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論文

Thermal fluid activities along the Mozumi-Sukenobu fault, central Japan, identified via zircon fission-track thermochronometry

末岡 茂; 郁芳 隋徹*; 長谷部 徳子*; 村上 雅紀*; 山田 隆二*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 田上 高広*

Journal of Asian Earth Sciences; X (Internet), 2, p.100011_1 - 100011_11, 2019/11

ジルコンフィッション・トラック(ZFT)熱年代により、茂住祐延断層沿いの熱異常検出を試みた。ZFT年代は110-73Ma、ZFT長は7.1-9.0$$mu$$mを示し、これらを基にした熱史逆解析の結果から、約60Maと30-15Maの再加熱イベントが認定された。前者は約65Maの神岡鉱床の形成に伴う熱水活動を反映していると考えられる。後者は日本海拡大時の火成活動起原の加熱で、高温流体の滞留が介在している可能性が高い。

論文

Thermal history analysis of granitic rocks in an arc-trench system based on apatite fission-track thermochronology; A Case study of the Northeast Japan Arc

福田 将眞*; 末岡 茂; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 田上 高広*

Journal of Asian Earth Sciences; X (Internet), 1, p.100005_1 - 100005_9, 2019/06

削剥史推定のため、東北日本弧南部の花崗岩類にアパタイトフィッション・トラック熱年代解析を適用した。前弧側では79.5-66.0Ma、奥羽脊梁山脈では29.8-5.5Ma、背弧側では19.1-4.6Maの年代が得られた。熱史逆解析の結果と併せると、前弧側は新生代を通じて静穏(削剥速度が0.05mm/yr以下)と考えられる一方で、奥羽脊梁と背弧側は3-2Ma以降の隆起に伴う急速な削剥(1-数mm/yr)が推定された。また、奥羽脊梁は傾動ポップアップ型の隆起モデルよりも、ドーミング型の隆起モデルの方が年代分布と整合的である。背弧側山地の隆起開始時期は、従来のモデル(5-3.5Ma)と異なり、奥羽脊梁と同時期(3-1Ma)と推定され、背弧側におけるテクトニクス史の地域差が示唆された。

論文

低温領域の熱年代学的手法を用いた東北日本弧における隆起・削剥史の解明

福田 将眞*; 末岡 茂; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 田上 高広*

フィッション・トラックニュースレター, (30), p.7 - 10, 2017/12

東北日本弧の100万年スケールの地殻変動像把握のために、阿武隈山地、奥羽脊梁山脈、朝日山地にて、アパタイトフィッション・トラック(AFT)解析を実施した。前弧側の阿武隈山地では79.5-66.0Maの古いAFT年代が得られ、熱履歴解析の結果や先行データと合わせて、本地域は白亜紀後期以降は比較的安定な削剥環境だったことが推定された。対照的に、奥羽脊梁山脈では29.8-5.5Ma、背弧側の朝日山地では21.0-17.6Maの若いAFT年代が得られた。熱履歴解析の結果や既報のアパタイト(U-Th)/He年代と合わせると、最近数Maの山地形成に伴う急冷を反映していると解釈できる。脊梁山脈と背弧側の一部では、日本海拡大より古い年代も得られたが、これらの解釈に関しては、今後の追加分析が望まれる。

論文

Uplift and denudation history of the Akaishi Range, a thrust block formed by arc-arc collision in central Japan; Insights from low-temperature thermochronometry and thermokinematic modeling

末岡 茂; 池田 安隆*; 狩野 謙一*; 堤 浩之*; 田上 高広*; Kohn, B. P.*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 柴田 健二*

Journal of Geophysical Research; Solid Earth, 122(8), p.6787 - 6810, 2017/08

複数の熱年代学的手法とthermo-kinematicモデリングを用いて赤石山脈の削剥史を検討した。熱年代は東に向かって系統的に若返り、赤石山脈北部は東縁に分布する糸魚川-静岡構造線の活動によって隆起した可能性が示唆された。Thermo-kinematicモデリングによって詳細な検討を加えた結果、糸魚川-静岡構造線の変位速度が5-10mm/yr、傾斜が27-45度、デコルマ深度が20-25kmのとき、熱年代測定結果と既存の地形・地球物理データを矛盾なく説明できることが確認できた。隆起速度と削剥速度は約4mm/yrと推定された。一方、赤石山脈南部は、先行研究による少数の熱年代データは北部と異なる値を示しているほか、地形・地質構造等の違いを考慮すると、北部とは別の時期・メカニズムによって隆起している可能性がある。

論文

アパタイトFT解析に基づいた養老-鈴鹿-布引山地の隆起・削剥史

末岡 茂; 堤 浩之*; 田上 高広*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 柴田 健二

フィッション・トラックニュースレター, (27), p.17 - 19, 2014/12

地殻変動の長期予測を行う上で、山地の隆起開始時期や高度の変遷といった発達過程の把握が重要となる。本研究では、近畿の逆断層卓越地域と中部の横ずれ断層卓越地域の構造境界に分布する養老-鈴鹿-布引山地について、アパタイトフィッション・トラック法(AFT法)を用いて、隆起・削剥史の解明を行った。AFT年代測定の結果、47-30Maという年代が得られ、鈴鹿山脈の中部から南部で最も若く、南北に向かって古くなる傾向が認められた。AFT年代とAFT長を基にした熱履歴解析の結果、これらの年代差は最近数100万年間の山地の隆起に伴う削剥量の違いを反映していると解釈できる。古琵琶湖や東海湖といった沈降域が南から北へと発達したのに対し、隆起域はより複雑な発達過程をたどったことが示唆される。

論文

Sorption of Eu(III) on granite; EPMA, LA-ICP-MS, batch and modeling studies

福士 圭介*; 長谷川 優介*; 前田 耕志*; 青井 裕介*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 山本 祐平*; 青才 大介*; 水野 崇

Environmental Science & Technology, 47(22), p.12811 - 12818, 2013/11

 被引用回数:27 パーセンタイル:58.19(Engineering, Environmental)

Eu(III)の花崗岩への収着について、巨視的、微視的な手法を組み合わせた研究を行った。花崗岩の薄片と10$$mu$$MのEu(III)溶液とを反応させ、EPMAおよびLA-ICP-MSにより分析した。その結果、多くの黒雲母粒子では、最大で6wt.%までEuが増加した。黒雲母中でEuが付加された部分ではKが減少しており、黒雲母へのEuの収着様式は層間の陽イオン交換反応であることが示唆される。また、花崗岩および黒雲母の紛体を利用したEu(III)のバッチ収着試験を実施した。この試験により得られた黒雲母に対するEu(III)の巨視的な収着挙動は、花崗岩に対する収着挙動と一致した。得られた収着エッジはシングルサイトの陽イオン交換反応を考慮したモデルにより、合理的に再現することが可能である。以上のことから、花崗岩は複雑な鉱物の集合体であるが、巨視的および微視的な手法を組み合わせることによって、複雑な鉱物集合体全体を代表する一つの基本となる収着反応を明らかにすることができた。

口頭

Tilted uplift of the Kiso Range, central Japan, since $$sim$$0.8 Ma constrained from low-temperature thermochronology

末岡 茂; Kohn, B.*; 田上 高広*; 堤 浩之*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*

no journal, , 

地殻変動の長期予測を行ううえで、山地の隆起開始時期や高度の変遷といった発達過程の把握が重要となる。本研究では、木曽山脈を事例として、フィッション・トラック(FT)熱年代及び(U-Th-Sm)/He(He)熱年代をもとに、山地の隆起・削剥史の解明を試みた。9点のジルコンFT年代(59.3-42.1Ma)、18点のアパタイトFT年代(81.9-2.3Ma)、13点のアパタイトHe年代(36.7-2.2Ma)が得られ、アパタイトFT年代とアパタイトHe年代について、木曽山脈の隆起・削剥に伴う年代値の若返りが確認できた。これらの年代の空間分布に基づくと、木曽山脈は伊那谷断層帯と清内路峠断層の間で西傾動しつつ隆起していると考えられる。また、アパタイトFT年代及びアパタイトFT長を用いた熱履歴解析の結果をもとにすると、木曽山脈の隆起開始(約0.8Ma)以降の平均削剥速度は1.3-4.0mm/yr、平均隆起速度は最大で3.4-6.1mm/yrと推定された。

口頭

Denudation history of the Akaishi Range, central Japan, and its tectonic implications; Constraints from low-temperature thermochronology

末岡 茂; Kohn, B.*; 池田 安隆*; 狩野 謙一*; 堤 浩之*; 田上 高広*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*

no journal, , 

熱年代学的手法により、地質環境の長期予測に必要となる内陸部の隆起・削剥史を推定することができる。本研究では、赤石山脈を事例に、ジルコンHe年代・アパタイトFT年代等の手法を用いて隆起・削剥史を推定した。ジルコンHe年代が、中央構造線(MTL)から糸魚川-静岡構造線(ISTL)へと東に系統的に若返っていることから、赤石山脈が西に傾動隆起していることが推定された。また、FT年代からは、赤石山脈が北部地域を中心とした後期鮮新世(約3.3Ma)以降の隆起と南部地域を中心とした約1Ma以降の隆起の少なくとも2回の隆起ステージを経ており、これらはISTLの逆断層活動と伊豆地域の衝突に関連しているという可能性が示された。

口頭

鈴鹿山脈から採取したアパタイトのフィッション・トラック年代及び(U-Th)/He年代とその地形学的意義

末岡 茂; 山田 国見; 柴田 健二; 堤 浩之*; 田上 高広*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*

no journal, , 

地殻変動の長期予測を行ううえで、山地の隆起開始時期や高度の変遷といった発達過程の把握が重要となる。本研究では、アパタイトフィッション・トラック年代(AFT年代)及びアパタイト(U-Th)/He年代(AHe年代)をもとに、鈴鹿山脈の隆起・削剥史の解明を試みている。鈴鹿山脈は、近畿の逆断層卓越地域と中部の横ずれ断層卓越地域の構造境界に沿って分布しているが、この地域ではフィリピン海スラブが浅い尾根状を呈し、このような特異な深部構造が地表の地殻変動やテクトニクスに影響を与えている可能性が示唆されている。鈴鹿山脈の南北方向でAFT密度に系統的な差は見られないが、鈴鹿花崗岩体内でウラン濃度が均一と仮定すると、AFT年代も南北方向で変化しないことになる。AFT年代が過去数100万年の削剥を反映しているならば、近江盆地と濃尾平野の沈降場が鮮新世以降に北進しているのに対し、鈴鹿山脈の隆起は南北で同時だった可能性がある。一方、AFT年代が過去数1000万年の削剥を反映していれば、削剥の原因は中部$$sim$$近畿一円の準平原化だと考えられる。発表では、AFT年代とAHe年代から、本地域の隆起・削剥史とその地形学的な解釈についてより詳細な議論を行う予定である。

口頭

低温領域の熱年代学に基づく養老-鈴鹿-布引山地の隆起・削剥史と近畿三角帯東縁のテクトニクス

末岡 茂; 山田 国見*; 柴田 健二; 堤 浩之*; 田上 高広*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*

no journal, , 

地殻変動の長期予測を行ううえで、山地の隆起開始時期や高度の変遷といった発達過程の把握が重要となる。本研究では、アパタイトフィッション・トラック年代(AFT年代)及びアパタイト(U-Th)/He年代(AHe年代)をもとに、養老-鈴鹿-布引山地の隆起・削剥史の解明を試みた。養老-鈴鹿-布引山地は近畿三角帯の東縁に沿って分布しているが、東西の沈降場(東海湖,古琵琶湖)は鮮新世以降に北上していることが知られている。一方、本研究の結果によると、年代の若返りは南の布引山地より鈴鹿山脈の中部から南部で最も顕著であり、単調に隆起場が北進したとは考えにくい。近畿三角帯における沈降場の形成・北進と山地の隆起は、それぞれ異なるメカニズムに起因していると考えられる。

口頭

養老-鈴鹿-布引山地の隆起・削剥史; アパタイトFT解析に基づく制約

末岡 茂; 堤 浩之*; 田上 高広*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 柴田 健二

no journal, , 

地殻変動の長期予測を行う上で、山地の隆起開始時期や高度の変遷といった発達過程の把握が重要となる。本研究では、アパタイトフィッション・トラック法(AFT法)をもとに、養老-鈴鹿-布引山地の隆起・削剥史の解明を試みている。養老-鈴鹿-布引山地は、近畿の逆断層卓越地域と中部の横ずれ断層卓越地域の構造境界に沿って分布しており、西南日本内帯の第四紀テクトニクス解明の上で重要な地域であるが、形成プロセスや形成メカニズムには不明な点が多い。現在までの結果では、AFT年代は47-30Maを示し、鈴鹿山脈の中部から南部でもっとも若く、南北に向かって古くなる。AFT年代とAFT長を基にした熱履歴解析の結果、鈴鹿山脈の中部から南部では最近数100万年間の急冷が推定されたが、これは約1.3Ma以降の鈴鹿山脈の隆起に伴う削剥を反映していると解釈できる。発表では、布引山地における追加のAFT年代測定結果を合わせ、より広域の隆起・削剥史とその地形学的な解釈について議論を行う予定である。

口頭

アパタイトFT解析に基づいた養老-鈴鹿-布引山地の隆起・削剥史

末岡 茂; 堤 浩之*; 田上 高広*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 柴田 健二

no journal, , 

地殻変動の長期予測を行う上で、山地の隆起開始時期や高度の変遷といった発達過程の把握が重要となる。本研究では、アパタイトフィッション・トラック法(AFT法)をもとに、養老-鈴鹿-布引山地の隆起・削剥史の解明を試みている。養老-鈴鹿-布引山地は、近畿の逆断層卓越地域と中部の横ずれ断層卓越地域の構造境界に沿って分布しており、西南日本内帯の第四紀テクトニクス解明の上で重要な地域であるが、形成プロセスや形成メカニズムには不明な点が多い。現在までの結果では、AFT年代は47-30Maを示し、鈴鹿山脈の中部から南部で最も若く、南北に向かって古くなる。AFT年代とAFT長を基にした熱履歴解析の結果、鈴鹿山脈の中部から南部では最近数100万年間の急冷が推定されたが、これは約1.3Ma以降の鈴鹿山脈の隆起に伴う削剥を反映していると解釈できる。

口頭

糸静線南部の活動と赤石山脈北部の隆起・削剥史; 低温領域の熱年代とthermo-kinematicモデルによる検討

末岡 茂; 池田 安隆*; 狩野 謙一*; 堤 浩之*; 田上 高広*; Kohn, B.*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 柴田 健二*

no journal, , 

フィッション・トラック法、(U-Th)/He法、U-Pb法などの熱年代学的手法と、thermo-kinematicモデルを用いて、赤石山脈北部の隆起・削剥史と、糸静線南部の断層活動との関係について検討した。各年代値は、おおむね白州$$sim$$鳳凰山断層に向かって東方に若返る傾向を示し、これらの断層活動が山地の隆起に最も寄与していると考えられる。Thermo-kinematicモデルによるより詳細な検討結果によれば、変位速度が5$$sim$$10mm/yr、rampの傾斜が27$$sim$$45$$^{circ}$$、デコルマの深度が20$$sim$$25kmのflat-ramp構造を仮定すると、今回得られた年代値および既報の断層パラメータ等を齟齬なく説明できる。

口頭

低温領域の熱年代学とthermo-kinematicモデルに基づいた赤石山脈北部の隆起・削剥史

末岡 茂; 池田 安隆*; 狩野 謙一*; 堤 浩之*; 田上 高広*; Kohn, B. P.*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 柴田 健二*

no journal, , 

フィッション・トラック法, (U-Th)/He法, U-Pb法などの熱年代学的手法と、thermo-kinematicモデルを用いて、赤石山脈北部の隆起・削剥史と、糸静線南部の断層活動との関係について検討した。各年代値は、おおむね白州-鳳凰山断層に向かって東方に若返る傾向を示し、これらの断層活動が山地の隆起に最も寄与していると考えられる。Thermo-kinematicモデルによるより詳細な検討結果によれば、変位速度が5-10mm/yr、rampの傾斜が27-45$$^{circ}$$、デコルマの深度が20-25kmのflat-ramp構造を仮定すると、今回得られた年代値および既報の断層パラメータ等を齟齬なく説明できる。このとき、赤石山脈北部の基盤隆起速度と削剥速度は、いずれも約4mm/yrと推定できる。一方、赤石山脈南部については、先行研究で報告されている年代値が北部と傾向を異にすることや、山地側に隆起をもたらすような活断層が不明瞭なことから、北部とは異なる隆起史・隆起メカニズムを有している可能性が示唆される。

口頭

低温領域の熱年代学的手法を用いた東北日本弧における隆起・削剥史の解明

福田 将眞*; 末岡 茂; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 田上 高広*

no journal, , 

東北日本弧の100万年スケールの地殻変動像把握のためにアパタイトフィッション・トラック(AFT)解析を実施した。前弧側の阿武隈山地では白亜紀後期の古いAFT年代が得られ、白亜紀後期以降は比較的安定な削剥環境だったと推定された。対照的に、奥羽脊梁山脈と背弧側の朝日山地では数Maの若いAFT年代が得られ、最近数Maの山地形成に伴う急冷を反映していると解釈できる。奥羽脊梁山脈と朝日山地の一部では、日本海拡大以前のやや古い年代も得られたが、これらの解釈に関しては、今後の追加分析が望まれる。

口頭

低温領域の熱年代学的手法を用いた東北日本弧における隆起・削剥史の解明

福田 将眞*; 末岡 茂; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 田上 高広*

no journal, , 

東北日本弧の100万年スケールの地殻変動像把握のため、アパタイトフィッション・トラック(AFT)解析を実施し、既報年代と合わせて100万年スケールの隆起・削剥史の解明を試みた。前弧側の阿武隈山地では年代は一様に古く、最近数100万年の隆起を除くと、白亜紀後期以降は概して安定な削剥環境だったと推定された。対照的に、奥羽脊梁山脈と背弧側の朝日山地では数Ma以内の若い年代がいくつか得られ、新第三紀$$sim$$第四紀の山地形成に伴う急冷を反映していると考えられえる。奥羽脊梁山脈と朝日山地の一部では、日本海拡大以前のやや古い年代も得られたが、これらの解釈に関しては、今後の追加分析が望まれる。

口頭

東北日本弧における山岳熱史解析の経過報告; 低温領域の熱年代学による展開

福田 将眞*; 末岡 茂; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 田上 高広*

no journal, , 

典型的な島弧である東北日本弧における長期間の地殻変動像解明のため、アパタイトフィッション・トラック(AFT)熱年代解析による隆起・削剥史の推定を行った。AFT年代は、背弧側(19.1-4.6Ma)、奥羽脊梁(29.8-5.5Ma)、前弧側(79.5-66.0Ma)でコントラストを示したが、これは既報の(U-Th)/He年代と調和的である。前弧側の削剥速度は、より短期間の隆起・削剥より一桁小さい値が推定され、第四紀以降の隆起・削剥速度の増加が示唆された。奥羽脊梁や背弧側では最大1mm/yrを超える大きな削剥速度が推定された。また、背弧側の山地は、従来は奥羽脊梁より先に隆起を開始したと考えられていたが、朝日・飯豊山地については奥羽脊梁と同時期に形成された可能性が示された。今後は、測定地域の拡大や、測定密度の増加、他の熱年代手法の適用などを検討中である。

口頭

アパタイトFT法に基づいた東北日本弧における隆起・削剥史の推定; 島弧山地形成過程の解明を目指して

福田 将眞*; 末岡 茂; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 田上 高広*

no journal, , 

東北日本弧における地質学的時間スケールでの削剥史解明のため、アパタイトフィッション・トラック法に基づいた熱史解析を実施した。前弧側では、白亜紀後期以降、安定的な削剥環境が推定された。奥羽脊梁山地と背弧側では、ともに3-2Ma以降の東西圧縮に対応すると考えられる急速な削剥が検出された。従来のモデルでは背弧側から奥羽脊梁へ隆起場が変遷したと考えられているが、両者の隆起開始は同時期であった可能性が示唆される。奥羽脊梁の熱年代パターンは、断層によるpop-up型の隆起よりは、doming型の隆起に整合的な傾向を示した。

口頭

東北日本弧における高空間解像度の熱年代マッピング; アパタイトフィッション・トラック解析に基づく山地隆起形態の制約

福田 将眞*; 末岡 茂; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 田上 高広*

no journal, , 

典型的島弧である東北日本弧の山地形成史の制約を目的に、熱年代学的手法による解析を実施している。これまでの成果としては、前弧側、奥羽脊梁山地、背弧側における隆起・削剥史の対照性や、奥羽脊梁山地におけるdoming upliftの可能性、背弧側山地の隆起開始時期が従来の説より若くなる(約2-1Ma)可能性などが示唆されていた。この度、奥羽脊梁山地および背弧側で、より高密度でアパタイトフィッション・トラック解析を実施したところ、奥羽脊梁山地では7.8-4.3Ma、背弧側では39.6-3.6Maの年代が得られた。推定された年代値や急冷開始時期は、上記で述べた奥羽脊梁山地のdoming upliftの可能性と、背弧側山地の隆起開始が若くなる可能性を支持する結果となった。

口頭

低温領域の熱年代学的手法を用いた南部フォッサマグナ地域の隆起・削剥史解明

小林 侑生*; 末岡 茂; 福田 将眞*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 田上 高広*

no journal, , 

南部フォッサマグナ地域は、本州弧と伊豆・小笠原弧の島弧-島弧衝突帯であり、中期中新世以降、最大で4つの地殻ブロックの衝突があったと考えられているが、その時期や影響については諸説ある。本研究では、アパタイトフィッション・トラック法を用いて、南部フォッサマグナ地域の山地の隆起・削剥史の解明を試みた結果、奥秩父地域で14.7$$pm$$4.7Ma、関東山地で8.7-1.0Ma、身延地域で3.6$$pm$$2.5Maの年代が得られた。地温勾配を約40$$^{circ}$$Cと仮定すると、削剥速度は奥秩父地域で0.23$$pm$$0.0.7mm/yr、関東山地で0.36-3.6mm/yr、身延地域で1.6$$pm$$1.1mm/yrと計算された。関東山地と身延地域では特に大きな削剥速度が得られ、これらの年代値は地殻ブロックの衝突に伴う山地形成を反映していると考えられる。

口頭

Revealing the denudation and bedrock uplift pattern in the NE Japan Arc; Insight from apatite fission-track thermochronometry

福田 将眞*; 末岡 茂; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 田上 高広*

no journal, , 

典型的な島弧である東北日本弧の隆起・削剥史の解明のため、アパタイトフィッション・トラック熱年代解析を実施した。前弧側では、新生代を通じてほぼ安定して緩慢な削剥環境(削剥速度で0.05mm/yr以下)が示唆された。奥羽脊梁山地では、3-2Ma以降の隆起を反映していると考えられる1-数mm/yrの急激な削剥が検出され、傾動隆起よりドーム状隆起と整合的な削剥速度の空間分布となった。背弧側の飯豊・朝日山地の隆起開始時期は、奥羽脊梁山地と同じく3-1Ma頃と推定されたが、これは先行研究で推定された他の背弧側山地の隆起開始(5-3.5Ma)より新しく、背弧側のテクトニクスには地域差が存在する可能性がある。

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