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鈴木 正年; 羽沢 知也; 石崎 洋一*; 小原 道士*; 稲田 勝利*; 米川 光則*; 脇田 広志*
JAERI-Tech 2004-060, 153 Pages, 2004/09
JRR-3冷中性子源装置(以下「CNS」という)は、研究用原子炉JRR-3の改造計画に伴って、利用性能向上の目的から設置された。原子炉で発生する中性子を冷中性子に変換する方法として熱中性子の中にわずかに含まれている冷中性子を、フィルターを用いて選別,発生させる方法と、熱中性子を極低温の減速材中に通し、冷中性子に変換する方法とがある。CNSとしては、一般的に後者が採用されていて、極低温の減速材としてその多くが液体水素を用いるため、冷凍設備と組合された装置となっている。JRR-3のCNSも液体水素を冷減速材として採用している。CNSによって得られた冷中性子は、原子炉から中性子導管を介して中性子ビーム実験孔へと導き出され、中性子散乱のような中性子物理実験に使用されたり、物質内における原子や分子の動きを観測して、生体高分子などの動的挙動を調べる研究手段として利用されている。本記録は、1989年の運転開始から2004年3月まで、JRR-3の共同利用運転にあわせて実施したCNSの運転実績と主な技術的事項をまとめたものである。