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Spiegl, T. C.*; 余田 成男*; Langematz, U.*; 佐藤 達彦; Chhin, R.*; 納多 哲史*; 三宅 芙沙*; 草野 完也*; Schaar, K.*; Kunze, M.*
Journal of Geophysical Research; Atmospheres, 127(13), p.e2021JD035658_1 - e2021JD035658_21, 2022/07
被引用回数:3 パーセンタイル:16.31(Meteorology & Atmospheric Sciences)巨大な太陽放射遷移ベントが発生すると、大量の宇宙放射線起因核種が大気圏内に生成され、それらは大気を循環ながら地表に沈着し、氷床や古木の年輪に取り込まれる。本研究では、西暦775年に発生した巨大な太陽放射線イベントの条件を模擬し、地質年代学のみならず、太陽物理学や気候モデリングの検証を実施した。その結果、イベントが発生した季節、大気循環における成層圏の役割、宇宙線起因核種の地表面分布に関する新たな知見を得た。本研究において、原子力機構は、太陽放射線被ばく線量警報システムWASAVIESの技術を活用し、イベント発生時の宇宙線起因核種の初期分布を推定した。
石井 守*; 塩田 大幸*; 垰 千尋*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 石井 貴子*; 一本 潔*; 片岡 龍峰*; 古賀 清一*; 久保 勇樹*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.108_1 - 108_20, 2021/12
被引用回数:8 パーセンタイル:57.39(Geosciences, Multidisciplinary)科研費新学術領域研究・太陽地球圏環境予測(PSTEP)の一環として、日本における宇宙天気災害の発生規模と頻度の関係を包括的に調査した。調査した情報は、国内における宇宙天気ユーザーが理解できる形で公開した。本論文では、その包括的調査の結果をまとめるとともに、宇宙天気災害が電力や航空業界に与える経済的損失に関して定量評価した結果も紹介する。
草野 完也*; 一本 潔*; 石井 守*; 三好 由純*; 余田 成男*; 秋吉 英治*; 浅井 歩*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 後藤 忠徳*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.159_1 - 159_29, 2021/12
被引用回数:6 パーセンタイル:51.19(Geosciences, Multidisciplinary)PSTEPとは、2015年4月から2020年3月まで日本国内の太陽・地球惑星圏に携わる研究者が協力して実施した科研費新学術領域研究である。この研究枠組みから500以上の査読付き論文が発表され、様々なセミナーやサマースクールが実施された。本論文では、その成果をまとめて報告する。
小方 厚*; 岡本 宏巳*; 草野 完也*; 遠藤 一太*; 西田 靖*; 榮 武二*; 新井 正敏*; 中西 弘*; 近藤 公伯*
JAERI-Tech 2002-007, 28 Pages, 2002/03
陽子/イオン加速器は、電子加速器に比べ大きな設備投資を要するために、広い応用分野を有するにもかかわらず普及していない。本研究は、こうした状況に突破口を開けるべく行われた。レーザーとプラズマによる電子加速では、既にプラズマ波の電場により大加速勾配を得ることに成功している。しかし、1GeV以下の陽子は光に比べはるかに低速なので、レーザーが作る航跡場をそのまま加速に用いることができない。そこで、イオン生成に「薄膜衝撃法」,イオン加速に「後方ラマン散乱法」を提案した。イオン源として「薄膜衝撃法」の実験を行った。標的として有機薄膜を用い、イオン温度として約100-200keV最高エネルギーとして約100MeVを得た。50mJ,50fs,1TWのテーブルトップレーザーで、高速陽子を発生したことに大きな意味がある。また、イオン加速としての「後方ラマン散乱法」に関しては、理論的考察,シミュレーション及び密度勾配を持つプラズマ生成とその測定に関する基礎実験を行い、良好な結果を得た。
三好 隆博; 草野 完也*
Journal of Geophysical Research, 106(A6), p.10723 - 10742, 2001/06
被引用回数:16 パーセンタイル:44.14(Astronomy & Astrophysics)本論文において、高速自転する磁気圏と超音速流の非線形相互作用のMHDシミュレーションを実行し、新たな木星磁気圏の大域的モデルを提出した。特に、太陽風中に惑星間空間磁場(IMF)の南北成分が存在する場合とIMFがない場合に関してシミュレーションの実行、考察を行った。シミュレーション結果より、大域的な磁力線構造は太陽風と同時に、木星の自転に強く影響を受けていることがはっきりと確認された。この時、磁気圏の内部構造が太陽風動圧の強度やIMFの極性など太陽風パラメータのわずかな変化に応答し、定性的に大きく変化することが示された。最後に、本研究より得られたモデルに基づき、探査機による直接観測で得られた幾つかの事象に関して説明を行った。
三好 隆博; 草野 完也*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.4, p.536 - 539, 2001/00
回転する磁気圏と外部プラズマ流の相互作用系における自発的時間空間変動現象を非線形MHDシミュレーションにより調査した。シミュレーション結果より、外部プラズマ流が比較的低速の場合、外部プラズマ流が定常であっても朝側の磁気圏境界が自発的に変動することがわかった。この変動機構は外部プラズマ流と磁気圏内の回転プラズマ流・磁気圏境界における磁気圧の競合過程によって発生すると予想される。一方、外部プラズマ流が比較的高速である場合、はっきりとした自発的変動は観測されなかった。前者と後者の相違は磁気圏の内部状態の違いであると結論づけられた。
三好 隆博; 草野 完也*
JAERI-Research 2000-031, 47 Pages, 2000/09
高速回転する磁気圏と高速プラズマ流との非線形相互作用に関する磁気流体力学(MHD)シミュレーションに基づき、新たな大域的木星磁気圏モデルを提案した。特に本研究では、高速プラズマ流の流入境界条件として、惑星間空間磁場(IMF)を含有する。または含有しない定常太陽風を仮定した。シミュレーション結果より、木星磁場圏の大域的磁力線構造は、太陽風と同時に、木星自身の高速自転に大きな影響を受けていることがはっきりしたと示された。また、磁気圏尾部における磁気再結合が、磁気圏内のプラズマ対流構造に大きな影響を与えていることがわかった。これらの構造が、太陽風動圧の強度やIMFの極性など太陽風パラメータのわずかな差異に応答し、定性的にも変化することが明らかになった。