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坂野 雅樹*; 舩谷 俊平*; 高松 邦吉
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 7 Pages, 2023/05
本研究では、放射冷却を採用した原子炉圧力容器(RPV)の受動的冷却設備の安全性に関する基礎的研究を行う。本研究の目的は、自然災害が発生した場合でも、放射冷却を採用したRPVの受動的冷却設備は、安全で信頼できることを実証することである。そこで、いくつかのステンレス製の容器を使って、実機の受動的冷却設備の約1/20スケールである実験装置を製作した。実験装置内の発熱体の表面はRPVの表面を模擬しており、その発熱体は実験装置内で自然対流と輻射を発生させる。そこで実機と実験装置のグラスホフ数を比較したところ、いずれも乱流であることを確認し、スケールモデルである実験装置から価値の高い実験結果を得られることに成功した。また実験の結果から、定格運転時にRPV表面から放散される熱を確実に除去できることを実証できた。
高松 邦吉; 舩谷 俊平*
Proceedings of 2023 International Congress on Advanced in Nuclear Power Plants (ICAPP 2023) (Internet), 17 Pages, 2023/04
受動的安全性を持つRCCSは、大気を冷却材として使用するため、冷却材を喪失することはないが、大気の擾乱の影響を受けやすいという欠点がある。そのため、大気放射を利用したRCCSと、大気自然循環を利用したRCCSを実用化するためには、想定される自然災害や事故状態を含むあらゆる状況下で、原子炉からの発熱を常に除去できるのかについて安全評価を実施する必要がある。そこで本研究では、2種類の受動的RCCSについて、熱除去のための受動的安全性の余裕(裕度)について同一条件で比較した。その結果、提案した大気輻射を利用したRCCSは、外気(大気)の擾乱に対して原子炉圧力容器(RPV)の温度を安定的に維持できる利点を明らかにすることができた。さらに、RPV表面から放出される廃熱をすべて利用できる方法も提案した。
坂野 雅樹*; 舩谷 俊平*; 高松 邦吉
山梨講演会2022講演論文集(CD-ROM), 6 Pages, 2022/10
本研究では、放射冷却を採用した原子炉圧力容器(RPV)の受動的冷却設備の安全性に関する基礎的研究を行う。本研究の目的は、自然災害が発生した場合でも、放射冷却を採用したRPVの受動的冷却設備は、安全で信頼できることを実証することである。そこで、いくつかのステンレス製の容器を使って、実機の受動的冷却設備の約1/20スケールである実験装置を製作した。実験装置内の発熱体の表面はRPVの表面を模擬しており、その発熱体は実験装置内で自然対流と輻射を発生させる。実験の結果、実験装置内の自然対流を詳細に可視化することに成功した。
高松 邦吉; 舩谷 俊平*; 坂野 雅樹*
no journal, ,
自然災害により発生した福島第一原子力発電所事故(以下、福島事故)の後、深層防護の観点から炉心損傷の防止対策が重要になった。安全上優れた特性を有する冷却設備に関する研究は、極めて重要なテーマである。そこで福島事故のようにヒートシンクを喪失することもなく、動的機器及び非常用電源等も必要とせず、事故時の崩壊熱を受動的に除去できる、極めて信頼性が高く、メルトダウンが起こりえない、新たな原子炉圧力容器の冷却設備(以下、RPV冷却設備)を提案する。一方、外気の自然循環を用いた除熱方法は、外乱の影響を受けやすいため、自然災害が発生した場合、除熱能力が著しく減少する可能性がある。そこで本研究では、自然対流や自然循環よりも、できるだけ放射冷却や輻射を用いたRPV冷却設備を開発した。放射冷却を用いたRPV冷却設備は、自然災害発生時でも、安全に確実に除熱できることを実証した。