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神保 龍太郎*; 中村 和幸; Bandourko, V.*; 大楽 正幸; 奥村 義和; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1103 - 1107, 1999/00
被引用回数:5 パーセンタイル:40.64(Materials Science, Multidisciplinary)次世代核融合実験炉におけるダイバータ表面の化学的スパッター状況をシミュレートする目的で、超低エネルギーイオン源(SLEIS)を用いた。200~700CにおけるBC-炭素繊維複合材料のスパッター率はSiC添加CFC材とほぼ等しく、2次元CFC材より明らかに小さいこと、化学的スパッター率は入射角度に依存しないことを明らかにした。
中村 和幸; 鈴木 哲; 大楽 正幸; 横山 堅二; 奥村 義和; 鈴木 隆之*; 神保 龍太郎*; Bandourko, V.*; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.828 - 832, 1998/00
被引用回数:4 パーセンタイル:38.68(Materials Science, Multidisciplinary)ITER用ダイバータアーマータイル材として有望な高熱電導炭素強化複合材(CFC材)のスパッタリング収率低減化を目的として、新たに炭化珪素含有CFC材が開発された。新材料で製作したダイバータアーマータイルの寿命を評価するため、ディスラプション及びスパッタリングによるこの材料の損耗特性を実験的に調べた。その結果、ディスラプションによる損耗特性を劣化させずに、スパッタリングによる損耗特性が改善されていることが確認され、実機適用に関して明るい見通しが得られた。本講演では、これら一連の損耗特性評価試験について報告する。
Bandourko, V.*; 神保 龍太郎*; 中村 和幸; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.917 - 920, 1998/00
被引用回数:3 パーセンタイル:31.85(Materials Science, Multidisciplinary)ITER用プラズマ対向材料として有望なタングステン材料のセルフスパッタリング収率の角度及び温度依存性について報告する。主な内容は、入射角が70度近辺にスパッタリング収率の最大値を持つこと、より高温でスパッタリング収率が増加することである。特に、温度依存性に関しては、従来からの予測と異なるものであり、そのメカニズムについても報告する。
神保 龍太郎*; 中村 和幸; Bandourko, V.*; 奥村 義和; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.724 - 728, 1998/00
被引用回数:8 パーセンタイル:57.28(Materials Science, Multidisciplinary)次世代核融合実験炉のダイバータにおけるスパッター条件を模擬する目的で、超低エネルギーイオン源(SLEIS)を用いて、200~800C(化学的スパッター域)における1次元、2次元及び3次元CFC材と等方性黒鉛材及びBC添加1次元CFC材の重水素イオンによるスパッター率の温度及び照射角度依存性を調べた。その結果、1~3次元CFC材は、等方性黒鉛と同様な温度依存性を示したが、BC添加CFC材は、これらよりやや低い値を示した。BC添加CFC材では、照射角度の増加とともにスパッター率が減少したが、1次元CFC材では、照射角度依存性は見られなかった。
神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 中村 和幸; 秋場 真人; 鈴木 哲; 大楽 正幸; 中川 師夫*; 鈴木 康隆*; 千葉 秋雄*; 後藤 純孝*
日本セラミックス協会学術論文誌, 105(1228), p.1091 - 1098, 1997/12
被引用回数:1 パーセンタイル:18.67(Materials Science, Ceramics)C/C材の次の新プラズマ対向材料として、BCと炭素繊維から成る複合セラミックスを、ホットプレス法で作り、試験片を冷却せずに、電子ビームとJT-60のプラズマ加熱による熱負荷試験を行って耐熱性を評価した。高熱伝導(640W/m・K)の縦糸と折れ難い高強度(3.5GPa)の横糸炭素繊維から成る平織り(布)を作り、BCを含浸後、渦巻き状にして焼結した複合セラミックスでは、22MW/m(5秒)の電子ビーム照射により、表面が2500Cになり、BCが一部溶融しても、クラックは発生しなかった。同材料のタイルをJT-60のダイバータに設置し、中性粒子入射加熱(30MW,2秒)を含む15秒のプラズマ放電を572回繰返しても、局所的溶融は起るものの、クラックの発生は見られなかった。溶融は、表面がBCの融点を越えたためで、ITERで予定されている水冷を行えば、避けられる見込みである。
神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 中村 和幸; 秋場 真人; 鈴木 哲; 大楽 正幸; 中川 師央*; 鈴木 康隆*; 千葉 秋雄*; 後藤 純隆*
Journal of the Ceramic Society of Japan, International Edition, 105, p.1179 - 1187, 1997/00
C/C材の次世代のプラズマ対向材料として、BCと炭素繊維から成る複合セラミックスを作り、電子ビームとJT-60のプラズマによる熱負荷試験を行って、耐熱性を評価した。高熱伝導性の縦糸と高強度で折れ難い横糸の炭素繊維から成る平織り布にBCを含浸後に、渦巻状にして加圧焼結した複合セラミックスで作ったタイルは、22MW/mの電子ビーム照射(5秒,2500C)によっても破損しなかった。さらに、JT-60のダイバータに設置し、中性粒子入射加熱(30MW,2秒)を含む15秒のプラズマ放電を繰り返し(572回)行っても、クラックの発生は見られなかった。
神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 中村 和幸; 秋場 真人; 鈴木 哲; 後藤 純孝*; 鈴木 康隆*; 千葉 秋雄*; 山木 孝博*; 中川 師夫*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 233-237(PT.A), p.781 - 786, 1996/00
被引用回数:13 パーセンタイル:72.4(Materials Science, Multidisciplinary)新複合材料は、高熱伝導炭素繊維で作った平織りクロスを積層し、その間に多量のBCを均一に充填して焼成した。BCを20~35vol.%添加し、1700Cで焼結した材料は、250W/m・K前後の室温熱伝導率を示す。開発材の熱伝導率は、温度依存性が小さく、400C以上になると、室温で300W/m・K以上の高熱伝導フェルトC/C材の値より高くなり、高温材料として望ましい特性を示す。800Kにおける重水素イオンによるスパッタリング試験では、BCが35vol.%以上の材料は、エロージョン率がC/C材の40%に低下し、BC添加の効果が明らかである。電子ビームによる熱負荷試験では、22MW/mを5秒間照射し、表面温度が2500Cになっても割れの発生は起らなかった。リサイクリング特性は、黒鉛に比して、BCの添加量と共に向上する。以上により、本複合材料は、C/C材とBCの長所を併せ持つ複合材料であることがわかる。
中村 和幸; 秋場 真人; 荒木 政則; 大楽 正幸; 佐藤 和義; 鈴木 哲; 横山 堅二; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 西堂 雅博; et al.
Fusion Engineering and Design, 30, p.291 - 298, 1995/00
被引用回数:2 パーセンタイル:28.65(Nuclear Science & Technology)JT-60Uへの適用を目的として、三種類の方法でBCを被覆した炭素系材料の耐熱試験を前回実施し、CVR法で被覆された試料が密着性の最も優れていることを明らかにした。今回は、前回より2~3倍熱負荷の高い条件で耐熱試験を実施し、熱負荷依存性を調べた。その結果、全吸収エネルギーが同じでも、高い熱負荷(従って、照射時間は短い)で照射された方が、損耗や表面の損傷の大きいことが明らかとなった。また、照射後表面のボロンと炭素の混合比に関しても、強い熱負荷依存性のあることが明らかとなった。
荻原 徳男; 神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 道園 真一郎*; 斎藤 芳男*; 森 弘一*; 森田 健治*; 山華 雅司*; 菅井 秀郎*
Journal of Nuclear Materials, 220-222, p.748 - 751, 1995/00
被引用回数:3 パーセンタイル:36.75(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uにおいては、デカボラン(BH)を用いたボロナイゼーションを実施している。そこで、これと同一の手法により黒鉛上に形成されたボロン膜を用いて、高エネルギー酸素イオンとの反応を調べた。結果は以下の通りである。(1)室温から600CにおけるOイオン照射においては、~210 O/cmのフルーエンスまでOイオンはすべてボロン膜中に捕えられる。(2)室温で打ち込まれた酸素は、600Cまではボロン膜から脱離しない。以上の結果は、JT-60Uにおいて、実施されているボロナイゼーションの酸素ゲッタリング作用を明らかに指示するものである。
山木 孝博*; 後藤 純孝*; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 荻原 徳男; 西堂 雅博
Journal of Nuclear Materials, 217(1-2), p.154 - 160, 1994/11
被引用回数:11 パーセンタイル:68.99(Materials Science, Multidisciplinary)1keVの重水素ビームを照射した炭素/ボロン膜の昇温脱離ガス分析結果について報告する。B/C比が074at.%の炭素/ボロン膜に、473Kにて4.510D/cmのフルエンスまで、3keVDを照射した後、D及びCDの脱離特性を調べた。その結果、Dガスの脱離に関しては、炭素膜では1050K付近に脱離ピークが現れるのに対して、ボロン濃度3%の膜では850Kにピークが移り、さらにボロン濃度が6070%となるとより低温側に脱離ピークが移動する。またボロン濃度の増加とともにCDの脱離が減少することもわかった。これらの結果は、CVDによるBC被覆材やBC転化材料の脱離ガス特性とも一致した。炭素ボロン膜の場合、CDの脱離が炭素に比べて著しく小さくなるのは、Dの脱離が低温側で生じるため、CDの脱離が顕著となるより高温の領域では、表面層に捕獲された重水素の濃度が低いためと考えられる。
中村 和幸; 安東 俊郎; 秋場 真人; 荒木 政則; 鈴木 哲; 佐藤 和義; 横山 堅二; 大楽 正幸; 西堂 雅博; 神保 龍太郎*
Fusion Engineering and Design, 24, p.431 - 435, 1994/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.49(Nuclear Science & Technology)JT-60Uへの適用を目的として、三種類の方法でBCを被覆した炭素系材料の耐熱試験を前回実施し、CVR法で被覆された試料が密着性に最も優れていることを明らかにした。今回は、前回の試験結果を基に、最も密着性に優れているCVR法によって炭素表面をBC転化した試料を膜厚を変えて作製し、その限界膜厚を調べた。その結果、JT-60Uで想定されている10MW/mの熱負荷に対しては、BC転化膜の厚みを600m以下にする必要のあること、また、膜中にポーラスな層がある場合、その場所で剥離が生じていることから、実機へはポーラスのない転化膜を供給する必要のあることなどを明らかにした。
荻原 徳男; 神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 道園 真一郎*; 斉藤 芳男*; 森 弘一*; 森田 健治*
Journal of Nuclear Materials, 212-215, p.1260 - 1265, 1994/00
被引用回数:7 パーセンタイル:56.56(Materials Science, Multidisciplinary)多結晶BCを用いて水蒸気、酸素および高エネルギー酸素イオンとの反応を調べた。その結果は以下の通り。(1)5keVOイオン照射においては110O/cmのフルーエンスまで室温から600C以下の範囲でOイオンは完全にBC中にとらえられる。(2)室温で打ち込まれたOイオンは、表面から~10nmに存在する。この酸素はボロンとは結合していない。基板温度が室温より高くなるにつれ、Oイオンはボロンと結合しボロン酸化物を形成する。(3)BCの水蒸気曝露において電子あるいはヘリウムイオンを同時に照射するとボロンの著しい酸化がおこる。以上の結果は、核融合装置第一壁のボロナイゼーションによる酸素ゲッタリングの有効性を明らかに指示するものである。
西堂 雅博; 荻原 徳男; 嶋田 道也; 新井 貴; 平塚 一; 小池 常之; 清水 正亜; 二宮 博正; 中村 博雄; 神保 龍太郎*; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, 32(7), p.3276 - 3281, 1993/07
被引用回数:57 パーセンタイル:90.95(Physics, Applied)JT-60Uにおいて、プラズマ不純物の低減を図ることを目的に、デカボランを用いたボロンコーティングを2度実施した。ボロンコーティングにより作製されたボロン被膜の膜厚、元素組成及びその分布を走査型電顕、オージェ電子分光法、核反応解析法により測定し、以下の事が明らかになった。(1)デカボラン吹き出し口付近の膜厚は80nmであるのに対して、トロイダル方向に約180°離れた場所での膜厚は約2nmとうすく、不均一な分布となっている。(2)H濃度は約10%である。(3)ボロン含有量は90%以上であり、H以外含まず純度が高い。これら膜の特性と、プラズマ不純物低減効果との関係について考察した。
安東 俊郎; 山本 正弘; 新井 貴; 神永 敦嗣; 笹島 唯之; 西堂 雅博; 神保 龍太郎*; 児玉 幸三; 清水 正亜; 秋場 真人; et al.
Fusion Technology 1992, p.161 - 165, 1993/00
JT-60Uダイバータ板を高精度で取付け調整し、さらにその場で微小テーパ加工を行うことによって、CFC材タイルの損耗を顕著に軽減することができた。またダイバータトレース部のタイル表面には光沢のあるカーボンの再付着層があり、オフトレース部には黒色の煤けた付着層が認められた。カーボンの再付着層に関するプラズマ表面相互作用研究が重要であることが判明した。CVR(気相化学反応)法、CVD法およびプラズマスプレー法により作製したBC表面改質CFC/黒鉛材の熱負荷特性、エロージョン収率、重水素リテンション特性およびJT-60U実機試験を行い、CVR-BC改質材が最も優れた特性を有すること、またJT-60Uでの使用に十分耐え得ることを確認した。
後藤 純孝*; 山木 孝博*; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 荻原 徳男; 西堂 雅博; 照山 量弘*
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.708 - 712, 1992/12
被引用回数:19 パーセンタイル:83.58(Materials Science, Multidisciplinary)2種類のBC表面改質黒鉛(コンバージョン法及びCVD)のスパッタリング率等を測定し、黒鉛やBCバルク材の特性と比較した。測定項目は1keVの重水素イオン照射に対するエロージョン率、イオン照射後の昇温脱離ガス特性及び熱拡散率,熱伝導率である。測定温度範囲は3001400Kとした。測定の結果、BC表面改質材のエロージョン率はBCバルク材より大きいが、黒鉛よりは50%以上小さいこと、重水素の放出ピークは黒鉛より200K低温側に現れ、捕獲された重水素がより低温側で脱離しやすいこと、炭素の化学エロージョンを表すCDの生成が黒鉛の1/10以下であることが判明した。またBC改質層内での熱拡散率,熱伝導率は、高熱伝導性CFCの約1/10となるが、バルクの熱特性にはほとんど影響を及ぼさないことがわかった。これらの実験結果よりBC表面改質黒鉛が、黒鉛と比較して優れた表面特性を有することを確証した。
中村 和幸; 秋場 真人; 鈴木 哲; 横山 堅二; 大楽 正幸; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 深谷 清; H.Bolt*; et al.
JAERI-M 92-052, 41 Pages, 1992/04
JT-60U用第一壁として三種類のBC被覆C/C材の使用が検討されている。JT-60Uでは、第一壁は通常運転時には数十MW/m、ディスラプション時には数MJ/mもの高い熱負荷を受けると予想されているので、使用に当たってはそれら被覆材料の耐熱特性を十分に研究しておく必要がある。耐熱特性試験は、原研NBI加熱研究室の高熱負荷試験装置、JEBISを用いて、5~40MW/m、5sおよび550MW/m、5~10msの二種類の照射条件で行った。その結果、BCをコンバージョンで被覆した材料の密着性が、CVDおよびプラズマスプレーで被覆した材料のそれよりも優ることが明らかになった。照射後試料の表面分析も、併せて行った。
神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 荻原 徳男; 安東 俊郎; 森田 健治*; 武藤 嘉男*
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.958 - 962, 1992/00
被引用回数:24 パーセンタイル:87.79(Materials Science, Multidisciplinary)CVD法及びコンバージョン法で作った、BC被覆等方性黒鉛とホットプレス法で作ったBCとの試料を用いて重水素のリテンション特性を測定した。重水素の打込みは加速電圧3kV、粒子密度3.610D/cm・sのDイオンを室温で打込み、そのリテンション量を反跳粒子検出法で測定した。リテンション量の温度依存性は、室温照射した試料を等時焼鈍することにより求めた。打込まれた重水素のリテンション量は、打込み量が10D/cmを超えると飽和する。リテンション量の飽和値は、試料により異なるが、焼鈍による減少傾向は類似している。未飽和の場合には、リテンション量が減少する温度は高温側にシフトする。以上の結果については、等方性黒鉛及び他の低原子番号材料の場合と比較すると共に、トカマクにおける水素同位体リサイクリングの観点から考察した。
中村 和幸; 秋場 真人; 鈴木 哲; 横山 堅二; 大楽 正幸; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 深谷 清; H.Bolt*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.627 - 632, 1992/00
被引用回数:29 パーセンタイル:90.57(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60U用第一壁として三種類のBC被覆C/C材の使用が検討されている。JT-60では、第一壁は通常運転時には数十MW/m、ディスラプション時には数MJ/mもの高い熱負荷を受けると予想されているので、使用に当たってはそれら被覆材料の耐熱特性を十分に研究しておく必要がある。耐熱特性試験は、原研NBI加熱研究室の高熱負荷試験装置、JEBISを用いて、5~40MW/m、5sおよび550MW/m、5~10msの二種類の照射条件で行った。その結果、BCをコンバージョンで被覆した材料の密着性が、CVDおよびプラズマスプレーで被覆した材料のそれよりも優れることが明らかになった。照射後試験の表面分析も、併せて行った。
荻原 徳男; 神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 斉藤 芳男*; 道園 真一郎*
真空, 35(3), p.174 - 176, 1992/00
現在原研で稼働中のJT-60Uにおいては、第一壁およびダイバータ板に等方性黒鉛およびC/C材を用いている。核融合積をより高めるためには、炭素・酸素といった不純物のより徹底した低減が必要であることが今までのプラズマ実験から明らかになってきた。そこでJT-60UではB/C系材料を用いて上記不純物を除去することを計画している。そこで、各種製法により作製したB/C系材料に酸素イオンを照射して、その酸素ゲッタリング作用をAESを用いて調べた。その結果、炭素のみでは酸素の捕捉はおきないが、Bを含む試料においては、明らかに酸素の捕捉がおきている。この酸素を捕捉している層は、ArイオンスパッタリングしたときのAESピークの変化から、きわめて浅い(~10層程度)ことがわかった。