Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
古田 琢哉; 前山 拓哉*; 石川 顕一*; 福西 暢尚*; 深作 和明*; 高木 周*; 野田 茂穂*; 姫野 龍太郎*; 林 慎一郎*
Physics in Medicine & Biology, 60(16), p.6531 - 6546, 2015/08
被引用回数:18 パーセンタイル:62.62(Engineering, Biomedical)現在の粒子線がん治療の治療計画に用いられている簡易的な線量解析では、軟組織と骨の境界等の不均質な領域で線量分布の再現性が低いことが知られており、より高精度なモンテカルロ計算による治療計画の実現が求められている。そこで、現状のモンテカルロ計算による線量解析で、治療に即した状況での精度を検証することを目的として、生体物質中での線量分布を実験により比較検証した。具体的には、生体物質として骨付き鶏肉を用意し、これを挿入した容器の背後にPAGATゲル線量計を配置し、炭素線ビームを前方から照射することで、不均質な生体物質を通り抜けた炭素線によってゲル線量計内に形成される複雑な線量分布の比較を行った。シミュレーションではCTイメージから再構成された生体物質を含む実験環境を模擬し、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて炭素線の輸送を計算することで、ゲル線量計内の線量分布を導出した。その結果、実験での炭素線の飛程端が作る複雑な線量分布の構造について、シミュレーションにより2mm程度の違いの範囲でよく再現できることを示した。
古田 琢哉; 佐藤 達彦; 小川 達彦; 仁井田 浩二*; 石川 顕一*; 野田 茂穂*; 高木 周*; 前山 拓哉*; 福西 暢尚*; 深作 和明*; et al.
Proceedings of Joint International Conference on Mathematics and Computation, Supercomputing in Nuclear Applications and the Monte Carlo Method (M&C + SNA + MC 2015) (CD-ROM), 9 Pages, 2015/04
粒子・重イオン輸送計算コードPHITSには計算時間短縮のために、二種類の並列計算機能が組み込まれている。一つはメッセージパッシングインターフェイス(MPI)を利用した分散メモリ型並列計算機能であり、もう一つはOpenMP指示文を利用した共有メモリ型並列計算機能である。それぞれの機能には利点と欠点があり、PHITSでは両方の機能を組み込むことで、利用者のニーズに合わせた並列計算が可能である。また、最大並列数が8から16程度のノードを一つの単位として、数千から数万というノード数で構成されるスーパーコンピュータでは、同一ノード内ではOpenMP、ノード間ではMPIの並列機能を使用するハイブリッド型での並列計算も可能である。それぞれの並列機能の動作について解説するとともにワークステーションや京コンピュータを使用した適用例について示す。
前山 拓哉*; 福西 暢尚*; 石川 顕一*; 古田 琢哉; 深作 和明*; 高木 周*; 野田 茂穂*; 姫野 龍太郎*; 福田 茂一*
Radiation Physics and Chemistry, 107, p.7 - 11, 2015/02
被引用回数:12 パーセンタイル:70.51(Chemistry, Physical)粒子線治療で正常組織への不要な照射を避けるため、照射による三次元線量分布の正確な測定の重要性が増している。そこで、代表的なゲル線量計であるVIPポリマーゲル線量計について、炭素線照射による三次元線量分布の測定への適用性を調べた。ゲル線量計は放射線照射後のMRI分析で線量分布を読み出すことができるが、線量とMRIシグナルの比例関係は線量に寄与する放射線の線エネルギー付与(LET)により変化する。本研究でも、炭素線のLETのエネルギー依存性から、ブラッグピークのようにエネルギーが大きく変化する場合、MRI分析の結果から線量分布へ単純に変換できないことを確認した。さらに、入射エネルギーが違う場合、同じ線量平均LETを持つブラッグピークの深さでも、線量とMRIシグナルとの関係が異なることが分かった。これは核反応で生じる二次粒子の寄与によるものであり、本研究により、線量とMRIシグナルの関係付けにおいて、先行研究で示された線量平均LETを指標とするのではなく、線量に寄与する各粒子のLETに着目する必要があることを解明した。また、この関係を用いることで、実測で得られるMRIシグナル分布をPHITSコードにより、再現できることを示した。
横谷 明徳; 高須 昌子*; 石川 顕一*
日本原子力学会誌ATOMO, 56(2), p.81 - 85, 2014/02
放射線は、今や医療現場においては治療や診断など国民の健康生活に不可分な要素である一方、福島における低線量被ばくに対するリスク評価など、放射線に関わる研究者が取組まなくてはならいない課題は数多くある。複雑な階層構造を持つ生物システムが放射線ストレスに対してどのように応答するかについては、分子、細胞あるいは個体など様々なレベルでの実験が行われている。一方、これらの実験により得られた知見から法則性を抽出し、放射線応答の一般化したモデルを構築することが求められる。コンピュータの高性能化により、最近ではこれらのモデル研究も新しい領域に入りつつある。放射線の照射により生じるDNA損傷・修復の初期の物理・化学的過程からDNA修復に関する生物学的過程及びアト秒領域におけるDNA-電子相互作用に焦点を当てた理論研究など、シミュレーション研究の最前線を解説した。
小野寺 直利*; 石井 顕人*; 石井 康嗣*; 岩瀬 彰宏*; 横山 嘉彦*; 齋藤 勇一; 石川 法人; 薮内 敦*; 堀 史説*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 314, p.122 - 124, 2013/11
被引用回数:3 パーセンタイル:26.71(Instruments & Instrumentation)金属ガラスには転位や点欠陥が存在せず、そのため自由体積の制御によって機械的特性が大きく変化することが指摘されている。自由体積の変化を陽電子寿命の測定により評価することができる。ZrCuAlにおいて重イオン照射に伴う自由体積の変化を陽電子消滅法により調べた。その際、系統的にイオン種,イオンエネルギーを変えて、自由体積の減少と阻止能(イオンから試料へのエネルギー伝達の線密度)との関係を解析した。その結果、陽電子寿命の減少が、核的阻止能(弾性衝突に伴うエネルギー伝達)ではなく、電子的阻止能(試料中の電子系へのエネルギー伝達)に対応して変化していることがわかり、電子系へのエネルギー伝達が自由体積の減少を引き起こしていることが示唆された。
樋口 秀和; 大杉 武史; 中塩 信行; 門馬 利行; 藤平 俊夫; 石川 譲二; 伊勢田 浩克; 満田 幹之; 石原 圭輔; 須藤 智之; et al.
JAEA-Technology 2007-038, 189 Pages, 2007/07
高減容処理施設は、放射性廃棄物の廃棄体を作製する目的で日本原子力研究開発機構原子力科学研究所(旧日本原子力研究所東海研究所)に建設された施設である。施設は、大型金属廃棄物の解体・分別及び廃棄体等の保管廃棄を行う解体分別保管棟と溶融処理等の減容・安定化処理を行って廃棄体を作製する減容処理棟からなる。減容処理棟には、金属溶融炉,プラズマ溶融炉,焼却炉,高圧圧縮装置といった減容・安定化処理を行うための設備が設置されている。本報告では、施設建設の基本方針,施設の構成,各設備の機器仕様と2006年3月までに行った試運転の状況などについてまとめた。
椎名 保顕; 石川 広太*; 菱田 誠*
日本機械学会論文集,B, 73(728), p.1045 - 1051, 2007/04
実効熱伝導率を高めるために、伝熱面間に円柱細線を張った異方性水平多孔質層内自然対流の臨界レイリー数及び熱伝達率をダルシー流れを仮定した解析で求めるとともに、実験により調べた。実験の空隙率範囲は0.822から1である。空隙率が1の場合には臨界レイリー数,ヌッセルト数ともベナール対流の場合と一致した。円柱細線を挿入すると、空隙率が1に近い場合には臨界レイリー数はほとんど変化しないが、ヌッセルト数は大きく低下することが示された。これらから、自然対流の発生は局所の流動抵抗に依存するが、熱伝達は流路全体の流動抵抗に依存することが推定される。この場合、実験の臨界レイリー数はダルシー流れに基づく解析よりも実験の方が高い値を示したが、ダルシー数の低下とともに理論値に漸近した。実験の空隙率領域ではダルシー流れの仮定は十分には成立しないと考えられる。実験のヌッセルト数をレイリー数と臨界レイリー数の比の関数として整理すると、理論値よりは低いが、1つの相関式で表された。
椎名 保顕; 菱田 誠*; 石川 広太*
日本機械学会東北支部第42期総会・講演会講演論文集, p.137 - 138, 2007/03
潜熱蓄熱で、伝熱面間に金属細線を挿入し、実効熱伝導率を高める伝熱促進法を用いた場合の融解時自然対流特性を明らかにするため、水平伝熱面間に円柱細線を高い空隙率で垂直に設置した場合の自然対流発生レイリー数を解析で求めるとともに、実験を行い結果を比較した。この場合xy方向の浸透度に対するz方向浸透度の比は1/2となる。その結果、臨界レイリー数RaCは実効熱拡散率の比の減少とともに小さくなり、ダルシー数Daが大きくなると一定値を示すこと、RaCは0, Daの場合で最小値692.5をとることが明らかとなった。また、実効熱拡散率の比=1の場合には実験と解析はよく一致することが示された。
椎名 保顕; 石川 広太*; 菱田 誠*; 田中 学*
日本機械学会2006年度年次大会講演論文集, Vol.3, p.173 - 174, 2006/09
相変化物質を多孔体中に含浸させて実効熱伝導率を向上させる伝熱促進法の、融解時における有効性を調べるために、水平流体層に垂直に円柱細線を張り、自然対流熱伝達について調べた。自然対流発生の臨界レイリー数及びヌッセルト数を、ダルシー流れを仮定して解析により求め、実験と比較した。実験では空隙率及びレイリー数を0.8221及び10から10の範囲で変えた。その結果、実験範囲では空隙率が高く、厳密にはダルシー流れは成立しないこと,そのため、臨界レイリー数は実験の方が理論よりも高くなるが、空隙率が減少すると差は小さくなること,空隙率が1に近い場合、ダルシー流れの場合と異なり、円柱細線の挿入によりヌッセルト数は低下することが示された。