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Kuznetsov, I.*; Shvetsov, Y. E.*; Ashurko, Yu. M.*; Volkov, A. V.*; Kashcheev, M. V.*; Tsykunov, A. G.*; Kamanin, Y. L.*; Bakhmetyev, A. M.*; Zamyatin, V. A.*; 丹羽 元; et al.
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10
BN-600高速炉の利用が米露間余剰解体核Pu処分計画のロシア側計画で考慮されている。このためには炉心の一部をMOX燃料に変更して許認可を得る必要があるため、同炉心の安全解析を実施した。評価に際して入力データを整備するとともに、運転時の異常な過渡変化,設計基準外事象の評価,及びレベル1 PSA を実施した。解析結果は同炉の安全系が変更炉心に対しても十分余裕をもって有効であることを示すと共に、設計基準外事象の評価においても規制上の要求を満たすことが明らかにされた。また、安全解析ではバイパックMOX燃料においても特段の問題は見いだされなかった。
此村 守; 小川 隆; 岡野 靖; 山口 浩之; 村上 勤; 高木 直行; 西口 洋平; 杉野 和輝; 永沼 正行; 菱田 正彦; et al.
JNC TN9400 2004-035, 2071 Pages, 2004/06
ナトリウム冷却炉、鉛ビスマス冷却炉、ヘリウムガス冷却炉及び水冷却炉について、革新技術を導入し炉型の特徴を活かした炉システム概念を構築し、その概念の成立の見通しを得るための検討を行うとともに、設計要求への適合性を評価した。その結果、2015年頃に高速増殖炉技術を実用化するためには、現状の知見で課題とされた項目で画期的な技術革新がないかぎり、ナトリウムを冷却材して選択することが合理的であることが明らかとなった。
石田 政義; 川田 賢一; 丹羽 元
JNC TN9400 2003-059, 74 Pages, 2003/07
実用化戦略調査研究(FS)のナトリウム冷却混合酸化物燃料高速炉のカテゴリーで設計検討が進められている高転換型炉心の炉心損傷事象(CDA)想定時の安全特性を、CDA起因過程解析コードSAS4Aを適用して検討した。CDAの代表事象として炉心冷却材流量減少時スクラム失敗事象(ULOF)を選定した。炉心の燃料体積割合を増加して高内部転換比を達成すべく、直径11.1mmの太径燃料を採用した上部ナトリウムプレナム付き炉心長1.2mの中型炉(平成13年度検討炉心、略称UPL120)は平均比出力密度(31 kW/kg-MOX)が従来大型炉心の約1/2である。ナトリウムボイド反応度価値は炉心部が6$、上部ナトリウムプレナムが-1$である。UPL120炉心のULOF起因過程はノミナル条件下で即発臨界を僅かに超過する出力バーストとなった。その主原因は、(a)比出力密度が従来大型炉心に比べて著しく低いため、出力上昇時の負の即応的フィードバック反応度(ドップラー及び燃料軸方向膨張反応度)による出力上昇の抑制が従来炉心に比べて弱いこと、及び、(b)炉心長が従来大型炉心の1mに比べて長尺であり、そのため炉心上端部の線出力が低くなり、その結果、比出力密度が低いことも重畳して、ボイド化燃料集合体の燃料破損後の軸方向燃料分散負反応度の挿入が1m炉心に比べて遅れることであり、そのため、未・部分沸騰燃料集合体の燃料破損に起因する速いボイド反応度挿入により即発臨界超過を起こした。この結果を踏まえて、比出力密度を約43 kW/kgまで増加し、炉心長を1m及び0.8mに短尺化した二つの高転換型中型炉心Fsm100(炉心ボイドワース5.7$)及びFsm80(炉心ボイドワース4.9$)が平成14年度に提案された。これらの炉心のULOF起因過程は、(a)いずれの炉心ケースともにノミナル条件下では出力バーストは即発臨界以下のマイルドな挙動となり、(b)ボイド反応度ワース及びドップラー係数の設計評価不確かさを保守側に考慮しても、即発臨界以下のマイルドな挙動となり、起因過程は遷移過程へ移行する。両炉心の比出力密度を基準ケースから34 kW/kgまで(約20%)下げるとULOF起因過程は即発臨界超過の出力バーストとなる。これらの結果から、炉心燃料の平均比出力密度は重要な設計パラメータであり、太径燃料の採用により炉心の比出力
丹羽 元; 飛田 吉春; 藤田 朋子; 遠藤 寛; 石田 政義; 栗原 国寿; 川田 賢一
JNC TN9400 2001-056, 64 Pages, 2001/03
1999年度から2年間の計画で実用化戦略研究フェイズ1を実施している。本報告書は同調査研究の中で対象としたFBRプラントシステムについて、炉心安全性の観点から検討加えた結果フェイズ1の中間段階でとりまとめたものである。ここでは、新型燃料の安全特性を把握し、各炉心が目標とする炉心安全性を備えていることを確認する目的で、基礎的な検討を含めて下記を行った。すなわち、各種炉心の損傷状態における再臨界性の検討、再臨界回避方策の検討、Na冷却MOX炉の評価、金属燃料、窒化物燃料の安全性特性比較、Na冷却炉のボイド反応度の目安、各種炉心のCDA事象推移の検討、等である。ここでの検討結果は適宜、炉心、プラントの設計に反映されている。フェイズ1の後半では安全性の観点における判断に備えるため、各炉心・プラントの設計の進渉に合わせてさらに検討を進めていく。
遠藤 寛*; 石田 政義*; 吉村 健二*
JNC TJ9410 2001-001, 180 Pages, 1999/03
高速増殖炉実証炉では、炉心が大型化し燃焼度が増大するため、炉内の核分裂性生物(FP)の蓄積量が増加する。また高速増殖炉(FBR)の実用化時代には、超ウラン元素(MA)の燃焼と超長半減期核分裂性生物(LLFP)の消滅処理など、FBRの多目的化が推進され炉心内のFP保有量は原型炉に比べ大幅に増加する。FP保有量の大きいこれらの将来炉において、炉心損傷事象(CDA)によるリスクを低減するためには、炉心および-次冷却系各部のFP分布を的確に把握し適切な事故管理を実施する事が重要である。このためには、CDA特有のFP移行挙動を評価出来る手法を整備し高度化することが必要である。本契約業務の目的は、上記観点から、線源移行に係わる最新の実験的知見と一次冷却系線源移行挙動解析コード(TRACER)の実機適用性検討に基づいて、実証炉及び実用炉に適合したCDA時FP移行挙動評価手法を整備すると共に、評価手法の検証方策を提案するところにある。本契約業務では、実証炉体系における代表的なCDAである炉心流量喪失時スクラム失敗事象(ULOF)の起因過程を対象として、TRACERコードの実機適用性を検討した。ここでは、事故解析コード(ARGOコード)により求めたULOF起因過程における炉心状態にTRACERコードを適用し、損傷燃料から一次系ナトリウムへのFP移行挙動を評価した。更に、一次冷却系ナトリウム、-次系構造材壁面、およびカバーガス空間などの一次冷却系各部に蓄積された揮発性および不揮発性FPの空間分配挙動の特性を評価した。これらの結果に基づいて、TRACERコードの物理モデルの必要改良項目を摘出した。現状のTRACERコードでは考慮されていないカバーガス中の輻射現象によるカバーガス昇温挙動などについては、簡易解析モデルを作成しその効果を定量化することによって今後のモデル改良の方針を明らかにした。更に、燃料損傷の非同時性の大きい大型炉心のCDA事象推移に整合した線源移行挙動解析モデルを確立する観点から、起因過程解析コードSAS4Aとの接続条件及び組み込み条件を明確にした。
小林 嗣幸*; 木下 幹寿*; 服部 禎男*; 小川 徹; 坪井 靖*; 石田 政義*; 小川 伸太*; 斎藤 裕明*
Nuclear Technology, 89, p.183 - 193, 1990/02
被引用回数:29 パーセンタイル:91.16(Nuclear Science & Technology)金属燃料の定常時挙動解析のための簡易コードSESAMEを開発した。FPガス放出、スウェリング、物質再分布、ボンドナトリウム浸入、軸方向伸びといった現象の予測を可能にする単純なモデル体系を構成した。同コードを用いて、既存の照射データを良く説明できることを明らかにした。
石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*
PNC TN941 82-75VOL5, 89 Pages, 1982/03
高速増殖原型炉「もんじゅ」(定格熱出力714MW)の仮想的炉心崩壊事故(HCDA)時の炉心の核・熱挙動を,事故解析計算コードSAS3DおよびVENUS―PM2により評価した。本解析は,同解析1)に引続いて実施したもので,解析1)では炉心の反応度係数に核設計計算しミナル値を使用したのに対し,本解析では冷却材ボイド係数およびドップラー係数に,核計算不確かさを最大保守側に見込んだ値を使用した。HCDA起因事故事象としては,定格運転中の,外部電源喪失による炉心流量減少事故(LOF)および,制御棒連続引抜による反応度挿入事故(TOP)を,炉停止系作動失敗の想定のもとで解析した。炉心の燃焼状態は,零燃焼度の初装荷炉心初期(BOIC)および,平衡炉心(集合体取出平均燃焼度80MWD/kg)の燃焼初期(BOEC)および,燃焼末期(EOEC)の3状態である。TOP―HCDA解析結果は,解析1)の場合と,ほぼ同じで,炉出力トランジェットは高出力燃料集合体の燃料溶融破損によるFCI(溶融燃料と冷却材ナトリウムの熱的相互作用)発生による穏やかな出力上昇(定格出力の10倍以下)で特徴づけられ,このFCIに伴う炉心部からの燃料の流出(fuelsweepout)による負反応度により,炉心は未臨界となる。燃料破損(FCI)の起こる集合体数は,径方向出力ピーキンクが低く,FPガス効果のないBOICで一番多く,約26%の高出力燃料集合体で破損がある。平衡炉心では炉心中央部の約5%の集合体で破損が起こる。事故評価は,この後,局所破損炉心の事故後熱除去評価に引継がれる。LOF―HCDA事故シナリオは,炉心の軸方向膨脹による負反応度効果および,燃料スラッピング(冷却材ボイド化後の燃料ピンの崩れ)発生に際しての燃料ペレット内残留FPガスによる燃料分散(fueldispersal)効果(但し,BOICでは除く)が期待できる限り,炉出力は即発臨界反応度以下での過渡変化となり,事故は冷却材のボイド化した溶融炉心状態で遷移フェーズヘ移行する。LOF―HCDAが超即発臨界出力暴により機械的炉心崩壊フェーズヘ至るのは,上記の2つの反応度効果を無視した場合にのみ起こる。この点は,ノミナル反応度係数を保証した解析1)の場合と異なり,炉心崩壊フェーズヘ移行した要因には,上記2効果の否定の他に,保守側反応度係数の想定が
石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*
PNC TN941 82-75VOL4, 382 Pages, 1982/03
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石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*
PNC TN941 82-75VOL3, 502 Pages, 1982/03
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石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*
PNC TN941 82-75VOL2, 258 Pages, 1982/03
None
石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*
PNC TN941 82-75VOL1, 87 Pages, 1982/03
高速増殖原型炉「もんじゅ」(定格熱出力714MW)の仮想的炉心崩壊事故(HCDA)時の炉心の核・熱挙動を,事故解析計算コードSAS3DおよびVENUS―PM2により評価した。本解析は,同解析1)に引続いて実施したもので,解析1)では炉心の反応度係数に核設計計算しミナル値を使用したのに対し,本解析では冷却材ボイド係数およびドッブラー係数に,核計算不確かさを最大保守側に見込んだ値を使用した。HCDA起因事故事象としては,定格運転中の,外部電源喪失による炉心流量減少事故(LOF)および,制御棒連続引抜による反応度挿入事故(TOP)を,炉停止系作動失敗の想定のもとで解析した。炉心の燃焼状態は,零燃焼度の初装荷炉心初期(BOIC)および,平衡炉心(集合体取出平均燃焼度80MWD/kg)の燃焼初期(BOEC)および,燃焼末期(EOEC)の3状態である。TOP―HCDA解析結果は,解析1)の場合と,ほぼ同じで,炉出力トランジェットは高出力燃料集合体の燃料溶融破損によるFCI(溶融燃料と冷却材ナトリウムの熱的相互作用)発生による穏やかな出力上昇(定格出力の10倍以下)で特徴づけられ,このFCIに伴う炉心部からの燃料の流出(fuelsweepout)による負反応度により,炉心は未臨界となる。燃料破損(FCI)の起こる集合体数は,径方向出力ピーキンクか低く,FPガス効果のないBOICで一番多く,約26%の高出力燃料集合体で破損かある。平衡炉心では炉心中央部の約5%の集合体で破損か起こる。事故評価は,この後,局所破損炉心の事故後熱除去評価に引継がれる。LOF―HCDA事故シナリオは,炉心の軸方向膨脹による負反応度効果および,燃料スラッピンク(冷却材ボイド化後の燃料ピンの崩れ)発生に際しての燃料ペレット内残留FPガスによる燃料分散(fueldispersal)効果(但し,BOICでは除く)が期待できる限り,炉出力は即発臨界反応度以下での過渡変化となり,事故は冷却材のボイド化した溶融炉心状態で遷移フェーズヘ移行する。LOF―HCDAが超即発臨界出力暴により機械的炉心崩壊フェーズヘ至るのは,上記の2つの反応度効来を無視した場合にのみ起こる。この点は,ノミナル反応度係数を保証した解析1)の場合と異なり,炉心崩壊フェーズヘ移行した要因には,上記2効果の否定の他に,保守側反応度係数の想定
石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*
PNC TN941 82-74VOL5, 52 Pages, 1982/03
高速増殖原型炉「もんじゅ」(定格熱出力714MW)の仮想的炉心崩壊事故(HCDA)時の炉心の核・熱挙動を、事故解析計算コードSAS3Dにより評価した。HCDA起因事故事象としては、定格運転中の、外部電源喪失による炉心流量減少事故(LOF)および、制御棒連続引抜による反応度挿入事故(TOF)を、炉停止系作動失敗の想定のもとで解析した。炉心の燃焼状態は、零燃焼度の初装荷炉心初期(BOIC)および、平衡炉心(集合体取出平均燃焼度80MWD/kg)の燃焼初期(BOEC)および、燃焼末期(EOEC)の3状態である。また、解析では、炉心の諸反応度係数に核設計計算ノミナル値を使用した。TOP事故では、炉出力トランジェントは、高出力燃料集合体の燃料溶融破損によるFCI(溶融燃料と冷却材ナトリウムの熱的相互作用)発生に伴う反応度効果による穏やかな炉出力上昇(定格出力の高々5倍以下)で特徴づけられ、このFCIに伴う炉心部からの燃料の流出(fuel sweepout)による負反応度効果により、炉心は未臨界となる。燃料破損(FCI)の起こる集合体数は、径方向出力ピーキングが低く、FPガス効果のないBOICで一番多く、炉心中央部の約17%の高出力燃料集合体で破損がある。平衡炉心では、炉心中央部の約5%の高出力燃料集合体で破損があり、BOICに比べ径方向出力ピーキングが高く、かつFPガス圧効果により比較的急速に、溶融燃料放出に続くfuel sweepoutが起こるために、破損領域は局所的に止まる。事故評価は、この後、事故後熱除去評価に引継がれる。LOF事故では、冷却材沸騰・溶融被覆材移動・燃料スランピング(冷却材ボイド化後の燃料ピンの崩れ)・FCI・燃料分散、等の諸現象に伴う正・負反応度効果の競合のもとて、炉出力・全反応度が変化する。これらの諸現象解析に係わる広範囲のパラメータ解析結果によると、「もんじゅ」のLOF事故は、放出エネルギー評価の上で保守側の、厳しい解析条件設定をした場合はボイドワースの高い燃料集合体でのFCI発生により即発臨界反応度1$を超過する出力暴走となるが、超即発臨界での全反応度上昇率は高々10$/sec、炉出力最大値は定格出力の約600倍以下となり、機械的炉心崩壊フェーズヘ移行するほどの激しさとはならない。各炉心ケースとも、出力トランジェント末期には、燃料分散による負反応度効果により、炉は未臨界状態に至り、起因事故フェーズの事象展開は終る。起因事故フェーズの末期の炉心は、高ボイド率(70% 以上)で、...
石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*
PNC TN941 82-74VOL4, 288 Pages, 1982/03
None
石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*
PNC TN941 82-74VOL3, 381 Pages, 1982/03
None
石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*
PNC TN941 82-74VOL2, 287 Pages, 1982/03
高速増殖原型炉「もんじゅ」(定格熱出力714MW)の仮想的炉心崩壊事故(HCDA)時の炉心の核・熱挙動を,事故解析計算コードSAS3Dにより評価した。HCDA起因事故事象としては,定格運転中の,外部電源喪失による炉心流量減少事故(LOF)および,制御棒連続引抜による反応度挿入事故(TOP)を,炉停止系作動失敗の想定のもとで解析した。炉心の燃焼状態は,零燃焼度の初装荷炉心初期(BOIC)および,平衡炉心(集合体取出平均燃焼度80MWD/kg)の燃焼初期(BOEC)および,燃焼末期(EOEC)の3状態である。また,解析では,炉心の諸反応度係数に核設計計算ノミナル値を使用した。TOP事故では,炉出力トランジェントは,高出力燃料集合体の燃料溶融破損によるFCI(溶融燃料と冷却材ナトリウムの熱的相互作用)発生に伴う反応度効果による隠やかな炉出力上昇(定格出力の高々5倍以下)で特徴づけられ,このFCIに伴う炉心部からの燃料の流出(fuelsweepout)による負反応度効果により,炉心は未臨界となる。燃料破損(FCI)の起こる集合体数は,径方向出力ピーキングが低く,FPガス効果のないBOICで一番多く,炉心中央部の約17%の高出力燃料集合体で破損がある。平衡炉心では,炉心中央部の約5%の高出力燃料集合体で破損があり,BOICに比べ径方向出力ピーキングが高く,かっFPガス圧効果により比較的急速に,溶融燃料放出に続くfuelsweepoutが起こるために,破損領域は局所的に止まる。事故評価は,この後,事故後熱除去評価に引継がれる。LOF事故では,冷却材沸騰・溶融被覆材移動・燃料スランピング(冷却材ボイド化後の燃料ピンの崩れ)・FCI・燃料分散,等の諸現象に伴う正・負反応度効果の競合のもとで,炉出力・全反応度が変化する。これらの諸現象解析に係わる広範囲のパラメータ解析結果によると,「も んじゅ」のLOF事故は,放出エネルギー評価の上で保守側の,厳しい解析条件設定をした場合はボイドワースの高い燃料集合体でのFCI発生により即発臨界反応度1$を超過する出力暴走となるが,超即発臨界での全反応度上昇率は高々10$,/sec,炉出力最大値は定格出力の約600倍以下となり,機械的炉心崩壊フェーズヘ移行するほどの激しさとはならない。
石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*
PNC TN941 82-74VOL1, 151 Pages, 1982/03
高速増殖原型炉「もんじゅ」(定格熱出力714MW)の仮想的炉心崩壊事故(HCDA)時の炉心の核・熱挙動を,事故解析計算コードSAS3Dにより評価した。HCDA起因事故事象としては,定格運転中の,外部電源喪失による炉心流量減少事故(LOF)および,制御棒連続引抜による反応度挿入事故(TOP)を,炉停止系作動失敗の想定のもとで解析した。炉心の燃焼状態は,零燃焼度の初装荷炉心初期(BOIC)および,平衡炉心(集合体取出平均燃焼度80MWD/kg)の燃焼初期(BOEC)および,燃焼末期(EOEC)の3状態である。また,解析では,炉心の諸反応度係数に核設計計算ノミナル値を使用した。TOP事故では,炉出力トランジェントは,高出力燃料集合体の燃料溶融破損によるFCI(溶融燃料と冷却材ナトリウムの熱的相互作用)発生に伴う反応度効果による隠やかな炉出力上昇(定格出力の高々5倍以下)で特徴づけられ,このFCIに伴う炉心部からの燃料の流出(fuelsweepout)による負反応度効果により,炉心は未臨界となる。燃料破損(FCI)の起こる集合体数は,径方向出力ピーキングが低く,FPガス効果のないBOICで一番多く,炉心中央部の約17%の高出力燃料集合体で破損がある。平衡炉心では,炉心中央部の約5%の高出力燃料集合体で破損があり,BOICに比べ径方向出力ピーキングが高く,かっFPガス圧効果により比較的急速に,溶融燃料放出に続くfuelsweepoutが起こるために,破損領域は局所的に止まる。事故評価は,この後,事故後熱除去評価に引継がれる。LOF事故では,冷却材沸騰・溶融被覆材移動・燃料スランピング(冷却材ボイド化後の燃料ピンの崩れ)・FCI・燃料分散,等の諸現象に伴う正・負反応度効果の競合のもとで,炉出力・全反応度が変化する。これらの諸現象解析に係わる広範囲のパラメータ解析結果によると,「もんじゅ」のLOF事故は,放出エネルギー評価の上で保守側の,厳しい解析条件設定をした場合はボイドワースの高い燃料集合体でのFCI発生により即発臨界反応度1$を超過する出力暴走となるが,超即発臨界での全反応度上昇率は高々10$,/sec,炉出力最大値は定格出力の約600倍以下となり,機械的炉心崩壊フェーズヘ移行するほどの激しさとはならない。各炉心ケースとも,出力トランジェント末期には,燃料分散による負反応度効果により、炉は未臨界状態に至り、起因事故フェーズの事象展開は終わる。