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川太 徳夫; 矢野 総一郎
核物質管理学会(INMM)日本支部第27回年次大会論文集(CD-ROM), 9 Pages, 2006/00
ロシア解体プルトニウムは、米露の核兵器の軍縮により発生した副産物であり、核拡散の重大な脅威となっている。米露は、2000年協定によって両国とも34トンを下回らないプルトニウムの処分に合意した。日本をはじめG7諸国は、これに協力するため処分シナリオとして軽水炉(MOXペレット燃料),高速炉(MOXバイパック燃料)で燃焼処分を行うことを軸に検討を進めてきたが、処分に必要とされるコストがG7諸国が拠出を表明している資金の3倍以上になることから、実際の処分は行き詰っている。原子力機構は解体プルトニウムを原料としたMOXバイパック燃料を高速炉BN600で燃焼するBN600バイパック燃料オプションを実現するためこれまで培ったプルトニウム利用技術,高速炉技術をもとに、この10年間にわたり技術協力を続けてきた。このオプションの技術的成立性については、ロシア研究所との幾つかの共同研究によって確認した。このオプションは低コストでかつ早期処分開始ができる手法であるため、昨今米露は軽水炉オプションに先んじてこれを先行処分として実施の加速を図ろうとしている。この報告ではBN600バイパック燃料オプションの進捗状況とロシア解体プルトニウムの全体処分計画の動向について説明する。
森平 正之; 矢野 総一郎; 古村 誠太郎*; 檜山 敏明; 羽成 章*; 林 賢一*; 上村 勝一郎
PNC TN8410 98-111, 102 Pages, 1998/05
プルトニウム燃料開発室においては新型燃料技術評価作業の一環としてウラン・プルトニウム混合窒化物燃料の開発を行っており、平成7年から8年にかけて試験設備の性能確認とプルトニウム試験の予備試験を兼ねたUNペレットの製造試験を実施した。そして、還元炉・焼結炉を中心としたハード的な課題を解決し、最終的に焼結密度93.0%TDの単相UNペレットが得られた。これらの結果を受けて、平成8年12月より(U,Pu)Nペレット製造試験を開始した。本報は、この間の試験経過についてまとめたものである。なお、UN試験で最終的に得られた試料の化学分析は、工程上の問題とアスファルト固化施設における爆発事故の影響によるプルトニウム燃料第一開発室の運転停止のために確認することができなかった。しかし、UN試験後に実施した(U,Pu)N試験では、製造条件は異なるものの、窒素量5.51%、酸素不純物量0. 11%というデータが得られていることから、UN試験においても同程度の純度の試料が得られているものと推定される。
三次 岳志; 矢野 総一郎
PNC TN8600 98-002, 104 Pages, 1998/02
米国オレゴン州ポートランドで開催された米国原子力学会(ANS)が主催する軽水炉燃料性能に関する国際トピカルミーティングへ1997年3月1日から8日までの8日間出張した。出張の目的は、動燃で得られたMOX燃料関連の研究成果を発表するとともに、動燃におけるMOX燃料の照射挙動評価技術の高度化に資するため同会議で発表される他の研究機関のMOX燃料に関する研究開発情報を収集することにあり、ほぼ当初の目的を達成できた。本会議は、米国、フランス、日本等から延約270名(うち日本からは28名)の参加者のもと、軽水炉燃料の性能、特に高燃焼度化に主眼を置いて開催された。セッションの構成は、3つの基調講演、MOX燃料を含む7つの口頭発表セッションと2つのポスターセッションからなり、全部で91件(うち日本からは20件)の論文発表と活発な討議が行われた。動燃からは、以下の3件を発表した。1)「ふげん」で集合体平均33.1GWd/tまで定常照射した36本タイプのMOX燃料についての照射および照射後試験結果を解析・評価し、"BehaviorofMOXFuelIrradiatedinaThermalReactor"と題して口頭発表した。2)平成67年度にハルデン炉で実施した第14回ATR実証炉燃料の出力急昇試験結果を解析・評価し、"PowerRampTestsofMOXFuelRodsforATR(IFA-591)"と題して口頭発表した。3)「ふげん」高燃焼度用54本タイプのMOX燃料の設計およびDuplex型MOX燃料の開発成果をまとめ、"DevepolmentofHighBurn-UpMOXFuelforATR"と題してポスター発表した。
矢野 総一郎
PNC TN8410 98-024, 187 Pages, 1998/02
新型転換炉(ATR)実証炉燃料の運転時に想定される異常な過渡変化時におけるATR実証炉用MOX燃料の破損しきい値および照射挙動を調べることを目的とした出力急昇試験を行うため、新型転換炉「ふげん」においてベース照射したセグメント燃料(12本)について、出力急昇試験に先だって燃料健全性を確認するための非破壊の照射後試験を実施した。この結果から、出力急昇試験に供する12本のベース照射済みのセグメント燃料が健全であることを確認した。また、出力急昇試験後、比較のため必要となるデータを取得した。
上村 勝一郎; 河野 秀作; 矢野 総一郎; 加藤 正人; 森平 正之; 森本 恭一; 菊池 圭一
PNC TN8410 97-038, 447 Pages, 1997/03
ハルデン炉において、ATR実証炉燃料の負荷追従照射試験(IFA-554/555)を実施した。照射後試験のうち、すでに非破壊試験については全7本を、破壊試験については2本(IFA-554ロッド5及びIFA-555ロッド1)について結果を取りまとめた(既報第46報)。本報告では、残る5本(IFA-554ロッド1,2,3,4,6)の破壊試験結果について解析・評価するとともに、全7本の照射後試験結果について最終報告書として取りまとめた。得られた結果は、以下の5点である。(1)被覆管の軸方向の微小塑性変形の蓄積による燃料棒伸び量の増加及び燃料温度の周期的変化によるFPガス放出率の顕著な増加が見られなかった点から、負荷追従運転は定常運転に比して燃料挙動に顕著な影響を与えなかったと考えられる。(2)破損した燃料棒のうち2本の燃料棒(IFA-554-1及びIFA-555-1)は、使用した被覆管が腐食感受性が高いこと及び他の燃料棒に比べて高い線出力を経験していることから、異常な酸化により燃料破損したと推察した。(3)破損した燃料棒のうちIFA-554-5については、燃料初期に温度計装が断線した際、シール部からの水分混入による水素化、あるいは、製造時に被覆管内に残留した水素あるいは水分による被覆管内面からの水素化により破損したものと推察した。(4)上部クラスターのIFA-554-4,5,6の下部Zry-2ディスク充填部で被覆管に膨れ変形が生じたが、上記(3)と同様の原因によりZry-2ディスクが水素化したためと推察した。(5)被覆管内部の水素化の原因として、加圧溶接部の溶け込み深さの検査基準が明確でなかったことから、この部分から水分が混入したとも考えられたが、断面金相試験からリークのなかったことを確認した。
上村 勝一郎; 矢野 総一郎; 河野 秀作; 加藤 正人; 森本 恭一; 森平 正之; 菊池 圭一
PNC TN8410 97-067, 452 Pages, 1997/02
ハルデン炉において、「軽水炉用」プルトニウム富化燃料(Puf富化度4.6w/o)の高燃焼度照射試験(IFA-565)を実施した。IFA-565は、IFA-514照射試験として照射した6本の燃料棒のうち、3本について同一リグにて継続照射したものである。IFA-514については既報にまとめられており、本報告では、継続照射した照射データ及び照射後試験結果について解析・評価を行った。得られた結果は、以下の5点である。(1)ペレットピーク燃焼度で61GWd/tMOXの高燃焼度まで健全に燃焼すること確認した。(2)FPガス放出挙動はBWRUO2及びATR用のMOX燃料の挙動と類似しており、FPガス放出率に差は認められない。また、中空ペレットのFPガス放出率(13.0%)は中実ペレット(17.3%)より低い。(3)金相観察結果及びペレット長の変形量からいずれの燃料棒にも大きなPCMIは生じておらず、ペレット形状(中実と中空)がPCMI挙動に与える影響に明確な差は認められない。しかし、中空ペレットの方が中実ペレットに比べて燃料棒外径変化率がやや小さく、外径変化の抑制に効果がある。(4)燃料棒の伸びはBWRUO燃料棒及びATR用MOX燃料棒に比べてやや小さく、約0.15%である。(5)製造時に存在したペレットの造粒界が照射中に消失することにより、ペレットスウェリングの緩和に効果のあったことが推察される。
上村 勝一郎; 矢野 総一郎
PNC TN8410 97-066, 300 Pages, 1997/02
新型転換炉(ATR)実証炉燃料の開発の一環として、実証炉用MOX燃料の標準燃料及び改良型燃料(Zrライナー付き被覆管)について破損限界及び出力過渡変化時の照射挙動を調べることを目的として、ハルデン炉においてATR実証炉仕様燃料の出力急昇試験(IFA-591)を実施した。この出力急昇試験後の燃料について、非破壊の照射後試験を実施し、その結果を解析・評価した。得られた結果は、以下の5点である。(1)外観観察からは、異常な傷、クラック、変形等は認められず、被覆管が健全であることを確認した。なお、出力急昇試験を通じて一部の被覆管表面の酸化が進行した。(2)プロフィロメトリの結果、燃料ロッドには特に異常は観察されなかった。なお、各燃料ロッドに平均で0.10.4%の外径増加があった。(3)渦電流探傷の結果、被覆管には異常な信号変化は認められず、健全であることを確認した。確認された信号の乱れや変化は、スペーサー部の酸化膜、端栓等の構成部材によるものであることを確認し、特にペレット高さに対応した周期的な変動は、ペレットリッジ部でのPCMIによるものと推定した。(4)スキャニングの結果、特異な事象は観察されなかった。軸方向の燃焼度分布について、ほぼ一定であるか、軸方向上部に向かって低下することを確認した。また、Csがランプ試験を通じて、ペレットから放出され、ペレット界面へ移動したことが観察された。(5)中性子ラジオグラフィの結果、11本中8本の燃料ロッドについて、最上段ペレットの上面にペレットの破砕が観察されたが、これ以外には燃料スタック及び被覆管とも異常は観察されなかった。また、これらの結果をもとに引き続き予定されている破壊試験について、サンプルの設定根拠をまとめた。
上村 勝一郎; 小幡 真一; 加藤 正人; 平子 一仁*; 河野 秀作; 矢野 総一郎; 藤田 伸一*
PNC TN8100 96-006, , 1996/06
本資料は、東海事業所プルトニウム燃料開発室で現在実施している各種研究開発の内容と成果の概要及び計画をまとめたものである。なお、各研究開発項目については、平成7年度プルトニウム燃料開発室年報あるいは個別の社内技術資料として詳細に報告がなされており、本資料集はそれらをダイジェスト版的にまとめたものである。
上村 勝一郎; 河野 秀作; 矢野 総一郎; 加藤 正人; 大代 操; 森平 正之; 森本 恭一
PNC TN8410 96-051, 107 Pages, 1996/03
OECDハルデンプロジェクトとしてATR実証炉燃料の負荷追従試験(IFA-554/555)を実施している。IFA-555ロッド1の照射後試験項目のうち、前報ですでに金相試験、SEM試験、及び/オートラジオグラフィの結果について報告している。本報では、断面ガンマスキャニング等ペレット分析に係る試験及び被覆管の強度試験について結果を報告するとともに、IFA-555ロッド1の照射後試験結果についてまとめる。得られた結果は、以下の5点である。(1)日負荷追従照射試験は、照射中のリークなしに、計画通り第23サイクルまで照射された。(2)燃料棒伸び、FPガス放出率の観点から、日負荷追従照射による顕著な影響は認められなかった。(3)パンクチャ試験でFPガスが測定されなかったが、これは炉内照射中に、腐食の進んでいた被覆管に照射終了後、PIEまでの期間にリークが生じたものと考えられる。この原因として、IFA-554ロッド5同様、腐食感受性の高いZrライナー管を使用していることがあげられる。照射後試験では、燃料要素上部の被覆管表面の荒れと著しい酸化膜形成及び剥離、並びに水素化物の被覆管肉厚部への浸透が観察されている。(4)燃料要素上部ペレットの一部に破砕が認められ、その直下で中心空孔と柱状晶の形成が観察された。この原因の1つとして、照射中に経験した線出力が、試験計画値49.2kW/mを越え燃料要素中最高の55.8kW/mに達したことがあげられる。(5)被覆管リング引張試験及び水素分析試験結果から、燃料要素上部のサンプルに、水素含有量が低いにもかかわらずリング引張強度が著しく低下する傾向が見られた。
河野 秀作; 加藤 正人; 矢野 総一郎; 関 正之; 小幡 真一; 菊池 圭一; 上村 勝一郎
動燃技報, (96), p.56 - 65, 1995/12
水炉用MOX燃料の高燃焼度、長寿命化の要請に伴って、燃焼初期の出力ピーキングを低減するため、GdOを添加した燃料の必要性が生じてきている。そこで空中MOX燃料にGdO棒を挿入したタイプの燃料について、来年度よりハルデン炉において照射挙動データの確認およびUO-GdO燃料の照射挙動との比較評価を目的とした照射試験を計画している。二つの照射試験に先立って、GdO棒、(Gd、Zr)Oy棒および試験燃料棒を製作し、以下の結果が得られた。(1)押出し成形法により、直径が1.240.02mmおよび1.850.03mmで、長さ約170mm、密度95%TD、純度99.9%以上のGdO棒および(Gd、Zr)Oy棒を製作できた。(2)試験用MOX燃料ペレットの中空径が1.8860.018mmおよび2.6770.005mmの中空ペレットを製作できた。(3)燃料棒内を所定のヘリウムガスで加圧封入した試験燃料棒を製造し、加圧封入最適条件を把握できた。その結果、充填圧は目標充填圧5kg/cm・aに対して、平均4.972kg/cm・a、標準偏差0.005kg/cm・aと安定したヘリウムガス圧の燃料棒が得られた。
矢野 総一郎; 河野 秀作; 加藤 正人; 菊池 圭一; 飯島 隆; 上村 勝一郎
PNC TN8410 95-323, 49 Pages, 1995/11
本試験は、新型転換炉(ATR)実証炉の運転時に想定される異常な過渡変化時における、ATR実証炉用MOX燃料の破損しきい値及び照射挙動を調べることを目的とした出力急昇(ランプ)試験である。全計画40本中、11本のセグメント燃料(平均燃焼度約18.4GWd/t)についてランプ試験(第14回)を行った結果、線出力密度で最高68.4kW/mまで出力急昇したが、破損は認められなかったことから、低燃焼度(14.8422.16GWd/t)では、ATR実証炉用MOX燃料は設計上の破損限界より十分高く、設計上の裕度が確認された。なお、燃料組成について、従来は、ふげんでのベース照射時の長尺燃料平均値を採用していたが、ランプ試験に供したセグメント燃料毎の値を求めることで精度を高めた。これにともない、本報告書では第13回の線出力密度の値を見直してある。なお、ATR実証炉計画の中止に伴い、第5以降の出力急昇試験を実施するかは現在検討中である。
上村 勝一郎; 河野 秀作; 矢野 総一郎; 加藤 正人; 菊池 圭一
PNC TN8410 95-211, 73 Pages, 1995/07
OECDハルデンプロジェクトとしてATR実証炉燃料の負荷追従試験(IFA-554/555)を実施している。IFA-555ロッド1の照射後試験項目のうち、(a)金相試験、(b)SEM試験、(c)燃料棒の及び/オートラジオグラフィの結果について解析したので報告する。結果は以下の4点である。1)燃料棒の上部において、酸化及び水素化により被覆管に顕著な腐食損傷が認められた。2)冷却材側の酸化により被覆管厚さが、周方向の数カ所かで、特に509MM(燃料棒下端Vノッチからの距離)部分で著しく減少している。3)Zrライナーの内面が著しく水素化しており、その部分が燃料の大きなクラックの発生に結びついている。4)509MM部分では、照射により燃料中の微細構造の変化が見られた。たとえば、燃料端から中心に向かう結晶粒径の増加、中心空孔、柱状晶、結晶粒界での大きな金属核分裂生成物等である。以上の結果から、照射初期に燃料温度が上昇したことは確認できたが、燃料破損孔は見いだすことができなかった。
上村 勝一郎; 河野 秀作; 高橋 邦明*; 矢野 総一郎; 加藤 正人; 菊池 圭一; 富田 豊*
PNC TN8410 95-210, 511 Pages, 1995/07
ATR実証炉用MOX燃料の日負荷追従運転時の燃料挙動評価と燃料の健全性の確認を目的として、ハルデン炉において1985年11月より1993年5月まで、7本の試験燃料棒(IFA-554rod1rod6及びIFA-555rod1)について23回の出力サイクル試験が行われた。照射期間を通じて燃料照射挙動として、燃料中心温度、燃料棒伸び、燃料スタック伸び及び燃料棒内圧データが炉内計装により採取されたが、照射試験を行った7本の試験燃料棒のうち2本の燃料棒(IFA-554rod1及びrod5)については照射中に破損したことが判明し、また、1本の燃料棒(IFA-555rod1)については非破壊試験の結果、破損の可能性のあることが認められた。本報告書では、これらの破損し、または破損の可能性のある3本の燃料棒(IFA-554rod1、rod5及びIFA-555rod1)の非破壊試験結果と先に行ったIFA-554rod5の破壊試験結果及び破損が無く健全に照射試験を終了した4本の試験燃料棒についての非破壊試験結果についてまとめるとともに、これらの結果をもとに破損した燃料棒の破損原因について、これまでに検討した解析・評価結果についてとりまとめ、今後の検討課題を整理した。
加藤 正人; 矢野 総一郎; 河野 秀作; 上村 勝一郎; 菊池 圭一
動燃技報, (94), p.53 - 62, 1995/06
ATR実証炉の運転時に想定される異常な過渡変化におけるATR実証炉用MOX燃料の破損しきい値を求めるとともに、中空ペレット、Zrライナー付被覆管を使用した改良型燃料のふるまいを評価し、健全性評価基準の策定に資することを目的として、「ふげん」炉でベース照射を行った燃焼度の異なる短尺燃料要素のうち、低燃焼度の短尺燃料要素(平均燃焼度 約18.4GWd/t、Puフィッサイル富化度 3.7wt%)について、ハルデン炉において過渡事象を模擬した出力急昇試験を実施した。これまでに、9本の燃料棒について出力急昇時におけるMOX燃料の挙動評価を行い、線出力密度で最高689W/cmまで破損は認められず、低燃焼度では、設計上の破損限界より充分強度を有し、設計上の裕度が確認された。
上村 勝一郎; 飯島 隆*; 矢野 総一郎
PNC TN8410 95-296, 186 Pages, 1995/05
ノルウェーのOECDHaldenReactorProject(以下、「ハルデン」という)において、平成7年4月18日~27日の間に実施された第4回出力急昇試験(IFA-591.4)に立会った。当試験では、燃料破損しきい線出力を確認することを目的にシングル出力急昇試験を実施したが、過去3回の同シリーズの試験で燃料破損が観測されなかったことから、予定していたタイプAのランプ試験条件のうち、プレコンディショニングレベル(到達線出力を変えずに30kw/mから25kw/mに低下)と出力急昇後の保持時間(2分から4時間に延長)を変更し、より厳しいと考えられる条件で試験を行った。試験に供した燃料ロッドは、IFA591.7(中実ペレット・Zry-2被覆・16.3GWd/t)とIFA591.8(中実ペレット・Zr-liner被覆・14.8GWd/t)であり、それぞれ65.5kW/mおよび68.0kW/mまで出力を急昇させその出力で4時間保持したが、燃料破損の兆候は観測されなかった。この到達線出力は、過去の知見から予想された破損線出力(33KW/m以下)よりも高い線出力である。本報告では、出力急昇試験に供したATR実証炉燃料の仕様、「ふげん」におけるベース照射データおよびハルデンにおける出力急昇試験結果について報告する。
矢野 総一郎; 飯島 隆
PNC TN8600 95-001, 148 Pages, 1995/04
ノルウェーのハルデン市にあるOECD Halden Reactor Project(以下ハルデンという)へ、1995年1月31日から2月12日までの約2週間出張した。出張の目的は、次の2点であり、ほぼ当初の目的を達成できた。1.ハルデンにおいて実施するATR実証炉仕様燃料の第3回出力急昇試験(IFA-591.3)に立会った結果、以下の通りである。・燃料破損しきい線出力を確認することを目的にシングル出力急昇試験(保持時間1時間)を実施し、各燃料棒毎に到達線出力が、それぞれ64kw/m、60kw/m、60kw/m、であり、過去の知見から予想される破損線出力(37kw/m以下)より高い線出力でも破損のないことを確認した。・出力急昇時の燃料挙動データを取得した。これらの燃料挙動は、第1回のマルチステップの試験結果と同様であることを確認した。2.シェラー研究所において実施する照射後試験(IFA-555/1中間結果、IFA-554/555、565計画)打ち合わせ及び施設見学 本報告では、出力急昇試験に供したATR実証炉仕様燃料の仕様、「ふげん」におけるベース照射データ、ハルデンにおける出力急昇試験結果及びシェラー研究所において実施する照射後試験打ち合わせについて述べる。
上村 勝一郎; 山本 純太; 河野 秀作; 檜山 敏明; 高橋 邦明; 小幡 真一; 矢野 総一郎; 関 正之
PNC TN8410 95-045, 360 Pages, 1995/02
本報告書は、平成4年度と6年度に、それぞれATR燃料とFBR燃料についての事業団の評価委員会による中期評価が行なわれたことを機に、これまでのプルトニウム燃料の研究・開発成果をレビューし、今後のプルトニウム燃料研究・開発の計画策定や遂行に当っての参考にするために、プルトニウム燃料第一開発室におけるこれまでの約30年間にわたるプルトニウム燃料の研究・開発成果を整理しとりまとめたものである。本報告書では、これまでのプルトニウム燃料の研究開発成果について、1.プルトニウム燃料開発の経緯、2.燃料研究、3.燃料技術開発、4.新型燃料研究開発、5.材料試験に分類し、プルトニウム燃料第一開発室における研究・開発の変遷について概観したあと、物性研究、照射試験、燃料製造技術開発、燃料要素加工技術開発、照射燃料製造の実績、分析技術開発、新型燃料研究開発、材料試験の各試験研究の主要な成果について、それぞれ目的、内容、成果及びその評価と今後の課題の各項目毎に整理した。
矢野 総一郎; 河野 秀作; 加藤 正人; 上村 勝一郎; 菊池 圭一; 飯島 隆
24th Expansion Harridan Plan Meeting, ,
本試験は、新型転換炉(ATR)実証炉の運転時に想定される異常な過渡変化時における、ATR実証炉用MOX燃料の破損しきい値及び照射挙動を調べることを目的とした出力急昇(ランプ)試験である。全計画40本中、11本のセグメント燃料(平均燃焼度 約18.4GWd/t)についてランプ試験(第14回)を行った結果、線出力密度で最高68.4kW/mまで出力急昇したが、破損は認められなかったことから、低燃焼度(14.8422.16GWd/t)では、ATR実証炉用MOX燃料は設計上の破損限界より十分高く、設計上の裕度が確認された。なお、ATR実証炉計画の中止に伴い、既にランプ試験の終了したセグメント燃料について照射後試験は実施するが、第5回以降の出力急昇試験は、中止することとなった。
矢野 総一郎; 河野 秀作; 上村 勝一郎
24th Expansion Harridan Plan Meeting, ,
本試験は、新型転換炉(ATR)実証炉の運転時に想定される異常な過度変化時における、ATR実証炉用MOX燃料の破損しきい値及び照射挙動を調べることを目的とした出力急昇(ランプ)試験である。全計画40本中、11本のセグメント燃料(平均燃焼度約18.4GWd/t)についてランプ試験(第14回)を行った結果、線出力密度で最高68.4kW/mまで出力急昇したが、破損は認められなかったことから、低燃焼度(14.8422.16GWd/t)では、ATR実証炉用MOX燃料は設計上の破損限界より十分高く、設計上の裕度が確認された。なお、ATR実証炉計画の中止に伴い、既にランプ試験の終了したセグメント燃料について照射後試験は実施するが、第5回以降の出力急昇試験は、中止することとなった。なお、これまでの成果については、十分な取りまとめを行うこととなっており、本件はその方針の基にまとめた成果を発表するものであ
矢野 総一郎; 河野 秀作; 上村 勝一郎
Proceedings of International Topical Meeting on Light Water Reactor Fuel Performance, ,
本試験は、新型転換炉(ATR)実証炉の運転時に想定される異常な過渡変化時における、ATR実証炉用MOX燃料の破損しきい値及び照射挙動を調べることを目的とした出力急昇(ランプ)試験である。全計画40本中、11本のセグメント燃料(平均燃焼度約18.4GWd/t)についてランプ試験(14回)を行った結果、線出力密度で最高68.4kW/mまで出力急昇したが、破損は認められなかったことから、低燃焼度(14.8422.16GWd/t)では、ATR実証炉用MOX燃料は設計上の破損限界より十分高く、設計上の裕度が確認された。なお、ATR実証炉計画の中止に伴い、既にランプ試験の終了したセグメント燃料について照射後試験は実施するが、第5回以降の出力急昇試験は、中止することとなった。