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西 宏; 奥 達雄; 古平 恒夫; 菊山 紀彦
JAERI-M 85-144, 27 Pages, 1985/09
現在原研で実験運転が行われているJT-60では、固定リミタ、磁気リミタ等にTiCを被覆した粉末冶金モリプチンが使用されている。本報告は粉末冶金モリブテンの低サイクル疲労特性及びそれに及ほすTiC被覆の影響について述べた。低サイクル疲労試験は室温と500Cで実験し、破面観察、き裂の観察、元素分析等から低サイクル疲労挙動を考察した。TiCを被覆した場合500Cでは疲労寿命が低下する。
菊山 紀彦; 中島 甫; 新藤 雅美
JAERI-M 82-150, 16 Pages, 1982/11
原研で設計が進められている多目的高温ガス炉では、耐熱金属材料は1000C、40atmの高速流動ヘリウム雰囲気中で使用される。このような使用条件下における材料の腐食、クリープ、疲労等の挙動をしらべることが、原子炉構造物の耐久性評価と寿命予測のため必要である。高温高圧高流速のヘリウム条件に先だって、高温、常圧、低流速のヘリウム雰囲気下において各種の試験を実施し、雰囲気を制御した条件下での材料試験について種々の技術的知見の蓄積を得た。ヘリウム供給装置、腐食試験装置、クリープ試験装置、疲労試験装置について技術上の問題点とその対策について述べ、また流屋のスケールアップ、試験片の大型化等に対応する方式を種々比較検討した。
菊山 紀彦; 奥 達雄; 石原 秀夫*
日本原子力学会誌, 24(12), p.980 - 988, 1982/00
被引用回数:1 パーセンタイル:21.73(Nuclear Science & Technology)トカマク型の核融合炉や核融合臨界実験装置は、パルス的な運転がなされるため、その構造材料は急激な温度や応力のサイクルを受けると予想される。特にプラズマ第一壁の温度条件は苛酷であり、熱疲労が寿命決定の因子の一つになると考えられる。モリブデンを対象材とした温度サイクルによる熱疲労試験をJT-60のプラズマ第一壁の使用条件を近似した超高真空中で行った。JT-60の磁気リミタ板と等価なサイズの粉末冶金モリブデン材から試験片を採取し、軸方向変位を拘束した条件で上限温度1600Cとし下限温度を500~1300Cの範囲で変化させた熱サイクル疲労試験を行った。1600C-500Cの条件では試験片は破断したが、それ以外の条件では破断せず、また全ての条件で著しいバルジングとネッキングを生じた。
鈴木 雅秀; 深谷 清; 菊山 紀彦; 奥 達雄
JAERI-M 9150, 30 Pages, 1980/10
高温ガス実験炉の圧力容器鋼としては、現在2 1/4Cr-1Mo鋼(NT材)が使われる可能性が大きい。本鋼は400C-500Cの温度範囲に保持されると、いわゆる焼きもどし脆化によって脆化することが知られている。ここでは、本鋼種に関して、焼きもどし脆化に与える応力の効果を調べ、検討を行なった。ミャルピー衝撃試験により、脆化は応力レベルの増加に伴ない促進されることがわかり、また、走査型電子顕微鏡により破面観察を行うことにより、脆化は粒界破面率の増加を伴なうこと、また、オージェ電子分光測定により、Pが粒界破面に偏析していることがわかった。これらの実験は、Pの粒界偏析が応力により促進されていることを示唆しており、脆化の促進はその結果と思われる。
菊山 紀彦; 奥 達雄; 近藤 達男
材料, 29(319), p.340 - 345, 1980/00
トカマク型核融合炉や核融合臨界実験装置はパルス的な運転がなされる予定であり、そのためプラズマ容器等の構造材料は熱衝撃や荷重のくり返し負荷の下で使用される。超高真空の核融合炉や臨界実験装置の雰囲気下でのこのような使用条件における材料の熱疲労挙動をしらべるため新たに試験装置を設計試作した。試験装置は油圧サーボ疲労試験機と超高真空槽および急速加熱用高周波装置より成り、真空度110Torr,最高温度1600C,加熱速度500-1600C/15秒の性能を持つ。原研で製作中のJT-60では磁気リミター板と固定リミター板が最も厳しい熱サイクルを受ける。これらの材料として用いられる可能性のある3種のMo材すなわち、焼結材,電子ビーム溶解材,真空アーク材について500-1600Cの条件で熱疲労試験をおこなった。装置の性能および試験結果について報告する。
石原 秀夫*; 菊山 紀彦; 奥 達雄
JAERI-M 8567, 23 Pages, 1979/11
モリブデンはその優れた高温特性のため、核融合炉材料として有望視されているが、その物理的・機械的性質に関する十分なデータが得られていない。本研究では、粉末治金、真空アーク溶解、電子ビーム溶解の各製法によるモリブデンの実用規模材について、20秒と1000秒の等時焼鈍と、1050C~1300Cでの等温焼鈍を行ない再結晶特性を調べ、更に室温から1500Cまでの高温硬さを調べた。その結果、再結晶温度は、粉末治金材、アーク溶解材、電子ビーム溶解材の順に高くなるが、見かけの活性化エネルギーはいずれも約90Kcal/molとなり、ほぼ等しい値を示し、またMoの自己拡散の活性化エネルギー92.2Kcal/molに近い値を示した。また完全焼鈍材の高温硬さでは、400Cから1000Cの間に温度依存性のほとんどない領域が存在し、特にアーク溶解材ではそれが顕著にみられた。
奥 達雄; 菊山 紀彦; 深谷 清; 古平 恒夫
JAERI-M 7948, 50 Pages, 1978/11
この報告は、多目的高温ガス実験炉の圧力容器鋼として使用予定の2 1/4C Mo鋼の機械的性質について、構造設計および安全性検討に必要な項目に関する今まで得られているデータを調査検討し、まとめたものである。調査項目は物理的性質、機械的性質、焼もどし脆性、クリーブプ、疲労と熱疲労、クリープと疲労の相互作用、破壊靭性、照射効果にわたっている。これらの諸データを検討した結果、高温ガス実験炉の圧力容器の構造設計と安全性評価にとって必要であるにもかかわらず、十分なデータが存在しない項目内容が明らかとなった。
中島 甫; 菊山 紀彦; 新藤 雅美; 鈴木 富男; 菊地 正彦; 小川 豊; 牧野 幸治; 近藤 達男
JAERI-M 6100, 16 Pages, 1975/04
軽水炉の炉内条件を想定した高温高圧純水中で、オーステナイトステンレス鋼の交番応力下の亀裂の伝播試験を行った。試験片に作用する台形波の最大荷重時における保持時間を種々に変化させることを利用して、亀裂の伝播のうち荷重の静応力成分によって生ずると考えられる応力腐食割れ効果による亀裂の伝播速度を評価することを試みた。適当な溶存酸素濃度と試験条件を選ぶことによって求めた結果から応力腐食割れと腐食疲労との重畳効果としての割れ進展を考えることが出来ることを示し、こうした機構にもとずいて破壊のモデルを考えることの重要性も合せて指摘した。
横井 信*; 門馬 義雄*; 藤村 理人; 菊山 紀彦; 伊丹 宏治
JAERI-M 5651, 27 Pages, 1974/03
OGL-1内壁管用ハステロイ-Xのクリープ破断試験を金材技研との共同研究で実施した。鍛造母材について800C,900C,1000Cでまた電子ビーム溶接材およびTIG溶接材について900C,1000Cで破断時間最高10時間までの試験を実施した。その結果得られたLarson-Millerパラメーターを用いたクリープマスターカーブは母材については6.2kg/mmから1.0kg/mmの範囲で直線関係が得られ、また電子ビーム溶接材も母材と同等の破断寿命をもつことが認められたがTIG溶接材は1000Cで母材より短時間で破断した。破断後試験片の金相観察およびXMAを用いた析出物の元素分析を行った結果母材に発生するマイクロクラックは破断寿命に近ずいてから現れるのに対しTIG溶接材では比較的初期に溶着金属の中の析出物に沿ってマイクロクラックが発生伝播することがわかった。また母材に現れる析出物は短時間側ではMo化合物で、長時間側になるにつれCr-Moの複合化合物となって結晶粒界に粗大化する傾向が確認された。
近藤 達男; 菊山 紀彦; 新藤 雅美
Corrosion Problems in Energy Conversion and Generation, p.163 - 178, 1974/00
高温ガス炉の構造材料に用いるために選定したハステロイ-Xをはじめとする耐熱合金の炉内環境近似ヘリウムガス中の腐食と披労府方を支配する諸因子について、実験的な検討を行い、熱力学的な観点と反応速度論的な歓点の二つから、この環境における材料の腐食の特殊性を明らかにすると同時に改良の方途を見出し、若干の実験によって実証を試みた結果について討論した。また、こうした環境中の腐食挙動と対応させて、類似の条件での材料の腐食疲労を試し、化学環境と材料の強度特性の相関に重要な工学的課題が含まれていること指摘した。さらに腐食の結果もたらされる原子炉工学上の問題として、原子炉一次系の放射能汚染と合金の腐食の関係について、とくに合金中のコバルトの挙動についての試験結果を示し、問題提起した。
近藤 達男; 菊山 紀彦; 中島 甫; 新藤 雅美
Heavy Sect.Steel Technol.Program 6th Annual Inf.Meet.(Paper No.6), p.1 - 17, 1972/06
抄録なし
近藤 達男; 菊山 紀彦; 中島 甫; 新藤 雅美
Mechanical Behavior of Materials, 3, p.319 - 327, 1972/00
抄録なし
近藤 達男; 菊山 紀彦; 中島 甫; 新藤 雅美; 長崎 隆吉
Proc.1st.Int.Conf.Corrosion Fatigue, p.539 - 556, 1972/00
高温高圧純水中の原子炉圧力容器材料の腐食疲労亀裂の伝播に関する研究成長を統合報告した。100C~270Cの水中におけるASTM.A302B銅の疲労亀裂の伝播は大気中の疲労に関する実験法則からずれて、亀裂先端の応力拡大に従って著しく加速をうけるようになることを見出した。このような現象に関与する因子として歪振巾、温度、歪繰返し速技、水中溶存酸素の影響を定量的に追求し、それぞれの支配因子がきわめてユニークな形で関与していることを知った。