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伊藤 武彦*; 篠崎 剛史*; 角田 弘和*; 長嶋 利夫*; 義澤 宜明*
PNC TJ1222 97-010, 47 Pages, 1997/03
ニアフィールド水理/核種移行解析には緩衝材中および緩衝材の周辺母岩中での水理/核種移行プロセスを組み合わせたモデルが用いられ、コードの開発にあたり様々な数値解析/離散化手法が使用される。従って、性質を十分に把握したうえで解析コードを用いることは、解析結果もしくは評価の信頼性の観点から重要である。本研究ではモデル/コード適用範囲と数値解等の安定性について評価体系を確立する。昨年度に引き続き「TAGSAC」について、さまざまな不飽和特性を有する土壌を対象としたベンチマーク・テストを実施し、効率的に高精度な解を得るための空間分割を決定した。また断層を含む場合についてベンチマーク・テストを実施し、不飽和特性と解の収束性を検討した。さらに時間ステップ自動設定機能や三角柱要素の追加、要素ごとの三次元不均質透水係数場のとりこみなど、コードの改良あるいは部分的に新しい機能を付加する作業を実施し、「TAGSAC」利用性の向上を図った。一次元亀裂+マトリクス系核種移行解析コード「CRYSTAL」について、適応限界を把握するためにベンチマークを実施した。「CRYSTAL」はLaplace変換による解析解を利用したコードであり効率的なコードである。しかし、その解法ゆえに適応範囲を把握することは困難であった。今回のベンチマークでは、解析の精度を数値的に表す指標を導入し、その有用性を確かめた。