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山岸 功; 永石 隆二; 加藤 千明; 森田 圭介; 寺田 敦彦; 上地 優; 日野 竜太郎; 佐藤 博之; 西原 健司; 津幡 靖宏; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 51(7-8), p.1044 - 1053, 2014/07
被引用回数:19 パーセンタイル:78.38(Nuclear Science & Technology)福島第一原子力発電所の放射性塩水の処理で発生した使用済ゼオライト吸着塔の安全保管を目的として、ゼオライト系吸着材Herscheliteの基礎特性を研究し、水素発生及び容器の塩分腐食を評価した。Herschelite試料の水素発生量は、試料の水位と溶存種に依存する。これは、発生した水素が、水面へ拡散移動する過程で、ラジカルにより酸化されるためである。このような水の液深効果を考慮して、海水あるいは純水に浸かったHerscheliteからの水素発生率を評価した。これら基礎特性データを用いて、基準となる崩壊熱504Wの吸着塔内の水素濃度を熱流動解析した。その結果、塔内に残留する洗浄水の有無に係わらず、水素濃度は爆発下限界(4%)に至らないと評価された。吸着塔容器材料であるステンレス鋼SUS316Lの定常腐食電位は、吸収線量率とともに増加したが、Herscheliteを共存させることで増加が抑制された。崩壊熱504Wの吸着塔底部の環境は750Gy/h-60C以下と評価され、20,000ppmCl濃度以下では、Herscheliteと接触した316L鋼の局部腐食は直ちに発生しないと考えられる。
山岸 功; 永石 隆二; 寺田 敦彦; 上地 優; 加藤 千明; 森田 圭介; 西原 健司; 津幡 靖宏; Ji, W.*; 福島 久志*; et al.
IAEA-CN-211 (Internet), 5 Pages, 2013/01
福島第一原子力発電所事故では、損傷炉心の冷却のために大量の放射性汚染水が発生した。塩水を含む汚染水処理にはゼオライトによるセシウム吸着が適用されたが、使用済ゼオライトは高放射能廃棄物となるため、その安定保管が喫緊の課題である。原子力機構は水処理設備の運転で生じる二次廃棄物管理の研究開発を実施しており、使用済ゼオライトの安定保管に関しては、性状の調査及び現行保管方法の有効性評価を行っている。評価においては、崩壊熱の影響、水の放射線分解による水素発生、塩水に曝された容器の健全性を考慮する必要がある。本発表では、これまでに得られた成果について報告する。
Ji, W.*; 福島 久志*; 佐藤 正知*; 小崎 完*; 山岸 功; 西原 健司
no journal, ,
福島第一原子力発電所汚染水の浄化過程で、セシウム等の吸着に用いられる2種類のゼオライトの有効熱伝導率を径方向定常熱流法により測定した。その結果、両試料の有効熱伝導率は乾燥空気の4から6倍程度しかないことがわかった。
福島 久志*; Ji, W.*; 佐藤 正知*; 小崎 完*; 山岸 功; 西原 健司
no journal, ,
ゼオライト含有セメント固化体の熱伝導率を測定し、200Lドラム缶を用いてセシウム吸着ゼオライトのセメント固化体を貯蔵する場合について温度分布評価を試みた。その結果、セメント固化体の熱伝導率は0.9W/mK程度と無筋コンクリートと比べて3分の1程度であるが、200Lドラム缶を用いて貯蔵する場合の中心温度は制限値の80Cを下回り、熱的側面からはセメント固化の可能性を期待できることがわかった。
Ji, W.*; 福島 久志*; 佐藤 正知*; 渡辺 直子*; 小崎 完*; 山岸 功; 西原 健司; 寺田 敦彦
no journal, ,
福島第一原子力発電所の放射性滞留水処理で発生する廃ゼオライト性状調査のうち、ゼオライトの熱特性を調べるため、粒状ハーシュライトを用いて、ヘリウムガス雰囲気及び真空中における有効熱伝導率を径方向定常熱量法で測定した。1気圧のヘリウム雰囲気におけるハーシュライトの有効熱伝導率は、乾燥空気中における熱伝導率に比べて2倍以上大きく、ゼオライト粒子の間隙ガスの寄与が重要であることがわかった。
福島 久志*; 佐藤 正知*; 渡辺 直子*; 小崎 完*; 山岸 功; 西原 健司
no journal, ,
福島原子力発電所事故の汚染水処理で生じるセシウム吸着ゼオライトのセメント固化を想定し、2次元熱伝導を解析した。200Lドラム缶固化体を坑道内に連続して横置処分する場合、70cmの緩衝材を周囲に配置すると中心温度が5C上昇する。4缶1組のパッケージで処分する場合、さらに10C程度高くなるという結果が得られた。集積処分,貯蔵期間等の影響についても報告する。