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中島 健次; 川北 至信; 伊藤 晋一*; 阿部 淳*; 相澤 一也; 青木 裕之; 遠藤 仁*; 藤田 全基*; 舟越 賢一*; Gong, W.*; et al.
Quantum Beam Science (Internet), 1(3), p.9_1 - 9_59, 2017/12
J-PARC物質・生命科学実験施設の中性子実験装置についてのレビューである。物質・生命科学実験施設には23の中性子ビームポートがあり21台の装置が設置されている。それらは、J-PARCの高性能な中性子源と最新の技術を組み合わせた世界屈指の実験装置群である。このレビューでは、装置性能や典型的な成果等について概観する。
淡路 智*; 難波 雅史*; 渡辺 和雄*; 甲斐 英樹*; 向田 昌志*; 岡安 悟
Journal of Applied Physics, 111(1), p.013914_1 - 013914_4, 2012/01
被引用回数:24 パーセンタイル:69.68(Physics, Applied)軸に対して傾いた円柱状欠陥を含むErBaCuO薄膜の低温高磁場下での臨界電流密度の軸相関ピン止めの影響をトランスポート法と不可逆磁場特性Bから調べた。マッチング磁場より大きな高磁場下では温度を下げると臨界電流密度に対する相関ピンの寄与は著しく減少する。低温においてはマッチング磁場の存在が相関ピンのピン止め力に対する寄与を制限する、というのは最大ピン止め力における相関ピンとランダムピンの比率は不可逆磁場Bの逆数に比例するからである。このことは低温強磁場での相関ピンの効率の低さは、高い不可逆磁場と低いマッチング磁場の結果であることを意味している。低温高磁場での臨界電流密度の改善を行うためにはマッチング磁場の増大を計るかあるいは同じことであるが、強いランダムピンの導入が有効である。
淡路 智*; 難波 雅史*; 渡辺 和雄*; 伊藤 俊*; 青柳 英二*; 甲斐 英樹*; 向田 昌志*; 岡安 悟
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 21(3), p.3192 - 3195, 2011/06
被引用回数:5 パーセンタイル:33.82(Engineering, Electrical & Electronic)重イオン照射したEr123薄膜の磁束ピン止め特性を(, , )特性として詳細に調べた。B//cの曲線でマッチング磁場がc軸平行で0.3テスラとc軸から傾けたときは1.7テスラに相当するときに2つのピークが観測された。さらに()で=0(B//c)のときのピークは、円柱状欠陥によるピン止めに起因するが、磁場増加に伴い一旦減少するが不可逆磁場近傍では増大するようになる。c軸相関のピン止め中心とランダム分布のピン止め中心が協調して働いているモデルを用いると(B)の二重ピーク構造やの角度依存性を説明できることがわかった。
甲斐 哲也; 関 正和; 植野 英樹; 木下 秀孝; 大都 起一; 勅使河原 誠; 粉川 広行; 春日井 好己
no journal, ,
J-PARC核破砕中性子源の水銀循環系では、さまざまな放射性核種が生成される。水銀ターゲット容器交換等、系を大気に開放する必要がある作業では、揮発性であるトリチウム(半減期12年)とXe-127(半減期36日)の放出を抑制する必要がある。このため、ヘリウムガスフラッシングにより系内を浄化するが、これに伴う大量の廃棄ガスの処理が課題となっている。そこで、廃棄ガスからXe-127を除去することを目的とした試験を行った。この結果、液体窒素で冷却した活性炭トラップを用いて、Xe-127の濃度を6時間で1/100まで減少させることに成功した。また、活性炭トラップを100Cまで昇温し、Xe-127を脱離させることに成功した。本試験の結果により、冷却活性炭トラップを用いて廃棄ガス中のXe-127を十分に除去できることが確認された。
甲斐 哲也; 内田 敏嗣; 木下 秀孝; 関 正和; 植野 英樹; 羽賀 勝洋; 粉川 広行; 涌井 隆; 直江 崇; 高田 弘
no journal, ,
J-PARC核破砕中性子源施設では、2014年夏に水銀ターゲット容器からの照射後試験(PIE)試料片切出し、及び容器交換作業を行った。容器内に生成・蓄積したトリチウムは、作業前にヘリウムを注入しこれを気体廃棄物処理設備に引き込むフラッシングを行っても十分に回収できず、容器が大気開放された時に設計目標の放出管理値に近い量が排気される懸念があった。対策として、大気開放時には気体廃棄物処理設備でガス引込運転を行い、水銀循環系の内部へ向かう気流を形成し、外部への放射性ガスの放出を抑制した。この結果、PIE試験片切出作業における放射性ガス放出量を、2011年に行った気流制御を伴わない同作業と比較して、1/6程度に留めることができた。今回の累積ビーム照射量を考慮すると、気流制御による実質的な抑制効果は1/30程度と評価できる。また、ターゲット容器交換作業(2011年にも気流制御を実施)では、使用済ターゲット容器配管に閉止栓をすることや、合理的な気流制御を行った結果、放出量は累積ビーム照射量の比から推定した量の7割程度となった。この一連の作業により、放射性ガスの放出量を、施設計画時の設計目標値を下回るように制御する手法の見通しを得た。