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羽毛田 直樹*; 横山 啓一; 田中 宏昌*; 工藤 博司*
Journal of Molecular Structure; THEOCHEM, 577(1), p.55 - 67, 2002/01
金属化合物やクラスターの電子状態を調べる目的で、リチウム原子が過剰に含まれるフッ化物クラスターLiF(n=2-5) の構造と電子構造を理論計算により求めた。その結果、過剰電子が分子全体に非局在化して分布することができるのはn=2のときだけであり、nが3以上では過剰電子が特定の部位に局在化して金属的電子状態が消失することがわかった。このことは、すでに研究されているLi(OH)クラスターに比べて、LiFクラスターではイオン結合性が強いことを示唆している。また、末端リチウム原子の数とイオン化エネルギーの相間がLi(OH)の場合と類似していることが示された。
横山 啓一; 田中 宏昌*; 工藤 博司*
Journal of Physical Chemistry A, 105(17), p.4312 - 4315, 2001/04
被引用回数:23 パーセンタイル:58.82(Chemistry, Physical)金属元素が作る化学結合の電子論的な理解を深めるために、超リチウム化分子LiOの構造と結合について理論と実験の両面から調べた。レーザーアブレーションと超音速分子線を組み合わせた光イオン化飛行時間型質量分析装置によりLiOのイオン化効率曲線を高精度に測定した結果、イオン化閾値から約0.8eVの幅に渡ってイオン化効率が直線的に増加していることを見いだした。量子化字計算から予想された構造ではこの直線的増加を説明できないことが示された。代わって4つの構造異性体の間に同時に存在確率のある不定形な分子構造が導かれた。理論的にもこれを支持するポテンシャルエネルギー曲面が描かれた。超リチウム化分子の構造を実験的に明らかにしたのは本報文が最初である。
田中 宏昌; 横山 啓一; 工藤 博司*
Journal of Chemical Physics, 114(1), p.152 - 159, 2001/01
被引用回数:5 パーセンタイル:15.26(Chemistry, Physical)レーザーアブレーションした金属リチウムと水蒸気との反応により生成した過剰なリチウムを有するLi(OH)(n=2-5)クラスターについて、光イオン化効率曲線(IEC)を測定した。実測したIECはイオン化におけるフランク-コンドン因子をもとにしたシミュレーションでよく再現できた。両IECの比較から、測定にかかったLi(OH)クラスターの構造が密度汎関数法を用いた理論計算から得られた最安定構造と一致することがわかった。
横山 啓一; 羽毛田 直樹*; 田中 宏昌*; 工藤 博司*
Chemical Physics Letters, 330(3-4), p.339 - 346, 2000/11
被引用回数:63 パーセンタイル:86.73(Chemistry, Physical)金属クラスター・化合物の特殊な化学結合の電子論的な理解にむけて、超リチウム化分子LiF及びLiFクラスターのイオン化エネルギーを測定した。量子化学計算の結果と比較することにより、n=3のクラスターサイズにおいて、すでに金属的電子状態から絶縁体的電子状態への転位が起こっていることを明らかにした。
田中 宏昌*; 横山 啓一; 工藤 博司*
Journal of Chemical Physics, 113(5), p.1821 - 1830, 2000/08
被引用回数:15 パーセンタイル:43.24(Chemistry, Physical)レーザーアブレーション実験で見いだした過剰なリチウムをもつLi(OH)(n=2-5)について、理論計算により安定構造とイオン化エネルギーを調べた。n=2及び3では過剰電子がすべてのリチウム原子に非局在化した超リチウム化結合的な電子構造が、n=4及び5では過剰電子が特定部位に局在化した分離型の電子構造が最安定となる。イオン化エネルギーは構造に強く依存し、1個の酸素原子とのみ結合した末端リチウム原子の数により異性体を3種類に分類することができる。この依存性は過剰電子1個を有する最高被占軌道(SOMO)の特徴を強く反映する。
横山 啓一; 羽毛田 直樹*; 橋本 雅史; 古川 勝敏; 田中 宏昌*; 工藤 博司*
Chemical Physics Letters, 320(5-6), p.645 - 650, 2000/04
被引用回数:36 パーセンタイル:72.25(Chemistry, Physical)理論的に存在が予測されていた超原子価分子のLiFを実験的に観測することに初めて成功した。フッ化リチウムと窒化リチウムの混合物をターゲット材としたレーザーアブレーション-光イオン化質量分析法によりLiFイオンを検出し、イオン化用レーザーの出力依存性からLiFが中性のLiF分子から生成していることを確認した。