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石垣 将宏; 白井 宏一郎*; 安達 静子*; 石井 克哉*
AIP Conference Proceedings 1474, p.295 - 298, 2012/09
本研究では、熱音響現象の基礎的なダイナミクスを理解するため、熱音響自励振動(Taconis振動)の安定性について数値シミュレーションを用いて解析を行った。対象とする系は、両端を閉じた2次元矩形管及び円管とした。両端の管壁を高温、中央部分の管壁を低温になるような温度分布を与えた。その結果、2次元矩形管内のTaconis振動では、管内の温度境界層が薄い場合にヒステリシス現象が観測された。一方、温度境界層が厚い場合にはヒステリシス現象は観測されなかった。また軸対称円管においては、高温部と低温部の長さの比を0.3としたとき、基本モードと同様に2次モード及び不連続を伴う音響波が観測された。基本モードの定在波が発生する臨界温度比はRottによる理論解析と一致した。これらの解析から、これまで明らかになっていなかった、Taconis振動の種々の振動モードに対する安定性を明らかにすることができた。
白井 宏一郎*; 石井 克哉*; 石垣 将宏
no journal, ,
タコニス振動とは、低温部分と高温部分を持つ1本の細管内で生じる自励振動である。本研究では圧縮性Navier-Stokes方程式を用い、軸対称の管内で生じるタコニス振動の数値解析を行った。管の高温部と低温部の温度比が臨界値以上となったときに、管長を1/2波長とする定在波を観測した。本計算により得られた臨界温度比の値はRottの理論解析による値とほぼ一致した。
白井 宏一郎*; 石井 克哉*; 石垣 将宏
no journal, ,
管壁に温度差を与えることで気柱が自励振動を発生するタコニス振動の数値解析を行った。低温部と高温部の温度比が臨界値以上になったときに、閉管内で生じる自励振動を観測した。本研究では、これまで実験によってカオスなどが観測されている、低温部と高温部の長さの比が0.3のときに着目して解析を行った。その結果、3つのタイプの振動のモードを観測することができた。境界層が厚い領域では管の両端の圧力振幅が同位相で振動する2次モードの定在波が現れた。また境界層を薄くしていくと、温度比が小さい領域では1次モードが励起され、温度比の大きい領域では圧力の不連続面を伴った音波が観測された。本研究により、タコニス振動が生じているときの振動の分岐構造について明らかにすることができた。