送量から得られたグルーナイゼン定数によっても確認された。
筒井 智嗣*; 那須 三郎*; 中田 正美; 正木 信行; 佐伯 正克; 生嶋 健司*; 安岡 弘志*; 中村 彰夫
Journal of the Physical Society of Japan, 67(8), p.2641 - 2644, 1998/08
被引用回数:8 パーセンタイル:53.79(Physics, Multidisciplinary)UOのU NMRとUメスバウアー分光を行い、Uの第一励起状態のg因子を決定した。1.5KではU核位置において252.30.5Tの内部磁場を生じ、U核は59.13.9mm/sのゼーマン分裂を生じていることが明らかとなった。これらの結果からUの第一励起状態(核スピン:I=2)におけるg因子の大きさがg=0.2540.015と決定できた。また、Uメスバウアー分光から得られる内部磁場の大きさは磁気分裂(核のゼーマン分裂)1mm/sあたり4.270.28Tであることが明らかになった。
生嶋 健司*; 安岡 弘志*; 筒井 智嗣*; 佐伯 正克; 那須 三郎*; 伊達 宗行*
Journal of the Physical Society of Japan, 67(1), p.65 - 66, 1998/01
被引用回数:16 パーセンタイル:80.61(Physics, Multidisciplinary)5f電子を有するウラン化合物は非BCS超伝導などの特異な物性を示すことから、興味が持たれている。核磁気共鳴(NMR)は様々な物質の局所的な電子状態を知る有効な手段である。しかしながら、ウラン化合物に関してはウラン以外の原子核での間接的な実験しか行われていなかった。我々はUOが反強磁性状態で非常に大きな内部磁場が生じることを利用し、高濃縮のUを用いたUOでUのNMRの信号を観測することに、アクチノイド元素で初めて成功した。その結果、UO中でウランの5f電子によって生じた内部磁場が252.30.5Tであり、四極子相互作用が39211MHzであることが明らかとなった。このことは磁気秩序状態でUOの5f電子が5の基底状態をとり、それによって生じた電場勾配が存在することを示している。