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久米 徹二*; 大浦 裕之*; 竹市 知生*; 大村 彩子*; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 佐々木 重雄*; 清水 宏晏*; 竹村 謙一*
Physical Review B, 84(6), p.064132_1 - 064132_7, 2011/08
被引用回数:19 パーセンタイル:61.3(Materials Science, Multidisciplinary)ScHの圧力誘起構造及び電子転移を調べるため、ラマン,赤外・可視光吸収スペクトルを室温下、50GPaまで観測した。hcp-中間相と中間相-fcc転移がそれぞれ25GPaと46GPaで観測された。中間相の構造はYHで報告されている長周期構造と同じと思われる。ScHの光学ギャップは1.7eVから減少し、50GPa付近でfcc構造への転移を伴って閉じる。
町田 晃彦; 綿貫 徹; 大村 彩子*; 池田 智宏*; 青木 勝敏; 中野 智志*; 竹村 謙一*
Solid State Communications, 151(5), p.341 - 345, 2011/03
被引用回数:10 パーセンタイル:42.01(Physics, Condensed Matter)ランタンとその水素化物の圧縮率を高圧下放射光X線回折実験により調べた。ランタンを水素中で圧縮するとその組成がH/La=3に近い組成までの水素化物が形成される。水素原子が四面体サイトをすべて占有しているLaHと四面体サイトに加えて八面体サイトを一部占有しているLaHの状態方程式を決定したところ、体積弾性率は水素濃度が異なるにもかかわらず同じであるが、ランタンに比べ約3倍になることがわかった。水素化による結晶格子の硬度化は四面体サイトを占有した水素の影響が大きいことを明らかにした。
竹村 謙一*; 綿貫 徹; 大和田 謙二; 町田 晃彦; 大村 彩子*; 青木 勝敏
Journal of Physics; Conference Series, 215, p.012017_1 - 012017_4, 2010/03
被引用回数:17 パーセンタイル:97.27(Instruments & Instrumentation)Neの粉末回折実験を237GPaの超高圧まで行った。特に弱い200反射を観測するために、回折側にチューブクロススリットを設置し、それにより試料以外のアンビルからの散乱X線を大幅に除去することができた。超高圧状態でのNeでは回折線の111と200の位置の圧力依存性には差がみられ、超高圧状態では、大きな一軸性応力が生じていることがわかった。また、解析からは111面が最も影響されないような一軸性応力が生じていることが明らかとなった。
大村 彩子*; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 中野 智志*; 竹村 謙一*
Applied Physics Letters, 91(15), p.151904_1 - 151904_3, 2007/10
被引用回数:34 パーセンタイル:75.01(Physics, Applied)オレンジ色の透明体であるイットリウム水素化物が、室温下,数万気圧の高圧下でレーザー光照射によって黒化した。透過率の減少は赤外領域にも及び、照射によってフリーキャリアーが生成したことを示唆している。不透明な試料は室温下の熱緩和によって数時間で元の透明体に戻る。フォトクロミズムは金属相の立方晶二水素化物と絶縁体相の六方晶三水素化物の共存状態で顕著に現れ、六方晶単一相では消滅する。水素化物の光学特性が、したがって恐らく電子特性が光照射によって変調されることが見いだされた。
大村 彩子; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 中野 智志*; 竹村 謙一*
Journal of Alloys and Compounds, 446-447, p.598 - 602, 2007/10
被引用回数:19 パーセンタイル:68.81(Chemistry, Physical)Scは同属のLa, Yと同様に水素化物を形成することが知られており、2水素化物(ScH)及び3水素化物(ScH)は過去に高温・高水素圧下で生成されている。ScHは蛍石型構造をとり金属状態であることが広く知られているが、ScHは大気圧下で不安定なため母体金属の構造以外はほとんど報告がなかった。そこで、われわれは高圧発生装置ダイヤモンドアンビルセルを用いて、高密度の流体水素とScを直接反応させて室温・高圧力下で水素化物を合成し、高圧力下でのSc水素化物のX線回折及び赤外分光を行った。合成したSc水素化物を加圧すると、ScHの形成を経て、圧力5GPa付近でScHが現れた。さらに加圧すると25GPa付近から約20GPaの広い圧力領域で回折パターンは連続的に変化し、45GPaでfccで指数付けできる回折パターンに落ち着いた。
町田 晃彦; 大村 彩子*; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
Physical Review B, 76(5), p.052101_1 - 052101_4, 2007/08
被引用回数:34 パーセンタイル:76.14(Materials Science, Multidisciplinary)ダイヤモンドアンビルセルを用いて高圧力下の放射光X線回折実験を行い、イットリウム3水素化物の圧力による構造変化を詳細に調べている。イットリウム3水素化物YHはイットリウム原子がhexagonal格子を組み、水素原子は金属格子間に位置している。YHは高圧力下で構造相転移を起し、イットリウム原子は12-22GPaの広い圧力領域に渡る中間状態を経てfcc格子へと変化する。これまで、中間状態のX線回折パターンは高圧相と低圧相との2相共存では説明できないことを明らかにしており、今回、われわれはhexagonal型()とfcc型()の金属面の積層が周期的に配列した長周期積層構造で中間状態の構造を説明できることを明らかにした。圧力を加えると、このイットリウム格子の長周期積層構造はfcc型の積層成分が徐々に増加しながら最終的にfcc格子へと変化する。こうした長周期構造を経由するhexagonal-cubic構造相転移は、金属格子間に位置する水素原子間のクーロン反発や水素-金属結合が重要な役割を果たしていると考えられる。
久米 徹二*; 大浦 裕之*; 佐々木 重雄*; 清水 宏晏*; 大村 彩子*; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
Physical Review B, 76(2), p.024107_1 - 024107_5, 2007/07
被引用回数:38 パーセンタイル:79.32(Materials Science, Multidisciplinary)YHのラマン及び可視光吸収スペクトルを高圧下で測定し、構造及び電子転移過程を調べた。ラマン測定の結果は9-24GPaの圧力領域に渡って低圧六方晶と高圧立方晶の間の中間相が存在することを示している。Y金属格子構造と水素原子位置は転移を反映して変化する。可視光測定からは転移に伴って光学バンドギャップが閉じ始めることが見いだされた。
松岡 岳洋*; 北山 貴靖*; 清水 克哉*; 中本 有紀*; 加賀山 朋子*; 青木 勝敏; 大石 泰生*; 竹村 謙一*
High Pressure Research, 26(4), p.391 - 394, 2006/12
被引用回数:3 パーセンタイル:26.57(Physics, Multidisciplinary)イットリウム水素化物YHの電気的,構造的性質を電気抵抗,X線回折によって86GPaまで観測した。電気抵抗は10GPaまで増加し、そこでhcp-fcc構造転移を反映して極大値をとる。fcc相では電気抵抗は加圧によって著しく減少するが依然として金属イットリウムよりも4桁大きい。23GPaでの絶縁体から金属への転移は確認できなかった。4060GPaで電気抵抗はfcc構造を保ったまま再度極大を示すことが観測された。
町田 晃彦; 大村 彩子; 綿貫 徹; 池田 隆司; 青木 勝敏; 中野 智志*; 竹村 謙一*
Solid State Communications, 138(9), p.436 - 440, 2006/06
被引用回数:52 パーセンタイル:85.96(Physics, Condensed Matter)本研究ではイットリウム水素化物における圧力誘起構造相転移について、ダイヤモンドアンビルセルを用いて高圧下放射光X線回折実験を行うことにより詳細に調べた。そしてhexagonal-fcc構造相転移が11GPaから20GPaの広い圧力範囲に渡る中間領域を経て可逆的に起こることを確かめた。中間領域の回折パターンはこれまで報告されていたようなhexagonal相とfcc相の単純な二相共存状態では再現することができず、観測されたhexagonal-fcc構造相転移がもっと複雑な相転移であることを明らかにした。また、イットリウム3水素化物のhexagonal相について状態方程式を決定し、体積弾性率が他の希土類金属水素化物のものと同程度になることを明らかにした。本論文ではX線回折実験により得られたデータをもとに圧力誘起構造相転移について議論している。
大村 彩子; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 中野 智志*; 竹村 謙一*
Physical Review B, 73(10), p.104105_1 - 104105_7, 2006/03
被引用回数:56 パーセンタイル:87.26(Materials Science, Multidisciplinary)希土類金属のイットリウムは、水素と反応して三水素化物(以下、YH)を形成すると、電子状態が大きく変化して黄褐色に透過した絶縁体となる。YHでは水素は金属格子の四面体サイトと八面体サイトを占有しているが、この金属-絶縁体転移には八面体サイトの水素が関与していると推測されている。われわれは、YHの赤外吸収スペクトルを室温下圧力30GPaまでの加圧過程で測定し、金属-水素間の結合状態を調べた。YHの母体金属格子は圧力10-20GPaで、hcpからfccへ構造が変化する。これに対応する変化が、赤外吸収スペクトルに圧力12GPa付近から現れた。一方、圧力12GPaまでのhcp相の領域で得られた金属-水素間振動モードの圧力変化からモードグリュナイゼンパラメータ値を算出したところ、八面体サイトでは1.91となり、四面体サイトのおよそ3倍の値であった。八面体サイトのグリュナイゼンパラメータ値1.91はほかの共有結合性の物質と同程度であり、このサイトでは水素の1s軌道とイットリウムの4d軌道は混成していると考えられる。また、構造変化が完了したfccの領域の23GPaでは、試料が赤外領域で不透明となり、構造変化を伴わず不連続的にバンドギャップクロージングが生じたことを見いだした。これまで行われた理論計算では、hcpからfccの構造変化を伴う転移もしくは構造変化を伴わずhcp相内での電子転移によるギャップクロージングが提案されていた。しかしながら、今回の結果はこれらのどちらとも一致せず、23GPaで観測したギャップクロージングのメカニズムは未だ不明のままである。
大村 彩子; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 中野 智志*; 竹村 謙一*
Proceedings of Joint 20th AIRAPT - 43rd EHPRG International Conference on High Pressure Science and Technology (CD-ROM), 3 Pages, 2005/06
イットリウム(Y)の水素化物は、金属格子中の水素数によって多彩な物性を示す。この物質では、2つの絶縁体と金属間の転移がある。まず、一つめが金属でfcc構造の2水素化物から絶縁体でhcp構造の3水素化物への転移である。この金属-絶縁体転移に関して理論研究がされており、バンドギャップの形成は金属のd軌道と水素のs軌道の混成によるとの推測がある。もう一方は、絶縁体の3水素化物で見いだした圧力誘起金属化である。Yの3水素化物における金属化もまた、理論計算からおよそ15%の体積減少で生じることが推測されていた。われわれは高圧力下で合成した試料を用いて赤外分光測定を行い、3水素化物の絶縁体-金属転移を圧力23GPaで初めて見いだした。Yの3水素化物が圧力10GPaから20GPaの領域でhcp構造からfcc構造へ変化することが知られている。金属化した23GPaは既にfcc構造への転移が完了しているために、この圧力誘起金属化は構造変化を伴わない電子転移的な変化の可能性が考えられる。
町田 晃彦; 大村 彩子; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
no journal, ,
幾つかの希土類金属水素化物で高圧下において金属格子のhexagonal構造からfcc構造への相転移が観測されている。特にYHではおよそ20GPaにおいて単相のfcc構造となり、23GPaにおいて金属化を示唆する赤外透過光強度の急激な消失が観測されている。一方、LaHは常圧で金属格子がfcc構造であり、これまでの研究では21GPaまで構造相転移は観測されていない。また赤外分光実験でも45GPaまで金属化は確認されていない。そこで、われわれはLaHにおいて高圧下X線回折実験を行い圧力誘起構造相転移の探索を行った。ダイヤモンドアンビルセル中にLa金属片と水素を封入し、高圧下で直接反応させて水素化物を合成した。放射光粉末X線回折実験はSPring-8のBL22XUに設置されたDAC用回折計を使用し、60GPaまでの加圧・減圧過程で測定を行った。初期圧力0.5GPaで得られた回折パターンは単相のfcc構造で指数付けができた。これはLaHが合成できていることを示している。加圧をすると20GPaまでは回折パターンに大きな変化は観測されなかった。しかしながら20GPa以上になると、徐々に(200)、(311)反射が顕著にブロードになり、また(220)反射の低角側などに新たな回折ピークが出現する。このようにLaHは高圧下で構造相転移を起こすことが明らかになった。この圧力誘起構造相転移について議論する。
大村 彩子; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
no journal, ,
高圧力下で行うSc水素化物の赤外分光測定の結果を構造変化と併せて報告する予定である。Sc水素化物の電子状態は、2水素化物は金属だが3水素化物は未だ不明である。同属のYやLaは3水素化物を形成すると絶縁体となり、Scの3水素化物でも同様の変化が期待される。上記の変化を理解するために、赤外分光測定を行い金属と水素間の結合状態の変化を探索する予定である。
町田 晃彦; 大村 彩子; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
no journal, ,
イットリウム水素化物についてダイヤモンドアンビルセルを用いて高圧下放射光X線回折実験を行った。そして金属格子がhexagonal格子からfcc格子へと11GPaから20GPaの広い圧力範囲に渡る中間領域を経て可逆的に起こることを明らかにした。およそ11GPaでhexagonal格子からの回折ピークが急激に弱くなり、新たなピークが出現するが、この中間領域の回折パターンはこれまで報告されていたようなhexagonal相とfcc相の単純な二相共存状態では再現することができない。また、これまで母体金属で知られている高圧構造でも再現することができないため、観測された構造相転移は複雑な転移機構をもっていると推測される。本発表ではX線回折実験により得られたデータをもとにイットリウム水素化物の圧力誘起構造相転移について議論する。
大村 彩子; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
no journal, ,
金属スカンジウム(Sc)は水素と反応して、水素化物(ScHx)を形成する。2水素化物(ScH)は金属状態で、水素はfcc構造を組むSc格子の四面体サイトに位置している。水素化が進むと、Sc格子はhcp構造となり、3つめの水素は八面体サイトを占有して3水素化物(ScH)を形成する。われわれは最近ダイヤモンドアンビルセル内で合成したScHxを用いて、高圧力下の赤外分光とX線回折を並行して交互に行い、ScHの形成に伴う反射率の減少から、3水素化物は絶縁体的な性質であることがわかった。われわれは希土類金属水素化物における3水素化物の絶縁体化のメカニズムを理解するために、赤外吸収測定により金属と水素間の振動モードを観測し、その結合状態を調べている。ScHは吸収が強く、赤外の吸収スペクトルは得られないが、今回は反射スペクトルでScHの振動モードを観測することができた。金属と結合している水素の振動モードは圧力に伴い高波数側にシフトした。波数1450cmにみられるモードは圧力18GPa付近から変化がみられ、さらに構造変化が始まる圧力28GPa付近からはほかのモードに関しても形状に変化がみられた。
町田 晃彦; 大村 彩子; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
no journal, ,
イットリウム三水素化物YHはイットリウムがhexagonal格子を組み、水素は金属格子間に位置している。YHは高圧力下で構造相転移を起し、イットリウム原子はfcc格子となるが、このとき低圧相のhexagonal格子から高圧相のfcc格子に至るまでおよそ10GPaの広い圧力範囲に渡る中間領域が存在する。この中間領域に関しては、低圧相と高圧相の二相共存状態であると考えられていたが、最近、単純な二相共存状態ではないことを示唆する結果が示された。そこで本研究ではYH()において高圧下放射光X線回折実験を行いイットリウム格子のhexagonal構造からfcc構造への変化の過程を詳細に調べた。その結果、圧力を印加すると11.4GPaまではhexagonal構造で指数付けができるが、そこからわずかに加圧すると、, 反射の強度が急激に減少し、新たな反射が出現する。この反射強度の減少は、軸方向の金属面の積層周期に乱れが生じたためであると考えられる。この中間領域の構造変化について議論する。
大村 彩子; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
no journal, ,
ダイヤモンドアンビルセル内で高圧合成したスカンジウム3水素化物(ScH)を用いて、室温高圧力下で赤外反射測定を行った。各圧力での構造と光学的性質の対応をつけるため、並行して放射光X線回折実験を行った。試料周りにあるタングステンガスケットの表面からの反射光量を基準として、試料表面からの反射率の圧力変化を観測した。その結果、金属状態の2水素化物はタングステンと同等の反射光量を示すが、3水素化物が形成し始めるとそれに伴って反射光量が減少し、反射率が2割程度にまで落ち込むことがわかった。しかしながら、厚さ1m程度のごく薄い試料にもかかわらず、ScHはわずかに赤外領域の光が透過するにとどまり、他の希土類金属3水素化物のように可視光領域での透過はみられなかった。最近の中性子回折実験から、ScHと他の3水素化物では、金属格子の八面体サイトを占有する水素位置が異なることが報告されている。八面体サイトの水素は希土類金属水素化物の電子状態に大きくかかわっていることが推測されており、本研究で得られたScHの赤外分光実験の結果と比較することで、水素占有位置と電子状態の関係についての知見を与えることができる。
町田 晃彦; 大村 彩子*; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
no journal, ,
イットリウム三水素化物YHはイットリウムがhexagonal格子を組み、水素は金属格子間に位置している。YHは高圧力下で構造相転移を起し、イットリウム原子はfcc格子となるが、このとき低圧相のhexagonal格子から高圧相のfcc格子に至るまでおよそ10GPaの広い圧力範囲に渡る中間領域が存在する。この中間領域に関しては、低圧相と高圧相の二相共存状態であると考えられていたが、最近のわれわれの研究によって単純な二相共存状態ではないことを示唆する結果が示された。そこで本研究ではYH(x3)において高圧下放射光X線回折実験を行いイットリウム格子のhexagonal構造からfcc構造への変化の過程を詳細に調べた。その結果、この中間領域の構造モデルが得られたので、この構造について議論する。
町田 晃彦; 大村 彩子*; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
no journal, ,
Y, Hoなどイオン半径の小さい希土類金属の3水素化物は金属格子がhexagonal格子を組んでおり、高圧化で金属格子がfcc格子に変化することがこれまでに確かめられている。一方でイオン半径の大きいLaなどの水素化物では金属格子はfcc格子である。これまでわれわれがLaHについて行った研究では、21GPaまでは金属格子はfcc構造のままで構造相転移は観測されていない。そこで、本研究ではLaHの高圧下X線回折実験を行い、高圧構造を詳細に調べ、金属格子がfcc構造から変化するか確かめた。加圧をすると16GPaまでは回折パターンに大きな変化は観測されず、金属格子はfcc構造のままであることが確かめられた。しかしながらさらに加圧すると、徐々に200, 311反射が顕著にブロードになり、また220反射の低角側などに新たな回折ピークが出現する。このようにLaHは高圧力下で構造相転移を起こすことが示された。この構造相転移について議論する。
町田 晃彦; 大村 彩子*; 綿貫 徹; 青木 勝敏; 竹村 謙一*
no journal, ,
イットリウム三水素化物YHはイットリウムがhexagonal格子を組み、水素は金属格子間に位置している。YHは高圧力下で構造相転移を起し、イットリウム原子はfcc格子となることが知られている。このとき低圧相のhexagonal格子から高圧相のfcc格子に至るまでおよそ10GPaの広い圧力範囲に渡る中間領域が存在する。この中間領域に関しては、低圧相と高圧相の二相共存状態であると考えられていたが、最近のわれわれの研究によって単純な二相共存状態ではないことを示唆する結果が示された。そこでYH()において高圧下放射光X線回折実験を行いイットリウム格子のhexagonal構造からfcc構造への変化の過程を詳細に調べ、この中間領域の構造モデルを得た。この中間相の構造と相転移の過程について議論する。