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論文

Direct energy conversion using Ni/SiC Schottky junction in $$^{237}$$Np and $$^{241}$$Am gamma ray regions

福田 竜生; 小畠 雅明; 菖蒲 敬久; 吉井 賢資; 神谷 潤一郎; 岩元 洋介; 牧野 高紘*; 山崎 雄一*; 大島 武*; 白井 康裕*; et al.

Journal of Applied Physics, 132(24), p.245102_1 - 245102_8, 2022/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:17.38(Physics, Applied)

Ni/SiCショットキー接合による放射線から電気エネルギーへの変換を、特に$$^{237}$$Am (30keV)及び$$^{241}$$Am (60keV)の$$gamma$$線に着目して調べた。変換効率は吸収量ベースで最大1.6%であった。SiCは比較的放射線耐性があることから、これは放射性廃棄物からの$$gamma$$線エネルギーの再生に利用できる可能性を示している。また、高X線光電子分光(HAXPES)及び二次イオン質量分析法(SIMS)を組み合わせることで、接合界面にNi-Si化合物が生成されると効率が低下することも分かった。これは電気測定に加えてHAXPES及びSIMSの2つの手法を組み合わせて判明したことであり、今後のデバイス作成プロセスへのフィードバックが期待できる結果である。

論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:84.97(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

論文

Hard X-ray photoelectron spectroscopy study of Pt/Y$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$

小畠 雅明; 吉井 賢資; 福田 竜生; 川崎 郁斗; 岡根 哲夫; 山上 浩志; 矢板 毅; 針井 一哉; 家田 淳一; 岡安 悟; et al.

JPS Conference Proceedings (Internet), 30, p.011192_1 - 011192_6, 2020/03

スピンゼーベック効果を示す系として注目されているPt/Y$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$(YIG)系に対し、放射光を用いた硬X線光電子分光(HAXPES)により表面及び界面の電子状態測定を行った。本系ではスピンゼーベック効果のほかに特異な性質を示すことが報告されている。例えば、外部磁場が存在しない状況でもホール効果を発現する。この起源として、YIG中のFe$$^{3+}$$イオンがPt膜に染み出し、磁性を持つ金属間化合物を生成している可能性が提案されている。そこでHAXPESの分析深さを利用し、界面近傍の鉄イオン等の電子状態を測定した。Ptの厚みが2nm, 5nm, 8nm, 10nmの試料を測定したところ、2nmと5nmの試料において鉄イオンの分析を行うことができた。Fe 1s光電子スペクトルからは、鉄イオンが3+のものと金属的な0価に近い2つの状態が存在することが判明し、上記の可能性を支持する結果が得られた。Pt 4fやO 1sスペクトルなども測定しており、詳しい結果は当日報告する。

論文

Mineralogical characterization of radioactive particles from Fukushima soil using $$mu$$-XRD with synchrotron radiation

甕 聡子*; 向井 広樹*; 綿貫 徹; 大和田 謙二; 福田 竜生; 町田 晃彦; 倉又 千咲*; 菊池 亮佑*; 矢板 毅; 小暮 敏博*

Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 111(5), p.305 - 312, 2016/10

 被引用回数:16 パーセンタイル:51.74(Mineralogy)

福島土壌粒子から放射能をもつ粒子を選び出し、50ミクロン程度の粒子一粒ごとに鉱物種の同定を放射光X線回折によって行った。板状の風化雲母の粒については様々な度合のバーミキュライト化されたものが見出された。ごく微粒子の塊である土壌粒子からは、長石や石英に加えてスメクタイト状の粘土鉱物が検出された。

報告書

クラックテンソルモデルを用いた瑞浪超深地層研究所を対象とした三次元坑道掘削解析

高山 裕介; 佐藤 稔紀; 真田 祐幸; 多田 浩幸*; 熊坂 博夫*; 福田 毅*; 小林 伸司*

JAEA-Research 2015-003, 102 Pages, 2015/07

JAEA-Research-2015-003.pdf:20.21MB

日本原子力研究開発機構では、結晶質岩を対象とした深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備と、深地層における工学技術の基盤の整備を目標として、岐阜県瑞浪市において超深地層研究所計画を進めている。超深地層研究所計画における岩盤力学分野の研究では、地上からの調査予測研究段階において、研究坑道の掘削に伴い周辺岩盤中に生じる掘削影響の評価方法の構築を課題の一つとして設定している。本報告では、深度500mの換気立坑連接部、研究アクセス北坑道の地中変位計設置断面周辺、および斜坑部・冠水坑道の3箇所を対象として、クラックテンソルを算定し、掘削解析を実施した。研究アクセス北坑道の地中変位計設置断面周辺の解析結果については計測データとの比較を行った。また、換気立坑連接部の掘削解析においては、第1段階および第2段階で取得したクラックテンソルや初期応力測定結果を用い、第1段階と第2段階の解析結果の差異を比較・検討した。

論文

Novel electrothermodynamic power generation

Kim, Y.*; Kim, J.*; 山中 暁*; 中島 啓*; 小川 孝*; 芹沢 毅*; 田中 裕久*; 馬場 将亮*; 福田 竜生; 吉井 賢資; et al.

Advanced Energy Materials, 5(13), p.1401942_1 - 1401942_6, 2015/07

 被引用回数:18 パーセンタイル:60.39(Chemistry, Physical)

空中に廃棄されている自動車排ガスの廃熱の再利用は、現在社会のエネルギー問題の重要な位置を占めるが、その一つとして強誘電体(焦電体)の誘電・焦電効果を応用したエネルギー回生技術の研究が進められている。焦電体を自動車排ガス中に設置するとともに、エンジン運転に伴う熱振動に同期した電場を外部から加えることで、回生エネルギーは大幅に上昇する。本研究ではこの時用いる取り出し電気回路の改良を行うとともに、典型的な焦電体PbZr$$_x$$Ti$$_{1-x}$$O$$_3$$(PZT)を用いて実際に有効活用できる回生エネルギーが非常に小さいながらもプラスであることを初めて確認した。また回生運転と同時測定した時分割X線回折により、焦電体の結晶構造の変化やドメイン比といったミクロな機構に関する知見を得るとともに、さらに実機エンジンを用いた試験でも実際に有効活用できる回生エネルギーの取得を確認できた。

論文

Probing the Ba 5d states in BaTiO$$_{3}$$ and BaSO$$_{4}$$; A Resonant X-ray emission study at the Ba-L$$_{3}$$ edge

吉井 賢資; Jarrige, I.; 鈴木 知史; 松村 大樹; 西畑 保雄; 米田 安宏; 福田 竜生; 田村 和久; 伊藤 嘉昭*; 向山 毅*; et al.

Journal of Physics and Chemistry of Solids, 73(9), p.1106 - 1110, 2012/09

 被引用回数:11 パーセンタイル:44.07(Chemistry, Multidisciplinary)

強誘電体BaTiO$$_{3}$$のBa 5d軌道の電子状態を放射光共鳴発光により調べ、誘電性を持たないBaSO$$_{4}$$と比較した。Ba-L$$_{3}$$吸収端近傍において共鳴発光スペクトルを測定したところ、両方の化合物ともBa 5d電子は局在していることがわかった。一方、共鳴発光を利用した部分蛍光法吸収スペクトルを測定したところ、BaTiO$$_{3}$$のほうがBaSO$$_{4}$$よりもエネルギー幅の広いピークが観測された。すなわち、BaTiO$$_{3}$$のBa 5d軌道は、O 2p軌道と混成していることがわかった。これは、BaTiO$$_{3}$$の強誘電性はTi-Oの混成により発現するとされてきた従来の見解と異なり、Baイオンも強誘電相転移に何らかの役割を果たすことを示唆する。

論文

Recent progress in the energy recovery linac project in Japan

坂中 章悟*; 明本 光生*; 青戸 智浩*; 荒川 大*; 浅岡 聖二*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; et al.

Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.2338 - 2340, 2010/05

日本においてERL型放射光源を共同研究チームで提案している。電子銃,超伝導加速空洞などの要素技術開発を進めている。また、ERL技術の実証のためのコンパクトERLの建設も進めている。これら日本におけるERL技術開発の現状について報告する。

論文

Progress in R&D efforts on the energy recovery linac in Japan

坂中 章悟*; 吾郷 智紀*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; 原田 健太郎*; 平松 成範*; 本田 融*; et al.

Proceedings of 11th European Particle Accelerator Conference (EPAC '08) (CD-ROM), p.205 - 207, 2008/06

コヒーレントX線,フェムト秒X線の発生が可能な次世代放射光源としてエネルギー回収型リニアック(ERL)が提案されており、その実現に向けた要素技術の研究開発が日本国内の複数研究機関の協力のもと進められている。本稿では、ERL放射光源の研究開発の現状を報告する。

口頭

宇宙探査用放射線サーベイメータの開発

保田 浩志*; 矢島 千秋*; 高田 真志*; 中村 尚司*; 福田 光宏*; 佐藤 達彦; 長沼 毅*; 大西 武雄*

no journal, , 

将来の月・火星探査を視野に、宇宙船の内外を移動する宇宙飛行士が自ら周囲の放射線場(線質と線量)をオンサイトでリアルタイムに把握できるようにするため、これまで日本宇宙フォーラム公募地上研究等で培ってきた技術をもとに、宇宙環境に適した性能を持つサーベイメータ型の放射線モニタの開発を進めた。開発したシステムは、光子・中性子・荷電粒子による信号を弁別可能な複合型シンチレータからの信号をデジタル波形解析することにより、各放射線の被ばく線量を導出する。本報では、その宇宙用放射線サーベイメータの特長と開発の現状について概要を述べる。

口頭

放射線からの直接エネルギー変換; 放射性廃棄物の資源化の試み

吉井 賢資; 福田 竜生; 神谷 潤一郎; 塩飽 秀啓; 小林 徹; 谷田 肇; 山崎 雄一*; 大島 武*; 矢板 毅

no journal, , 

原子力発電所などから発生する放射性廃棄物は年々増え続けており、その処理や貯蔵の方法については現在議論がなされているところである。放射性廃棄物に含まれるRIは長期間連続的にエネルギーを放射し続けることから、安定なエネルギー源としてもみなすことができる。このような視点での研究は過去なされていたが、現在の我が国では盛んではない。廃棄物の貯蔵限界が迫っていることを踏まえ、本研究では廃棄物の資源化の可能性について再検討を行った。特に、固化体からの主なガンマ線である660keV ($$^{137}$$Cs), 60keV ($$^{241}$$Am), 30keV ($$^{237}$$Np)を用いた変換に重点を置いた。試料については、炭化ケイ素(SiC), III-V属半導体(CdTe, GaAs等)などを対象とした。測定の結果、入射エネルギーを基準としたエネルギー変換効率は0.1-1%以下と高くはないものの、廃棄物のエネルギー資源化への可能性があることが示唆された。またガンマ線吸収効率の高い重元素を含む系のほうが良いことも確かめられた。詳細は当日報告する。

口頭

SiCの放射線直接エネルギー変換材料への応用可能性

吉井 賢資; 福田 竜生; 谷田 肇; 塩飽 秀啓; 神谷 潤一郎; 牧野 高紘*; 山崎 雄一*; 大島 武*; 矢板 毅

no journal, , 

放射性廃棄物を安定的なエネルギー源として活用するため、放射線の直接エネルギー変換研究を行った。前回の学会では、SiCやCdTeなど放射線劣化に強い半導体接合系について調べたが、有害物質を含まないSiCに絞った研究を行った。試料は単結晶SiC上にNi薄膜を80nm積層したショットキーダイオードを用いた。エネルギー変換実験は、$$^{237}$$Npからのガンマ線(30keV)および$$^{241}$$Amからのガンマ線(60keV)の利用を想定し、SPring-8の放射光ビームラインBL22XUからの単色X線を用いて行った。さらにCuK$$alpha$$線(8keV)を利用した実験も行った。発電実験に先立ち、暗電流条件において電流-電圧測定を行ったところ、理想のダイオードに近い良質な試料であることが分かった。ガンマ線あるいはX線照射時の電力は1cm$$^{2}$$当たり0.1$$mu$$W程度であった。また、市販のSi対応電池では60keV近傍においてはほとんど発電せず、SiCの優位性が判明した。入射光に対する効率は8-60keVで0.1%程度以下であった。モンテカルロ法により試料内部におけるX線のエネルギー損失過程についての計算を進めており、それに基づく効率計算なども報告する。

口頭

スピンゼーベック系Pt/Y$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$の放射光硬X線光電子分光

小畠 雅明; 吉井 賢資; 福田 竜生; 川崎 郁斗; 岡根 哲夫; 山上 浩志; 矢板 毅; 針井 一哉; 家田 淳一; 岡安 悟; et al.

no journal, , 

スピンゼーベック系Pt/Y$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$(YIG)に対し、放射光を用いた硬X線光電子分光(HAXPES)により特異物性などの起源を明らかにすることを試みた。実験は、SPring-8の原子力機構放射光ビームラインBL22XUにおいて入射光エネルギー8keVを照射して行った。対象系は、外部磁場が存在しない状況でもホール効果を発現することが報告されている(異常ホール効果)。この起源として、YIG中のFe$$^{3+}$$イオンがPt膜に染み出し、磁性を持つ金属間化合物を生成していることが示唆された。そこでHAXPESにより、界面近傍の鉄イオン等の電子状態を測定した。Fe 1s光電子スペクトルからは、鉄イオンが3+のものと金属的な0価に近い2つの状態が存在することが判明し、このシナリオを支持する結果が得られた。また、発電効率の異なる試料に対しHAXPES測定を行い、発電効率の低い試料ではFe 1s光電子ピークがブロードになっており、鉄イオンの価数が複数存在する不均質な状態であることが示唆された。これらの測定ではPt 4fやO 1sスペクトルなども観測しており、詳しい結果は当日報告する。

口頭

放射線照射したPt/Y$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$の放射光硬X線光電子分光

小畠 雅明; 吉井 賢資; 福田 竜生; 川崎 郁斗; 佐藤 志彦; 谷田 肇; 岡根 哲夫; 山上 浩志; 矢板 毅; 針井 一哉; et al.

no journal, , 

放射線や粒子線を照射したPt/Y$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$薄膜について、放射光を用いた硬X線光電子分光(HAXPES)により電子状態の分析を行った。スピントロニクス物質はスピン自由度を利用することに起因し、放射線など損傷に強い利点を有するため、放射性廃棄物を利用したエネルギー回収物質への適用可能性が指摘されている。コバルト60からのガンマ線を照射した場合には、HAXPESスペクトルに大きな変化は見られなかった。これは過去に報告された、鉄由来のスピンゼーベック効果がガンマ線照射により変化しない事実と一致する結果である。一方金粒子を照射した場合には、いくつかの光電子ピークに化学シフトが見られ、鉄などのイオンが欠損している可能性が示された。これは、金粒子照射により発電能力が低下することと定性的に一致する。詳細は当日報告する。

口頭

アクチノイドの$$alpha$$線等を利用した放射線発電の現状

福田 竜生; 吉井 賢資; 矢板 毅

no journal, , 

原子炉から発生する使用済み燃料に含まれる放射性廃棄物は単なる廃棄物ではなく、長期間安定に放射線エネルギーを放出し続けることから、天候に依存しないエネルギー源ともみなすことが可能である。我々はこの点に着目し、最近、廃棄物に含まれるアクチノイド元素から放出される放射線をエネルギー源として活用するための研究に着手したので、本発表においていくつかの結果を紹介する。例えば我々がSPring-8に所有する放射光ビームラインBL22XUを活用し、廃棄物からの主たるガンマ線である60keV($$^{241}$$Am)および30keV($$^{237}$$Np)をエネルギー源として用いる研究について紹介する。さらに、放射線由来の熱の重畳利用も想定し、放射光分光等の手法を用いたスピントロニクス薄膜などの新規熱電変換物質の研究についても紹介する予定である。

口頭

Ni/SiCショットキー 接合を用いた$$^{237}$$Npおよび$$^{241}$$Amガンマ線領域の放射線直接エネルギー変換; 発電能力に及ぼす界面の影響

福田 竜生; 小畠 雅明; 菖蒲 敬久; 吉井 賢資; 神谷 潤一郎; 岩元 洋介; 牧野 高紘*; 山崎 雄一*; 大島 武*; 白井 康裕*; et al.

no journal, , 

最近、放射性廃棄物を資源化する試みとして、ガンマ線の直接エネルギー変換研究を行っている。過去の学会ではNi/SiCショットキー接合での発電を報告したが、今回は発電量の異なるこの系について、その違いの起源を調べた。試料は単結晶SiC上にNi薄膜を80nm積層したショットキー接合を用いた。エネルギー変換実験は、$$^{237}$$Npからのガンマ線(30keV)および$$^{241}$$Amからのガンマ線(60keV)の利用を想定し、SPring-8のJAEA専用ビームラインBL22XUからの単色放射光X線を用いて行った。電力は1cm$$^{2}$$当たりに換算して0.1mW程度と、過去の報告とほぼ同じであった。モンテカルロ法(PHITSコード)により試料内部におけるガンマ線吸収を求めたところ、エネルギー変換効率は1-2%となり、過去報告されたIII-V属半導体での値と近い。しかし、試料によっては、変換効率は1/10以下であった。この起源を明らかにするため、放射光硬X線光電子分光と二次イオン質量分析を併用してNi-SiC界面の分析を行ったところ、発電量の少ない試料では界面で化学反応が起こっており、ショットキー接合が損傷を受けていることが分かった。

口頭

Pt/Ga$$_{2}$$O$$_{3}$$ショットキー接合を用いた$$^{241}$$Amガンマ線領域の放射線直接エネルギー変換

福田 竜生; 深田 幸正; 小畠 雅明; 吉井 賢資; 菖蒲 敬久; 冨永 亜希; 山下 良之*; 谷田 肇; 矢板 毅

no journal, , 

我々は最近、放射性廃棄物を資源化する試みとして、半導体接合を用いたガンマ線の直接エネルギー変換研究を行っている。これまでは主に、放射線耐性を有するNi/SiCショットキー接合での発電を報告してきた。今回は、Siより重い元素を含み効率的にガンマ線を吸収することを期待し、耐放射線性を有するGa$$_{2}$$O$$_{3}$$を含むPt/Ga$$_{2}$$O$$_{3}$$ショットキー接合による発電実験を行うため、簡便な自動測定システムを構築するとともに、放射光を用いた接合界面の分析などを行うことを目的とした。廃棄物に関しては、深宇宙探査などでの利用が期待されている$$^{241}$$Amの利用を意識した60keVの実験に重点を置いた。エネルギー変換測定は、SPring-8のJAEA専用ビームラインBL22XUにおける単色放射光X線を用いて行うが、簡便安価な実験のため、Visual Basic制御の測定システムを開発した。試料の不均質性評価のためのマッピング測定や、60keVよりは低エネルギーになるものの、硬X線光電子分光装置における接合界面の電子構造の測定との同時測定も可能なものとなっている。詳しい結果は当日報告する。

口頭

Pt/Ga$$_{2}$$O$$_{3}$$ショットキー接合による$$gamma$$線直接エネルギー変換

福田 竜生; 深田 幸正; 小畠 雅明; 吉井 賢資; 菖蒲 敬久; 冨永 亜希; 山下 良之*; 谷田 肇; 矢板 毅

no journal, , 

これまで、放射性廃棄物を資源化する試みとして、放射線耐性を有するNi/SiCショットキー接合での$$gamma$$線直接エネルギー変換発電を試み、さらに接合界面の電子状態をHAXPESにて測定し、報告した。単色放射光をガンマ線に見たてた測定から、放射性廃棄物中の代表的長寿命核種である$$^{237}$$Npおよび$$^{241}$$Amからの$$gamma$$線(およそ30および60keV)を入射した場合、エネルギー変換効率は最高1.6%程度であった。今回は、Siより重い元素を含むことで効率的に$$gamma$$線を吸収することを期待し、さらに耐放射線性が報告されているGa$$_2$$O$$_3$$を用いたPt/Ga$$_2$$O$$_3$$ショットキー接合による発電実験を試みるため、簡便な自動測定システムを構築するとともに、放射光を用いたHAXPESによる接合界面の分析を行った。廃棄物の資源化の観点から、深宇宙探査などでの利用が期待されている$$^{241}$$Amの利用を意識した60keVの実験に重点を置いた。接合の状態は、光未照射条件下での電圧-電流(I-V)測定により整流特性を確認し(Keithley社ソースメータ2450)、エネルギー変換測定は、SPring-8のJAEA専用ビームラインBL22XUにおける単色放射光X線を用いて行う。詳しい結果は当日報告する。

口頭

ペロブスカイト酸化物およびスピネル酸化物における負の磁性

吉井 賢資; 深田 幸正; 福田 竜生; 辻 卓也; 松村 大樹; 矢板 毅; 池田 直*

no journal, , 

磁性体における磁化は、エネルギー安定性のため、磁場と同じ方向を向くことが通常である。しかし物質によれば、磁化が磁場と逆に向くような、負の磁化を示す状態が観測される。発表者らは以前より、ペロブスカイトクロム酸化物${it R}$CrO$$_{3}$$を中心にし(${it R}$:希土類)、負の磁性が発現することを報告してきた。この現象は、新規メモリ素子の開発可能性といった応用的視点からも興味深い。本講演では、ぺロブスカイト酸化物のみならず、最近得たスピネル酸化物における実験結果も報告する。例えば、Ni(Cr$$_{1-x}$$Fe$$_{x}$$)$$_{2}$$O$$_{4}$$については、${it x}$ $$sim$$0.7-0.8の試料に対し、100 Oe程度を印加して磁場中冷却した場合、300-330 K以下で負の磁化が観測された。講演では系による挙動の違いなどの詳細も報告する。

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