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報告書

大出力クライストロンの高効率化に関する研究(4)

平野 耕一郎*; 吉川 潔*; 山本 靖*; 増田 開*; 谷 賢*; 大西 正視*; 督 寿之*

PNC TY1604 97-001, 43 Pages, 1997/03

PNC-TY1604-97-001.pdf:1.27MB

本報告書は、京都大学エネルギー理工学研究所と動力炉・核燃料開発事業団が、「大出力クライストロンの高効率化」に関して、共同で実施した研究成果をとりまとめたものである。本研究の目的は、加速器による消滅処理システムにおいて、電子加速に必要な高周波エネルギー発生用大出力・定常クライストロンの高効率化を図るための技術に関連して、電子ビーム輸送の物理モデルの確立、コード開発・検証、およびエネルギー回収型コレクタの設計を行うことである。今年度は、昨年度までに完成したクライストロンの二次元シミュレーションコードについて、実機との比較による検証を行い、十分な解析精度があることが確かめられた。このコードを用いて、エネルギー回収型コレクタおよびホロービームの利用による大出力クライストロンの高効率化について検討・評価を行った結果、それぞれ総合効率66.5%および62.2%と、従来の効率58.0%から大きく改善されることが分かった。また、回収コレクタおよびホロービームを併用することによるさらなる効率の向上も期待され、これらの方法による大出力クライストロン効率の大幅な改善が十分に可能であるとの結論が得られた。

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