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論文

Polarization dependence of soft X-ray absorption spectroscopy on the heavy fermion superconductor CeNi$$_{2}$$Ge$$_{2}$$

藤原 秀紀*; 中谷 泰博*; 荒谷 秀和*; 金井 惟奈*; 山神 光平*; 濱本 諭*; 木須 孝幸*; 関山 明*; 田中 新*; 海老原 孝雄*; et al.

New Physics; Sae Mulli, 73(12), p.1062 - 1066, 2023/12

We have performed soft X-ray absorption spectroscopy (XAS) on the heavy fermion superconductor CeNi$$_{2}$$Ge$$_{2}$$ to examine the local 4${it f}$ electronic structure. The XAS spectra are qualitatively explained by ionic calculations, indicating a degree of localized character of the 4${it f}$ states, while sizable ${it cf}$-hybridization effects are also observed in the XAS spectra and those magnetic circular dichroism. In addition, the temperature dependence of linear dichroism in the XAS spectra indicates that the ground state symmetry is $$Gamma$$$$_{7}$$, and the excited states with $$Gamma$$$$_{6}$$ symmetry is above 390 K.

論文

Impact of the ground-state 4${it f}$ symmetry for anisotropic ${it cf}$ hybridization in the heavy-fermion superconductor CeNi$$_{2}$$Ge$$_{2}$$

藤原 秀紀*; 中谷 泰博*; 荒谷 秀和*; 金井 惟奈*; 山神 光平*; 濱本 諭*; 木須 孝幸*; 山崎 篤志*; 東谷 篤志*; 今田 真*; et al.

Physical Review B, 108(16), p.165121_1 - 165121_10, 2023/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

We report the ground-state symmetry of the Ce 4${it f}$ states in the heavy-fermion superconductor CeNi$$_{2}$$Ge$$_{2}$$, yielding anisotropic ${it cf}$ hybridization between the Ce 4${it f}$ states and conducting electrons. By analyzing linear dichroism in soft X-ray absorption and core-level hard X-ray photoemission spectra, the 4${it f}$ symmetry is determined as $$Sigma$$-type $$Gamma$$$$_{7}$$, promoting predominant hybridization with the conducting electrons originating from the Ge site. The band structures probed by soft X-ray angle-resolved photoemission indicates that the Ge 4${it p}$ components contribute to the band renormalization through the anisotropic hybridization effects, suggesting that the control of the electronic structures of Ge orbital gives an impact to achieve the exotic phenomena in CeNi$$_{2}$$Ge$$_{2}$$.

論文

Revising the 4${it f}$ symmetry in CeCu$$_{2}$$Ge$$_{2}$$; Soft X-ray absorption and hard X-ray photoemission spectroscopy

荒谷 秀和*; 中谷 泰博*; 藤原 秀紀*; 川田 萌樹*; 金井 惟奈*; 山神 光平*; 藤岡 修平*; 濱本 諭*; 久我 健太郎*; 木須 孝幸*; et al.

Physical Review B, 98(12), p.121113_1 - 121113_6, 2018/09

AA2018-0352.pdf:1.16MB

 被引用回数:5 パーセンタイル:25.82(Materials Science, Multidisciplinary)

We present a detailed study on the $$4f$$ ground state symmetry of the pressure-induced superconductor CeCu$$_2$$Ge$$_2$$ probed by soft X-ray absorption and hard X-ray photoemission spectroscopy. The revised Ce $$4f$$ ground states are determined as $$|{Gamma_7}rangle=sqrt{0.45}|{J_{z}=pm frac{5}{2}}rangle - sqrt{0.55}|{mp frac{3}{2}}rangle$$ with $$Sigmamathchar`-{rm type}$$ in-plane rotational symmetry. This gives an in-plane magnetic moment consistent with the antiferromagnetic moment as reported in neutron measurements. Since the in-plane symmetry is the same as that for the superconductor CeCu$$_2$$Si$$_2$$, we propose that the charge distribution along the $$c$$-axis plays an essential role in driving the system into a superconducting phase.

論文

Electronic structure and magnetic properties of the half-metallic ferrimagnet Mn$$_{2}$$VAl probed by soft X-ray spectroscopies

永井 浩大*; 藤原 秀紀*; 荒谷 秀和*; 藤岡 修平*; 右衛門佐 寛*; 中谷 泰博*; 木須 孝幸*; 関山 明*; 黒田 文彬*; 藤井 将*; et al.

Physical Review B, 97(3), p.035143_1 - 035143_8, 2018/01

AA2017-0644.pdf:1.01MB

 被引用回数:21 パーセンタイル:70.17(Materials Science, Multidisciplinary)

フェリ磁性体Mn$$_{2}$$VAl単結晶の電子構造を軟X線吸収磁気円二色性(XMCD)、軟X線共鳴非弾性散乱(RIX)によって調べた。全ての構成元素のXMCD信号を観測した。Mn L$$_{2,3}$$ XMCDの結果は、密度汎関数理論を基にしたスペクトル計算により再現でき、Mn 3$$d$$状態の遍歴的性質が明らかとなった。V L$$_{2,3}$$XMCDの結果はイオンモデル計算によって定性的に説明され、V 3$$d$$電子はかなり局在的である。この描像は、V L$$_{3}$$ RIXSで明らかとなった局所的な$$dd$$遷移と矛盾しない。

論文

Probing strongly correlated 4$$f$$-orbital symmetry of the ground state in Yb compounds by linear dichroism in core-level photoemission

森 健雄*; 北山 賢*; 金井 惟奈*; 内免 翔*; 藤原 秀紀*; 東谷 篤志*; 玉作 賢治*; 田中 新*; 寺嶋 健成*; 今田 真*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 83(12), p.123702_1 - 123702_5, 2014/12

 被引用回数:16 パーセンタイル:68.53(Physics, Multidisciplinary)

正方晶YbRh$$_{2}$$Si$$_{2}$$及びYbCu$$_{2}$$Si$$_{2}$$に対して、角度分解内殻光電子分光における直線偏光線二色性を発見し、それにより、基底状態の強相関4$$f$$軌道の対称性を明らかにした。理論計算から、この線二色性は結晶場効果に由来する異方的な電荷分布を反映することが示された。結晶場の第一励起エネルギーよりもはるかに低温での測定により、両物質の基底状態の4$$f$$波動関数の決定に成功した。更に、温度依存性測定により、励起状態の対称性についても調べた。

論文

JAEA-AMS-MUTSUの現状; 2010-2011

甲 昭二; 木下 尚喜; 田中 孝幸; 桑原 潤; 関 武雄

第24回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.9 - 12, 2011/07

日本原子力研究開発機構青森研究開発センターに設置されているタンデトロン加速器質量分析装置(JAEA-AMS-MUTSU; High Voltage Engineering Europa製Model 4130-AMS)は、最大加速電圧3MVのタンデム型加速器に放射性炭素($$^{14}$$C)及び放射性ヨウ素($$^{129}$$I)同位体比測定用のビームラインが取り付けられている。本発表では、平成22年度の運転及び維持管理状況について報告する。

論文

JAEA-AMS-MUTSUにおける$$^{14}$$C測定の現状

田中 孝幸; 甲 昭二; 木下 尚喜; 関 武雄

名古屋大学加速器質量分析計業績報告書,22, p.169 - 173, 2011/03

日本原子力研究開発機構青森研究開発センターにある加速器質量分析装置(JAEA-AMS-MUTSU)は、1997年に設置され、放射性炭素については、1999年から定常運転を開始した。放射性炭素測定は、2010年度、1,053試料測定し、定常測定以来、10,342試料測定した。2006年度からは外部利用者が利用可能な供用施設となり、多くの利用者によりさまざまな研究活動に利用されるようになっている。本講演では、JAEA-AMS-MUTSUの現状について報告する。

論文

原子力機構むつ・タンデトロンの現状

田中 孝幸; 甲 昭二; 木下 尚喜; 鈴木 崇史; 桑原 潤; 関 武雄

第13回AMSシンポジウム報告書, p.129 - 132, 2011/01

日本原子力研究開発機構青森研究開発センターにある加速器質量分析装置(JAEA-AMS-MUTSU)は、平成9年に設置され、$$^{14}$$C測定については平成11年、$$^{129}$$I測定については平成15年から定常運転を開始した。平成18年度からは外部利用者が利用可能な供用施設となり、多くの利用者によりさまざまな研究活動に利用されるようになっている。本講演では、JAEA-AMS-MUTSUの現状を報告する。施設供用制度開始から5年間は、平成21年度を除き、順調に測定数を増加させた。しかし、平成21年度の測定数の減少は、制御システムの更新により、約1.5か月間、加速器を停止させたこと、検出器のアンプの故障により、数か月間、$$^{14}$$C測定が不可能であったことによるものである。現在は、問題も解消し、$$^{14}$$C及び$$^{129}$$Iともに順調に測定している。

論文

原子力機構むつ・タンデトロンの現状2009-2010

田中 孝幸; 甲 昭二; 木下 尚喜; 鈴木 崇史; 桑原 潤; 関 武雄

第23回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.113 - 116, 2010/11

日本原子力研究開発機構青森研究開発センターにある加速器質量分析装置(JAEA-AMS-MUTSU)は、平成9年に設置され、$$^{14}$$C測定については平成11年、$$^{129}$$I測定については平成15年から定常運転を開始した。平成18年度からは外部利用者が利用可能な供用施設となり、多くの利用者によりさまざまな研究活動に利用されるようになっている。本講演では、平成21年度のJAEA-AMS-MUTSUの現状を報告する。平成21年度の試料測定数は、$$^{14}$$C測定を480試料、$$^{129}$$I測定を677試料測定した。この測定数は、平成20年度より712試料少なかった。測定数の減少は、制御システムの更新により、約1.5か月間、加速器を停止させたこと、検出器のアンプの故障により、数か月間、$$^{14}$$C測定が不可能であったことによるものである。現在は、問題も解消し、$$^{14}$$C及び$$^{129}$$Iともに順調に測定している。

論文

Preliminary result of dissolved organic radiocarbon in the western North Pacific Ocean

田中 孝幸; 乙坂 重嘉; 脇田 昌英*; 天野 光*; 外川 織彦

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 268(7-8), p.1219 - 1221, 2010/04

 被引用回数:9 パーセンタイル:54.21(Instruments & Instrumentation)

海水中溶存有機炭素(DOC)は、地表面で最大の有機炭素貯蔵庫であり、大気中二酸化炭素量に匹敵する量の炭素が存在する。この量的な重要性により、DOCの動態は地球の炭素循環を考えるうえで重要な課題となっている。DOCの動態を研究するうえで、時間軸を与え得る溶存有機炭素中放射性炭素(DO$$^{14}$$C)が非常に有用であるが、測定の困難さから、世界的に見てもデータ数が極めて少ない。本研究の対象海域である西部北太平洋は、深層大循環の終点、高生物生産の海域であるという観点から、海洋炭素循環において大きな役割を担っている。しかし、西部北太平洋におけるDO$$^{14}$$Cのデータはこれまで、全く測定されていない。本研究では、炭素循環において重要海域である西部北太平洋で、世界に先駆けてDO$$^{14}$$Cの鉛直分布を得ることに成功した。

論文

$$^{14}$$C同位体比からみた日本海における粒子状物質の輸送過程

乙坂 重嘉; 田中 孝幸; 皆川 昌幸*

JAEA-Conf 2010-001, p.113 - 117, 2010/03

日本海東部とそこに流入する河川で採取した粒子試料(懸濁粒子,沈降粒子,堆積物)について、有機物を構成する安定炭素($$^{13}$$C)及び放射性炭素($$^{14}$$C)の同位体比を測定し、同海域における粒子状物質の動態を議論した。得られた結果から、(1)沈降粒子中の$$^{13}$$C同位体比と$$^{14}$$C同位体比の関係は、海水柱内での有機物の変質の程度(数日から数年)を示すこと、(2)懸濁物や堆積物中のそれは、海水中での移動時間(数年から数千年)を示すことがわかった。日本列島に近い4観測点の堆積物中の$$^{14}$$C同位体比は、陸棚縁辺(観測点に至近の200m等深線)からの水平距離とともに減少しており、この$$^{14}$$C同位体比の減少を粒子輸送時の$$^{14}$$Cの放射性壊変によるものと仮定すると、同海域の底層における沿岸-海盆間での物質の水平輸送速度は約200m/年であると見積もられた。

論文

むつタンデトロンAMSによる$$^{14}$$C測定の高度化; 少量化への試み

田中 孝幸; 甲 昭二; 木下 尚喜; 山本 信夫

JAEA-Conf 2010-001, p.122 - 125, 2010/03

分子量分画や化学分画による物質の動態研究において、加速器質量分析(AMS)による放射性炭素測定を利用する研究が始まっている。分画の結果として、AMSに必要な試料量の少量化が進んでいる。今後、ますますこの傾向は強くなっていくと予想される。しかし、原子力機構むつ事務所が所有するAMS(JAEA-AMS-MUTSU)は、現在、約2mgの炭素量が必要であり、少量化の傾向に遅れている。そこで、JAEA-AMS-MUTSUでの放射性炭素測定に必要な試料の少量化を試みる。本研究では、AMS測定の際に、試料であるグラファイトを圧着するターゲットピースの形状及び圧着時に必要な器具について改良した。その結果、JAEA-AMS-MUTSUで約0.5mgの炭素量でも放射性炭素測定が可能であることを示した。

論文

タンデトロンAMS利用の現状と施設利用料金改定について

山本 信夫; 木下 尚喜; 甲 昭二; 田中 孝幸

JAEA-Conf 2010-001, p.88 - 91, 2010/03

日本原子力研究開発機構むつ事務所のタンデトロン加速器質量分析装置(JAEA AMS MUTSU:High Voltage Engineering Europa製Model 4130-AMS)は、最大加速電圧3MVのタンデム型加速器と炭素及びヨウ素同位体比測定用の2本のビームラインから構成されている。炭素とヨウ素の定常測定はそれぞれ平成11年12月,平成15年5月から開始され、平成17年度までは海洋環境における放射性核種の移行挙動にかかわる研究等におもに利用されてきた。平成18年度からは共用施設となり、原子力機構内外の種々のテーマでの測定に利用されている。本稿では、JAEA AMS MUTSUの利用の現状と平成22年度からの施設利用料金改定について報告する。

論文

むつタンデトロンAMS運転の現状2008-2009

甲 昭二; 木下 尚喜; 田中 孝幸; 山本 信夫

JAEA-Conf 2010-001, p.126 - 129, 2010/03

日本原子力研究開発機構(JAEA)青森研究開発センターむつ事務所に設置されている加速器質量分析装置は、オランダHigh Voltage Engineering Europa社製で1997年に導入された。このAMSは3MVのタンデム型静電加速器に炭素同位体比及びヨウ素同位体比測定用の専用ビームラインが取り付けられている。2006年4月にAMSの施設共用が開始され、稼働率は年々上昇し、2009年には総運転時間が2万時間を超えた。本報告では、2008年4月から2009年9月までのAMSの運転状況や故障等をまとめる。また、2009年6月から7月に行われたAMS運転制御システムの更新について報告する。

論文

八甲田カルデラ内のCO$$_{2}$$ガス穴に生育するブナの年輪中$$^{14}$$C濃度

堀内 一穂*; 千葉 拓児*; 星野 安治*; 大山 幹成*; 田中 孝幸; 天野 光*

JAEA-Conf 2010-001, p.71 - 74, 2010/03

世界有数の火山性CO$$_{2}$$ガス放出域として知られている青森県八甲田カルデラにおいて、ブナの年輪中$$^{14}$$C濃度へ及ぼす火山性CO$$_{2}$$ガスの影響を調べた。ブナ試料$$^{14}$$C濃度は、同時代の大気$$^{14}$$C濃度と調和的に、1991年から2001年に向って減少する傾向があった。カルデラ内試料の$$^{14}$$C濃度はカルデラ外の対照試料より低い値を示し、年輪の$$^{14}$$Cを利用した化石CO$$_{2}$$ガスの局地的動態解明への可能性を示す結果となった。しかしながら、対照試料との差は最大で14‰であった。これは、火山性CO$$_{2}$$ガスが最大4.4ppm混入した結果である。この低い混入は、CO$$_{2}$$を吸収する樹幹が、火山性CO$$_{2}$$の放出孔より数メートル上空に存在することによると考えられる。

論文

日本海における$$^{14}$$Cの分布と輸送過程

乙坂 重嘉; 鈴木 崇史; 田中 孝幸

KURRI-KR-153, p.41 - 46, 2010/03

日本海における現在の人工放射性核種の分布は、特定の原子力施設・事象によって決定付けられたものではなく、グローバルフォールアウト等によって表面に供給された放射性核種が、独自の物質循環機構によって内部に運ばれた結果を示すものであると推測されている。しかしながら、その詳細な移行過程は不明な点が多い。本研究では、空間的に密な放射性炭素の分布から、海水流動に伴う人為起源放射性核種の移行過程を追跡することを目的として、日本海の81観測点において、1,300を超える海水試料中の放射性炭素分析を行った。分析を効率的に進めるため、少量の試料で分析が可能な加速器質量分析法を採用した。得られた結果から、(1)東シナ海からの供給,(2)対馬暖流による表層の南北輸送,(3)北西部海域における深層への輸送、といった移行過程が証明されたばかりでなく、日本海における人為起源放射性炭素量の見積もりが可能となった。

論文

JAEA-AMS-MUTSUにおける$$^{14}$$C測定の現状

田中 孝幸; 甲 昭二; 木下 尚喜; 山本 信夫

KURRI-KR-153, p.29 - 34, 2010/03

日本原子力研究開発機構青森研究開発センターにある加速器質量分析装置(JAEA-AMS-MUTSU)は、1997年に設置され、放射性炭素については、1999年から定常運転を開始した。放射性炭素測定は、昨年度、1,193試料測定し、定常測定以来、8,809試料測定した。2006年度からは外部利用者が利用可能な共用施設となり、多くの利用者によりさまざまな研究活動に利用されるようになっている。JAEA-AMS-MUTSUの制御システムは、設置以来、Windows 3.1上で制御されているので、Windows 3.1と互換性のある交換部品の入手が困難となっていた。そこで、制御システムをWindows XPへと更新した。本講演では、JAEA-AMS-MUTSUの現状及び制御システムの更新について報告し、さらには、本年開発した溶存有機炭素中放射性炭素測定のための抽出法についても紹介する。

論文

$$^{14}$$C実験室間の比較研究; 名古屋大学と原子力機構むつAMSシステム

中村 俊夫*; 田中 孝幸; 甲 昭二; 太田 友子*

名古屋大学加速器質量分析計業績報告書,21, p.159 - 165, 2010/03

AMSによる$$^{14}$$C年代測定の研究室間比較研究を名古屋大学と原子力機構で行った。使用した考古学試料は、2種類であり、山梨県韮崎市教育委員会より提供された。1つは、年代既知の炭化米であり、新府城跡から採取された。この試料は、武田勝頼が1582年に、織田・徳川連合軍との戦により、火を放ち落城させた際、炭化した米である。もう一方の試料は、宿尻第二遺跡より採取された桃の種子及びオニグルミの殻の炭化物である。これらの試料での2研究室におけるAMSによる$$^{14}$$C年代測定の結果は、統計誤差内でよく一致していた。また、年代既知の炭化米の較正年代は、新府城が落城した年代と一致していた。

報告書

Establishment of database for Japan Sea parameters on marine environment and radioactivity (JASPER), 2; Radiocarbon and oceanographic properties

乙坂 重嘉; 鈴木 崇史; 田中 孝幸; 伊藤 集通; 小林 卓也; 川村 英之; 皆川 昌幸*; 荒巻 能史*; 千手 智晴*; 外川 織彦

JAEA-Data/Code 2009-020, 27 Pages, 2010/02

JAEA-Data-Code-2009-020.pdf:2.45MB

原子力機構が実施した日本海海洋調査の最終成果物のひとつとして、日本海の海洋環境パラメータと放射性核種に関するデータベース(JASPER)の第1巻が2007年に公開された。第1巻では、代表的な人工放射性核種(ストロンチウム-90,セシウム-137及びプルトニウム-239,240)について、海水及び海底土中の濃度データが収録された。今回はその第2巻として、海水中の放射性炭素同位体比データと、栄養塩濃度(ケイ酸,リン酸,硝酸及び亜硝酸)を含む海洋学的指標(塩分,水温,溶存酸素濃度)のデータが公開される。この第2巻には、現時点で20,398データレコードの登録があり、その内訳は、放射性炭素が1,660データ,水温が2,695データ,塩分が2,883データ,溶存酸素濃度が2,109データ,栄養塩濃度が11,051データである。このデータベースは、人工放射性核種による日本海の汚染状況の継続的な監視,日本海内の生物地球化学的循環,数値シミュレーションモデルの開発検証の各分野において強力なツールとなることが期待される。

論文

JAEA-AMS-MUTSUの現状; 2008-2009

鈴木 崇史; 乙坂 重嘉; 田中 孝幸; 甲 昭二; 木下 尚喜; 山本 信夫

第22回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.107 - 110, 2010/01

日本原子力研究開発機構むつ事務所のタンデトロン加速器質量分析装置(JAEA-AMS-MUTSU: High Voltage Engineering Europa製Model 4130-AMS)は、最大加速電圧3MVのタンデム型加速器と炭素及びヨウ素同位体比測定用の2本のビームラインから構成されている。炭素とヨウ素の定常測定はそれぞれ平成11年12月,平成15年5月から開始され、これまで海洋環境における放射性核種の移行挙動にかかわる研究等におもに利用されてきた。平成18年度からは共用施設となり、原子力機構内外の種々のテーマでの測定に利用されている。本稿では、平成20年度の運転状況と測定データのクオリティの確認結果について報告する。

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