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渡邉 憲夫; 平野 雅司; 吉田 一雄; 秋元 正幸
Proc. of ICNCA Nuclear Safety Culture Workshop, p.1 - 12, 1998/01
本報では、原研の研究施設で発生したトラブルに関し、その際の人間の行動に着目した分事例析の方法を紹介すると共に、分析の結果をセーフティカルチャーの観点から論じる。具体的には、トラブル発生時において、その対応をとるべき個々の人間の安全に対する考え方がどうであったか、また、その考え方が施設の「深層防護」設計にどのように影響を及ぼしたか等について検討し、その結果を紹介している。さらに、この検討結果を基に、国際原子力機関(IAEA)が提案している「セーフティカルチャー指標」についても、その有効性や問題点等を論じている。なお、本報は、豪州・原子力科学技術機構主催の「アジア地域協力セーフティカルチャー・ワークショップ」における討議資料として投稿と報告を依頼されたものである。
武宮 博*; 樋口 健二; 本間 一朗*; 太田 浩史*; 川崎 琢治*; 今村 俊幸; 小出 洋; 秋元 正幸
JAERI-Review 97-005, 105 Pages, 1997/03
本報告書は、並列プログラミングのためのソフトウェア・ツールに関する有用な情報を提供することを意図したものである。具体的には、日本原子力研究所に設置されている6社の並列計算機、即ち、富士通VPP300/500,日電SX-4,日立SR2201,クレイT94,IBM SP,インテルParagonにおける並列プログラミング環境の調査及び並列言語・エンパイラ,デバッガ,性能評価ツール,統合化ツールなどの並列プログラミングのためのソフトウェア・ツールに関する研究開発の現状調査の報告である。この調査はプログラミング環境開発プロジェクトの一環として行われたものである。現在原研で開発中であるこの環境に関しても述べる。このプログラミング環境は、プログラマの途切れのない思考を支援するという概念に基づいて設計されている。
樋口 健二; 浅井 清; 秋元 正幸
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(10), p.953 - 964, 1995/10
被引用回数:1 パーセンタイル:17.54(Nuclear Science & Technology)粒子輸送モンテカルロ・コードの高速処理を実現するため、モンテカルロ装置Monte-4を開発した。複雑な3次元空間における粒子の追跡計算は、スカラ命令や通常とは異なるベクトル命令を必要とするため、従来のスーパコンピュータ上での高速処理が困難であった。Monte-4は、モンテカルロ・パイプラインと呼ばれる特殊なハードウェアによってこれらの処理を高速化している。また、従来のベクトル計算機上で生じていた、データ転送能力と数値演算能力間の不均衡を解消するため、強化されたロード/ストアパイプラインを装備している。さらに、Monte-4は、4台のプロセッサによる並列処理によって高速化を実現している。汎用モンテカルロ・コードを用いた性能評価において、オリジナル・コードのスカラ処理に対し約10倍の速度向上率を達成した。
秋元 正幸; 樋口 健二; 久米 悦雄; 神林 奨; 大谷 孝之; 海老原 健一
JAERI-Research 95-014, 125 Pages, 1995/03
日本原子力研究所情報システムセンターでは、1987年からHASPと名付けた人工知能とロボティクスに関する研究を行っている。これは、知能ロボット、知能化プラントの基盤技術を研究開発するもので、その内容は、命令理解システムの試作、視覚認識、2足歩行ロボットの動作シミュレーション、施設形状データベースの作成、被曝線量計算、さらに被曝線量計算等のモンテカルロ計算の高速化を目的としたモンテカルロ計算装置の設計・試作などである。本報告では、平成5年度のHASPの研究内容について記述する。
中川 正幸; 秋元 正幸
情報処理, 36(2), p.137 - 142, 1995/02
上記学会誌における特集「最先端の科学技術とスーパーコンピューティング」のための原子力工学分野について紹介したものである。内容としては原研におけるスーパーコンピューティングの現状をいくつかの例について紹介する。これには計算機資源と利用状況、核分裂と核融合炉の解析、原子炉の安全解析、知識化技術、計算科学等が含まれる。次にスーパーコンピュータを用いて高速高精度化に成功した一例として中性子、光子のモンテカルロコードの内容と評価をやや詳しく紹介する。最後にスーパーコンピューティングの新技術開発に果す役割について代表的な例を挙げて述べる。
秋元 正幸; 樋口 健二; 藤井 実; 原田 裕夫; 浅井 清; 田中 幸男*; 鈴木 孝一郎*
High Performance computing 1995; Grand Challenges in Computer Simulation, 0, p.9 - 15, 1995/00
原研では、高性能計算用に、従来型のスーパーコンピュータを用いてきた。しかし、並列処理技術の急速な進展により、現在のFujitsu VP2600 2式をFujitsu VPP500/42及びParagon XP/S15-256に交換する。本報では、交換する並列コンピュータの予備的性能評価について報告する。
樋口 健二; 浅井 清; 秋元 正幸
Proc. of Int. Conf. on Mathematics and Computations,Reactor Physics,and Environmental Analyses,Vol. 2, 0, p.1545 - 1553, 1995/00
粒子モデルを扱ったモンテカルロ計算等の数値シミュレーションの高速化を目指して開発されたモンテカルロ装置の性能評価結果について述べる。性能評価には、臨界計算用多群モンテカルロ・コードKENO-IV及び連続エネルギー粒子輸送モンテカルロ・コードMCNPを用いた。KENO-IVコードについては、(1)比較的複雑な幾何形状によって表現されたTCA(Tank-type Critical Assembly)における問題と(2)形状が単純でかつ粒子数の大きな問題として、KENOコードの標準的なベンチマーク問題を、(3)MCNPコードについては、人体模型を用いた実効線量当量算出問題を評価に用いた。(1)及び(3)のケースにおいては、約10倍の速度向上率を得た。(2)については、10~23倍の速度向上率を得た。性能評価の観点から、各ケースにおける解析結果について述べる。
清水 智也*; 寺下 尚孝*; 新谷 文将; 秋元 正幸
The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE),Vol. 1, 0, p.469 - 474, 1995/00
本報では、本研究で開発したソフトウェア統合化手法をベースとして開発した原子炉設計知的支援システムの構成及び本システムの使用可能性についての評価結果について述べる。本システムは、GUIを介して設計者が入力した原子炉概念の図的データを基に、キーワード検索により、自動的に解析コードを選択、結合し、解析システムを構築する手法をとっている。この際、解析コード及び入力データに関する情報を記述した情報モジュールが参照される。本システムの使用可能性の検討項目として、(1)種々の構造を有する解析プログラムへの本システムの適用可能性、(2)種々のプラント体系への適用可能性、(3)解析モジュールの選択、統合の適切性をとりあげ、評価を行ったところ、妥当であるとの結論に到った。
秋元 正幸; 樋口 健二; 藤井 実; 久米 悦雄; 神林 奨; 海老原 健一; 大谷 孝之
JAERI-M 94-051, 109 Pages, 1994/03
日本原子力研究所は、1987年からHASP(Human Acts Simulation Program)と名付けた人工知能とロボティックスに関する研究を10年計画で開始した。これは、知能ロボット、知能化プラントの基盤技術を研究開発するものである。その内容は、命令理解システムの試作、視覚認識、2足歩行ロボットの動作シミュレーション、施設形状データベースの作成、被曝線量計算、さらに被曝線量計算等のモンテカルロ計算の高速化を目的としたモンテカルロ計算装置の設計・試作などである。本報告は、平成4年度のHASPの作業内容について記述する。
樋口 健二; 浅井 清; 秋元 正幸; 神林 奨; 徳田 伸二; 長谷川 幸弘*; 浅見 暁*; 佐々木 誠*
Comput. Assist. Mech. Eng. Sci., 1, p.191 - 204, 1994/00
粒子モデルを扱ったモンテカルロ計算等の数値シミュレーションの高速化を目指して開発されたモンテカルロ装置の設計思想、アークテクチャ及び性能評価結果について述べる。モンテカルロ装置の特長は、(1)数値演算に対するベクトル処理機能、(2)粒子分類を高速に行うための特殊パイプライン、(3)間接番地データ参照に関して強化されたロード/ストア・パイプライン及び(4)個々の粒子の振る舞いが独立であることを利用した並列処理機能にある。3つの粒子輸送モンテカルロ・コード、3次元相対論的プラズマ粒子シミュレーション・コード及び分子動力学シミュレーション・コードに対する装置の実効性能及び解析結果について述べる。
渡辺 正; 平野 雅司; 秋元 正幸
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(10), p.1078 - 1083, 1993/10
被引用回数:0 パーセンタイル:18.76(Nuclear Science & Technology)本サマリーレポートは、一次元二相流特性解析コードMINCSの開発について記述したものである。MINCSは、二相流の物理現象ばかりでなく二相流解析にみられる数値的な現象をも解析するための計算ツールとして、原研において開発された。MINCSでは二流体非平衡(2V2T)モデルから均質平衡流(1V1T)モデルまでの9種類の二相流モデルを同一の数値解法のもとで扱うことができ、解法は安定性のため陰的有限差分法に基づいている。コードの構造はモジュラー化されており、構成式や相関式の導入・評価が容易である。流動様式を固定し、また、蒸気表を選択することができるため、ベンチマーク問題等への対応も容易である。
秋元 正幸; 樋口 健二; 藤井 実; 久米 悦雄; 神林 奨; 海老原 健一
JAERI-M 92-198, 129 Pages, 1993/01
日本原子力研究所は、1987年からHASP(Human Acts Simulation Program)と名付けた人工知能とロボティックスに関する研究を10年計画で開始した。これは、知能ロボット、知能化プラントの基盤技術を研究開発するものである。その内容は、命令理解システムの試作、視覚認識、2足歩行ロボットの動作シミュレーション、施設形状データの作成、被曝線量計算等のモンテカルロ計算の高速化を目的としたモンテカルロ計算装置の設計・試作などである。本報告は、平成3年度ののHASPの作業内容について記述する。
新谷 文将; 寺下 尚孝*; 清水 智也*; 浅井 清; 秋元 正幸
Proc. of the Joint Int. Conf. on Mathematical Methods and Supercomputing in Nuclear Applications,Vol. 1, p.466 - 476, 1993/00
原子炉の設計作業をコンピュータのハードウェア及びソフトウェアで支援する知的設計支援システムの開発を最終目標に、キーテクノロジーであるモジュール統合化手法の確立のための検討を行っている。原子炉の設計においても他の分野と同様に試行錯誤的・人海戦術的方法がとられている。しかしここでは他の分野に比べて、多くの大型計算コードが使われ、解析作業の設計全体に占める割合が大きいのが特徴である。このため、計算コードを統合化する手法の確立が設計を支援するキーテクノロジーになる。本報では、設計タスクの分析結果を基に、計算コード、入力データ、結合情報を記述した情報モジュールをモジュールの単位とし、結合のためのソフトウェアを介して、モジュール間の結合関係を自動的に判断して実効するシステムを、原研で概念設計中の新型炉SPWRの負荷追従解析を例題として試作し、検討した結果について述べる。
渡辺 正; 平野 雅司; 秋元 正幸; 田辺 文也; 鴻坂 厚夫
JAERI 1326, 232 Pages, 1992/03
一次元流路に於ける二相流現象を解析する為の数値計算の道具として、二相流特性解析コード:MINCSを開発した。MINCSは、9種類の二相流モデル-基本的な二流体非平衡モデルから単純な均質平衡流モデルまで-を同一の数値解法の基で取扱うことができる。数値解法は、数値的安定性の為、陰的有限差分法に基づいている。コードの構造は高度にモジュラー化されており、新しい構成式及び相関式の組み込み、評価を容易に行うことができる。また、流動状態にかかわらず流動様式を固定することが可能であり、状態方程式(蒸気表)も選択することができる。この為、物理的、或いは、数値的なベンチマーク問題への対応も容易である。
新谷 文将; 寺下 尚孝*; 清水 智也*; 秋元 正幸
動力・エネルギー技術の最前線 : シンポジウム講演論文集 1992, p.225 - 230, 1992/00
原子炉の設計作業をコンピュータのハードウェア及びソフトウェアで支援する知的設計支援システムの開発を最終目標に、このキーテクノロジーであるモジュール統合化手法の確立のためにこれまでに行った検討結果について報告する。原子炉の設計においても他の分野の設計と同様、試行錯誤的・人海戦術的方法がとられている。しかしここでは他の分野の作業に比べて、より多くの大型計算コードが使われ解析の設計全体に占める割合が大きいのが特徴である。このため計算コードを統合化する手法の確立が設計を支援するキーテクノロジーになる。また、設計支援システムは設計者の思考を円滑にするように支援することが要求されることから設計者の思考過程を反映したシステムを構築することが要求される。以上のような観点から本報では設計タスクの分析とモデル化、これを基にしたモジュール統合化方式の試作による検討結果について述べる。
浅井 清; 藤井 実; 樋口 健二; 久米 悦雄; 大谷 孝之; B.H.Fair*; 神林 奨; 秋元 正幸
JAERI-M 91-101, 176 Pages, 1991/06
日本原子力研究所は、1987年からHASP(Human Acts Simulation Program)と名付けた人工知能とロボティックスに関する研究を10年計画で開始した。これは、知能ロボット、知能化プラントの基盤技術を研究開発するものである。その内容は、自然言語理解、経路探索、視覚認識、ソリッド・モデルによるプラントの三次元モデル化、二足歩行ロボットの動作シミュレーションと映像化、被曝線量計算、これらに加えて被曝線量計算等のモンテカルロ・シミュレーションの高速化を目的とするモンテカルロ計算装置の設計・試作などである。本報告は、平成2年度のHASPの作業内容について記述する。
新谷 文将; 秋元 正幸; 橋立 晃司*; 金子 邦男*; 迫 淳
JAERI-M 91-075, 31 Pages, 1991/05
新型炉の省力的な設計支援のための「ソフトウェア統合化技術の研究」の一環として、原研で開発中の原子力船エンジニアリングシミュレータ(E/S)のソフトウェアを参考に新型炉の設計研究、並びに運転制御に関する設計評価等に活用可能な統合化ソフトウェア・システムの開発を行なっている。本報では、E/Sのソフトウェアの新型炉への適用性検討の一環として、SPWRの過渡特性として未検討であったXe効果が重要になる日負荷調整運転時負荷追従特性の予備解析にE/Sを適用した結果について、SPWRの特性把握という観点から記す。解析に重要な出力係数をSPWR条件にできる限り近づけて行った解析の結果は、E/SとSPWRの条件の差を考慮しても、SPWRは50%程度の日負荷調節に対して、一次冷却水中のボロン濃度調節等を行うことなく自動的に追従できることを示した。本解析を通して、E/Sのソフトウェアは新型炉の解析用に拡張可能である事が分かった。
新谷 文将; 秋元 正幸
JAERI-M 91-071, 53 Pages, 1991/05
炉心の冷却条件の変化が無視できるような体系での反応度事故時の炉出力と燃料温度挙動を、制御棒駆動系の特性を考慮して解析できる高速計算コードSHETEMPを作成した。本コード開発の目的は原子炉設計や安全審査計算で要求される数多くのパラメータ計算を行うことのできる高速計算コードを提供する事である。本コードは原子炉過渡熱水力解析コードALARM-P1に組み込まれていた一点近似核動特性と非定常一次元熱伝導計算モデルに新たに炉出力を制御するモデルを追加したものである。本コードの妥当性は本コードの計算結果と解析解との比較により確認した。また、サンプル計算から本コードは上記の要件を満足できることが分かった。本報はコードマニュアルとして作成したもので、解析モデル、使用法等を記した。
浅井 清; 藤井 実; 上中 淳二*; 神林 奨; 樋口 健二; 久米 悦雄; 大谷 直之*; 秋元 正幸
JAERI-M 90-060, 102 Pages, 1990/03
日本原子力研究所は、1987年からHASP(Human Acts Simulation Program)と名付けた人工知能とロボティックスに関する研究を10年間計画で開始した。これは、知能ロボット、知能化プラントの基盤技術を研究開発するものである。その内容は、自然言語理解、ロボット動作計画、神経ネットワーク手法によるパターン認識、ソリッド・モデルによるプラントの三次元モデル化、二足歩行ロボットの動作シミュレーションと映像化、被爆線量計算、ロボット視覚計算の高速化を目的とするモンテカルロ計算装置の設計・試作などである。本報告書は平成元年度のHASPの作業内容について記述する。
秋元 正幸; 平野 雅司; 成合 英樹*
日本原子力学会誌, 29(5), p.385 - 391, 1987/05
被引用回数:1 パーセンタイル:19.37(Nuclear Science & Technology)最近では、軽水炉安全性関連研究の進展と大型計算機の急速な進歩によって、原子炉におけるより熱流動現象の数値解析が出来るようになった。こうした状況の下に、本学会に「熱流動数値解析」特別専門委員会が設置され、この数年調査研究が進められている。本稿では、上記の調査結果を参照しつつ、過渡二相流の数値解析の現状について解説する。