検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 29 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:84.97(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

論文

Evaluation of 2-D transverse beam profile monitor using gas sheet at J-PARC LINAC

神谷 潤一郎; 岡部 晃大; 金正 倫計; 守屋 克洋; 山田 逸平; 荻原 徳男*; 引地 裕輔*; Wada, K.*

Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012149_1 - 012149_6, 2019/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:82.33(Physics, Particles & Fields)

チタン製真空ダクト表面にゲッター作用を持たせるため、導入したガスをイオン化させスパッタリングによりチタン表面の酸化膜を除去する手法の開発を行っている。本手法では、スリットからガスを導入することで、少ないガス量で局所的に均一かつ高いガス密度のシート状の分布を生成ができ、周辺の圧力上昇を抑えたうえで効率の良いスパッタリングを行うことができる。今回、スリットによって生成されたガス密度分布をモンテカルロシミュレーションコードによって計算し、評価した。その結果、ガス密度分布の三次元的な分布の情報を得ることができ、両方向からのガス導入がガス密度分布の均一化に対して有効であることが定量的にわかった。さらに本手法をシート状ガスとビームとの相互作用により発生するイオンを検出する非破壊型ビームプロファイルモニターに適用した。本モニターにおいて、ビームプロファイルの注入ガス量に対する依存性を調査し、少量の注入ガス量での測定が不飽和かつS/N比が高い状況でビームプロファイル測定するために重要であることが分かった。

論文

Coupling impedance of the collimator without RF-Shields at the RCS in J-PARC

菖蒲田 義博; 岡部 晃大; 神谷 潤一郎; 守屋 克洋

Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012113_1 - 012113_7, 2019/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.06(Physics, Particles & Fields)

大強度を目指す加速器では、電子雲と電磁場によるビームの不安定化を防ぐことが重要である。そのため、加速器の真空容器の表面にある穴はすべてTiNの薄膜を付着させたRFシールドで塞ぐのが一般的である。TiNは電子雲を抑制するために、RFシールドは電磁場を抑えるため利用される。しかし、真空中でコリメータの穴をTiNの薄膜を付着させたRFシールドで塞ぐと、RFシールドそのものが機械的に壊れてしまうことがわかった。それは、真空中でTiNの摩擦係数が増大するためである。そこで、我々はコリメータの穴がビーム長に比べて十分短いことに注目し、RFシールドをコリメータから外すことにした。そして、シミュレーションによる計算とネットワークアナライザーによるS行列の測定で、新たに誘起される電磁場の影響を確かめることにした。結果、電磁場のビームに与える影響が無視できることがわかり、実際の運転でそれが可能であることが確認された。

論文

Coupling impedance of the collimator without RF-Shields at the RCS in J-PARC

菖蒲田 義博; 岡部 晃大; 神谷 潤一郎; 守屋 克洋

Proceedings of 10th International Particle Accelerator Conference (IPAC '19) (Internet), p.163 - 166, 2019/06

大強度を目指す加速器では、電子雲と電磁場によるビームの不安定化を防ぐことが重要である。そのため、加速器の真空容器の表面にある穴はすべてTiNの薄膜を付着させたRFシールドで塞ぐのが一般的である。TiNは電子雲を抑制するために、RFシールドは電磁場を抑えるため利用される。しかし、真空中でコリメータの穴をTiNの薄膜を付着させたRFシールドで塞ぐと、RFシールドそのものが機械的に壊れてしまうことがわかった。それは、真空中でTiNの摩擦係数が増大するためである。そこで、我々はコリメータの穴がビーム長に比べて十分短いことに注目し、RFシールドをコリメータから外すことにした。そして、シミュレーションによる計算とネットワークアナライザーによるS行列の測定で、新たに誘起される電磁場の影響を確かめることにした。結果、電磁場のビームに与える影響が無視できることがわかり、実際の運転でそれが可能であることが確認された。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンビームコリメータの故障原因究明作業

岡部 晃大; 山本 風海; 神谷 潤一郎; 高柳 智弘; 山本 昌亘; 吉本 政弘; 竹田 修*; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 柳橋 亨*; et al.

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.853 - 857, 2017/12

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)には、ビーム損失を局所化し、機器の放射化を抑制するためにビームコリメータが設置されている。RCSにて加速中に広がったビームハローは、すべてコリメータ散乱体によって散乱され、吸収体部にて回収される。2016年4月のコリメータ保守作業時に吸収体部の1つで大規模な真空漏れが発生したため、代替の真空ダクトを設置することで応急的な対処を行い、ビーム利用運転を継続した。取り外したコリメータの故障原因を特定するためには、遮蔽体を解体し、駆動部分をあらわにする必要がある。しかし、故障したコリメータ吸収体部は機能上非常に高く放射化しており、ビームが直接当たる真空ダクト内コリメータ本体では40mSv/hという非常に高い表面線量が測定された。したがって、作業員の被ばく線量管理、及び被ばく線量の低減措置をしながら解体作業を行い、故障したコリメータ吸収体の真空リーク箇所の特定に成功した。本発表では、今回の一連の作業及び、コリメータの故障原因について報告する。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンビームコリメータの故障事象

山本 風海; 岡部 晃大; 神谷 潤一郎; 吉本 政弘; 竹田 修; 高柳 智弘; 山本 昌亘

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.314 - 318, 2016/11

2007年のRCSの運転開始以後、ビームコリメータではこれまで不具合は起きていなかったが、2016年4月の保守作業時に真空漏れが発生した。ビームコリメータはその機能の上から、非常に放射化することが予想されていたため、真空フランジを遠隔から着脱するためのリモートクランプシステムをはじめとして、作業中の被ばく量を低減するための準備がなされていた。そのため、今回故障が発生してから代わりのダクトへの入れ替えを行うに際して、ビームが直接当たるコリメータ本体では40mSv/hという非常に高い表面線量が測定されたにも関わらず、作業者の被ばく線量は最大でも60マイクロSvに抑えることに成功した。本発表では、コリメータの故障から復旧までの状況について報告する。

論文

Enzymatic fabrication of protein-decorated gold nanoparticles by the aid of artificial peptides with gold-binding affinity

二井手 哲平*; 下条 晃司郎; 若林 里衣*; 後藤 雅宏*; 神谷 典穂*

Langmuir, 29(50), p.15596 - 15605, 2013/12

 被引用回数:13 パーセンタイル:44.11(Chemistry, Multidisciplinary)

We report a new approach for the biofabrication of protein-immobilized gold nanoparticles (AuNPs), using oxidoreductase with gold-binding peptide-tagged recombinant proteins. First, we selected the A3 peptide as a gold binding moiety. The A3 peptide was introduced to the C-terminus of fusion proteins of immunoglobulin G (IgG)-binding domains of protein G and protein A. In the presence of the recombinant protein, the GLD-catalyzed cofactor reduction resulted in the efficient in situ fabrication of AuNPs immobilized with the fusion protein. Moreover, the protein-immobilized AuNPs were shown to have IgG binding activity. This enzyme-assisted one-pot methodology for protein-AuNPs conjugation offers one potent route for the facile fabrication of biomolecule-decorated metal NPs.

論文

Facile, rapid and efficient biofabrication of gold nanoparticles decorated with functional proteins

下条 晃司郎; 二井手 哲平*; 田口 富嗣; 長縄 弘親; 神谷 典穂*; 後藤 雅宏*

Analyst, 137(10), p.2300 - 2303, 2012/02

 被引用回数:8 パーセンタイル:27.8(Chemistry, Analytical)

金から構成されるナノ粒子は特異的な分光学的性質を有しており、タンパク質を固定した金ナノ粒子はバイオセンサー等に使われている。しかしながら、金ナノ粒子上へのタンパク質の固定化は物理吸着法や化学結合法に限られており、タンパク質の安定性や配向性が制御できないという問題点がある。本研究では金結合性A3ペプチドと抗体結合タンパク質を融合したタンパク質を遺伝子改変により調製し、金イオンと反応させることで、金ナノ粒子の合成を行い、同時にタンパク質の固定化を可能にする新規ワンポット合成法を見いだした。また、抗体結合タンパク質を足場にすることで配向性を制御しながら抗体を金ナノ粒子に固定することに成功し、抗原抗体反応による金ナノ粒子の凝集に基づいて、特定の抗原に応答する目視イムノセンサーを開発した。

論文

Application of ionic liquids to extraction separation of rare earth metals with an effective diglycol amic acid extractant

久保田 富生子*; 下堀 陽佑*; 馬場 雄三*; 小柳 裕介*; 下条 晃司郎; 神谷 典穂*; 後藤 雅宏*

Journal of Chemical Engineering of Japan, 44(5), p.307 - 312, 2011/05

 被引用回数:57 パーセンタイル:82.68(Engineering, Chemical)

本研究ではレアアース金属のリサイクルのためにイオン液体を用いた抽出分離プロセスを構築した。レアアース金属の抽出分離効率の鍵を握る抽出剤としてグリコールアミド型抽出剤を使用した。その結果、遷移金属とレアアース金属の混合液からレアアース金属のみを選択的に抽出することに成功した。また、一般有機溶媒の代わりにイオン液体を抽出媒体として使用することで飛躍的に抽出能が向上した。また、酸性溶液を使用することで定量的な逆抽出も可能であった。

報告書

深度400m以深の換気立坑掘削において実施したプレグラウチングの施工結果と考察

石井 洋司; 渡辺 和彦; 神谷 晃; 早野 明; 見掛 信一郎; 竹内 真司; 池田 幸喜; 山本 勝; 杉原 弘造

JAEA-Technology 2010-044, 92 Pages, 2011/02

JAEA-Technology-2010-044.pdf:11.73MB

岐阜県瑞浪市において建設を進めている「瑞浪超深地層研究所」は、高レベル放射性廃棄物の地層処分の技術基盤を整備するため、おもに花崗岩を対象とした深地層の科学的研究を進めている。現在実施中の研究坑道掘削工事において掘削範囲の地質や地下水状況を把握するために坑道掘削に先立ちパイロットボーリング調査を行ったところ、深度400m付近の換気立坑掘削領域において深度200m付近よりも透水性は低いものの高圧の湧水が発生する可能性が高い区間が存在することがわかった。そこで坑道掘削時の湧水を抑制することを目的として掘削範囲周辺に超微粒子セメントを用いたプレグラウチングを行った。その結果、低透水性・高湧水圧の岩盤であっても湧水量低減効果を確認することができた。本報告書は、プレグラウチングの施工結果と考察,得られた技術的知見などを取りまとめたものである。

論文

瑞浪超深地層研究所深度400m以深の立坑掘削におけるプレグラウチングの施工

石井 洋司; 見掛 信一郎; 神谷 晃; 渡辺 和彦; 延藤 遵*; 草野 隆司*

第40回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.185 - 190, 2011/01

岐阜県瑞浪市において建設を進めている「瑞浪超深地層研究所」は、高レベル放射性廃棄物の地層処分の技術基盤を整備するため、おもに花崗岩を対象とした深地層の科学的研究を進めている。現在実施中の研究坑道掘削工事において掘削範囲の地質や地下水状況を把握するために坑道掘削に先立ちパイロットボーリング調査を行ったところ、深度400m付近の換気立坑掘削領域において深度200m付近よりも透水性は低いものの高圧の湧水が発生する可能性が高い区間が存在することがわかった。そこで坑道掘削時の湧水を抑制することを目的として掘削範囲周辺に超微粒子セメントを用いたプレグラウチングを行った。その結果、低透水性・高湧水圧の岩盤であっても湧水量低減効果を確認することができた。

論文

瑞浪超深地層研究所深度300mにおける耐久性に優れた溶液型グラウトの試験施工

延藤 遵*; 辻 正邦*; 草野 隆司*; 見掛 信一郎; 神谷 晃; 石井 洋司

第40回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.179 - 184, 2011/01

瑞浪超深地層研究所掘削工事では、排水処理費等を考慮すると極力湧水を抑制することが望ましい。換気立坑の立坑深度460mまでは、セメント材料を用いたプレグラウチングにより湧水を抑制してきたが、今後の掘削の進展に伴う湧水圧の増大により、セメント材料が浸透しない微小亀裂からもある程度の湧水が発生することが懸念される。そこで、浸透性と耐久性に優れた特殊な溶液型グラウトを用いて、深度300mの水平坑道で試験施工を実施した。その結果、1Luを下回る透水場においても十分な湧水抑制効果を有することが確認された。さらに、グラウト注入区間に9MPa強の水圧を作用させても、水圧作用前後において顕著な透水性の変化は見られず、グラウトによる湧水抑制効果が保たれていることを確認した。

論文

Uphill transport of rare-earth metals through a highly stable supported liquid membrane based on an ionic liquid

久保田 富生子*; 下堀 陽佑*; 小柳 裕介*; 下条 晃司郎; 神谷 典穂*; 後藤 雅宏*

Analytical Sciences, 26(3), p.289 - 290, 2010/03

 被引用回数:49 パーセンタイル:82.68(Chemistry, Analytical)

本研究ではイオン液体を液膜の媒体とすることで希土類金属の液膜分離システムを構築した。キャリアとしてアミド酸誘導体を用いることでイットリウムとユーロピウムの定量的な輸送が可能であり、遷移金属との完全な分離が1ステップで達成できた。一般有機溶媒を用いた液膜では揮発による劣化が起こるが、イオン液体を使用することで長期間安定な液膜システムを構築することが可能となった。本システムは産業廃棄物から希土類金属のみを回収する技術として有用である。

論文

Extraction behavior of indium with TOPO into ionic liquids

久保田 富生子*; 下堀 陽佑*; 小柳 裕介*; 中島 一紀*; 下条 晃司郎; 神谷 典穂*; 後藤 雅宏*

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 16, p.142 - 146, 2009/00

The extraction behavior of In$$^{3+}$$ into ionic liquids, [C$$_{n}$$mim][Tf$$_{2}$$N], was investigated with trioctylphosphine oxide (TOPO) as the extractant and compared with that of a conventional organic solvent system. In the n-dodecane system, the extractability of In$$^{3+}$$ increased with increasing hydrochloric acid concentration in the feed aqueous phase. On the contrary when using ionic liquids, In$$^{3+}$$ was more extracted at lower concentrations of hydrochloric acid. The contrast between the two systems is probably due to the difference in their extraction mechanisms. Extraction and separation properties of In$$^{3+}$$ from Sn$$^{4+}$$, Fe$$^{3+}$$ and Al$$^{3+}$$ were also examined. Indium was quantitatively extracted into the ionic liquid phase and the separation efficiency from other metal ions, especially from Fe$$^{3+}$$ was enhanced compared with that in the organic solvent system.

論文

Extraction of lanthanide ions with an organophosphorous extractant into ionic liquids

久保田 富生子*; 小柳 裕介*; 中島 一紀*; 下条 晃司郎; 神谷 典穂*; 後藤 雅宏*

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 15, p.81 - 87, 2008/00

イオン液体へのランタノイドの抽出を有機リン酸系抽出剤PC-88Aを用いて行った。PC-88Aはアルキル鎖が短いイオン液体には溶解しないが、オクチル基やドデシル基のような長鎖アルキル基を有するイオン液体には溶解した。イオン液体へのランタノイドの抽出は一般有機溶媒n-ドデカンと同じメカニズム、つまりプロトン交換反応によって進行する。イオン液体で比較するとオクチル基を有するイオン液体の方がドデシル基を有するイオン液体より抽出効率が高かった。イオン液体に抽出されたランタノイドの逆抽出を検討したが、酸性溶液を用いることにより定量的な逆抽出が可能であることが明らかとなった。

論文

Extraction of cytochrome c by a functionalized ionic liquid containing a crown ether

久保田 富生子*; 小柳 裕介*; 中島 一紀*; 下条 晃司郎; 神谷 典穂*; 後藤 雅宏*

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 14, p.115 - 120, 2007/00

クラウンエーテルを分子内に有する機能性イオン液体[18C6mim][PF$$_{6}$$]を用いてタンパク質であるシトクロムcの抽出を行った。機能性イオン液体[18C6mim][PF$$_{6}$$]は水酸基を有するイオン液体[C$$_{2}$$OHmim][Tf$$_{2}$$N]あるいはエチル基を有するイオン液体[C$$_{2}$$mim][Tf$$_{2}$$N]に希釈して用いた。その結果、シトクロムcは水相から[18C6mim][PF6]を含んだ[C$$_{2}$$OHmim][Tf$$_{2}$$N]へ容易に抽出されることが明らかとなった。しかし、[C$$_{2}$$mim][Tf$$_{2}$$N]への抽出率は小さかった。また、[18C6mim][PF$$_{6}$$]は抽出剤dicyclohexano-18-crown-6 (DCH18C6)より抽出能は低いが、逆抽出操作においては大きな利点を示した。抽出における温度依存性を検討したところ、[18C6mim][PF$$_{6}$$]の濃度が小さい領域では大きく抽出温度に影響した。今回使用した機能性イオン液体[18C6mim][PF$$_{6}$$]は従来のイオン液体に比べ高い抽出能を有することが明らかとなった。

論文

Extractive solubilization, structural change, and functional conversion of cytochrome ${it c}$ in ionic liquids via crown ether complexation

下条 晃司郎; 神谷 典穂*; 谷 文都*; 長縄 弘親; 成田 吉徳*; 後藤 雅宏*

Analytical Chemistry, 78(22), p.7735 - 7742, 2006/11

 被引用回数:92 パーセンタイル:92.8(Chemistry, Analytical)

ヘムタンパク質の1種であるシトクロム${it c}$をクラウンエーテルとの錯体形成によってイオン液体中に抽出可能であることを明らかにした。その抽出効率にはイオン液体の疎水性や官能基との相互作用が大きく影響することが示された。一方、イオン液体に溶解したシトクロム${it c}$は構造変化を引き起こし、過酸化水素のような基質を取り込みやすくなることが明らかとなった。その結果、本来酵素ではないシトクロム${it c}$が酵素のようなペルオキシダーゼ活性を持つようになった。

論文

Crown ether-mediated extraction and functional conversion of cytochrome ${it c}$ in ionic liquids

下条 晃司郎; 中島 一紀*; 神谷 典穂*; 後藤 雅宏*

Biomacromolecules, 7(1), p.2 - 5, 2006/01

 被引用回数:97 パーセンタイル:94.22(Biochemistry & Molecular Biology)

本論文は世界で初めてイオン液体へタンパク質を抽出することに成功した成果を報告する。クラウンエーテルを抽出剤にすることによって、タンパク質の1種であるシトクロム${it c}$をイオン液体に定量的に抽出した。一方、シトクロム${it c}$をイオン液体に可溶化することで、その構造変化が生じ、本来酵素ではないシトクロム${it c}$が酵素活性を持つようになった。

論文

The Kinetics of Fe and Ca for the development of radiation-induced apoptosis by micro-PIXE imaging

原田 聡*; 玉川 芳春*; 石井 慶造*; 田中 晃*; 佐藤 隆博; 松山 成男*; 山崎 浩道*; 神谷 富裕; 酒井 卓郎; 荒川 和夫; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 189(1-4), p.437 - 442, 2002/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:12.5(Instruments & Instrumentation)

放射線誘起アポトーシスと微量元素の挙動の相互作用を詳しく調べるために、ヒト白血病細胞に$$^{60}$$Coの$$gamma$$線をインビトロで照射し、微量元素の画像化を行った。アポトーシスの頻度はTUNEL染色をした後、顕微鏡で 400 倍に拡大して得た。また、マイクロPIXE分析で細胞内の微量元素の分布の測定を行った。アポトーシスの初期段階では鉄が細胞質に集中して見られたが、アポトーシスが進行すると鉄の集積は無くなり、細胞核でCaが集積しZnが減少した。このことから、アポトーシスの進行には (1)FeやFeを含む酵素による細胞質から細胞核への信号の伝達, (2) Ca に依存する酵素による細胞核の変性と核からのZnの放出、の2つの段階が存在するようである。このような微量元素の集積はアポトーシスの新しい標識になると思われる。

論文

JAERI Takasaki in-air micro-PIXE system for various applications

酒井 卓郎; 神谷 富裕; 及川 将一*; 佐藤 隆博; 田中 晃*; 石井 慶造*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 190(1-4), p.271 - 275, 2001/09

 被引用回数:66 パーセンタイル:95.98(Instruments & Instrumentation)

原研高崎において、軽イオンマイクロビーム形成装置を利用した大気照射マイクロPIXE分析システムが完成した。このシステムは大気中の試料に対し、1$$mu$$mの空間分解能で多元素の2次元分布を測定できるもので、さまざまな分野での応用研究に利用され始めた。計測システムには専用のFTPサーバーが設置されており、遠隔地にいる利用者もインターネットを利用してリアルタイムに実験データを共有することが可能である。また応用研究に関しては、医学・生物学,歯学,環境科学,地球科学等の幅広い分野の研究者に利用されているため、専用のデータ収集・解析システムの開発を行った。特に厚い試料に対する分析において、周期的なビーム偏向により1次ビームの伝留置を計測する手法や、特定領域のX線スペクトルを抽出する機能を開発した。このシステムにより、今まで測定が難しかった、定量的な歯質中のフッ素濃度や直径数$$mu$$mのエアロゾル粒子の元素組成を明らかにした。

29 件中 1件目~20件目を表示