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持木 幸一*; 赤池 裕貴*; 村田 裕*; 茂木 照十三; 石川 勇
Proc. of 2nd Int. Topical Meeting on Neutron Radiography System Design and Characterization, 0, p.335 - 342, 1995/00
中性子ラジオグラフィの研究は、原子炉では高い中性子束が得られるため、動的現象の可視化も試みられるようになったが、施設のコストや被検体の制限などで応用が限られてしまう。一方アイソトープなど低い中性子束の中性子源を用いる研究は、応用の新しい分野を開拓するための技術開発が重要である。Cf中性子源を用いる中性子ラジオグラフィのために2値化変換と最小値フィルタ処理を備えた光子係数撮像法を多機能電子撮像システムを用いて試みた。その結果ラジオグラフィのコントラストと空間分解能は、信号処理方式により改善することが出来た。
馬場 澄子; 茂木 照十三
Radiochimica Acta, 29, p.135 - 137, 1981/00
中性子照射したモリブデンのフタロシアニン化合物中に生成するMoの反跳現象を研究し、この現象の効果を用いて高比放射能のMoの製造が可能か否かを検討した。Moの反跳収率は照射時間に関係なく70%以上の高率であったが、濃縮係数は照射時間が増加するに従って低下した。中性子束310n/cm・secの照射条件では、反跳効果で得られる最も高いMoの比放射能はMoが飽和するまで照射した処理を加えないモリブデンターゲット中のそれの、約5.7倍であった。
守屋 孝; 茂木 照十三; 松岡 弘充; 保泉 澄
JAERI-M 8071, 17 Pages, 1979/01
多種の塩化ビフェニル異性体によって構成されているカネクロール(KC)は、塩素含有率の差によりいくつかのタイプに分類されている。本報では四タイプのカネクロール、すなわちKC-300、KC-400、KC-500、およびKC-600C標識体の合成法を述べる。カネクロールはビフェニルを触媒(FeCl)の存在下で直接塩素化して得られる。そこでまず目標とするタイプのカネクロール標準品の組成をガスクロマトグラフィーと質量分析法により十分調らべ、よく一致する組成をもつ生成物が得られる合成条件を求めた。主成分については構造既知の塩化ビフェニル単一化合物を用いてGC保持時間を比較することにより化学構造の同定を試みた。以上の実験結果を基にC標識カネクロールを合成した。製品の放射化学的純度はラジオガスクロマトグラフイーにより調らべ十分利用し得るものであることを確認した。
守屋 孝; 茂木 照十三; 松岡 弘充
Radioisotopes, 27(5), p.263 - 265, 1978/05
殺虫剤として広く用いられている「スミチオン」をCでラベル化するために、中間体として要望されてきた表記化合物の合成をおこなった。合成経路はベンゼン-Cからm-ジニトロベンゼンCに導き、ブロム置換によりm-ブロモニトロベンゼン-Cを得、続いて還元、ジアゾ化、加水分解などの常法に従い目的物を合成する方法を採った。本法によるm-ブロモニトロベンゼンの合成は始めての試みで他法と比べいくつかの点で秀れたものであることが判った。とくに小規模での分離が容易におこなえること、異性体が生成しないことなどがメリットである。
工藤 博司; 茂木 照十三; 保泉 澄
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 47(9), p.2162 - 2165, 1974/09
被引用回数:1フローセン(CFCHClBr)のBrによる反跳標識を目的として、中性子照射したフローセン中に生ずるBr反跳原子の化学的挙動を検討した。ガスクロマトグラフ法によって生成物を分析したところ、CFCHClBrの他に20種以上のBrで標識された有機化合物が見い出された。CFCHClBrの放射化学的収率は照射時間に依存するが、最大約38%となり、4mCi-mmol程度の比放射能を有する標識化合物は十分純粋に分離精製することができると結論された。反跳標識の機構を解明するため、CFCHClBr-Br系におけるスカベンジャー効果についても検討し、CFCHClBrの高エネルギー反応収率と化学結合エネルギーとの関連についても考察した。
保泉 澄; 茂木 照十三; 工藤 博司
J.Labelled Compd., 10(3), p.437 - 449, 1974/03
フローセン(1.1.1-トリフロロ-2-クロロ-2-ブロモエタン)は麻酔薬としてよく知られ、生理学上の研究のためその標識化合物が強く求められていた。我々は反跳標識法によりフローセン-Brの合成法について検討をおこなった。中性子照射をうけたフローセン中には、20種に余るBr標識体が生成するが、ガスクロマトグラフ装置による分離によってBr標識フローセンを純粋にとり出すことができた。最適条件下での放射化学的収率は38%であった。nvt 3.410n・cmの中性子を照射したターゲット物質200lから、Brで標識されたフローセンが定量的に得られ、その放射能量は約2.7mCiであった。
中井 敏美; 矢島 聖使; 岡田 実*; 柴 是行; 茂木 照十三
日本化學雜誌, 81, P. 104, 1960/00
各種電極材料用および原子炉材料用黒鉛中のバナジウムとアルミニウムの同時定量を確立した。JRR-1原子炉の310n/cm/secの中性子束で照射して試料中に生じた3.76minVの1.44MeVの線と2.27minAlの1.78MeVの線をスペクトロメーターによって計数し、両元素とも10ppmまで定量することができた。
中井 敏美; 矢島 聖使; 岡田 実*; 柴 是行; 茂木 照十三
日本化學雜誌, 81, P. 107, 1960/00
イオウ中およびイオウ化合物中の微量のセレンに対する迅速定量法としてJRR-1原子炉による中性子放射化分析法の研究をおこない良好な結果を得た。すなわち310n/cm/secの中性子束を試料に20秒間照射し、生じた17.5secSeの0.162MeVの線を256チャネル線スペクトロメーターによって観測し、約10ppmまでのセレンを定量した。