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報告書

308系溶接金属及び9Cr系鋼鍛造材継手の高温強度試験(1)

木村 征二*; 田村 広治*; 佐藤 恭*; 三浦 康公*; 武田 祥一*; 谷田部 広志*

PNC TJ9124 88-002, 164 Pages, 1988/07

PNC-TJ9124-88-002.pdf:6.83MB

高速増殖炉実証炉構造材料の選定に必要な材料データの拡充及び材料健全性確認を目的として、オーステナイト系ステンレス鋼用308系TIG及びSMAW溶接金属並びに9Crけい鍛造材溶接部について各種高温強度試験を実施した。高温強度試験として、308系溶接金属については、引張試験、クリープ試験、低サイクル疲労試験、クリープ疲労試験及びリラクセーション試験を、また、9Crけい鋼鍛造材溶接部については、引張試験、クリープ試験、クリープ破断試験及びクリープき裂進展試験を実施し、以下のことを明らかにした。1.308系TIG及びSMAW溶接金属の引張試験の結果、各温度条件で0.2%耐力は母材特性より相当高いが、引張強さは在来の母材並びに溶接継手と同等である。クリープ強度は、在来母材の平均値と同等以上の強度を有する。低サイクル疲労強度は、母材の特性と同等である。さらにリラクセーション特性を明らかにした。以上の諸特性は、「高速原型炉高温構造設計指針材料強度基準等」による母材の許容値を十分満足する。2.Mod.9Cr-1Mo鋼鍛造材溶接部の引張試験の結果、溶接金属の強度は在来のデータと同等であり、また、溶接継手の強度は母材と同等であること、一方、クリープ強度については溶接金属及び溶接継手ともに在来のデータと同等であることを明らかにした。さらに、Mod.9Cr-1Mo鋼鍛造材溶接部のクリープき裂進展特性を明らかにした。

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