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町田 昌彦; 小山 富男*; 田中 秋広*; 立木 昌
Physica C, 331(1), p.85 - 96, 2000/03
被引用回数:37 パーセンタイル:82.46(Physics, Applied)異方性の高い高温超伝導体が示す固有ジョセフソン効果は、従来の人工的に作製されたジョセフソン接合と違い特有の新しい現象を示すことが知られている。これらの現象に対しては、これまでに現象論的モデルとそれによる現象論的解釈が与えられているに過ぎないため、どこまで現象論的解釈が妥当なのか、あるいは、どのような電子の量子力学的ダイナミクスにより、固有ジョセフソン効果が発現するのかといった最も基礎的な問題が解決されていない。本論文では、これらの問題に答えるため、電子に対する経路積分法から出発し、量子力学的自由度を経路積分することで、現象論的運動方程式の基礎づけを行うと同時にこの系に特有に現れる縦ジョセフソンプラズマについての微視的解釈を与えた。
町田 昌彦; 小山 富男*; 田中 秋広*; 立木 昌
Physica C, 330(1-2), p.85 - 93, 2000/03
被引用回数:116 パーセンタイル:95.94(Physics, Applied)高温超伝導体の単結晶は、層状構造を示し、原子スケールの超伝導層と超伝導特性を示さないブロック層とから構成される多層膜超伝導体である。特に、ブロック層が絶縁体である物質では、単結晶は、自然にジョセフソン接合の積層列を与え、応用上、非常に有利な条件を有していることが知られている。本論文では、このジョセフソン接合列が磁場下でどのような電磁レスポンスを与えるかを数値シミュレーションし、その結果、ジョセフソン磁束量子と横プラズマモードが結合して、電磁波の超放射状態が現れることを示した。この結果は、正に磁束量子を直流電流の下で運動させて、電磁波のレーザー発振を可能にさせるという新しい高温超伝導体の応用例を基礎づけ、提案するものである。
田中 秋広*; 町田 昌彦
Physica C, 313(1-2), p.141 - 147, 1999/00
被引用回数:1 パーセンタイル:8.71(Physics, Applied)最近、S波超伝導体の磁束渦系のダイナミクスにおいて、断熱的運動に伴って生じるベリー位相の考え方に基づく議論が盛んである。われわれは、通常その議論の基礎として用いられてきた経路積分法における勾配展開法の利用を避け超流動ヘリウムIIIにおいて用いられたより厳密な計算法を使って、磁束運動に対応したベリー位相を含む作用を求めた。この結果は、これまで得られている非常に大きなマグナス力を与える作用と違い、通常観測されている程度の小さなマグナス力を支持するものである。
田中 秋広*; 町田 昌彦
Physical Review Letters, 81(8), p.1746 - 1747, 1998/08
被引用回数:1 パーセンタイル:44.08(Physics, Multidisciplinary)最近、Wang,Z.は、多層層状量子ホール状態における相図の研究を行い、その結果をフィジカル・レビュー・レター誌に発表している。この論文は、この記事に対するコメントであり、彼の解析的計算に対し、より注意深い取り扱いが必要であると指摘し、さらにそれがもたらす物理的意味について言及するものである。Wangは、エッヂ状態のネットワークモデルから出発し、非線形シグマモデルを取り扱い、繰り込み群の手法を用いて、多くの興味深い重要な物理を指摘している。しかしながら、非線形シグマモデルへの写像における、トポロジカル項の存在は、より注意深い取り扱いが必要であり、主要な物理的結果に対し大きな影響を及ぼすものと考えられる。また、この研究により、様々な場面において出会う渦や欠陥等のトポロジカルな実体に対するより厳密な取り扱いが可能となる。
田中 秋広*; 町田 昌彦
Journal of the Physical Society of Japan, 67(3), p.748 - 751, 1998/03
被引用回数:5 パーセンタイル:58.17(Physics, Multidisciplinary)最近、カイラル異常の概念が凝縮系の物理に重要な知見をもたらしている。例として、共役結合したポリマーにおけるソリトンの分数電荷、電荷密度波のダイナミクス、そして、超流動及び超伝導におけるボルテックスのダイナミクスが挙げられる。本論文では、このカイラル異常が主要な役割を果たす一次元電子系に着目する。この問題は、永長と押川らにより既に研究され出版されていたが、我々は、カイラル異常から生じる藤川ヤコビアンがどのようにして一次元ハバードモデルのトポロジカル項に寄与するかを厳密に調べた。その結果、これまでの定式化は変更される必要があるだけでなく、我々の結論は、非アーベリアンボゾン化法による結果と一致することが示された。この手法のスピン・パイエルス系への拡張も議論される。
町田 昌彦; 立木 昌*; 小山 富夫*; 高橋 三郎*; 田中 秋広*
Advances in Superconductivity IX, 0, p.493 - 498, 1996/00
異方性の大きいBi系超伝導体(Bi-2212)で最近観測されてきたジョセフソン・プラズマ共鳴吸収の温度依存性を説明するため、時間依存のギンツブルク・ランダウ方程式を用いた数値シミュレーションを行った。実験条件を再現するため、シミュレーションでは熱揺らぎ、点及び柱状欠陥、磁場勾配等を含めて行った。その結果、点欠陥及び磁場勾配が共存する系ではプラズマ振動数が温度減少と共に減少するような振る舞いが観測される一方、柱状欠陥の導入は、磁束融解線以上でプラズマ振動数を増加させる働きがあることが分かった。
町田 昌彦; 立木 昌*; 小山 富夫*; 高橋 三郎*; 田中 秋広*
Proc. of 2nd Japan-Central Europe Joint Workshop on Modelling of Materials and Combustion, 0, p.1 - 4, 1996/00
層状高温超伝導体において、磁束の運動がいかにして超伝導ギャップ以下のエネルギーを持つプラズマを励起するかを調べた。磁束の運動方程式とロンドン方程式を結合させたマックスウェル方程式の両方を同時に数値的に解き磁束ダイナミクスと超伝導体内の電磁場を解析する。その結果として、C軸平行の輸送電流及びC軸垂直の磁場の条件下で、運動する磁束の速度は、一定の磁束フロー速度と振動する成分の2つに分けられることを見い出した。振動成分は、主に超伝導プラズマとの相互作用により生じ、また、励起されるプラズマのパワーは、高温超伝導体において可能な条件下で非常に大きくなることがわかった。