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真木 紘一*; 今野 力
日本原子力学会誌ATOMO, 50(10), p.649 - 653, 2008/10
核融合反応で生成される中性子は、ダイバータや第一壁,ブランケット等を構成している材料と相互作用して、二次中性子や荷電粒子,線を発生する。このような中性子との相互作用では、標的原子核は反跳を受ける。反跳を受けた原子核と生成された荷電粒子は、その運動エネルギーを最終的には熱エネルギーとして放出する。これを格子原子的なミクロな視野で見ると、反跳エネルギーが格子の拘束エネルギーより大きい場合には、反跳を受けた原子核は格子配列を乱し、材料の損傷を引き起こす。ここでは、もう少し核反応の現場まで近づいて、核的な相互作用がどのようなメカニズムで、熱エネルギーとなって放出され、また材料に放射線損傷を与えるかを解説する。
岸田 則生*; 村田 徹*; 浅見 哲夫*; 小迫 和明*; 真木 紘一*; 原田 秀郎*; Lee, Y.*; Chang, J.*; 千葉 敏; 深堀 智生
AIP Conference Proceedings 769, p.199 - 202, 2005/05
光核反応に対する核データは、高エネルギー電子加速器の遮蔽設計及び高エネルギー線治療の分野に必要である。JENDL光核反応データファイルは、シグマ委員会の光核反応データ評価ワーキンググループによって整備された。われわれは多くの文献サーベイから、評価に必要な十分な実験データが圧倒的に不足しているので、光核反応データファイルを実験データのみから作成するのは困難であるという結論を得た。したがって、評価は統計模型核反応モデルの助けを借りて実施した。JENDL光核反応データファイルに格納される断面積データ等の物理量は、光吸収断面積,中性子,陽子,重陽子,三重陽子,He粒子,粒子の収量及び二重微分断面積,同位体生成断面積である。アクチノイド核種に対しては、これに光核分裂断面積を加える。格納されるHからNpまでの68核種に対する最大光子入射エネルギーは140MeVである。
渡辺 幸信*; 深堀 智生; 小迫 和明*; 執行 信寛*; 村田 徹*; 山野 直樹*; 日野 哲士*; 真木 紘一*; 中島 宏; 小田野 直光*; et al.
AIP Conference Proceedings 769, p.326 - 331, 2005/05
JENDL高エネルギーファイル(JENDL-HE)のために行われた核データ評価について概要を報告する。JENDL-HEには132核種に対する3GeVまでの中性子及び陽子入射断面積が格納される予定である。JENDL-HEの現在の版は、ENDF-6フォーマットにより、中性子全断面積,弾性散乱断面積及び角度分布,弾性散乱外断面積,粒子( He, , )生成断面積及び二重微分断面積,同位体生成断面積,核分裂断面積が格納されている。現在のところ、評価は実験データ及びモデル計算を用いて行われている。断面積計算には、ECIS96, OPTMAN, GNASH, JQMD, JAM等の種々のモデル計算コード及びTOTELA, FISCAL等の系統式を用いたコードを用いている。評価された断面積は、実験データ及び他の評価値と比較される。今後、提案された高エネルギー断面積データニーズにしたがって、整備を進める予定である。
佐藤 聡; 真木 紘一*
Fusion Engineering and Design, 65(4), p.501 - 524, 2003/07
被引用回数:8 パーセンタイル:49.89(Nuclear Science & Technology)トカマク型DT核融合炉の代表的な設計例においてブランケットは、メンテナンスや製作性等の観点から多数のモジュールに分割されている。隣り合うモジュール間には幅数cmのスリットが存在する。スリットからの中性子ストリーミングにより真空容器再溶接部のヘリウム生成量や超伝導コイルの核発熱率や照射損傷等が増加し、基準値以上になる懸念がある。本研究では、スリット幅,ブランケットの厚さ及び組成,真空容器の厚さ及び組成,再溶接部のホウ素濃度をパラメータとした真空容器や超伝導コイルの核的応答に対する3次元モンテカルロ法による感度解析を行い、それらを関数としたスリットストリーミングに対する核的応答の簡易的な近似式を導出した。また導出した近似式を基に、遮蔽設計基準値を満足させるための遮蔽構造のガイドラインを明らかにした。
柴田 圭一郎*; 真木 紘一*; 井上 多加志*; 花田 磨砂也; 奥村 義和; 山下 泰郎*
Fusion Engineering and Design, 51-52, p.357 - 362, 2000/11
被引用回数:1 パーセンタイル:12.1(Nuclear Science & Technology)ITERのNB装置は50MW,1MeVのDビームをプラズマに入射し、プラズマ加熱,電流駆動のほか、プラズマに回転力を与える。ビームは、NBダクト及び幅0.58m高さ0.915mの断面を有する斜入射水平ポートからプラズマに入射される。NBダクトをストリーミングした核融合中性子及び線により、加速管中のセラミックス絶縁材及び永久磁石等のNB構成機器が損傷を受ける。又、プラズマからの放射線照射によりNB構成機器が放射化される。そこで、今回の解析では、NB構成機器の核特性及び運転停止後のNB入射装置周囲の線量を二次元THIDAコードシステムにより求め、その計算精度を三次元モンテカルロMCNP-4Aを用いて評価した。ITER寿命中における絶縁材及び永久磁石の劣化は問題にならず、NB入射装置周囲の線量は40Sv/hとなり、人間による直接保守作業が可能であると考えられる。
真木 紘一*; 今野 力; 前川 藤夫; 前川 洋; 林 克己*; 山田 光文*
Fusion Technology, 36(1), p.52 - 61, 1999/07
これまでの核融合炉の遮蔽設計では、安全側に見込んだ、いわゆる、安全ファクターを遮蔽計算値に乗じて遮蔽体の厚さを決定している。本論文では、遮蔽計算値の不確かさの起因カテゴリーを分析して遮蔽設計裕度を定義し、典型的な核融合実験炉を対象に、その物量に対する遮蔽設計裕度の感度解析を実施した。遮蔽実験解析結果等を考慮して実現可能と予想される遮蔽設計裕度として、ITERで採用されている安全ファクター3の代わりにその1/2に削減の可能性のある値1.5を採用すると、装置物量が約0.7%だけ低減できる。この結果は、装置コストが物量に比例すると想定し、典型的な核融合実験炉のコストとして10B$を仮定すると、遮蔽設計裕度に影響しない建屋、付属施設等も考慮して、コスト削減の感度として約55M$の低減に相当する。
真木 紘一*; 佐藤 聡; 川崎 弘光*
JAERI-Data/Code 97-002, 76 Pages, 1997/02
照射損傷の代表的指標である弾き出し損傷評価に必要な弾き出し断面積セットを、反応のカイネマティクスを用いて算出した。弾き出し断面積セットに内蔵した核種とエネルギー群構造を核融合炉核計算用群定数セットFUSION-J3と同一とし、それぞれ、40核種、125群と42群の二つのセットを作成した。そのセットを用いて、国際熱核融合実験炉ITERを対象に第一壁中性子フルエンス1MWa/mに対して、SS316と銅の弾き出し損傷を算出した結果、それぞれ10dpa、13dpaが得られ、過去に特定材料として評価された結果とほぼ一致している。以上より、運転中の中性子束の計算結果をベースに、弾き出し損傷まで通して評価できる核融合核計算システムを構築した。
佐藤 聡; 高津 英幸; 真木 紘一*; 内海 稔尚*; 飯田 浩正; R.Santoro*
Fusion Technology 1996, 0, p.1587 - 1590, 1997/00
ITERトカマク本体の核特性を、トーラス軸を回転軸としたポロイダル断面モデルを用いての、2次元S遮蔽解析により評価した。遮蔽ブランケット、真空容器、上部ポート、水平ポート、下部ポート、ダイバータカセット、トロイダルコイル、ポロイダルコイル、クライオスタット、及び生体遮蔽体を含む解析モデルに対して、中性子及びガンマ線輸送解析を行い、コイル等の核的応答を評価した。開口部に遮蔽プラグを有する水平ポートと、有さない水平ポート(NBIポートを想定)の各々の断面に対して、解析を行った。その結果、トロイダルコイルの核的応答は、絶縁材の吸収線量等のピーク値は、設計基準値を満足したものの、コイル全体の核発熱量は、基準値を上回った。今後、ポート近傍等の遮蔽構造の見直しが必要である。
佐藤 聡; 高津 英幸; 真木 紘一*; 山田 光文*; 森 清治*; 飯田 浩正; R.Santoro*
Journal of Fusion Energy, 16(3), p.211 - 218, 1997/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)放射化されたトロイダルコイルを、それのみをトーラスから引き抜いた場合と、放射化された真空容器もあわせて引き抜いた場合の、両者に対して、ITER敷地内のガンマ線公衆被曝線量を、2次元Sスカイシャイン解析により評価した。ITER建家から1kmを敷地境界とした場合、前者の場合は1.1Sv/year、後者の場合は84Sv/yearとなった。前者の場合は、100Sv/yearとした場合の制限値を十分満足している。後者の場合は、一桁の裕度を考慮すると、天井のコンクリートを約14cm(現設計では15cm)厚くする必要がある。
佐藤 聡; 高津 英幸; 真木 紘一*; 関 泰
J. Fusion Eng. Des., 30(3), p.1076 - 1080, 1996/12
国際熱核融合実験炉(ITER)排気ダクト周囲のトロイダルコイル(TFC)に対する遮蔽解析を、2次元SN放射線輸送解析コードDOT3.5を用いて、ダイバータ遮蔽体が無い場合と有る場合に関して行った。ダイバータ遮蔽体が無い場合、排気ダクト周囲のTECの核的応答を1桁減少させるには、排気ダクトの壁厚を約160mm増加させる必要があり、TFCの遮蔽設計目標値を満足するには、約480mmの厚さの排気ダクト壁が必要である。140mm幅のスリットを有する480mm厚さのダイバータ遮蔽体を、排気ダクト入口の前に設置することによって、TFCの核的応答は、約1/16になった。ダイバータ遮蔽体が有る場合には、TFCの遮蔽設計目標値を満足するには、約290mm厚さの排気ダクト壁が必要である。
井上 多加志; 柴田 圭一郎*; 真木 紘一*; 山下 泰郎*
Fusion Technology 1996, 0, p.1799 - 1802, 1996/00
核融合実験炉用中性粒子入射装置(NBI)では、炉本体と直結する入射ポート・ビームダクトを通って中性子がNBI内へストリーミングするため、NBI機器が放射化することは避けられない。しかしながら、たとえばITER用NBIでは、主要機器である負イオン源・加速器は炉から20m程離れた遠方に設置されるため、ビームライン中で4桁の中性子束の減衰が期待され、装置の機能・寿命は確保できる。本研究ではNBI室内での作業従事者近接保守を実現するためにITER用NBIの2次元中性子輸送計算・放射化計算・線輸送計算を行った。その結果、NBI入射装置の外側に厚さ30cmのポリエチレンを中性子遮蔽として設置し、さらに厚さ15cmの磁気遮蔽体である鉄を線遮蔽に併用することにより、NBI室内の炉停止1日後の線量当量を10Sn/hr程度まで低減しうることを明らかにした。これによりNBI室内での保守作業は作業従事者が直接行えるとの見通しが得られた。
真木 紘一*; 関 泰; 佐藤 聡; 林 克己*
プラズマ・核融合学会誌, 71(10), p.987 - 1001, 1995/10
本講座において、主としてDT燃焼核融合炉を前提として、核設計の主要な項目である、放射線遮蔽設計、ブランケット核設計、誘導放射能の評価法、照射損傷の評価法について、それぞれの課題を明らかにし、その評価方法について述べ、設計例或いは計算例を具体的に述べる。
本多 琢郎*; 岡崎 隆司*; 真木 紘一*; 宇田 達彦*; 関 泰; 青木 功; 功刀 資彰
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(4), p.265 - 274, 1995/04
被引用回数:8 パーセンタイル:63.11(Nuclear Science & Technology)ダイバータ冷却系での真空容器外冷却材喪失事故時における核融合実験炉の受動的安全性を検討した。この目的のためプラズマ動特性と炉構造体の伝熱特性を同時に計算できるコードを開発し、拡散モデルを用いてエッジプラズマでの不純物輸送を扱えるように改良した。このコードで受動的安全性の解析を行い、次の結果を得た。ダイバータ冷却系のコールドレグでギロチン破断が生じた場合、黒鉛のプラズマ対向壁から照射誘起昇華により不純物がプラズマ中に混入し、不純物密度が2秒以内で2倍になる。このプラズマ対向壁からの不純物により、約4秒後には受動的にプラズマ停止する。一方、ダイバータ受熱部の銅冷却管は約3秒後に溶融温度に至る。このように事象の進展が早い事故の場合、受動的なプラズマ停止だけでは炉の健全性を保てず、更に能動的な停止システムが求められる。
奥村 義和; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 真木 紘一*; 前野 修一*; 宮本 賢治; 小原 祥裕; 渡邊 和弘; S.Zimin*
JAERI-Tech 95-018, 104 Pages, 1995/03
国際熱核融合実験炉(ITER)の工学設計の一環として、負イオンを用いた高エネルギー中性粒子入射装置の設計検討を行った。負イオン源開発における最新の成果を取り入れて大幅なコンパクト化を図るとともに、炉との整合性や安全性、保守方法等を中心に設計検討を進めた。本設計においては、1MeV、25Aの重水素負イオンビーム出力を持つ負イオン源/加速器を用いて、NBI1モジュールあたり12.5MWの中性粒子ビームを入射する。ITERでは、4モジュールを用いて50MWの入射を行う設計となっている。
林 克巳*; 半田 宏幸*; 今野 力; 前川 藤夫; 前川 洋; 真木 紘一*; 山田 光文*; 阿部 輝夫*
Fusion Engineering and Design, 28, p.525 - 533, 1995/00
核融合装置の遮蔽設計に用いられる設計コードと核データの検証に遮蔽ベンチマーク実験は非常に有効である。効果的な実験体系を選定するためには予備解析が重要になる。今回、FNSで計画されているボイド実験、補助遮蔽体実験、超伝導電磁石(SCM)模擬実験について予備解析を行った。予備解析ではGRTUNCLコードにより作成された初回衝突線源を基に二次元輸送計算コードDOT3.5を用いた。群定数はJENDL-3から作られたFUSION-40を使用した。ボイド実験ではボイドの形状・サイズ・配置について検討し、補助遮蔽体実験では補助遮蔽体候補のBC/Pb、W、BC/Wの厚さと配置について調べた。また、SCM模擬実験では液体ヘリウム及びSCMの組成を実験的にどのように模擬したらよいかを検討した。これらの検討結果を基に、検出器の効率及び測定時間を考慮して最終的な実験体系を決定した。
S.Zimin*; 真木 紘一*; 高津 英幸; 佐藤 聡; 常松 俊秀; 井上 多加志; 小原 祥裕
JAERI-Tech 94-015, 37 Pages, 1994/08
ITER/EDA設計における中性子粒子加熱(NBI)ポートの遮蔽解析を行った。対象とした設計はトロイダル磁場コイル(TFC)個数24であり、DOT3.5を用いた2次元解析を実施した。先ず、全体モデルにてTFCにおける絶縁材吸収線量、核発熱率、及びNBIポートにおける中性子束の評価を行い、続いてNBI詳細モデルにて、NBIポート内部におけるクライオパネルの核発熱と銅電極の損傷率(dpa)を評価した。解析の結果、現ITER/EDA設計におけるTFC及びNBIポートの核的応答は全て許容値を下回ることが分かった。
佐藤 聡; 真木 紘一*; 関 泰; 高津 英幸; 森 清治*
Proc. of the 8th Int. Conf. on Radiation Shielding, 0, p.1039 - 1046, 1994/00
核融合実験炉のダイバータ配管周囲に設置されている円環状のギャップ(配管と遮蔽体の間に設置)を対象に、ストリーミング解析を行った。上部ポートでの、運転停止1日後の線量当量率の低減を目的として、ステップ構造を有する円環状のギャップのストリーミングを評価した。二次元SコードDOT3.5で解析した結果、最適なステップ位置は遮蔽体の中間の高さよりやや上側の位置であり、またステップをギャップ幅の2倍程度採れば線量当量率低減に十分有効である事が判った。加えて、運転中の中性子束に関して、DOT3.5から得られた結果と三次元モンテカルロコードMCNPから得られた結果とを比較し、角度分割等の誤差評価を行った。その結果、DOT3.5による結果は、最大で約4倍過小評価している事が判った。上部ポートでの線量当量率は、ステップを設ける事によって、設計基準値25Sv/yを2桁程度下回り、基準値を満足する事が判った。
佐藤 聡; 真木 紘一*; 関 泰; 高津 英幸; 森 清治*
Proc. of the 8th Int. Conf. on Radiation Shielding, 0, p.946 - 953, 1994/00
核融合実験炉の第一壁等の冷却水は、運転中放射化され、強力なガンマ線源となる。これらの放射化冷却水は、クライオスタット等の外側まで導かれており、敷地境界での線量当量率を増大させる重要な因子である。そこで、放射化冷却水からのガンマ線による、敷地境界でのスカイシャイン線量当量率及び建家天井の遮蔽性能を評価した。誘導放射能計算コードCINAC、一回衝突線源計算コードGRTUNCL、及び二次元SコードDOT3.5を用いて、スカイシャイン解析を行った。天井の厚さを200cmとした場合、1年間の連続運転で、国際熱核融合実験炉(ITER)で想定している敷地境界(建家からの距離が1000m)での線量当量率は約5Sv/yとなり、ITERでの暫定的な基準値100Sv/yを満足する事が判った。また、建家から約250m離れる毎に、スカイシャイン線量当量率は1桁減衰する事が判った。天井の厚さ約45cmで、線量当量率は、1桁減衰する事が判った。
S.Zimin*; 高津 英幸; 森 清治*; 真木 紘一*; 関 泰; 佐藤 聡; 多田 栄介
JAERI-M 93-141, 75 Pages, 1993/07
ITER/CDAで設定された炉構造に対してニュートロニクス解析を実施した。2次元輸送計算コードDOT3.5を使用して炉運転中の中性子及びガンマ線束分布、トリチウム増殖比、核発熱を求めた。またCINACコードにより誘導放射能計算を行い、放射能濃度、崩壊熱および炉停止後の生体線量率を求めた。本計算により、炉内および炉周辺の運転中と炉停止後の放射線環境が明らかになり、炉機器の設計条件として有用な情報を提供することができた。
佐藤 聡; 真木 紘一*; 関 泰; 高津 英幸; 森 清治*; 黒田 敏公*; S.Zimin*
JAERI-M 93-093, 29 Pages, 1993/03
核融合実験炉の設計においては、配管等の周囲に10~20mmのギャップが設置される。この様なギャップは放射線ストリーミングの要因となるため、ステップを設ける等の対策がとられる。本報告は、国際熱核融合実験炉(ITER)のダイバータ冷却配管周辺の円環状のギャップを対象に、ストレートなギャップの場合とステップ構造を有するギャップの場合の中性子のストリーミング及び炉停止後の誘導放射能を比較、検討したものである。また、ステップ位置、ギャップ幅及びオフセット比(ステップ幅とギャップ幅の比)を変えた場合のストリーミング解析をし、最適なステップ構造を検討した。この結果最適なステップ位置は、遮蔽体の中間より多少上側の位置であり、ステップのオフセット比をギャップ幅の2倍程度採れば、ストリーミング低域に有効である事が判った。