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永井 崇之; 菊池 光太郎*; 鹿野 祥晴*
日本原子力学会和文論文誌, 12(1), p.76 - 88, 2013/03
モリブデン酸ナトリウム溶融塩におけるステンレス鋼及びNi-Cr系合金の腐食挙動を理解するため、Fe, Cr, Ni, SUS316, 55Ni-45Cr及びInconel 690の試験片を用いて、750CのNaMoO又はNaMoOにおける浸漬腐食試験を行った。浸漬試験の結果、試験片の材料組成中のCr含有量が増えるほど、腐食速度が低減されることがわかった。腐食速度が小さな値を示したNaMoO溶融塩に浸漬したCr, 55Ni-45Cr及びInconel 690試験片の表面にCrOが形成されることを観察した。この試験片表面に形成したCrOがこれら溶融塩中での腐食挙動を低減すると推定される。
永井 崇之; 菊池 光太郎*; 鹿野 祥晴*; 福嶋 峰夫
日本原子力学会和文論文誌, 7(4), p.370 - 379, 2008/12
使用済酸化物燃料の乾式再処理プロセス研究の一つとして、モリブデン酸溶融塩を用いた乾式プロセス研究を進めている。これまでに、NaMoO-MoO溶融塩中へUOペレットを溶解し、UOを電解回収できることを確認している。本報では、NaMoO-MoO溶融塩中におけるSUS316被覆管の腐食挙動を評価した結果、MoOを過剰に添加した場合、SUS316が溶融塩中に溶出することを明らかにした。また、この結果を踏まえて、適切なMoO添加量の把握が必要であることを示した。
福嶋 峰夫; 永井 崇之; 菊池 光太郎*; 平野 弘康; 明珍 宗孝
no journal, ,
溶融塩の密度と液位を測定する技術は、乾式再処理の計量管理のみならず工程制御にも重要な要素技術である。工程運転中に溶融塩密度と液位を測定する試験装置を開発し、測定試験を行った。LiCl-KClの密度測定試験の結果、公開文献データとの誤差が0.2%以下と良好な結果を得た。LiCl-KClの液位測定試験の結果、測定誤差は理論値と0.5mm以下と良好な結果だった。これらの結果から、これらの技術は、実機による統計的なデータの蓄積を行うことで実用的な技術となるものと考えられる。
永井 崇之; 菊池 光太郎*; 鹿野 祥晴*; 福嶋 峰夫
no journal, ,
高速炉酸化物燃料の再処理技術開発として、溶融モリブデン酸化物を溶媒に用いたプロセス研究を実施している。本研究では、溶融モリブデン酸ナトリウム中におけるSUS316高速炉燃料被覆管の腐食挙動を把握するため、NaMoO-MoO混合塩の組成比等をパラメータにSUS316管の浸漬腐食試験を実施した。その結果、SUS316が1023KのNaMoO-MoO混合塩中において腐食することを確認した。また、溶融塩のMoOモル分率が高い組成ほど、SUS316の腐食速度が大きくなる傾向を示すことがわかった。さらに、NaMoO-MoO混合塩中へのSUS316成分の溶出について、FeとNiは同様に溶出するのに対して、CrはSUS316表面に多く残留することを確認した。
永井 崇之; 菊池 光太郎*; 平野 弘康; 深澤 一仁*; 上原 章寛*; 山名 元*
no journal, ,
金属電解法による核燃料乾式再処理プロセスにおける計装技術開発として、溶融LiCl-KCl共晶塩中の溶存イオン濃度オンライン分析手法を検討している。本報では、ランタニド塩化物(NdCl等)を添加した溶融LiCl-KCl共晶塩を対象にサイクリックボルタンメトリを行い、溶存イオン濃度が4mol%付近まで還元反応によるピーク電流値がイオン濃度に比例して増加すること等を確認した結果について報告する。
永井 崇之; 菊池 光太郎*; 鹿野 祥晴*; 平野 弘康
no journal, ,
溶融モリブデン酸ナトリウムを用いた乾式再処理プロセス研究において、被覆管材料SUS316の溶出を確認したことから、Fe, Cr, Niの浸漬腐食実験を行い、これら材料の腐食状況及び塩中への溶出量を調査した。