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論文

Responses of the salt chemotaxis learning in ${it C. elegans}$ mutants to microbeam irradiation

坂下 哲哉; 鈴木 芳代; 服部 佑哉; 池田 裕子; 武藤 泰子*; 横田 裕一郎; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 白井 花菜*; 小林 泰彦

JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 74, 2015/03

昆虫・哺乳動物等を用いた実験から、放射線被ばくにより学習障害等の神経系への影響がもたらされることが示唆されている。我々は、神経系を研究するためのモデル生物として知られる線虫を用いて、化学走性学習が、特定の条件下においてのみコバルト60$$gamma$$線照射の影響を受けることを明らかにした。しかし、線虫のどの部位における放射線応答が、化学走性学習行動の変化を誘導するかは明らかでない。そこで、我々は、炭素イオンマイクロビームを用いて、線虫の化学走性学習に対する直接的な放射線の影響部位を明らかにすることを目的とした。マイクロビーム照射技術は、細胞あるいは組織レベルでの直接的な放射線の影響を調べるための有効なツールとして知られている。本報告では、2つの線虫変異体(${it gpc-1}$, ${it daf-2}$)に対して、マイクロビームの局部照射を行った結果について報告する。

論文

Evaluation of the relative biological effectiveness of carbon ion beams in the cerebellum using the rat organotypic slice culture system

吉田 由香里*; 鈴木 義行*; Al-Jahdari, W. S.*; 浜田 信行*; 舟山 知夫; 白井 克幸*; 加藤 弘之*; 坂下 哲哉; 小林 泰彦; 中野 隆史*

Journal of Radiation Research, 53(1), p.87 - 92, 2012/02

 被引用回数:8 パーセンタイル:42.05(Biology)

To clarify the relative biological effectiveness (RBE) values of carbon ion (C) beams in normal brain tissues, a rat organotypic slice culture system was used. The cerebellum was dissected from 10-day-old Wistar rats, cut parasagittally into approximately 600-$$mu$$m-thick slices and cultivated using a membrane-based culture system with a liquid-air interface. Slices were irradiated with 140 kV X-rays and 18.3 MeV/amu C-beams (linear energy transfer = 108 keV/$$mu$$m). After irradiation, the slices were evaluated histopathologically using hematoxylin and eosin staining, and apoptosis was quantified using the TdT-mediated dUTP-biotin nick-end labeling (TUNEL) assay. Disorganization of the external granule cell layer (EGL) and apoptosis of the external granule cells (EGCs) were induced within 24 h after exposure to doses of more than 5 Gy from C-beams and X-rays. In the early postnatal cerebellum, morphological changes following exposure to C-beams were similar to those following exposure to X-rays. The RBEs values of C-beams using the EGL disorganization and the EGC TUNEL index endpoints ranged from 1.4 to 1.5. This system represents a useful model for assaying the biological effects of radiation on the brain, especially physiological and time-dependent phenomena.

論文

Development of the irradiation method for the first instar silkworm larvae using locally targeted heavy-ion microbeam

深本 花菜; 白井 孝治*; 佐方 敏之*; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 和田 成一*; 柿崎 竹彦; 志村 幸子*; 小林 泰彦; et al.

Journal of Radiation Research, 48(3), p.247 - 253, 2007/05

 被引用回数:17 パーセンタイル:47.82(Biology)

本研究では、これまで不可能だった孵化直後の蚕幼虫に対する重イオンビームの局所的な照射方法を新たに開発し、特徴的な皮膚形態の発現過程に介入することによって、発生・変態時における形質発現過程をラジオマイクロサージャリ技術を用いて解析することを可能にした。具体的には、幼虫の大きさの穴を開けた薄いアルミニウムプレート内に虫を入れ、上下をフィルムで挟むことによって固定し、体長約2mmの孵化直後幼虫の特定部位に重イオンマイクロビームを局部照射する方法を考案した。この方法を用いて、蚕の突然変異の一系統であるコブ突然変異個体のコブ形成予定領域に対して照射を行った。この幼虫は4齢頃になると斑紋部がコブ状に突出するが、孵化直後にはまだ形成していない。照射後の幼虫を飼育したところ炭素イオン250Gyの以上の線量で、半数以上の幼虫のコブが欠失した。また、120Gyでは5.6%の幼虫にのみコブの欠失が認められたことから、コブ欠失の閾値が120Gyと250Gyの間にあることが示唆された。今回新たに可能になった孵化幼虫への局部照射法は、発生・変態時におけるさまざまな組織を対象とした研究に役立つと考えられる。

論文

脳正常組織の放射線感受性に関する研究

鈴木 義行*; 吉田 由香里*; 白井 克幸*; 浜田 信行*; 水井 利幸*; 野田 真永*; 舟山 知夫; 坂下 哲哉; 小林 泰彦; 白尾 智明*; et al.

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 107, 2007/02

Damage to normal brain tissue caused by irradiation has not been studied in detail. In this study, we investigated the effect of X- and $$^{12}$$C-irradiation on cultured normal neurons (immature and mature) and cultured organotypic brain slice tissues. The radiosensitivity of immature neurons was significantly higher than that of mature neurons. The effect of $$^{12}$$C-irradiation on immature neurons was about 6 times higher than that of X-irradiation. In organotypic slice culture, X- and $$^{12}$$C-irradiation induced the remarkable morphological change, especially, in the external granule cell layer. The effect of $$^{12}$$C-irradiation was about 2 times higher than that of X-irradiation.

論文

Regeneration mechanism of hemopoietic organs in the silkworm, ${it Bombyx mori}$, after heavy-ion irradiation; Analysis by transplantation of the irradiated organs using a transgenic silkworm strain

木口 憲爾*; 白井 孝治*; 佐方 敏之*; 深本 花菜; 柿崎 竹彦; 和田 成一*; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 小林 泰彦

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 117, 2007/02

これまでに、カイコ幼虫の造血器官に重イオンビームを照射して機能破壊すると、その後、高い確率で再生し再び血球を生成することを報告したが、そのメカニズムには不明な点が多い。造血器官の再生には、照射を免れた器官内の造血幹細胞,体液中を循環している造血幹細胞、あるいはその両方が関与する可能性がある。そこで、重イオン照射を受けた造血器官の再生に関与する血球の由来を明らかにするため、オワンクラゲ緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子を組み込んだトランスジェニックカイコ体内への重イオン照射造血器官の移植実験を行った結果、重イオン照射造血器官の再生に体液中の循環血球が関与することが示唆された。

論文

Design Study of the Advanced Recycle System using Molten Salt

掛樋 勲; 白井 信行; 波多野 守; 梶谷 幹男; 米澤 重晃; 高橋 克郎

Proceedings of International Conference on Future Nuclear Systems (GLOBAL'97), 0 Pages, 1997/10

将来のあるべき核燃料リサイクルの姿を研究するため、炉(FBR)と核燃料リサイクルを一体として、日本のPUREX再処理システムおよびペレット加工システムを脱却した先進的核燃料リサイクルシステムの設計研究を行っている。この設計研究では、酸化物燃料を含めて、窒素物燃料、金属システムの構築と特徴を追求している。これらの研究成果について発表する。

報告書

先進的核燃料リサイクルシステムの設計研究(溶融塩を用いたリサイクルシステムの概念検討)

掛樋 勲; 波多野 守; 米澤 重晃; 河村 文雄; 白井 信行; 梶谷 幹男; 川合 努

PNC TN9410 97-015, 382 Pages, 1996/12

PNC-TN9410-97-015.pdf:12.32MB

社会の多様なニ-ズに対応できる技術の可能性を追求する先進的核燃料リサイクルシステムを構築することを目的として設計研究を行っている。本報告書は、先進的核燃料リサイクルシステムの概念検討について、経過報告をまとめたものである。概念検討では、先進的核燃料リサイクルシステムの概念構築とシステム構築に必要な研究開発課題を検討している。システムの基本となる概念は、従来のPUREX再処理法、ペレット加工法の概念を脱却する溶融塩を用いたリサイクルシステムである。検討した内容は、主に以下のことである。1)窒化物プロセス(Cd陰極法利用の成立性) 2)低融点溶融塩(ALCL3+有機塩の適用性) 3)脱被覆法(乾式熱処理法の利点) 4)電解中核種挙動(ヨウ素の挙動、FP塩化物の揮発性、塩素化・電解中の核種挙動) 5)溶融塩電解槽の臨界計算 6)オフガス処理系統図の作成 7)機器概念図の作成(カソードプロセッサ、振動充填) 8)高レベル廃棄物量の算定 9)燃料の品質(リサイクル燃料のFP混入量) 10)ロボットハンドリングシステムの概念検討 11)先進的核燃料リサイクルシステムの意義についてまとめた。今後、システム概念の提案、研究開発課題の摘出、実行プログラム(案)の作成を行ってまとめる予定である。

論文

High-power and long-pulse gyrotron development in JAERI

春日井 敦; 坂本 慶司; 恒岡 まさき; 前原 直; 永島 孝; 今井 剛; 假家 強*; 岡崎 行男*; 白井 信行*; 岡本 正*; et al.

Fusion Engineering and Design, 26, p.281 - 286, 1995/00

 被引用回数:7 パーセンタイル:59.2(Nuclear Science & Technology)

大型トカマクの核融合実験装置では、ECHとして周波数100GHz帯、全体で20MW程度の高周波電力が必要となり、1本あたり1MW以上、高効率、連続動作可能な発振器が不可欠である。このため原研ではミリ波帯のジャイロトロンの開発を進めている。すでに120GHz、460kW-0.1秒のジャイロトロンの開発に成功しているが、今回世界のトップレベルである110GHz、出力500kW級、1秒以上の発振が可能なモード変換器内蔵型ジャイロトロンを開発した。実験では2msecの短パルスで550kWの最大出力が得られ、長パルス動作では1.3秒-410kWを達成した。ほぼ設計通りの動作を確認し、今後の更なる長パルス、高効率化に対する知見が得られた。

論文

Development of a high power gyrotron for ECH of tokamak plasma

坂本 慶司; 恒岡 まさき; 前原 直; 春日井 敦; 藤田 秀男*; 菊池 正也*; 山本 巧; 永島 孝; 假家 強*; 岡崎 行男*; et al.

Proceedings of the 17th International Conference on Infrared and Millimeter Waves, p.188 - 189, 1992/00

トカマクプラズマの電子サイクロトロン加熱(ECH)を想定した100GHz帯大電力発振器であるジャイロトロンの開発の現状を発表する。120GHz,500kW,100ミリ秒の仕様を持つジャイロトロンの開発及び発振実験を行い、460kW,100ミリ秒の出力及び215kW,200ミリ秒の出力を達成した。また、さらに次のステップとしてパルス幅1秒、出力500kWの長パルス型ジャイロトロンを開発し、現在その発振実験を開始した。会議では、これらのトピックスを中心に、今後の原研におけるジャイロトロンの開発計画についても発表を行う予定である。

報告書

高速炉体系における拡散と輸送計算の定量的比較(BNWL-992の訳)

白井 信行*; 小林 節雄*

PNC TN241 69-39, 28 Pages, 1969/10

PNC-TN241-69-39.pdf:0.6MB

高速実験炉の燃料は昭和46年度のブランケット燃料集合体製造につづき,昭和47年度よりの炉心燃料集合体製造開始が予定されている。高速実験炉はわが国においてはじめての原子炉であり,現在まで計画されてきている原子炉と a) 高出力密度。 b)高使用温度。 c)冷却材がNaであること。 d) 高速中性子束の照射をうけること。 等の点で非常にことなる点がある。また高速実験炉は国産プロジェクトとして出来るだけ国産材料を使用することがのぞまれ,また予定されている。国産材料は上記のごとき高速炉条件での使用経験が皆無であるだけにこれらの材料の基本データを十分に把握し,高速実験炉の運転にそなえることが重要である。

報告書

高速実験炉主要設計項目の詳細検討

石川 寛*; 小林 節雄*; 白井 信行*

PNC TN241 69-37, 87 Pages, 1969/10

PNC-TN241-69-37.pdf:1.91MB

高速炉の炉心特性を,より高い精度で計算する為に,炉定数や計算法に対して,最近の測定データや理論を反映させて,改良,修正或いは開発といつた努力が精力的に続けられている。ここで検討した項目は,高速炉の重要な設計パラメータであるにも拘らず,計算精度上特に問題の多いものである。実験炉の設計は,炉定数としてABNセツトをベースにして,進められているので,ドツプラー係数については,最近の共鳴パラメータから種々の効果を考慮して炉定数化して評価し,ナトリウムボイド係数についてはHansen Roachセットを用いて評価した。制御棒反応度については,拡散計算に問題点があると予想される所から,ABH法(Amoyal Benoist Horowitz法)に基づく,非均質効果を考慮した取扱いと縮約断面積の重みのとり方について検討した。燃焼に関しては,第3次既念設計で採用したスキャッター方式が,核特性及び燃料の有効利用の上から適当なものであるかどうかを評価した。

報告書

高速実験炉燃料パラメータの変化に対する炉心核特性の変化

石川 寛*; 小林 節雄*; 東原 義治*; 白井 信行*

PNC TN241 69-40, 29 Pages, 1969/09

PNC-TN241-69-40.pdf:0.52MB

高速実験炉の炉心特性に及ぼす,燃料仕様パラメータの感度をサーバイしておくことは,設計作業を進める上で重要である。燃料仕様パラメータの内で,製作時点までに,多少の変更が予想されるものとして,pu同位元素比,puo2富化度,u235濃縮度と燃料ベレット密度を採り上げて検討評価した。更に,設計段階で生ずる構造仕様の変更にも対処する為に冷却材と構造材の容積比についても同様の検討をした。

報告書

高速実験炉主要設計パラメーターの相互比較

石川 寛*; 小林 節雄*; 白井 信行*

PNC TN241 69-07, 38 Pages, 1969/04

PNC-TN241-69-07.pdf:0.66MB

高速実験炉の第3次概念設計を原子力5社の協同作業で実施するに際し,炉心設計に必要な,核データ,断面積セツト,炉定数,設計計算コード等は各社独自の開発によるものを持つておられるので,この際客観的立場から,各社独自の方法を相互比較して,国産技術の現状を認識しておくことがナシヨナル・プロジエクトを,より効率よく推進させる上に効果的である。特に,高速炉に関する実験データおよび実務的経験を持たない我が国にとつては,この種の相互比較は,これから行なう高速実験炉設計データの信頼性をより確実にするためにも必要かつ重要な過程である。かかる見地から,日本原子力研究所により行われた高速実験炉の第2次概念設計の標準炉心を,本作業の共通対象モデルとして選び代表的な炉心設計パラメータを計算して頂いた。この報告は,原子力五社の協力によつて行なわれた計算結果と日本原子力研究所で計算された結果を,動力炉・核燃料開発事業団高速炉開発本部に於て,綜括的にまとめ,使用された断面積セツト,定数,計算法の相違による効果を相互比較して,各種設計パラメータのバラツキの程度を検討した。さらに,今後,高速炉の炉心設計に関して重点的に進めなければならない研究開発のテーマを提言した。

報告書

高速増殖炉設計コードのリスト

石川 寛*; 小林 節雄*; 白井 信行*

PNC TN241 68-18, 16 Pages, 1969/01

PNC-TN241-68-18.pdf:0.38MB

高速増殖炉炉心設計専門委員会において、高速炉の設計に関する原子力コードの基礎開発研究の必要性が認識され、現在、その基礎になる核データ、高速炉定数の整備、評価から開発作業が進行中である。原子力コード全般に関しては、日本原子力研究所をはじめ、各研究機関において、独自の開発研究が行われ、原子力コード委員会(原研)、原子力コード特別専門委員会(日本原子力学会)を中心としてその成果がまとめられている(わが国における原子力コードの現状、JAERI-MEMO 2997)。この報告は、これらの成果を基礎に、その後に開発、整備、修正および変更等が行われた高速炉原子力コードについて、動燃事業団、各種専門委員会の委員を通じて提出されたリストを編集したものである。その目的とする所は、ナショナルプロジェクトの一環として、高速増殖炉設計コード開発研究の基礎資料とすると共に、国内各研究機関の相互周知および相互活用を計り、プロジェクトを有効に進行させることである。

口頭

小脳培養切片におけるX線と炭素線の生物学的効果の比較

吉田 由香里*; 鈴木 義行*; 浜田 信行*; 白井 克幸*; 野田 真永*; Al-Jahdari, W. S.*; 舟山 知夫; 坂下 哲哉; 和田 成一*; 小林 泰彦; et al.

no journal, , 

小児の脳腫瘍に対する放射線治療は、高次脳機能の発達などにおいて晩期有害事象を生じる可能性が成人に比べ高いことが知られている。また、小児の脳腫瘍は小脳に発生することが比較的多く、小児の小脳における放射線、特に今後適応拡大が期待される重粒子線の影響を詳細に検討することは重要な課題である。しかしながら、重粒子線照射が小児の小脳に及ぼす影響については、現在までにほとんど研究されていない。そこで、脳切片培養標本を用いて小児の小脳組織及び神経細胞におけるX線及び重粒子線の生物学的効果について検討した。その結果、切片培養標本を用いた発達過程の小脳において、X線と炭素線は組織レベルで急性の形態異常を引き起こし、特にその影響は外顆粒細胞層に強く認められた。これら外顆粒細胞層の異常及び外顆粒細胞層の細胞死を指標とした場合のX線に対する炭素線の生物学的効果比は約2.0と推定された。

口頭

脳正常組織の放射線感受性に関する研究

鈴木 義行*; 白井 克幸*; 吉田 由香里*; 水井 利幸*; 清原 浩樹*; 野田 真永*; 石崎 泰樹*; 小澤 瀞司*; 中野 隆史*; 浜田 信行*; et al.

no journal, , 

脳正常組織の放射線に対する反応をラット胎児から摘出した培養正常脳神経細胞及び培養小脳切片の放射線に対する反応について検討した。ラット海馬より採取・培養した未熟神経細胞は、成熟神経細胞より放射線感受性が高く、神経細胞の成熟度により放射線感受性に違いがあることが確認された。またX線及び炭素線照射により培養小脳皮質の一部に発達異常が引き起こされ、特に発達中の小脳皮質に存在する外顆粒細胞層が照射による影響をもっとも受けやすく、層の異常拡大が認められた。この層拡大について測定したところ、小脳皮質外顆粒細胞層の異常拡大を指標とした場合のX線照射に対する炭素線照射のRBEは約2$$sim$$2.5と推定された。

口頭

重イオン照射造血器官の再生機構; トランスジェニックカイコを用いた造血器官移植実験による解析

佐方 敏之*; 白井 孝治*; 木口 憲爾*; 深本 花菜; 柿崎 竹彦; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 小林 泰彦

no journal, , 

これまでに、カイコ幼虫の造血器官に重イオンビームを照射して機能破壊すると、その後、高い確率で再生し再び血球を生成することを報告したが、そのメカニズムには不明な点が多い。造血器官の再生には、(1)照射を免れた器官内の造血幹細胞,(2)体液中を循環している造血幹細胞,(3)あるいはその両方、が関与する可能性がある。そこで、重イオン照射をうけた造血器官の再生に関与する血球の由来を明らかにするため、オワンクラゲ緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子を組み込んだトランスジェニックカイコ体内への重イオン照射造血器官の移植実験を行った結果、重イオン照射造血器官の再生に体液中の循環血球が関与することが示唆された。

口頭

Inhibition of abnormal proliferation of epidermal cells in the knobbed mutant silkworm larva by the heavy-ion microbeam irradiation

深本 花菜; 佐方 敏之*; 白井 孝治*; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 和田 成一*; 浜田 信行*; 柿崎 竹彦; 原 孝光*; 鈴木 芳代*; et al.

no journal, , 

蚕は、発生及び細胞分化を研究するための良い実験材料である。蚕のコブ突然変異${it K}$は幼虫背面の斑紋が瘤状に突出する。現在、コブの主な原因は真皮細胞が異常分裂して局所的に多層になるためと考えられるが、コブの形成時期など、不明な点が多い。発表者らがこれまでに行った蚕4齢幼虫のコブ形成領域への重イオン局部照射によって、この形質の顕著な抑制は認められなかった。そこで、外見上コブが形成されていない、孵化直後の幼虫への重粒子線局部照射を行い、コブ形質発現の抑制の有無を調べた。まず孵化幼虫の特定領域に限定して照射するため、孵化幼虫サイズの穴を多数有するアルミ板を作成し、その穴に孵化幼虫を入れ上下面にOHPフィルムを貼ることで、幼虫の動きを抑制した。孵化幼虫の、コブが将来形成される領域に炭素イオンマイクロビーム照射を行ったところ、コブ形質発現の消失が認められる個体は全照射個体の7割以上であった。またコブ消失部位では真皮細胞の異常分裂が抑制され、正常蚕の真皮細胞層と同じ1層のままであった。これらの結果から、コブ形質の発現及び形成が孵化直後には未だ完了していないことが明らかになった。

口頭

カイコ孵化幼虫真皮細胞への重イオンマイクロビーム照射によるコブ突然変異${it K}$の発現抑制

深本 花菜; 佐方 敏之*; 白井 孝治*; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 和田 成一*; 浜田 信行*; 柿崎 竹彦; 原 孝光*; 鈴木 芳代; et al.

no journal, , 

カイコは、発生及び細胞分化を研究するためのよい実験材料である。カイコのコブ突然変異${it K}$は幼虫背面の斑紋が瘤状に突出するもので、その主な原因は真皮細胞が異常分裂して局所的に多層になるためと考えられるが、コブ形質にかかわる遺伝子の発現がいつどこで発揮されるのかなど、不明な点が多い。これまでにカイコ4齢幼虫のコブ形成領域を重イオンで局部照射してもこの形質の顕著な抑制は認められなかった。そこで、外見上コブがまだ形成されていない、孵化直後の幼虫への重粒子線局部照射を行い、コブ形質発現の抑制の有無を調べた。まず孵化幼虫の特定領域に限定して照射するため、孵化幼虫にあわせたサイズの穴を多数有するアルミ板の幼虫固定板を作成し、その穴に孵化幼虫を入れ、上下面に透明なプラスチックフィルムを貼って幼虫の動きを抑制した。孵化幼虫の、コブが将来形成される領域に炭素イオン局部照射(LET=128keV/$$mu$$m, $$phi$$180$$mu$$m)を行ったところ、コブ形質発現の消失が認められる個体は全照射個体の7割以上であった。またコブ消失部位では真皮細胞の異常分裂が抑制され、正常カイコの真皮細胞層と同じ1層のままであった。これらの結果から、コブ形質を発現する細胞・領域の決定は孵化以前に既に完了していることが明らかになった。

口頭

培養ラット未熟神経細胞における、アポトーシスを指標とした炭素線の生物学的効果比に関する検討

鈴木 義行*; 白井 克幸*; 水井 利幸*; 浜田 信行*; 野田 真永*; 舟山 知夫; 吉田 由香里*; 小林 泰彦; 白尾 智明*; 中野 隆史*

no journal, , 

炭素線照射の正常神経細胞に対する影響については、現在までのところ報告が皆無である。今回、培養ラット未熟神経細胞を用い、炭素線照射により誘発されるアポトーシスを指標として、炭素線のX線に対する生物学的効果比について検討した。胎生18日目のラット海馬より神経細胞を採取し、Banker法にて6日間培養した後、X線0$$sim$$30Gy, 220MeV炭素線0$$sim$$10Gyを照射した。照射後12時間に4%パラフォルムアルデヒドで固定した後、DAPI及びTUNEL法にて蛍光染色し、放射線により誘発されるアポトーシスの頻度を計測した。非照射細胞におけるアポトーシスの頻度は26%であった。X線で10Gy及び30Gy照射された場合のアポトーシスの頻度は、それぞれ、28%, 37%で、炭素線で1, 3, 5, 10Gy照射された場合のアポトーシスの頻度は、それぞれ、30%, 39%, 36%, 47%であり、X線及び炭素線照射によりアポトーシスの頻度は線量依存的に増加した。また、炭素線の効果は、同線量のX線に比べ6.0倍強かった。すなわち培養ラット未熟神経細胞において、炭素線照射により線量依存的にアポトーシスの増加が見られ、炭素線のX線に対する生物学的効果比は6.0であった。

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