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論文

福井県三方郡美浜町で新たに確認された敦賀断層の露頭

立石 良*; 島田 耕史; 岩森 暁如*; 和田 伸也*; 瀬能 正太郎*; 長田 健*

地質学雑誌(インターネット), 128(1), p.63 - 64, 2022/04

敦賀断層は、福井県敦賀市東部から美浜町南部にかけて北東-南西方向に分布する、長さ約20kmの右横ずれ主体の活断層である。美浜町新庄地区折戸谷周辺では、敦賀断層がジュラ紀の付加体(混在岩)と白亜紀後期の花崗岩を境し、この断層沿いに明瞭な横ずれ屈曲谷が連続する。この地域ではIwamori et al. (2021)が断層露頭を報告済だが、今回新たに複数の断層露頭を発見したので、写真とともに簡単に報告する。これらの断層は全て北東-南西走向で高角傾斜を示し、混在岩と花崗岩の境界をなす。このうち2つの露頭は、屈曲谷の屈曲部上流端に位置しており、典型的な横ずれ変位地形と地質断層が完全に一致する。

論文

断層ガウジの化学組成に基づく活断層と非活断層の判別; 線形判別分析による試み

立石 良*; 島田 耕史; 清水 麻由子; 植木 忠正*; 丹羽 正和; 末岡 茂; 石丸 恒存

応用地質, 62(2), p.104 - 112, 2021/06

AA2020-0092.pdf:4.61MB

本研究では、国内における活断層と非活断層の断層ガウジの化学組成データを用いた線形判別分析による両者の判別を試み、両者の違いを表す元素と、より良い判別式について検討した。その結果、得られた複数の判別式が両者を高確率で判別できることが分かった。また、判別式の汎用性に関する検討を行い、未知試料に対する判別能力が高いと予想される判別式を提示した。さらに、これらの判別式に共通する元素の組合せから、活断層と非活断層の違いを表す元素を6つに絞り込むとともに、うち4つの元素が2組のセットとなっていること、両者の判別に最も寄与する元素はTiO$$_{2}$$とSrであることを示した。本研究で採用した方法は、岩盤中に分布する断層において普遍的に存在する断層岩の化学分析により活断層を判別できる画期的なものである。今後、様々な地質や断層タイプのデータを増やすことで、より高い精度と汎用性を持つ判別式が得られるものと期待される。また本研究の成果は、断層活動による元素の移動メカニズムの解明に大きく貢献する。

口頭

衛星データを用いた簡便な解析による堆積盆抽出の試み

鎌滝 孝信*; 立石 良*; 安江 健一

no journal, , 

第四紀の地殻変動や気候変動の変遷を把握するためには、未固結堆積物から地質学的手法により過去のイベントの推定を行う。しかしながら、一般に内陸部では侵食作用の影響により堆積物が分布せず、第四紀を通じた編年が困難な場合が多い。一方、第四紀においても内陸小盆地などの限られた場では、未固結堆積物が良好に保存されており、地質イベントを知るための重要な情報となる場合がある。このような堆積盆の分布や盆地内の堆積物の種類などの情報を現地調査前にある程度把握しておくことは、調査研究を効率的に行うために有効である。これらの情報の把握には、人工衛星データなどを用いたリモートセンシングの技術が役立つと考えられる。そこで、本研究では、衛星データを利用して、簡便な解析で堆積盆の分布,堆積物の種類などに関する情報を取得する手法について検討した。その結果、本手法を用いることで、堆積盆の特徴を捉えることができる可能性が示された。

口頭

環境因子群と三角州形状の関係; 日本の湖成三角州の例

立石 良

no journal, , 

三角州の形状における潮汐・波浪を除く環境因子群の影響を確認することを目的として、三角州を作る河川の流域平均勾配・流量及びその河川が流入する盆地の勾配を比較し、三角州の形状との関連性を検討した。その結果、流域平均勾配がおおむね2$$^{circ}$$以下の場合、急斜面を持たない浅い盆地に形成される三角州は、平面的には正三角形に近いか、流路の直交方向に平行な直線状の形状を示すこと、急斜面を持つ深い盆地に形成される三角州は、弱く突出するかもしくは舌状の形状を示すことがわかった。この中で直線状及び舌状とした三角州を形成する河川は、相対的に流量が大きい。このような遷移は堆積空間の違いで説明できる。盆地の勾配は堆積空間の断面を表すことから、浅い盆地の三角州は突出した地形を形成し、深い盆地の三角州は地形の突出が弱くなるものと考えられる。これらのことから、三角州の形成過程には、環境因子群が強く影響を与えることが示唆される。

口頭

津波堆積物形成シミュレーションの試み

立石 良

no journal, , 

津波による侵食・堆積作用については、数値計算を用いて津波水位の変化から土砂移動量を求める研究が進められており、ある程度定量的な評価が可能になっている。この手法は、副次的に流速が得られることから、津波堆積物の層相及び堆積構造の解析に応用できる可能性がある。本研究では、単純なモデルで上述の計算を実施し、流速及び水深から堆積時に形成される堆積構造を推定した。計算の結果、堆積が生じた地点では、第一波により約30cmの侵食が生じ、それが収まるにつれて堆積が進んでいく様子が再現された。推定される堆積構造は、流速の減少に伴い平行層理から斜交層理へと変化し、流れが収まると無構造となる。この時、浮遊砂が沈殿する。一部では、津波特有の戻り流れによる堆積構造も再現された。今後は、解析に適用する手法の検討を行い、実際に起きた津波とこれに伴い生じた津波堆積物に適合する解析手法の確立を目指す。

口頭

敦賀半島北部に分布する河成段丘の編年

安江 健一; 島田 耕史; 佐々木 亮道; 田中 遊雲; 丹羽 正和; 石丸 恒存; 梅田 浩司; 立石 良*; 小坂 英輝*

no journal, , 

高速増殖原型炉もんじゅが位置している敦賀半島北部の河成段丘について、空中写真判読,測量,地表踏査,トレンチ調査,ボーリング調査,火山灰分析などの地形・地質学的データから分布や編年を明らかにした。敦賀半島北部の河川沿いには、低位段丘面が比較的広く分布し、その周辺に中位段丘面が僅かに分布する。これらの面は、それぞれさらに2面に分けられる。また、支流から低位段丘面上に向かって小規模な扇状地面が分布する。中位段丘面の一部は、MIS5b頃に離水したと考えられる。低位段丘面は、MIS2頃の堆積物であり、堆積開始はAT降灰(約3万年前)より古いと考えられる。もんじゅ建設前に実施されたトレンチ調査では、少なくともこの約3万年前以降の堆積物には、花崗岩中の破砕帯から連続する不連続面や乱れなどは観察されていない。

口頭

高速増殖原型炉もんじゅ敷地内破砕帯等の追加地質調査の概要について

石丸 恒存; 島田 耕史; 丹羽 正和; 安江 健一; 立石 良*; 池田 真輝典; 梅田 浩司

no journal, , 

原子力機構は、平成24年8月29日、旧原子力安全・保安院より、耐震バックチェックの一環として、もんじゅ敷地内破砕帯にかかわる追加調査計画を策定し提出するよう指示を受け、追加調査実施計画書を策定して平成24年9月5日に旧保安院に提出し、平成25年4月30日に追加地質調査の報告書を取りまとめて、原子力規制委員会に提出した。旧保安院からの指示事項は、(1)もんじゅ敷地内の複数の破砕帯の性状を直接確認できる場所において破砕帯内物質の年代特定や上載層の変位・変形の有無等の調査を行うこと、(2)もんじゅ敷地内の複数の破砕帯と敷地近傍で確認されている変動地形(L-2リニアメント)及び活断層(白木-丹生断層)との地質構造上の関連性を明らかにするための調査を行うこと、の大きく2点である。敷地内破砕帯については、剥ぎ取り調査等により、原子炉建物基礎岩盤部で最長のa破砕帯北方延長方向において2条の破砕帯を直接確認した。これまでの調査結果からは、敷地内破砕帯が活動的であることを示す証拠は乏しく、これら破砕帯は隆起以前の深部の熱水環境下で形成された小規模な古い地質構造である可能性が高い。

口頭

破砕帯の新旧評価について; 高速増殖原型炉もんじゅ敷地の花崗岩体の事例

島田 耕史; 立石 良*; 石丸 恒存; 佐々木 亮道; 田中 遊雲; 宮崎 真之; 安江 健一; 丹羽 正和; 末岡 茂; 梅田 浩司; et al.

no journal, , 

本発表では、破砕帯とその他の地質体及び破砕帯同士の新旧評価の考え方を整理し、高速増殖原型炉もんじゅ敷地における花崗岩の破砕帯調査をその適用事例として示す。破砕帯の新旧評価には、(1)破砕帯とその他の地質体の関係による新旧評価と(2)破砕帯同士の関係による新旧評価の方法があり、(1)はさらに、(1.1)上載地層による新旧評価と(1.2)岩脈・鉱物脈・粘土脈による新旧評価の方法があると整理される。(1.1)では、基盤岩中の破砕帯を覆う変位変形を受けていない上載地層の年代特定により、破砕帯の活動がその年代よりも古いことが示される。(1.2)では、破砕帯を横切る岩脈・鉱物脈・粘土脈が破砕帯による変位変形を受けていない時、破砕帯の最新活動はこれらの構造形成よりも古いことが示され、これらの構造の年代が与えられれば破砕帯の最新活動年代を評価することができる。(2)では、破砕帯同士の切断関係により、切られた方は切った方よりも古い。共役の関係が変位センスから示唆された場合には同時期の形成が考慮されるが、最終的に切っている方が最新活動によるものであろう。

口頭

高速増殖原型炉もんじゅ敷地周辺の直線的な地形等に関する調査

佐々木 亮道; 安江 健一; 島田 耕史; 立石 良*; 石丸 恒存; 田中 遊雲

no journal, , 

もんじゅ敷地内破砕帯地質調査の一環として、敷地周辺の直線的な地形と海岸沿いの平坦な面を対象として、地形・地質調査を行った。このうち、直線的な山地/段丘境界に関する調査・検討の結果、山地/段丘境界の直線性が断層変位に起因する証拠は確認されなかった。また、直線的な海岸線と海岸沿いの平坦面に関する調査・検討の結果、標高5m付近に分布する幅約10m、長さ約20mの1か所を除き、比較的平坦な面として認識できるような地形は判読されなかった。また、海岸線と節理の発達方向(NE方向)が調和的であることを確認した。さらに、離水を示唆する生物遺骸は確認されなかった。

口頭

断層ガウジの化学組成を用いた多変量解析による断層活動の有無の推定

立石 良*; 島田 耕史; 植木 忠正; 清水 麻由子; 小松 哲也; 末岡 茂; 丹羽 正和; 安江 健一*; 石丸 恒存

no journal, , 

活断層は、現在の地形及び第四紀の被覆層の変位・変形により認定される。しかし、第四紀の被覆層が存在しない場合、そこにある断層が活断層であるかそうでないかの決定は非常に困難となる。本研究では、国内における活断層と非活断層の断層ガウジの化学組成データを変量とした多変量解析を行い、断層活動の有無の判別を試みた。その結果、活断層41試料と非活断層16試料の2群を、化学組成から正確に分ける一次式が複数得られた。更に、これらの一次式に共通する元素の組合せから、活断層と非活断層の違いを表す元素を6つに絞ることができた。この6元素は、今後「なぜ活断層と非活断層の断層ガウジの化学組成が異なるのか」という本質的議論の鍵となる可能性がある。

口頭

化学組成を用いた機械学習による破砕帯活動性評価; 取り組み事例の紹介

島田 耕史; 立石 良*

no journal, , 

破砕帯の活動性評価では、上載地層法の適用が一般的であるが、地下坑道やボーリングで遭遇する破砕帯はその地表への延長部が不明な場合が多く、別の手法が必要である。開発すべき手法は、専門的判断の助けとなるような、結果が人に依存せず客観的に導き出されるものであり、実施, 普及, 検証を一般的な地質技術者が実行可能である必要がある。この目標に照らして、破砕帯中軸部の断層ガウジの全岩化学組成は魅力的である。活断層と非活断層で断層岩の化学組成に違いがあるか、という問題に対し、化学組成を用いた機械学習(多変量解析)が解決手段になり得ると考え、活動性が既知である断層の断層ガウジの化学組成の文献値を収集し、多変量解析によって活断層と非活断層を判別する一次式の探索を2018年から開始した。花崗岩質岩を対象とした検討結果は、活断層と非活断層の2群を判別率100%で分ける判別式が複数存在することを示している。発表では、過去の検討事例も含め、現在の取り組み状況を紹介する。

口頭

断層ガウジの化学組成を用いた線形判別分析による断層の活動性の推定

立石 良*; 島田 耕史; 清水 麻由子; 末岡 茂; 丹羽 正和; 石丸 恒存

no journal, , 

活断層の認定は、現在の地形及び第四紀後期の被覆層の変位・変形によりなされるが、第四紀の被覆層が存在しない地域における断層の活動性の決定は困難となる。この課題解決のため、国内における活断層と非活断層の断層ガウジの化学組成データを用いて多変量解析(線形判別分析)を行い、得られた判別式の判別能力や両者の違いを表す元素について検討した。AICを行った結果、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$, CaO, Rb, Ba, TiO$$_{2}$$, P$$_{2}$$O$$_{5}$$, MgO, Th, Y, Sr, MnOの11元素がp値に基づく重み順に説明変数の候補として選択された。これらの結果から、(a)AICで選択された11元素、(b)AICでp値が0から0.01の間となった8元素(Al$$_{2}$$O$$_{3}$$, CaO, Rb, Ba, TiO$$_{2}$$, P$$_{2}$$O$$_{5}$$, MgO, Th)、(c)AICでp値が0から0.001の間となった6元素(Al$$_{2}$$O$$_{3}$$, CaO, Rb, Ba, TiO$$_{2}$$, P$$_{2}$$O$$_{5}$$)の組合せで線形判別分析を行った。その結果、活断層と非活断層の判別率は(a)(b)で100%、(c)で97%となった。活断層と非活断層の違いを表す元素を6つのうち、4つの元素(TiO$$_{2}$$とP$$_{2}$$O$$_{5}$$, Al$$_{2}$$O$$_{3}$$とRb)が2組のセットとなっている。本研究成果は、活断層と非活断層の化学組成の違いを生むメカニズムの解明に大きく貢献すると考えられる。

口頭

太江断層西端付近における断層分布と変位速度

岩沢 冴子*; 中村 耕佑*; 安江 健一*; 立石 良*; 寺門 隆二*; 楮原 京子*; 丹羽 正和; 黒澤 英樹*

no journal, , 

太江断層は、岐阜県高山市上宝町荒原付近から、同県飛騨市古川町杉崎付近まで、概ね東北東-西南西方向に延びる活断層である。本研究では、過去の露頭写真の判読、現地の地形・地質調査、C-14年代測定から太江断層西端部の詳細な断層分布と上下変位の平均変位速度を明らかにした。

口頭

断層の活動性と断層ガウジの化学組成の関係; 線形判別分析による試み

立石 良*; 島田 耕史; 丹羽 正和; 末岡 茂; 清水 麻由子; 菅野 瑞穂; 石井 千佳子; 石丸 恒存

no journal, , 

活断層と非活断層の大きな違いは最新活動後の経過時間であり、活断層が概ね百年から万年オーダーと考えられるのに対して、非活断層は十万年以上である。したがって、断層活動により生じる現象は両者とも同じであったとしても、その後の断層活動休止期間に生じる化学的な変化は大きく異なる可能性があることから、こうした現象が確認されれば活断層の認定に応用できる可能性がある。そこで活断層か非活断層かが既知である断層粘土の化学組成を、文献値と実際の分析により収集し、両者の化学組成による識別の可否を線形判別分析により検討した。今回の検討では、統計学的に妥当性の高い方法である対数比変換を元素の濃度に対して施した。赤池情報量基準に基づき選択された11元素によって、活断層45試料,非活断層51試料は96%の判別率で識別された。活断層の最新活動時期を新しいものからIからIV、非活断層をVと分けた時、判別得点はこの順に変化する。元素のなかでもTiO$$_{2}$$とP$$_{2}$$O$$_{5}$$は、最新活動時期が新しいものほど濃集する傾向が見られた。これらの濃集メカニズムと、長期にわたる減少メカニズムについては今後の課題である。

口頭

断層ガウジに含まれる交換性陽イオンと全岩化学組成の関係

菅野 瑞穂; 丹羽 正和; 島田 耕史; 立石 良*

no journal, , 

断層活動によって生成された断層ガウジと、破砕されていない母岩とでは全岩化学組成に若干の差があることが報告されている。その理由については明らかになっていないが、断層ガウジの多くは粘土鉱物に富むことから、粘土鉱物表面に吸着した元素がなんらかの影響を及ぼしている可能性がある。そこで、活断層と非活断層のそれぞれの断層ガウジを対象として、粘土鉱物表面に吸着しやすいセシウムイオンと置換することで交換性陽イオンを抽出し、全岩組成と比較した。比較には有心対数比変換を用いた。その結果、Rbにおいて非活断層が活断層よりも濃度が高い傾向が示された。

口頭

風化度指標W値を用いた江若花崗岩中の断層岩の諸特性

岩森 暁如*; 小北 康弘; 島田 耕史; 立石 良*; 高木 秀雄*; 太田 亨*; 菅野 瑞穂*; 和田 伸也*; 大野 顕大*; 大塚 良治*

no journal, , 

若狭湾東方陸域に分布する江若花崗岩中の断層岩を対象とし、風化の進行度を表す指標であるW値について検討した。W値は、化学組成から計算される風化による寄与を表し、M値(苦鉄質成分の寄与), F値(珪長質成分の寄与)とともに、M+F+W=100%の三角ダイアグラムを用いて、母岩から断層岩(カタクレーサイト,断層ガウジ)の変化傾向を検討した。また、江若花崗岩と美濃丹波帯変玄武岩との地質境界の断層についても同様の検討を行い、江若花崗岩中の断層岩との特徴の相違について検討した。花崗岩(母岩)は、F値=94.2%, W値=4.9%で、断層岩試料は活断層・非活断層にかかわらずM値が約3%でほぼ一定であり、風化が進展するとF値が減少し、W値が増加する。変玄武岩(母岩)は、M値=88.2%, W値=6.6%で、カタクレーサイトはF値がほぼ一定で、風化が進展するとM値が減少し、W値が増加する。変玄武岩源断層ガウジではW値の増加に伴いF値の増加もみられ、ガウジ中に見られる花崗岩起源の石英フラグメントの混入と整合的である。W値への影響度とW値の変動傾向との整合性の観点から検討した結果、特にNa$$_{2}$$OとCaOがW値の増減に大きな影響を与えることが確認された。

口頭

断層ガウジの化学組成の多変量解析を用いた江若花崗岩中に発達する活断層と非活断層の判別

立石 良*; 島田 耕史; 岩森 暁如*; 小北 康弘; 和田 伸也*; 國松 航*; 大塚 良治*

no journal, , 

これまで、日本の花崗岩質岩類中に発達する活断層(横ずれ断層)と非活断層(地質断層)の断層ガウジ試料の化学組成を用いた線形判別分析により、両者を高確率で判別できることが示されているが、逆断層タイプの活断層が非活断層側に判別される結果が含まれていた。本研究では、この結果が断層タイプの違いによるものか、岩体の違いによるものかを確認することを目的として、江若花崗岩中に発達する逆断層および横ずれ断層の活断層と、非活断層の断層ガウジ試料の全岩化学組成分析と線形判別分析を行った。その結果、活断層と非活断層の判別率はAICで選択された13(化学)成分および7成分のケースでは100%、3成分では90%となった。この結果は、逆断層,横ずれ断層の違いよりも花崗岩体の違いが判別結果に影響を与えていた可能性を示唆する。特に、Na$$_{2}$$OとGaは、含有量が活断層と非活断層で異なり活断層側で高く、Na$$_{2}$$Oの変動傾向と活断層と非活断層の関係について引き続き検討していく。

口頭

福井県三方郡美浜町新庄地区における敦賀断層の第四紀後期の活動性

瀬能 正太郎*; 立石 良*; 島田 耕史; 岩森 暁如*; 小川 昌也*

no journal, , 

敦賀断層の新たな露頭を、1mDEMを用いた地形判読による断層分布位置に基づく現地踏査によって、複数発見した。1つの露頭では、基盤岩からなる破砕帯に砂礫層が巻き込まれている。この砂礫層の細粒部のテフラ分析により鬼界アカホヤ火山灰と姶良Tn火山灰が検出された。この露頭での砂礫層の水平方向の拡がりと、断層条線の姿勢から、複数回の変位量総和下限値の水平成分、斜めすべり成分、鉛直成分を求めた。各成分を鬼界アカホヤ火山灰の降灰年代で割ることにより、平均変位速度の下限値を算出した。その結果、鉛直成分が1000年あたり約0.7m、水平成分が同約1.4m、斜め成分が同約1.5mであることが明らかになった。

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